華岡青洲の妻(4)

永遠(とわ)の花々

「永久(とわ)の花々」華岡青洲の妻 第6回(最終回)
原作:有吉佐和子 脚本家:古田求 演出:野田雄介 音楽:牟岐礼 語り:渡辺美佐子

 華岡青洲(谷原章介)は士分になり帯刀を許される身となった。
 そんな時加恵(和久井映見)は小陸(小田茜)の様子がおかしい事に気付く。
 青洲が小陸を診ると血瘤(リンパ節の癌)だった。治せるものではなかった。
 ある日利兵衛(大鷹明良)という者が母親の乳癌の手術を頼んでくる。
 これで青洲は通仙散を使った手術を行う事が出来る。一方小陸は悪くなる一方だった。
 加恵が小陸が嫁ぐ事が出来なかった事を嘆くと、小陸は嫁に行かなかった事を何よりの幸せだったと思うと言う。  彼女は加恵と於継(田中好子)の争いを見ていて、
姉(あね)さんのような目に合うより病の方が楽だと思ったのだった。
 加恵は於継の事を心底から賢い立派な方だった思っていると言う。
 「そう思うてなさるのは姉さんが勝ったからやわ。それでも男という者はすごい者やと思いなさらんかのし。
 おかはんと姉さんとの事を兄(あに)さんほどの人が気付かんはずは無かったと思うのに、
横着に知らん振りを通しておかはんにも姉さんにも薬飲ませたのですやろ。
 どこの家のおなご同士の争いも結局は男一人を養う役に立っているんとは違うんかしら。
 もしこの血瘤が姉さんに出たのであったら、兄さんは刀とって裂いたかしれへんわ。
 そやけど妹には何もようせえへんのです。血縁の女きょうだいは男の役には立たんから嫁に出されるのですやろ。 私は二度とおなごに生まれとうない。私の一生では嫁に行かなんだのが一番の幸せやったのやしてよし。
 嫁にも姑にもならないで済んだのやもの。おかはんも姉さんもおんなじや。哀しゅうないの?
 ねえ姉さん、哀しゅうないの?」

 小陸は死に、乳癌の手術は成功する。

 加恵の墓は於継の前の方にあるが、青洲の墓はその二人を合わせたよりも大きく二人の墓の前に立つのだった。

 青洲は自分の体で実験していたのだから、母親や妻を利用したというわけではない。
 それに青洲自身がどうにかなったら困るし。でも女の方が不自由な所があるわね。

 女性達の緊張感は良かった。女が書く話しの方がやっぱり女にとっては鋭い。
 加恵がやたらと自分の事をいたらない嫁と言うのは違和感があるが、昔は価値観が違かったろう。
 そんなに出来た人などこの世にいないし。姑と嫁の間柄は今でも世界中で問題になっているし。
華岡青洲の妻新潮文庫

私より詳しいです。
ミチの雑記帳
光の領分

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悲しみをこえて

「悲しみをこえて」華岡青洲の妻 第4回 ☆☆☆☆☆
原作:有吉佐和子 脚本:森脇京子 演出:中寺圭木 音楽:牟岐礼 語り:渡辺美佐子 

 加恵(和久井映見)は雲平(谷原章介)の薬を飲む。
 腿の内側をつねってもピクリともせず、三日間目を覚まさなかった。

 今度は於継(田中好子)が飲む番だった。
 しかし彼女に与えられた薬には猛毒のうずは入っていなかったので、翌日には目覚める。
 娘の小弁(村崎真彩)が加恵に一緒に雛流しに行きたいと言う。
 そこに来た雲平と於継の今度の実験について話すのに夢中になり、小弁はほったらかしになる。
 於継は小陸(小田茜)に自分はいつ薬を飲んだか訪ねる。
 小陸が昨日の昼と答えると、雲平も昨日のお昼に薬を飲んだと言ったが、
加恵が幾日も寝ていたと言った事で自分に与えられた薬が危険の無い物であった事に気付く。
 小陸が部屋から外に出るとそこに加恵がいた。とても明るいのに突然暗くなってきたと言う加恵。
 小弁は一人川に行き、そこで母からもらった大切な櫛を川に落としてしまう。追いかける小弁。
 場面が変わり、葬式の行列。小弁は亡くなったのだ。加恵は自分のせいだと嘆く。

 2年後、於継は加恵のために布を織り始めた。
 子を亡くしたことのある彼女には悲しみが癒えない事がわかっていたのだ。
 加恵はピクリともしないで眠っている雲平を見つける。彼は自分の体で実験していたのだ。
 そんな彼に加恵は自分で実験してくれと頼む。
 「おかはんと回数を競うつもりで言うてるんやありませんよし。
 今の私にはおかはんと争う気持ちなんぞ少しも無いのです。以前の私の心持を恥ずかしいと思ってますのや。
 小弁はそのために死んでしもうたんやから」
 「いや、小弁を殺したんはわしや」「えっ」
 「加恵もおかはんも巻き込んでわしは実験に夢中になっとったから、そやから、
小弁は一人で死んでしもうたんや。」
 「そんな…。そんな事ありません!」 
 「たった10歳で死なせてしもうた。わしは、わしに出来る事は麻酔薬を完成させる事だけや。
 完成させなんだらあの世で小弁に合わす顔が無い」
 「麻酔薬が完成したら、大勢の患者さんの命を救う事が出来ますのやなぁ」「そうや」
 「小弁もきっと喜んでくれますやろなぁ。
 旦那さんがそんなふうに思ってなさるのやったら、なおさら私をつこうていただかして。
 もし薬が完成する前に旦那さんの体に万一の事があったら、
何の手助けもせなんだ私はそれこそあの世で小弁に合わす顔がありません」
 「もしもう一回実験でけたら、わしの目でききめを確かめる事が出けたらそれで完成やと思うとる」
 「ほんまですかのし。そんなら何も迷う事はありません」

 加恵で実験する事にする。於継はそれを聞き、布を焼く。実験は成功するが、加恵の目が見えなくなる。

 業よね、業。於継怖い。加恵が苦しんでるのに終始冷たい目。
 自分は一日ですっきり起きたのに、あなたはと言う時の優越感丸出しの表情。
 加恵を心配し大事にする雲平の様子を嫉妬丸出しで見る目。
 ようやく布を織るまでに嫁を見る目が柔らかくなったかと思ったら焼いてしまうし。
 加恵も最初は危険な薬を飲んでいない於継をいかにも馬鹿にした感じだったけど、
最後には於継に自ら手を差し出すほど、憎しみを超えてしまった。
 娘が死んでしまったからだけど。於継は雲平可愛さに、どうしても超えられないのね。
 二人の争いを見ていた小陸は結婚をいやになったかな。憔悴した感じの谷原章介さん良かった。
 もちろん核になる嫁姑の演技は文句の付けようも無いほどしっかりしている。
華岡青洲の妻新潮文庫
フーテンの翻訳人ー風に吹かれてーにおいて紹介されていた華岡青洲についてのサイト
貴重書室
もうひとつの学芸員室
なるほどと思ったサイト
<徳島早苗の間>
わくわく観劇、子役のブログ

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献身

「献身」華岡青洲の妻 第三回 ☆☆☆☆
原作:有吉佐和子 脚本:森脇京子 音楽:牟岐礼 語り:渡辺美佐子

 娘小弁を無事出産し、加恵(和久井映見)は華岡家へ戻って来る。
 姑於継(田中好子)の冷たい態度は相変わらずで加恵の洗濯物をそっと落としたりしている。

 ある日小弁(藤川博歌)が叔母於勝(中島ひろ子)の風呂を覗いて、於勝の乳房の異常を母達に知らせる。
 於勝は乳癌を患っていた。当時乳癌は治療が不可能と思われていた。だから黙っていたのだ。
 雲平(谷原章介)は手術で乳癌を治す話を聞いた事があったが、於勝の患部は大きく、
手術をしても痛みや出血で死ぬものと思われた。
 於勝は子供を産んだ加恵をうらやましがりながら亡くなる。

 1798年初春、猫での麻酔薬の実験が成功した。後は人体実験だけだ。姑の於継が実験台にと申し込む。
 それを聞いて加恵も願い出る。二人に責められて雲平は二人とも実験台に使う事を承諾する。
 薬を飲まされ意識を失くす於継。苦しそうだったがちゃんと目が覚める。
 雲平はなんとも無い薬を母に飲ませたのだ。しかし雲平の麻酔薬の人体実験の成功の話がすっかり広まる。
 加恵は今度こそ人体実験を自分でやってくれと雲平に頼む。

 加恵が一人で麻酔薬を飲んだと思い込んでいる於継の事を笑っていたりとお互いへの反感は加熱。
 二人とも表にははっきり表さずに、丁寧な言葉でうまくいやみを言っているから周りにはわかりにくい。
 でも、於勝や小陸(小田茜)はわかっているよね。雲平はホントにわかってないのかな。
 わかってない振りをしているとか。何だかんだいって、小姑のいじめが無いのは救いよね。
 小姑も結構うるさいから。ああ、それからもちろん雲平さんが良い男で優しくしっかりした旦那さんなのも救い。
 二人の争いに焦点を絞った方がドラマチックだからかな。

 確かに母親が美しい分、於勝も小陸も地味に見えてしまう。母親に養分吸い取られているような。
 加恵は娘二人よりも強そうで、そこが良いと思う。

 皆役にしっくりあっていて違和感はありません。
華岡青洲の妻新潮文庫


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夫のいない婚礼

「夫のいない婚礼」華岡青洲の妻 第一回 ☆☆☆☆
脚本:古田求 原作:有吉佐和子 演出:野田雄介 音楽:牟岐礼 語り:渡辺美佐子 制作統括:谷口卓敬

 大庄屋の娘、加恵(和久井映見)は幼い頃、
まんだらげの世話をしている美しい於継(田中好子)を見て憧れていた。
 於継は地主の家に生まれたのだが、重い皮膚病にかかり、
医師の華岡直道(石田太郎)が治したら嫁にくれと言ってきて、華岡家に嫁ぐ事になったのだ。
 ある日その於継が香枝の家、妹背家に来る。
 加恵を、今は京都で医学を学んでいる息子の雲平(うんぺい 谷原章介)の嫁に欲しいと言うのだ。
 父親の妹背佐次兵衛(楠年明)はしぶったが、加恵が嫁に行きたいと言うので嫁ぐ事になった。

 於継は加恵に良くしてくれた。加恵も憧れの於継を一生懸命見習った。
 雲平の妹、於勝(中島ひろ子)や小陸(小田茜)が雲平の学資のために機を織っているのを知って、
自分も機を習い、織った。
 於継がいっぺん使ったぬか袋をもらって、嬉しそうに使った。

 そんな時、雲平が帰ってくる。
 於継が雲平の足を洗っているのを見て、加恵も雲平の足を拭こうとするが於継に手を払われてしまう。

 自分で望んで嫁に来てもらったのに、邪険に扱ってしまう。
 息子が可愛い分、嫁に息子の愛情を取られるのがいやなのね。
 なんか男の赤ちゃんって女の赤ちゃんより甘えた感じで泣くって言うのを聞いた事があるから(ホントか?)、
母と息子の愛情関係は尋常ではない(人によるけど)。
 なまじっか出来た女は姑になると恐ろしい。
 家庭の平和のためには娘に婿をとって一緒に住んでもらう方が良いと思うが、そういう世の中じゃないからね。
 考えの違いはどうしようもないし。


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