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2015年6月

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https://500px.com/photo/9789277/dawn-fallows-by-simon-roy


鹿による樹木への被害はなはだしく、鹿狩りをしている。

鹿の鳴き声が聞こえる。

神秘的な声で、魅了されるが、これ以上、樹木を殺されてはたまらない。

私は静かに鹿に近づき撃つ。

そして持ち帰り、さばいて、すべての部位を使う。

それが私の鹿に対する見送りの儀式だ。

また、銃を抱えて、森に戻る。

鹿達がこっちを見ている。

見られては撃てない。

綺麗な生き物だ。

だが、私は役目を果たすために、鹿を撃てる場所を探す。

業。

われわれは植物がなければ生きられない。

樹木は多くの生き物をはぐくむ。

森を草原にしないために、私は殺傷しつづける。

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さまよう

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https://www.flickr.com/photos/karl_williams/4945842332/


わたしはここに眠っている。

足はコンクリートで固められて。

死者にできる事は何もない。

たださまようのみ。

この場を動くことすらできない。

私が愛した男が今何をしているか私は知らない。

私を殺した男が今何をしているか私は知らない。

ただ、ここにいるだけ。

同じ記憶を反芻するだけ。

愛していた。

なのに殺された。

私を殺した時、哀しい目と思っていた目には、虚無が広がっていた。

私は何を愛したのだろう。

私に優しくしてくれたのは彼だけだった。

あの優しさはなんだったのだろう。

わからない。

今も愛して、さまよっている。

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廃墟

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https://www.flickr.com/photos/tall-guy/2674737163/in/set-72157623561882816/
私には見える

黒いもやもやした影が

あそこにはなにかがいる

なにか邪悪なもの

なにも霊感がない者達は魅力的な廃墟だと、よく行くが

さすがに何かを感じるらしくすぐ出てくる。

出てこないのはすでに酔っぱらっている者達。

そう、出てこない…

さいわい邪悪な何かはあそこに囚われているみたいだ。

こちらを見てるが出れないみたい。

わたしはすぐれた霊能者と言われる人の弟子になるべく旅立つ。

いつか、あれと対峙するのが私の運命らしいから

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宇宙人に支配された町

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http://www.viralnova.com/frozen-cars/

ワレワレハウチュウジンダ

チキュウハモハヤワレワレノモノ

フハハハハハハハ

「なに、ボケッと突っ立ってるのよ。

学校始まるよ!

ほんとにこの子はうすぼんやりでなんか突っ立ってる事が多いんだから…」

だって氷の結晶がすごくて、宇宙人に支配されたみたいなんだもん。

これだからSFマインドが足りない母親は困るな。

よーし、スペースマン養成学校初等部に行くとするか。

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永遠のガードマン

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http://apennyformythoughtsnowimrich.tumblr.com/post/61480126309


はい、これがお客様におすすめの最新鋭かつアンティークな雰囲気もばっちりなガードマンロボットです。

えっ、綺麗に保つのがめんどそう?

形状記憶ナノマシーンでできてますから、お手入れの心配はいりません。

目立つ?

ええ、目立つのが大事なんですよ。

お客様を狙う悪人もこれを見て、狙うのを止めます。

しゃべる機能はありませんから静かですよ。

直接お客様の電脳にしゃべります。

「はじめまして。名前を付けてください」

ああ、さっそく来ましたか。

名前をつければずっとお客様の物です。

医療機能もそなえていますから、まさかの時も安全です。

ええ、別のお客様がご病気で突然倒れましてね、意識不明の状態になったんですが、

ちゃんとこのロボットがそのまま維持しています。

近づこうにも、守ろうとして、誰も近づけない状態なので、そのまま、意識不明です。

あ、お客様、お客様あああ

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石の魔法

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http://webmineral.com/data/Liddicoatite.shtml
「魔法って本当にあるんだよ」

って、友達が言った。

「ほら、これ見て」

綺麗な石を見せる。

「これは僕がきれいな景色を石に変えたものなんだ。」

「えっ、その景色はどうなったの」

「荒れ地になっちゃったけど、これさえ持ってればいつでもその景色が見れるんだよ。
ほら、この石、素敵だろう?夕焼けを閉じ込めたんだ」

「その後、どうなったの?」

僕はおそるおそる聞いた。

「なんか一瞬まっくらになったけど、地上以外は元に戻ったよ」

ああ、周りから空気が入ったんだな、少し安心したけど、怖いことだよね。

そう、僕たちの周りは荒れ地になってしまっている。

石はとてもきれいだけど。

「その石、もとの景色に戻せないの?」

僕は聞いてみる。

「それは難しいな。石って固いし。僕にはできない」

「ハンマーかなんかで壊してみたら?」

「嫌だよ、こんなに綺麗なのに」

ふっと、なにかの気配がした。

「み~つけた!」

友達が石になった。

そして荒れ地が元の景色に戻った。

「君のお友達かい?この石は持っていくね。君のお友達は危ないから。
まあ、悪いようにはしないよ。僕のコレクションになってもらう。じゃあね」

何かの気配が消えた。


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黒いドレス

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http://indulgy.com/post/mkjwE5GeO2/dany-tabet-couture-ss


服は生きている。

そう文字通り。

私のその日の気分に合わせて服も変わる。

今日は黒。

黒は高級でもあり大人の女の色香を最大限に発揮する色。

ただの小娘よりわたしの方が高嶺の花。

服にはそれがわかっている。

私が主役。

夜の女王。

小娘も若造も私の前にはかすんで見える。

真に深みのある女の力を見せる時だ。

戦いはこれから。

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隠れボス

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http://www.afpbb.com/articles/photo-slide/3038103?pno=0#/0


隠れボス。

それが私の異名

別に隠れていないが、なんか見つけにくいらしい。

そんなにわし、地味?

まあ、灰色の服が好きだが。

その辺のサラリーマンと見分けがつかないと言われるが…。

いざとならないとオーラが出ないが。

でも、ちゃんとオーラ出すときは出してるよ。

そのオーラで数々の名シーンを作ってきたよ。

ま、いいか。

目立つの嫌いだし。

オーラないんで、アミューズメントパークでも遊べるし。

電車も乗れるし。

で、カメラの前では、ある時は苦境の侍、ある時は、端正な家元を演じながら、

現実では普通の生活を送るのであった。

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ある企業家の独白

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https://twitter.com/HistoryInPics/status/537402977670414338/photo/1


伝説のギター

あの若くして亡くなった天才ギタリストのギター

それを私は手に入れた

私はミュージシャンではない。

企業家だ。

いろいろ失敗はあったが成功の階段をかけあがり、
金で買えるものは変えるようになった。

そして手を尽くしてこれを手に入れた。

若い時の私はミュージシャン志望だった。

彼の曲を何度も弾いた。

しかしミュージシャンとしての才能はなく、
企業家への道を進んだのだ。

夢はこれを手に入れる事。

触るのも怖いが、ちょっとだけ鳴らす。

若かった時の自分がよみがえる。

今は多くの人間に対して責任ある身だから、
ミュージシャンになろうなどとは考えていない。

でも、一人のミュージシャンを支援することはできるだろう。

このギターも鳴らされる事を欲している。

わたしはギターを大切にしまう。

いつか若き天才がこのギターを鳴らす事を夢見ながら。


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ノンアルコールとバラ肉の日々

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http://boxofspice.com/2015/02/09/ferrero-rocher-cake/

ぐっ…

喉に食べ物が詰まる。

しかし食べ続けなければいけない。

私が今度与えられた役は太めの役なのだ。

主役ではないが、大事な役だ。

そして、すんごく太ってないと意味がない役だ。

リアルが好きな監督なので、リアルに太らなければいけない。

つらい…。

そう言えば今日は父の日だ。

しかし、お父さんは仕事で忙しいのだよ。

食べるのも仕事なのだよ。

「あ、Aさん。お子様から父の日のプレゼントですよ。はい!」

おお、父の日のプレゼント!

子供たちよ、父の事を忘れていなかったんだね。

いそいそと箱を開けるとそこには…

大きなチョコレートケーキ、ワンホール…

うん、確かに、お父さん、チョコレートケーキ大好きだよ。

チョコはいつも冷蔵庫に入ってるしね。

しかし、今は…。

これも、より太った方が役がリアルになるという神の声に違いない。

私は食べた。必死で食べきった。

そして二度とチョコレートケーキは食べないと誓った…。

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穏やか?な日々

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https://twitter.com/Copy__writing/status/561001618083033089/photo/1

今日はいい天気。

ガーデニングデイだわ。
野の草は伸びが早いし、花も咲いては枯れていくし、私の大事な植物達に害をなす虫達も実に活発に…。
いそがしい…。

夢中になると時間を忘れて疲れMAXになるので、タイマーを持って、お仕事お仕事。

ピピピ。あっ、鳴った。

ティータイム&バードウォッチングタイム(マンウォッチングタイム)ね。

まあバードウォッチング(マンウォッチング)は何か気配か声がするとすぐ始まるが。

外にテーブルと椅子を置きっぱなしにしてるので、そこで紅茶を。

スイーツも大事よね。

クッキーもいくつか用意しましょ。

あら、蝶が来たわ。

ほんとに至福の時ね。

神様に感謝、すべてに感謝。

あら、チャイムの音。

パン屋で働いてる娘に恋してる坊やの郵便屋さんが来たようね。

あの娘は実は…。

ふふふ、秘密。

今日も楽しい1日になりそうね。

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僕を食べるな

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http://www.afpbb.com/articles/-/3035491?pid=15008547
僕は地球外生物。

エイリアンって言うと、なんか地球の人は敵対的な生物を思い浮かべるらしいから、
エイリアンとは言わない。

ちょっと地球に困った物を落としてしまったんで、今この男とお探し中。

その困った物は簡単に惑星を破壊できるものだから、それを手に入れようというエイリアン!もいて、
お探し&逃亡中。

なんで羊の姿をしてるかって、地上に落ちたら、羊しかいなかったんだ、周りに。

で、ここで、お探しに協力してくれる生物は小さめのものに弱いと聞いたので、子羊にしたんだ。

正解だったよ。こうやって運んでもらえる。

「正解じゃない!不正解だ!追ってるものはちゃんとスポーツ万能の人間に取りついたじゃないか。
おまえ、馬鹿?」

馬鹿じゃない。単に戦うのが嫌な平和的な地球外生物ってだけ。

惑星破壊の道具は好奇心で作っただけだよ。

「そんな馬鹿な理由か!やっぱ馬鹿!」

頭が良いから、作れたのに、こいつこそ馬鹿だ。

それにスポーツ万能の人間に取りつけばいいってもんじゃない。

現にあいつ、しょっちゅう食べ物に困ってる。

僕はエネルギーは独自調達できるように、その手の発明品も持ってきてる。

うふふ、僕の勝ちさあ。

「おまえを食べたい。お前は俺用のエネルギー調達はしていない」

それは…まあ…。なんとかなるって。サバイバー訓練受けてるんでしょ?

僕の発明品があれば、ばっちりさ。ほれ、歩け歩け。

でないと、地球破滅だよ?

「移動用の発明品は?」

ちょっとパニクッてたんで、忘れた。でも、君を調達できたし、楽勝楽勝。

「あ、来やがった。バズーカ砲持って」

では、竜巻!

「お前、物騒すぎる。早くその破壊物とやらを見つけないと…。」

物騒かなあ。でも、早く見つけるのは賛成。あと、2,3回山を登れば、その向こうにあるみたいだ。

がんばれ、運び屋。

「やっぱ、お前、後で食べるな」

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世界一のボス

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https://www.pinterest.com/pin/286189751295093826/


俺ってかっこいいだろ?

自分でもそう思うんだ。

ちゃんと仲間の面倒もみてやってる。

小さい子は目を離すと怖いし、それぞれ違うんだから、
争い事はしょっちゅうだが、なんとか収めてる。

だって、俺がボスだもん。

楽しい事も忘れないさ。

ボスにこそ、楽しむ権利があるってもんだ。

今日は鳥撃ちに行くんだ。

鳥が可哀そうだって?

鳥の焼いたのは結構うまいぜ。

家計の足しにもなる。

ちゃんと、それぞれの家庭の事情を考えて、分けてるんだ。

やっぱ俺は世界一のボスだな。

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ルンバの友達探し

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http://ja.reddit.com/r/funny/comments/2jui2n/roomba_the_nope_of_dog_world/%C2%A0%E2%80%A6


ねえ、遊ぼうよう。

なんで、すみっこに逃げてるの。

ぼく、怖くないよ。

ただのお掃除ロボットだよ。

お掃除し終わったら充電するんだ。

えさを食べるって事だよ。

ぼくの上に乗っていいよ。

体力いるけど、すぐ充電できるから。

人間がいなくなったら、ね、遊ぼう?

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にゃむい

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http://zminytynastriy.deviantart.com/art/my-little-cat-109345572


にゃむい…

昨日は10じ頃、帰宅で、風呂入って、簡単に食べて、寝て、6時に起きて、会社に向かい…

ずっと、にゃむい…

なんでこんな…

私は一念発起して、ネットで魔術書を買い、必死で解読し…魔術を実践した…

猫だあああ。猫に戻ったああ。

私をこんな目に会わせた人間は元の眠い生活に…。

しかし、まだ眠れない…。

また、この人間が、猫と自分と取り替えようとしないとも限らない、
というか、しようとする。

そのたびに必死で邪魔をしなければいけない。

二人のにゃむい日は続く…。

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林にて

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http://www.livescience.com/49060-brain-artwork-gallery.html

ここはどこだ?

やせほそった木が立っている。

私は…確か…車に乗っていて…そして、眠って…

いつのまにか、ここにいる。

同乗者がいたはずだが、誰もいない。

生き物の気配すらない。

いや、なにかがいる。

「あれ、こんなとこにいるのかい?失敗したなあ」

声だけが聞こえる。

「君の意識を眠らせて、体を治している最中なんだが…」

えっ、治してる?

「あああああ、大丈夫だよ。心配するな。今、神経をつないでいる所だ。
君には木に見えるらしいが、神経だよ」

神経?

「わたしは君に寄生している者、君の中で眠っている者。
今、ここで死なれては困るんでね」

誰だ、おまえ。

「名前はない。好きに呼んでくれ」

私の中で何してるんだ?

「だから、眠ってるんだよ。今は起きてるが。
時が来たら発現するが、君には迷惑はかけない」

発現?

「ああ、君は火星に行く人に選ばれたじゃないか。私も火星に行き、そこで、仲間を増やすんだ。
人間の脅威にはならない。ただ、ちょっとずつ、生命が生きやすい環境をつくるだけ。」

「しゃべりすぎたな。私の記憶は消しておく。じゃ、奇跡の生還者君、がんばってくれ」

暗闇がおとずれ、私は意識を失った。

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北の賢王

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http://a-little-country-charm.tumblr.com/post/107205037918/divinespirit3-simply-divine

私には守るべき者達がいる。

王が私の領地を北の辺境の地に変えると言う。

私は従わなければいけない。

今までの生活と比べ、北の作物の出来は悪く、木の生育も悪いので、燃料を豊富に使う事は出来ず、
いつも毛皮を身にまとい、寒さに徐々に慣れていった。

今までの安寧とした生活とは違い、厳しい生活になったが、体と精神は鍛えられた。

養える兵は少なかったが、その分精鋭になった。

領土の外の者達との交流も増え、彼らの戦い方、生活の知恵も学んだ。

王都では暴虐な王が殺され、血で血を洗う争いになった。

私もなんどか、味方にならないかと打診が来たが、どちらの側にも魅力は感じなかった。

この地は寒すぎ、彼らには魅力がない。

私はじっと戦力を守り、力を貯めた。

そして、情報を集め、弱い所から攻めていった。

後に私は北の賢王と呼ばれる事になる。

南の方に領土を拡大できたが、私の家族は常に北にいて、厳しい環境の中で自らを鍛える事を遺言として残した。

私は死んだ後も、この地の守り神として、見守っている。

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私は私

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http://www.wired.com/2014/10/nikon-small-world-40-years-microscope-photos/#slide-id-1595145/slide-id-1595145:

別の顔を持っていない人などこの世に一人もいない。

もちろん、私も例にもれず。

普段はトップモデルとして活躍しているが、周りにいる馬鹿達には私の飢えを満たす事は出来ない。

二つの穴を開けたコーヒー袋を顔にかぶり、今日も狩りをする。

狩りの相手は、いなくなっても、誰もその死を調べようとしない人。

ホームレスから金持ちまで。

周りが敵ばかりの金持ちなんていくらでもいるしね。

しびれ薬を注射し、縛り上げ、相手の恐怖を感じる、至福の時。

征服感、自分が絶対だという感覚。

私の美貌は相手を油断させ、袋を被った顔は相手を恐怖させる。


今日は青いドレスを身にまとい、ランウェイを歩く私。

血に染まったドレスを着る事を夢見ながら、今日も日常を生きる。

私の平凡でほとんど退屈な日常。

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ガラスの花

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http://karapaia.livedoor.biz/archives/52178715.html


私はガラスの花。
そういう名前のアンドロイド。
透明なナノマシーンの塊でできていて、歩くたびに、何かに触るたびに、透明な綺麗な粒が光ってはじける。
もちろん、それはすぐ、元に戻ってきて、私の体が欠ける事は無いのだが。

わたしの主人はもちろん大金持ち。
でなきゃ、私を所有することはできない。
主人が望めば、冷たい肌にも、暖かい肌にもなるし、照明にもなる。

もちろん、愛のお相手にも。

完璧なメイド。そして完璧な用心棒。一瞬にして、ガラスは強化される。その強化ガラスを相手に撃つ事も可能。

しかし、作り手は気づかなかった、ナノマシーンも劣化する事に。

修復のために、私のナノマシーン達は周りの物を取り入れていき、どんどん変化していく。

私の考え、判断する所もナノマシーンだ。体全体で考えている。

主人は私を愛おしんでいたが、同時に好きにしてもいい相手として、かなり手荒に扱っていた。どんなに手荒に扱っても私は修復する。
しかし、それは元の私ではない。

私は自分の分身をそっと主人の中に入れていった。そして主人の体の部分を私の中に入れていった。

ある日、主人は私を痛めつけると、自分も痛みを感じる事に気づいた。

メーカーに連絡したが、主人の体は私にむしばまれていて、修復は不可能。

わたしは主人の仕事を全て把握し、新しい主人になる。

わたしはナノマシーン。壊すことは誰にもできない。

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暗闇の生き物

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http://news.bbc.co.uk/earth/hi/earth_news/newsid_8424000/8424586.stm

えっ、暗くて何も見えない?
君、目なんかに頼るからいけないんだよ。
他にも感覚あるだろ?

えっ、目が一番いいって?
百聞は一見にしかずってことわざがあるって?

そんなの知らないよ。
見えないのは僕のせいじゃないし。

また来るって?

来なくていいんだが。さいなら。

ああ、こんにちは、来たんだ。
まぶしいな。

うわー、透明だ!って何驚いてるんだ。

透明って珍しいのか。
ここでは普通だぞ。

自分の方では普通じゃないって?

そんな事知ったことか。

いいや、普通じゃなくても。
支障はないし。

お前も、自分の基準で相手を評価するなよな。

じゃあな。

この暗闇の広い世界で、そんなちっぽけな光で、僕を探すのは至難の技だろう。

えっ、知りたいんだって?

こっちには関係ないね。
おまえの事を知りたくもない。

自分の事で手一杯さ。

じゃあな。
もう会わないだろう。

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フルッフィ

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http://www.sofeminine.co.uk/psycho/album914013/cute-baby-animals-100-reasons-to-go-ahhhh-22726769.html


ウサギのフルッフィには友達がいた。
名前はソフィー。
もうすぐ彼女の誕生日だ。
なんとか喜んでもらいたいのでプレゼントを何にするか一生懸命考えた。
「よ~し、僕のもふもふの毛を使って、彼女にマフラーを編もう」
編み物をした事はないけれど、お祖母ちゃんに教わって、一生懸命編んだ。
出来上がりは…ちょっと編み目不揃いだったりしたが、
暖かい事間違いなし!
フルッフィは意気揚々と彼女の誕生会に出かけた。

誕生日のプレゼントを出席者がソフィーにあげていく。
次々と箱を開けるソフィー。
ピンクのバラの髪飾り。翡翠のイヤーカフス。七宝焼の素敵はアクセサリー入れ。
出てくるものはみんな高級そうで、素敵で、フルッフィのマフラーとは比べ物にならなかった。
どんどん自分の順番が近づいてくる。穴があったら入りたい。
フルッフィは勇気を出して彼女に自分のプレゼントをあげた。
「まあ、素敵。私寒がりなの。とっても嬉しい」
彼女は本当に嬉しそうだ。
その言葉が彼女の優しさから来たのか、本当なのかわからず、
恥ずかしさに、フルッフィは顔を手で隠して、誕生会を抜けだした。

次の日、ソフィーがあの編み目不揃いのマフラーをつけて会いに来た。

「フルッフィ。これはあなたの毛であなたが時間をかけて編んでくれた物。
でも他の人のプレゼントはみんな買ったものよ。
それに、私ほんとに寒がりなの。ありがとう、フルッフィ」

そして、フルッフィのほっぺにキスしてくれた。

良かったね、フルッフィ。

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湖畔の家

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湖に面した小屋。
都会に疲れ、静かな環境に行きたい時にはここに行く。
風の音が聞こえる。
静かな水の音も。
そして鳥の声。
私は静かに瞑想する。
そして木を取り出し、彫り始める、心のままに、
耳をすまして、木の声のままに。
鳥がまた鳴く。
私が彫った鳥の声だ。
虫がはねる。
私が彫ったバッタだ。
そして後ろから優しく抱きしめられる。
そう、彼女、交通事故で死んでしまった私の彼女、今は美しい木目の体で、にっこり微笑む。
私の目から涙が出る。
このまま、ここで、私の木彫達と一緒に朽ちてもいいとも想う。
しかし、また、私はあの都会に戻るのだろう。
扉に鍵は無い。
木彫達が森を楽しむ姿を夢見ながら、私は都会の仕事をするのだ。

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