あいくるしい(2)

さよならのバトン

「さよならのバトン」あいくるしい 第六話」☆☆☆☆
脚本:野島伸司 主題歌:「ベン」マイケル・ジャクソン 音楽:千住明 演出:吉田健

 お母さんの真柴由美(原田美枝子)が亡くなった。
 葬式が終わり、
真柴幌(神木隆之介)は南雲愁(本郷奏多)と明示(杉浦直樹)と一緒に喫茶店でチョコパフェ(よね?違うか?)を食べていた。
 喫茶店にこの前明示が由美さんと入った時に肩をぶつけてあやまらなかった傍若無人な若者も含めた四人組がいた。
 喫茶店には不似合いなほどうるさい四人組。
 明示はあの時由美が「やっちゃいますか」と言ってちょっといたずらっぽく微笑んだのを思い出し、
四人組に「バカ騒ぎしたかったら居酒屋にでも行け」とどなる。
 「するか、じじい。カンケーねえだろ」と若者が明示に近づく。
 すると愁が立上がり、その手にはビー玉が握られていた。
 他の喫茶店のお客さん方も一人一人黙って立上がる。気勢をそがれる若者。
 
 幌達、朝帰り。屋根の上に父親の徹生(竹中直人)がいた。昨日からずっとここで悲しみに沈んでいたのだ。
 ご近所の人も集まり、大騒ぎになる。
 豪(市原隼人)がはしごで屋根に上り父親を下ろそうとするが、
徹生は逆に豪から逃げようとして屋根から落ちてしまう
(幸い、大した事は無いみたいだ)。

 一人部屋に閉じこもり外を眺める父。幌が部屋に来てトランペットがなかな音が出ないと言う。
 幌は最後に母親が歌った母親が好きな歌をどうしてもお母さんに吹いてあげたいと思ったのだった。

 一方父親の事を嘆く豪やみちる(綾瀬はるか)に明示が言う。
 「お母さんいなくなって、お前達もショックだろう、つらいだろう。
しかし一方で想像しなさい、お父さんの立場になって想像しなさい。
自分以外、人の気持ちになれるかどうか、想像力がなければ人を思いやろうと思っても、その言葉は響かない。想像してごらん、もう長くない事を知りながら、夜毎あの二階の部屋で、お母さんの側に居たお父さん。
朝が来るたびに、目覚めるたびにまだそこに命がある、ホッとして、
しかし確実にいなくなるんだと又夜をむかえただろう。
そんなお父さん、お前達最低の父親だと思うのか。恥ずかしい男だと」

 告別式。幌と徹生が現れる。
 徹生はトランペットで「愛の賛歌」を吹く
(ピアフの歌。確か元の詩には「あなたが死ねば私も死ぬ」とか書いていると聞いたことがあるのだが…。
ピアフのボクサーの恋人が外国でお仕事をしていた時、彼女は彼に早く帰ってきてと電話した。
恋人は彼女に早く会うために予定と違う飛行機に乗り、飛行機事故で死んでしまう。その後に書かれた歌。
彼女、私と同じぐらいの背丈だったと思うが… Bar「鴇羽」にようこそ)。
 徹生は話す、由美がみちるを妊娠したと言ってきた時、おろせと言った事、
うだつのあがらないバンドをやっていて、結婚する気は無かった事、金も無いし、
どんな子になるかもわからないから。
 お前達がここにいるのは全部母さんのおかげだ、一万人に一人の女だ、
俺は分不相応にそんな女の手に入れてしまった、だから苦しい、代わりなんて永遠に見つからないからと。

 豪、墓参り。木崎ほのか(沢尻エリカ)に会う。世話をしていたお爺さんの墓参りだった。
 又付けてきたのかと思ったと豪。
 「ほれちまう気持ちもわかんなくもねえけどさ」と豪が言うと彼女は違うという手ぶり。
 「ビックリする程似てたの、しば犬」と書いてくる。
 頭をなでようとするほのか(確かにあの頭はなでたくなる頭だ)。
 「ちょっくら吠えたい気分だったんだ」と豪、夕日を見ながら吠え始める。その目には涙が光っていた。

 天文台。唄(松本梨菜)と幌を迎えに来るみちる。天体望遠鏡を見ている幌。
 「亡くなった人はね、みんな星になるんだって、お爺ちゃんが」「それはね」「だから、お母さんもなるんだよね」
 「うん、でも、いつなるのかとは…」「きっと、もうすぐだよ」
 「幌、だけど、お姉ちゃん、昨日は感心しちゃったな。お父さんの事連れてきてくれたでしょう。
幌は本当に人の気持ちがわかる子なんだなあって」
 「お姉ちゃん」「うん?」
 「僕ね、やっぱり涙が出なかったんだ。お母さんが死んじゃったのに、やっぱり涙が出なかったの」
 「気にする事ないよ」「でもね、一生泣かない人っていないと思うの」「うん、きっとそうだね」
 「だから僕もいつか涙をこぼすと思う」「うん」「でもさあ、何だろ?」「うん?」
 「お母さんが死んじゃうよりも悲しい事って」「幌」「それを考えるとちょっと怖い気持ちになるんだ」
 「幌、そんな事考えたらダメだよ」「でも、お母さんの星がいつも見えたら安心なのに」
 「幌、もう帰ろう。明日は学校でしょう」「うん」銀河を見る幌。「見えた」と嬉しそうに言う幌。「お母さんだ」「えっ」  望遠鏡から顔を離す幌。レンズから光が差し込む。「バトン」と言って光を手で包むみちる。
 その手には幌の目薬があった。光は消える。

感想
 田中幸太郎さん演じる瀬戸政希が良い人そうで、嬉しいです。
 ただ彼はなぜ矢口と離れてはいけないのでしょう。そこが不安です。婚約者もいたしみちるの恋が不安です。  豪とほのかも幸せになって欲しいです。

 杉浦直樹演じる明示はこのドラマの良心ですね。しかし人を叱るのは難しいです。
 まあ、人がうるさい事はさほど気にしない人間ですが。

 他人の立場に立って想像する事はおバカな発言をへらす効果もあります。優しくなくてもした方が良いですね。
(ちょっと自分だったらどうするかを考えれば言わない事を言って私に後々までのイジメネタを提供してくれた人達がいます。
ふだん人にすぐに失礼無礼を言う人達ですが、
自分が間違った事で人を非難したとわかってもそういう人達ってあやまらないのよね。
自分こそ失礼な人間のくせにといじめる事が出来るようになりました)
 
あいくるしい オリジナル・サウンドトラック
ベン

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あいくるしい 第一話

「あいくるしい」第一話 ☆☆☆☆
脚本:野島伸司 主題歌「ベンのテーマ」マイケル・ジャクソン 音楽:千住明 演出:吉田健

 真柴幌(神木隆之介)は生まれた時から泣いた事がなかった。
 ある日、母親の由美(原田美枝子)が倒れて入院した。
 それからは家事はお姉ちゃんのみちる(綾瀬はるか)がやり、
お兄ちゃんの豪(市原隼人)は入院費をかせぐとアルバイトにせいを出している。

 ある日、町で見知らぬ少年を見る。
 彼、南雲愁(本郷奏多)の母親夕子(桜井幸子)はスナック夕鶴で働いていた。

 幌がスーパーで食材を買って、店を出たら、逃げる万引き少女(坂巻奈々 志保)に万引き品を渡されてしまう。 幌は万引き犯の仲間と思われてしまい、父親の徹生(竹中直人)から裸足で外にいるという罰を言い渡される。 それで幌が外にいたら、母親が帰ってきた。スナックにいる父親に知らせに行く幌。徹生は由美に怒る。
 妹の唄(松本梨菜)は泣き出す。由美の病はどうやらかなり重いらしい。病院に帰る由美。
 母親の病状を知らなかった豪はショックを受ける。しかし幌は泣けなかった。
 自分が怖いとお爺さんの明示(杉浦直樹)に訴える幌。
 「だって僕だけはどうしても涙がこぼれないんだもの。お爺ちゃん、僕って冷たい人なのかな」「幌」
 「とっても冷たい人間なのかな」「そうじゃあないさあ。幌は優しい子だよ。お爺ちゃんが保障するよ」
 「だったら…」「心にある幹が太いんだ」「幹?」「木だよ。人間は誰もが心に木を持っているんだ」
 「心に木が伸びてるの」
 「そうだよ。その木が幌は普通の人より太くて強いんだ。
 人はねえ、幌、悲しい事があると瞬間その木が折れてしまうんだよ。
 そうする事で木が悲鳴を上げるように涙をこぼす。だけど幌の幹は太くって強いから簡単には折れない。
 風が吹いても雨が叩いても折れない」
 「嵐が来ても?」「そうだね」「でも、どんな意味があんの。僕は…」
 「慰めてあげられる、支えてあげられるじゃないか。
 人はねえ、心の木が折れると自分ではどうしていいかわからない、何も考えられない。
 だけど幌の幹は強いからそんな時でも考えられる、行動する事が出来る、思いやる事も出来る。
 幌が誰よりも強くて優しい証がそこにある。世界が救えるほどさ」

感想

 私が感じる野島伸司らしさ。無垢な者に対する執着(ロリコンかと疑っちゃうほど)。過剰なほどの繊細さ。
 ちょっと危うい人達の存在。それでも結構好きなんだよな、私は、野島伸司ワールド。だってわりと見てるもの。 後もちろん既存の曲をテーマに持ってくる事。音楽のセンスは私好み。それから役者選びのセンスも良いかな。 竹中直人さんはイメージが強すぎて浮いている気がするが。しかし登場人物が多いね、このドラマは。
 田舎が嫌いな美少年系の愁君。同様に田舎が嫌いな南果歩演じる原沢千明。
 母に塗られた口紅を落とす、母の不満を敏感に感じている後藤果萌演じる聖子ちゃん。
 やはり妻の不満を感じている浅野和之演じる篤。医者のくせに安請け合いしすぎの小栗旬演じる矢口淳一。
 田舎の女は捨てる時大変だなどと問題発言をする田中幸太郎演じる瀬戸政希
 (演じている本人自身はダジャレ大好き人間なんだけどね。
 ダジャレ好きに悪い人はいない!断言!…していいのか?)。
 夕子さんは何から逃げているのか。萩原聖人演じる中川竜一と彼女の関係は?
 竜一と奈々との関係もわからない。

 一番気になるのはやっぱり幌君。感じている事が表に出るのに時間がかかる子なのかな。
 悲しすぎると涙は出ないが、彼の場合そう言うものでない。万引きについての言い訳もしてないみたいだし…。  大事な事を言えない子っているみたいだけど…。気弱なわけではない。うん、わかんないや。
 こういう子はいないとは思わないし…。
 ちゃんと正面向き合って、決め付けないで、一回言い分を聞くことが大事だね。
 幌君は愁にきつい事を言われた時もその事にさほど反発しない。私も同じように反発しないかな。
 万引きの言い訳はするけど。そうだね、何でも引き受けてしっかり立ってる感じなのかな。
 お爺ちゃんは言葉がうまいな。
 彼の言う事をその通りだとは思わないけれど、お爺ちゃんの言葉で幌君は救われている。
 お爺ちゃんの言葉は立派に役割を果たしている。
あいくるしい オリジナル・サウンドトラック

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