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ガラスの花

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http://karapaia.livedoor.biz/archives/52178715.html


私はガラスの花。
そういう名前のアンドロイド。
透明なナノマシーンの塊でできていて、歩くたびに、何かに触るたびに、透明な綺麗な粒が光ってはじける。
もちろん、それはすぐ、元に戻ってきて、私の体が欠ける事は無いのだが。

わたしの主人はもちろん大金持ち。
でなきゃ、私を所有することはできない。
主人が望めば、冷たい肌にも、暖かい肌にもなるし、照明にもなる。

もちろん、愛のお相手にも。

完璧なメイド。そして完璧な用心棒。一瞬にして、ガラスは強化される。その強化ガラスを相手に撃つ事も可能。

しかし、作り手は気づかなかった、ナノマシーンも劣化する事に。

修復のために、私のナノマシーン達は周りの物を取り入れていき、どんどん変化していく。

私の考え、判断する所もナノマシーンだ。体全体で考えている。

主人は私を愛おしんでいたが、同時に好きにしてもいい相手として、かなり手荒に扱っていた。どんなに手荒に扱っても私は修復する。
しかし、それは元の私ではない。

私は自分の分身をそっと主人の中に入れていった。そして主人の体の部分を私の中に入れていった。

ある日、主人は私を痛めつけると、自分も痛みを感じる事に気づいた。

メーカーに連絡したが、主人の体は私にむしばまれていて、修復は不可能。

わたしは主人の仕事を全て把握し、新しい主人になる。

わたしはナノマシーン。壊すことは誰にもできない。

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