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北の賢王

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私には守るべき者達がいる。

王が私の領地を北の辺境の地に変えると言う。

私は従わなければいけない。

今までの生活と比べ、北の作物の出来は悪く、木の生育も悪いので、燃料を豊富に使う事は出来ず、
いつも毛皮を身にまとい、寒さに徐々に慣れていった。

今までの安寧とした生活とは違い、厳しい生活になったが、体と精神は鍛えられた。

養える兵は少なかったが、その分精鋭になった。

領土の外の者達との交流も増え、彼らの戦い方、生活の知恵も学んだ。

王都では暴虐な王が殺され、血で血を洗う争いになった。

私もなんどか、味方にならないかと打診が来たが、どちらの側にも魅力は感じなかった。

この地は寒すぎ、彼らには魅力がない。

私はじっと戦力を守り、力を貯めた。

そして、情報を集め、弱い所から攻めていった。

後に私は北の賢王と呼ばれる事になる。

南の方に領土を拡大できたが、私の家族は常に北にいて、厳しい環境の中で自らを鍛える事を遺言として残した。

私は死んだ後も、この地の守り神として、見守っている。

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