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2007年12月

ヤサコとイサコ

「ヤサコとイサコ」電脳コイル 第26話 ☆☆☆☆
原作・脚本・監督・絵コンテ:磯光雄 アニメーションキャラクター:本田雄 音楽:斉藤恒芳
 演出:安川勝 、木村延景 作画監督:井上俊之

“都市伝説によると、電脳ペットは死んだ後、ある場所に移り住むそうです”


 「4423はイサコの患者ナンバーじゃ。
彼女の治療のために設置された実験医療空間4423が、あっちの原型なのじゃ。
それに、信彦が死んだのは、イサコがミチコに願ったからではない」とメガばあ(鈴木れい子 )。
 「どういう事?」と玉子(野田順子)。
 「信彦は交通事故の直後すでに死んでおったのじゃ。
事故の後かろうじて目覚めた彼女は、兄を失った事を知って再び意識を閉ざした。
その心の傷を癒すために作られた空間、心を埋める物をイマーゴを通じて電脳物質の形で生み出す空間、
そう、失った兄の姿までも。
しかし、なんらかの原因で変質し、ついには停止した。
治療中の天沢勇子と、彼女の生み出した心の世界と共に」
 「じゃあ、小此木医師が手術したって言うのは…」
 「そう、唯一電脳コイルシステムを知るオジジが、彼女を救うためにヌルキャリアーで意識を分離させ、
医療空間に入りこんだのじゃ。そして彼女は戻って来た。じゃが…」
 「小此木先生は、そのまま戻られませんでした。先生が、勇子を救ってくださった。ご自身の体を顧みずに」
 イサコおじ(麻生智久)。
 「資料によるとイマーゴは大人にはうまく適合せん。
負荷がかかったおじじの体は、分離しただけで力つきてしもうた」

 「ここから先は、おぼえてないわ」幼いヤサコと歩くヌルキャリアーの後をついていくヤサコ(折笠富美子)。

 「実験空間は人知れず“あっち”と呼ばれる異空間に変異を遂げていった。
その後しばらく、おじじの意識はあっちをさまよっていた事じゃろう。4423、天沢勇子を探し求めてなあ」

 「4423…」(矢田耕司)「にいさん?」「4423を探している。私は、小此木…」「私とおんなじ名前だ」
 「ゆう、こ?!」「おじじ?」ヤサコは気づく。ヌルキャリアーからおじじの姿が現れる。「ゆう、こ?優子じゃないか」 幼いヤサコを抱き上げるオジジ。「オジジ。オジジだあ。…オジジは死んだんだよ。ぽっくり」
 「おう、思い出した。わしはこないだ死んだんじゃあ」二人笑う。
 「わたし、あっちでオジジと会ってたんだ」とヤサコ。「デンスケに付いて来たら、ここに来ちゃったの」
 「そうか。デンスケもこの治療施設の一部だったからなあ」「えっ、そうだったんだ」とヤサコ。
 「さっき、4423に会ったよ。でも、女の子じゃなかった。それに暗くなって消えちゃったの」
 「そうか。どこにいるかわかるかい?」首を振る幼いヤサコ。
 「まあ、ええ。さっ、もうこんな事が起こらんように、鍵をかけねばな。かける前に死んでしまったんじゃ」
 オジジの手に中に首輪が現れる。「帰り道はデンスケが知っておる」
 デンスケ(麻生智久)の鼻をプッシュするオジジ。「さあデンスケ、孫のボディガードになっておくれ」
 デンスケ、歩き始める。」「さっ、ゆくんだ」幼いヤサコ、デンスケを追いかける。ベルの音が聞こえる。
 オジジ、見えなくなる。「さっ、デンスケとおゆき。そして首輪をかけて、全部忘れるんだ」
 「オジジ、一緒に帰ろう」「おゆき。わしは迎えに行かねばならん子がいるんじゃよ」「オジジ!」
 幼いヤサコとデンスケ、消える。「オジジ」ベルの音。「あっ」振り向いたなら、デンスケのようなイリーガルが。
 「あなた、さっきの」イリーガルが後ろを向き、走り始める。イリーガルを追いかけるヤサコ。
 鍵穴があり、その向こうに自分のNO DATA状態の体とハラケンと玉子が見える。「ハラケン!」
 鍵穴を通り抜け、ふと気づいて後ろを振り向く。そこにイリーガルが。「イリーガル…じゃない」
 デンスケの声でなくイリーガル。ヤサコの目に涙が浮かぶ。「ああっ、デンスケ」「ワン」「デンスケ!」
 ヤサコ、デンスケに駆け寄ろうとするが、デンスケあとじ去る。
 驚くヤサコだが、ちょっと笑って、膝をつき、デンスケの方に手を差し伸べる。デンスケ、近づく。
 舌で軽く手をなめる。「デンスケ」ヤサコ、デンスケを抱きしめる。「会いたかった」
 生前のデンスケの姿を抱きしめているヤサコ。
 「あったかい。デンスケの毛並み、ふさふさだったんだね。あったかい」デンスケ、ヤサコから離れる。
 鍵穴に入り、後ろを振り向く。「デンスケ。お別れ、なの?」デンスケの姿、鍵穴と共に消えていく。
 「デンスケ、ありがとう!今まで、ほんとにありがとう」涙を流すヤサコ。「さようなら。デンスケ」
 ヤサコの電脳体、体に戻る。「ヤサコ!ヤサコ!オバちゃん、ヤサコが!」ハラケン(朴璐美 )。「ヤサコ!」
 「オバちゃん。ハラケン」「一体どうやって」玉子「デンスケが、案内してくれたの」「デンスケが」ハラケン
 「真っ黒になってたけど、毛並みがふかふかだったよ」「うん」「さよならが、言えたよ」「うん」
 ヤサコのキラバグが光る。「許さない」ミチコ。あっちであった事を思い出すヤサコ。
 「天沢、さん…。あっ、大黒市に連れてって。今すぐ!」ヤサコをおんぶして駆ける玉子。「電脳体は?」
 「まだじゃ。しかし、なぜか一部が戻り始めておる」「じゃあ、天沢さんは?」ヤサコ。「まだわからん」
 「じゃ、どうするのよ」玉子。「うん。こんな事もあろうかと思って、切り札に連絡済みじゃ」「切り札?」
 疑わしげな玉子、「ゲッ!」駐車禁止の場所に止めていたバイクが、トラックに回収されていく。
 そこにタイミング良く車が。ヤサパパ(中尾みち雄)だった。
 「室長、こんな事になってすみません。でも、娘さんのやろうとしている事は、けして…」
 「後部の電脳ポシェットにメタタグが入っている」「メタタグ?」「これだ。コイルタグだ」とハラケン。
 「なんで、こんな物?!」と玉子。
 「本物じゃない。僕の技術では再現出来なかった。でも対症療法くらいにはなる」
 コイルタグを貼られて、気が付くヤサコ。「あっ、お父さん」
 「優子、こんな時に近くにいてやれなくてすまなかった」「室長、あんた、まさか」「会員番号一番だ」
 室長がシャツの襟をめくるとそこに一番バッジが。「あっ、コイル探偵局のバッジ」驚く三人。
 「おふくろには、色々弱みを握られていてな」目元に涙が光る。「やはり、その手口かっ」と玉子。
 「それだけじゃない。実は半年ほど前から、メガマス本社の要請で内部監査を手伝っていたんだ」

 「う~ん、それにしても、一体どこからリンクが…」メガばあ。「モジョ」
 モジョ、気配に気づき、オババの髪の毛に隠れる。「うっ、曲者!」おばば、メタタグを壁に投げつける。
 壁に暗号が走り、イサコを汚染する。オババ、メタタグを投げて、ベットを走っていた暗号をはねつける。
 「リンクが…!はっ」壁に又暗号が現れる。暗号から攻撃。オババ、メタタグで対抗。
 「これは…古流の暗号か…!」

 「メガマス内部にも、旧コイルスと繋がった一派がいる。
彼らはある男を動かして、失われたコイルスの技術を手に入れようとしている」
 「それは一体何者なの」「失踪したコイルス主任技師の名前を知っているか」


 「このくせ、この暗号の組み方、もしや、会員番号三番、猫目か」

 「その技師の名は、猫目」「なんですって」「猫目宗助は、失踪した技師の息子だ」

 「お久しぶりです、メガばあ」(遊佐浩二)。「宗助、おぬし何を企んでおる!」
 「何も企んでなどいない。僕の目標は、あの頃と同じだ」
 「全て思い出したわい。メガマスに復讐する気なのじゃな」「ああ、報いを受けさせてやる」
 「四年前もおぬしが玉子をそそのかしたばかりに、わしが止めなければ、
玉子があっちに行っていたのかもしれぬのじゃぞ!」

 「彼は旧コイルス一派と組んで、イマーゴを軸に本社を脅す気だったんだろう」「まさか、カンナの事故も」
 「いや、原因はイマーゴと古い空間によって起こった、ナビの誤動作だ。研一君のデータが、それを裏付けたよ」 「本当、ですか」ハラケン。
 「ああ、本社にも不具合の公表を確約させた。カンナ君には何の落ち度もない。
研一君、みんなの誤解を、一緒に解こう」
 「は、はい」「ハラケン、良かった」「うん」
 「天沢さんもカンナを自分が巻き込んだんじゃないかと気に病んでいたわ」「大黒市内に入るぞ」

 車、大黒市立メガマス病院に着く。「天沢さんのお兄さんが?」「そう、亡くなったのは交通事故よ。五年前にね」 「天沢さんに伝えないと」

 オババ、猫目に押されている。おまけにベットの下にピンクミゼットがいて、オババを攻撃する。
 モジョ、攻撃し返す。「はあっ…。も、もたん…!」
 やられると思ったら、猫目の暗号が別の攻撃を受け、押し返される。タケル(日比愛子)だった。
 「兄ちゃんのラインは全てはじいたよ。もうこれ以上ひどい事はしないで!」
 「何を言うんだ。この実験データが残れば、父さんの功績は世界に…!」
 「そんなの、父ちゃんが喜ぶわけがない。
父ちゃんは、イマーゴや電脳ペットを、人の心を治すために作ったんだ!」
 タケル、小さい頃父ちゃんからもらったパスワードで、兄ちゃんのメガネを壊す。

 イサコのリンクは遠のいていた。「何なの、このリンク先。コイルドメインに似てるけど」
 「おそらく、あっちと同じ種類の精神空間じゃろ。しかし、今までいた空間とも違う」
 「正体がわからなくては修復できないわ」「さっきリンクがつながりかけて、急に苦しそうな顔になったのじゃ」
 「苦しそうな顔?痛み…」自分の胸の痛みを思い出すヤサコ。
 「こっち!こっちよ天沢さん!あたしの声を聞いて!天沢さん!こっちを見て!」

 何かに気づくイサコ。ミチコの顔には冷汗が浮かぶ。

 呼びかけるヤサコに、バグが走り、苦しむヤサコ。

 気が付くと、鳥居階段にいた。上は夕焼けていた。ヤサコ、上に向かう。ヤサコの電脳体、暗くなっている。
 「これは、分離では無い。リンク先は、うちの…?」とオババ。階段を駆け上がるヤサコ。
 「どうやって接続したの。ここには、特別な子供しか入れないんだよ」(岸尾だいすけ)「ここはどこなの?」
 「ある女の子のために作られた空間なんだ。傷が癒えるまで、いつまでも子供のままでいられる場所」
 4423の体にノイズが走る。「あっ」驚く幼いヤサコ。「僕はもうすぐいなくなるんだ。この空間と一緒にね」
 「いなくなるって?」
 「その女の子は、もう僕の力を借りてはいけないんだ。そういう決まりなんだ。僕の役目は、もうすぐ終わる」
 デンスケとの出会い、ヤサコと名づけてくれた4423、幼いヤサコの4423のほっぺへのキス。「あっ」
 イサコ、顔を上げる。目もとには涙。「あっ」ヤサコも気づく。「この犬の後を付いて来たんだね。どうりで」
 「4423はここで何をしてるの」「僕はその女の子の治療をしているんだ。心のね」「お医者さんなの」
 「ああ、そうだね。君は、イマーゴがあるんだね。ならもう帰った方が良い。
この空間は君のような子に反応してしまう」
 「逃げて!二人とも!」叫ぶヤサコ。幼いヤサコと4423立ち上がる。闇が迫ってくる。
 「止めて、お兄ちゃんを取らないで」イサコの声。「あなたが、あなたがミチコさんなのね」
 「まずい、もう一人生み出してしまったのか。早く逃げるんだ、ヤサコ!」「止めて!」幼いイサコ。
 「お兄ちゃんと別れたくない」ミチコ。「私は、お兄ちゃんとずっと一緒にいるの」
 「違う!私はお兄ちゃんとさよならをしたの!」涙を流しながらイサコが叫ぶ。
 幼いヤサコは闇から逃げるが、ヤサコは、「天沢さん、そこにいるのね!わかった、わかったの!」、
闇に立ち向かう。
 イサコ、立ち上がる。夕焼けの光が見える。「おこ、のぎ…?」ヤサコが見える。
 「聞いて、天沢さんがミチコさんに願う前に、お兄さんは死んでいたの。
お兄さんを死なせたのはあなたじゃない。そこにいるのは…」
 「ダメ、お兄ちゃんはずっと私の物なの。あんたなんか嫌い!」ミチコの叫び。
 「わかったの。ミチコさんは、天沢さん一人が生み出したんじゃない」「イヤ!」
 「もう一人いたの、ミチコさんを生み出した人が。それは…!」「ヤメテ!」「この私、小此木優子よ!」「アッ」
 「私のキスが、あなた達の別れを邪魔してしまった。ミチコは私のキスとあなたの苦しみの子供。
天沢さん、戻ってくるのよ!もうその空間とはさよならをしたはずなんだから!」
 「そんなの許さない」「走って!」イサコ、ヤサコの方に向かって走る。

 「リンクが、戻ってくるわ」

 「天沢さん!そうよ、こっちよ!」イサコ、鍵穴へ向かって走る。
 「あなたは本当に私を捨てられる?あなたはそれを望んでない」立ち止まるイサコ。闇が侵食し始める。
 「天沢さん!」
 「私と離れる事なんて出来ない。私を生み出したのはあなた。
私はあなたの苦しみを、悲しみを食べるために生み出したあなたの分身。
何度殺しても、私は何度でもよみがえる。だって、私はあなたの本心なんだから」
 「止めて、もう止めて!」耳を押さえるイサコ。
 「あなたはお兄さんへの思いを捨てて、勝手に大人になろうとした。そんなの私が許さない!」「天沢さん!」
 ヤサコ、闇に飲まれて、現実に戻ってくる。

 「さあ、戻ってきなさい。こっちはとても心地いい」ミチコの後ろには気味悪い笑顔を見せるお兄ちゃん。
 「お兄さんもここにいる。ここでは大人になる必要は無い。いつまでも甘くて切ない気持でいられる。
ずっと子供のままでいい、勇子」
 イサコ、涙を浮かべて、ミチコの世界に歩いていく。

 「いけない。ダメ。そっちへ行ってはダメ!天沢さん!

 「髪の毛結んで」イサコが手をあげると、同じく手を上げて歩む幼いイサコと重なる。
 イサコの電脳体がほのかな微笑を浮かべている。ヤサコの胸に痛みが走る。「ヤサコ、もう止めて!」
 玉子が叫ぶ。「待って」ハラケンが言う。「これ以上は危険じゃ」「止めるぞ」「ダメだ!ヤサコに、まかせるんだ」

 「ここにいれば、何にもいらない。大人になるための、痛みも、苦しみも」

 「天沢さんのバカ。それでも天沢勇子なの。あの勇ましい天沢さんなら、戻ってこられるはずよ!
勇子の勇は、勇ましいの勇!」

 「止めて」ミチコ。幼いイサコの胸のキラバグが光り、痛みが走る。

 ヤサコのキラバグも光っている。
 「勇ましい、あなたは痛みを恐れない、勇ましい女の子。だから、イサコ、戻ってきなさい、イサコ!」

 イサコ、立ち上がる。「ヤサコ」「ダメ、ダメよ。ああっ」ミチコ、後ろからお兄ちゃんのヌルに抱き止められる。
 「止めて、何をするの」「行くんだ、勇子!」「お兄ちゃん」「これで、本当のさよならだ」
 「待って。行ってはダメ。そっちには痛みと苦しみしかないの」
 「だから、だから行かなければならないの。
私はこれから、あなた達無しでも、自分一人で生きてゆかなくてはならないから」
 髪がほどけたイサコ、鍵穴に向かって走る。「止めて、私の勇子。私を捨てないで、勇子!」「行きなさい、勇子」 「痛みを感じる方向に、出口がある」ヤサコとイサコ。

 出口を抜けるとそこは階段鳥居。「あなたの夢に繋がっていたのね」
 「うん、いつも不思議に思ってた。私の心の世界は、ずっとあなたの心の世界に繋がってた」
 「私、あなたの事が、嫌いだった」「うん」「でもわかったの、なぜ嫌いだったのか」「うん」
 「ずっと、怖かった、誰かと心がつながる事が、怖かった」「うん」「でも、もう怖くない」「うん」
 「見失っても、必ず道はどこかにある」「人は細い道でつながってる。時々見失うけど」「でもきっと繋がっている」 二人、手を取る。「うん」

 「お帰り、イサコ」「ただ今、ヤサコ」

 「小学生最後の自由研究、やりそこなっちゃった」ハラケンの声。

 ベットで起き上がっているイサコの隣で、人形を繕っているおばさん。

 誰かとケータイで会話しているマユミ。(ヤサコだった…)

 「ああ、そうね」ヤサコの声。

 車の中のタケルと、彼を見守っている高校生スタイルの玉子。
 「ボクは兄ちゃんを探しに行くよ。玉子お姉さんと、警察の人も力になってくれるって」ヤサコへのメール。

 「だから今終わらせる事にした、イリーガルの研究」

 カンナのお母さんに、カンナのメガネを返すハラケン。場所はお寺かな?バイクが見える。

 「うん」「イリーガルってなんだったんだろう。ずっと考えてた」

 退院するイサコ。

 「今までのイリーガルは、全部、何かの感情だったんじゃないかって」二人、図書館の外壁に並んで立っている。 「憧れとか、怖いとか、もう会えなくなってしまった誰かに、会いたいとか、そういう気持ちを、
誰にも知られずに消えていくはずの気持ちを、あのヌル達は拾い上げていたとしたら、それが、
イリーガルなんじゃないかって」
 「もしかして、カンナちゃんも…」「うん、僕の心の中のカンナが、心の道を通じて会いに来たのかなって」
 「もし、ミチコさんもイリーガルだったとしたら、なんだったんだろう。
私と天沢さんがミチコさんを生んだあの時の気持ち、切なくて、哀しくて、それに…」
 「ちょっと苦しい」「うん」「その気持ちって、もしかして、初恋、かなあ」「えっ」
 ハラケンの方を見ると頬を赤らめている。ヤサコも頬を赤くする。「うん、そうかもしれないわね」

 翌春。
 中学生の制服を着て、ちょっときれいになったフミエに優しく見まもられている、袖が長くて、余っている、
相変わらずのダイチ。
 相変わらず委威勢の良いアイコ様と、ガチャ、ナメ、デンパ君の三人。
(ではなく、デジタル画面では、アキラとその肩に乗っているオヤジ。
きっとミゼットはアキラを犯罪に駆り立てそうだから、取り上げられ、代わりにオヤジなのだろう。
ミゼットはフミエのペットね、たぶん)
 イサコは何も言わずに金沢にお引越し。ランドセルを背負っている京子と歩いているヤサコのケータイが鳴る。
 天沢さんだった。「ねえ、私まだどっちだかわからないの。私達って、友達になれたのかな」
 「言っただろ、私は友達と言う物は良くわからないんだ」「そう」
 「でも、おまえは、そうだな、同じ道を迷って、同じ道を目指した、仲間だ」「うん」
 「でも仲間なのは、同じ道を目指している時だけだ。
私みたいな人間は、いつまでも他人と一緒にいては、自分の道が見えなくなってしまう」
 「そうかもね」「又会おう、同じ道を迷った時に」「うん」「それまでは、さよならだ」「うん」
 「私はイサコ、名付け親はあんただ」ケータイ切れる。桜が散っている。風が吹き、向こうにデンスケが…。
 いや、いない。「京子、見えた?」うなづく京子。

感想:結局このアニメはヤサコとイサコの物語だったんですね。ヤサコがイサコを救出する話し。
 彼女がそこまでイサコに拘ったのは、マユミちゃんの事があったから。雰囲気似てるし。
 それに、過去の共通の思い出がある。再放送一回目見ました。
 確かにハンバーガー屋さんに、猫目や玉子らしき人がいる。猫目の隣の子はタケルとも取れる。
 タケルの方はそうじゃないかもしれないけど。

他の方のブログを読んでの感想:あくまでも、4423はイサコの記憶を元にした物だと思うが。
 まあ、私の予想は当たらないから。
 ミチコさんはイサコがヤサコが兄にキスするのを見て、兄を取られる、
自分の世界を破壊されるとの思いから生まれたもの。
 あれっ、マユミちゃん、ヤサコと話してたのね、気付かなかった。
 録画はアナログなので、アキラとアキラの肩のオヤジは見れなかった。
 ライブでも見てたから、たぶんライブで見てたと思うが。電脳ペットは古いバージョンの空間にいると、壊れる。
 だから、ヌルに壊されちゃうんだと思う。あっ、ホントだ、デンスケ、鈴つけてる。
 「さっきの…」というのはさっきの鈴の主と言うことか。オジジ、鈴付けてたのね。
 オジジから鈴もらったのね、デンスケ。ヤサパパの活躍は正直うれしい。
 なんせ、ヤサパパ、サッチーの名付け親だし、「ボク、サッチー、よろしくね」と言う名セリフを考えた方だし、
ヤサコと玉子にぞんざいに扱われていた可哀そうな存在だし…。
 気持の良い方ではなく、痛みの方に行くのが現実も正解と言う事をフィーチャーしている方が。うっ、胸に痛い。  お子様も、ヤサコがあきらめずにイサコに呼びかけ続けた事が大事と思っていたそうで。
 子供に負けているな、私は。
 評価しながらも、もったいないと、別の話の展開とか、キャラの活躍をを求めている方達。
 私はそんな事思わない方だが、そういう事、思う人が、創作者になるんだと思う。
 私は、魚、、ヒゲ、クビナガの回も好きだし、ヌル・ホラーも好きだ。
 もちろん、イサコとヘイクーの戦いとか、夏祭りとか、肝試しとか、最後の夏休みとか、
サッチー対キューブとか、デンスケの嘆きシーンとか、デンスケの勇ましいシーンとか、オババシーンとか、
笑いを取る玉子とか、笑いを取るダイチとか、やさしいデンパとか、いろんな恰好のサッチーとか、
ラブリーなオヤジとか、ああ、好きな所がイッパイ!
 イサコが追い詰められる回はホントにサスペンスだったし。
 廃墟の工場の回も良かったね、ヤサコとイサコが絡んだし、イサコが京子を助けたし。
 「ロマンアルバム 電脳コイルガイド」が出るんですってね、それは買うつもり。
 DVD買っても見ないから、買わないつもりだが、そうだね、次世代出たら、買おうか…;
 CDは買いたいね、いつか。本は、どうかな?コミックスは、う~ん。

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金沢市はざま交差点

「金沢市はざま交差点」電脳コイル 第25話 ☆☆☆☆☆
原作・脚本・監督:磯光雄 アニメーションキャラクター:本田雄 音楽:斉藤恒芳
 脚本:松澤洋介 絵コンテ・演出:野村和也 作画監督:板津匡覧

“コイルスの資料によると、ヌルキャリアははじめ、心のかけらを集める探査装置だったそうです”


 「あの子がミチコさんを呼び出そうとしたって」「ホントなの、ヤサコ?」「うん、良く知らない」(折笠富美子)
(つまり気色悪い事,都市伝説はざま交差点のマンホールを見た、
と言って来るマユミちゃんの言動をいじめと取ったのか、ヤサコは。
しかしはっきりマユミちゃんをかばわないヤサコの行動をマユミちゃんはいじめと受け取った。
まあ、マユミちゃんの方が深刻だな、本当の事を言っただけに)

 「前、マユミが言ってたはざま交差点、教えてほしいの、どうやって行ったの?」「今さら」(うえだ星子)
 「どうしても、必要なの、友達の、命がかかってるの」「それって本当に友達?」「えっ」
 「私の時と同じで、あなたが友達のふりしてるだけなんじゃないの」「マユミ?」
 「あの時は聞きたくないって言ったくせに。みんなと一緒にあたしの事無視したくせに。
ミチコさんに呪われるとか言ってさ」
(うわっ、ヤサコ、普通の子だからなあ。
まあ、なまじっかマユミちゃんをかばうと一緒にいじめられちゃうのかもしれないが。
ヤサコもマユミちゃんが気色悪い事言ってくるとか思っていたんだろうし。
普通の子の方が強いんだが、あまり良い感じはしないわね)
 「怖かったの、だから」
 「あなたはいつだってそう!
表向きは良い顔して、裏では友達を呼び捨てしたりしてる、ちゃんと知ってるんだから。
ずっと、ずっとあなたのそう言う所が嫌いだった。優しいふりして、でも困った時には助けてくれなかった。
だから私は自分でなんとかしたわ。あなたもそうして」
 マユミちゃん去る。(まあ、何も言えないね。マユミちゃんの苦悩を思うと)

 ハラケン(朴璐美 )、金沢にいて、ヤサコを探していた。ヤサコの通った道筋を見つける。
(どうやって?ヤサコのIDで探せるとか?)
 「にしても、オバちゃんのメガネ、クセが強いなあ」「クセの強い女で悪かったわねえ」
玉子(野田順子)、別のメガネをかけていて、サッチー
(嬉しいよぉ!ひさしぶりだしぃ。
傾いている姿が非常にラブリー!ラブリー、ラブリーと踊りたいくらい、ラブリー!!)と一緒だ。
 「わたしをなめるんじゃないわよ。自分のハードの位置くらい三分でわかるわ」
 駅中の人がサッチー&玉子をびっくりして見ている。
 「ヤサコはあのマンホールの場所に行くつもりなんだ。止めないと」
(ヤサコの失踪を聞いて、来たのかな、ハラケンは?
つまりオバちゃんのメガネでヤサコと連絡を取ろうとして取れず、おうちに連絡したのかな)
 「あの時の、ケンちゃんみたいに」玉子溜息をつき、ハラケンが開いていたウィンドウを操作。
 「この中継ノードを変えれば、もっと精度が上がるわ」「オ、オバチャン」
 「ヤサコは自分で何か手がかりを見つけたのよ。彼女にかけるしかないわ」

 ヤサコは自分の能力を頼りに交差点を探していた。
 “だから私は自分で何とかしたわ。あなたもそうして”「マユミの言う通りだ」胸のキラバグが光る。
 「痛い。この痛みの先に、答えがある」顔をあげると、そこに電脳霧があった。

 「金沢にもコイルシステムがあったのか。今もし小此木が天沢を連れ帰ったら、空間を維持できなくなる。
早く始末をしなくては」
 ヤサコをモニターしながら、かなり物騒な事を言う猫目宗助(遊佐浩二)。
 「兄ちゃん、あの子は何も悪くないんだ。ひどい事をしないで」
 タケル(日比愛子)、難儀な兄を持って可哀そうに。「ああ、わかってるさ」

 ヤサコは通路にたどりつく。その向こうにあの四つのマンホールが見える。そしてヌル(矢田耕司)が現れる。
 ヌルは目をチカチカと光らせ、「デバイスID確認されました。小此木先生、試験領域にアクセスしますか」。
 ヤサコのメガネが小此木先生のメガネなので、そう認識されたらしい。
 「ヌルキャリアーに関するヘルプ」の表示があり、そこには「小此木宏文」の名が書いてあった。
(「試験空間に《読めない》中は、デバイスを第三者が外すことを固く禁止します」と書いてあるから、
電脳体が離れている時は、メガネを取ってはいけないと言うのはここから来てるね)

 「意識をうしなったイサコの主治医は、小此木医師だったの。
彼はコイルスの電脳技術を引き継ぎ、解明しようとしていた。まさかここまでとは思っていなかったようだけど。
おそらくヌルの正体は、コイルスが作ったヌルキャリアーと言う乗り物よ」
 「ヌルキャリアー?」
 「本来は、あっちから情報を引き揚げる探査体だったらしい。
でも、改造を加えるうち、電脳コイル現象を利用してあっちへと意識を送り込む、
電脳の乗り物として使われるようになったのよ。
今までの事故は、放棄されたヌルと通路が暴走した結果なのよ。
でも、本来の機能どおりに使えばおそらく、あの野生化したヌルと同じく、通路に入れるはずよ」

 ヤサコ、ヌルキャリアーに導かれ、電脳体が本体から離れ、通路に入っていく。

 「じゃあ、ヤサコはそれを」玉子、駐車禁止の場所にバイクを駐車して、ハラケン、サッチーと歩いている。
 「コイルスは私有地に、試験用の交差点を設置していた。古い地名から名前をつけてね。それがはざま交差点。コイルスの金沢支社のあった場所に、今もあるはずよ。そして、おそらく通路も」
 「もうすぐだ」ヤサコ、NO DATA化していた。二人、ヌルキャリアーに気づく。「ヌル?」
 「だいじょぶ、正常なヌルよ。さきにこの子が入ったわね」「小此木先生が、試験領域にログインしています」
 「やはり」「僕が行く。ヌル、僕を触ってくれ」ハラケンは一生懸命ヌルの手をつかもうとするが、つかめない。
 「デバイスIDが一致しません」「コイルスのメガネでないと入れないんだわ」2.0が二体来る。2.0、通路に入る。(ああ、この時の、傾きながら2.0を見送る、サッチーも素敵♪)

 「内部からも破壊する気か。くそっ、こうなったら…。足跡は残るが、強硬手段で行くしかない」
 猫目、コンピューターを操作する。

 「どういう事?」「本社が動き始めたんだわ。こうなったら…」玉子、サッチーにメタタグを貼る。
 「タマ、ヤサコを追うのよ」「ボク、サッチー」と可愛く♪言いながら、サッチー、頭から通路に入る。
 「本社は、イマーゴと電脳コイルの存在を、世間に知られるのを恐れている」「じゃあ…」
 「あっちの中心部を、ヤサコごと消す気だわ」「そんな…!」2.0が来、通路を攻撃。

 「くっそ~、遅かった…」猫目、忙しく、ボードを操作。2.0、どっかに行く。
 「コントロールは奪った。もみ消し、頼みます」猫目、ケータイでどなたかに頼む。
 「次は内部の二機だな。あとは、あの子供さえなんとかすれば…」

 玉子、タマのパネルをつなぐ。

 ヤサコの歩く先には、山のような物が見え、その稜線を夕焼けのような明かりが照らしていた。2.0、来る。
 しかし、2.0の勢いが落ちる。

 「ようし、こちらも何とか間に合った。さあ、あの子はどこだ。チッ、センサーがうまく働かん」
 「に、兄ちゃん、止めようよ、あの子は…」「黙れ!いい加減にしないとその口をふさぐぞ!」

 ヤサコ、地下に開いた穴に入り、そこを通って、出る。
 変な文字だが、電柱に、大黒市、を表すらしい文字がある…。胸のキラバグが光る。「痛いわ…」
 2.0の音がする。「見つけたぞ」2.0、ヤサコを攻撃。
 ヤサコの暗号が一機に当たり、一機、認可ドメイン外につき修復不可の表示が出る。
 「くっそぉ、こしゃくなあ…。タケル、手動で修復だ!」「わ、わかったよ、兄ちゃん」
 タケル、同時に二つのキーボード操作と言う、私には無理な事をやっている。
(今の子は、ケータイでしゃべりながら、メールをうつと言う事が出来るらしいから、ありうる…)
 逃げるヤサコの前にサッチーが現れる。「僕だ、ハラケンだ」
 サッチー、V字にした手をかざして、その手の間から2.0を攻撃、そしてヤサコを体の中に入れる。
 そのまま、ヤサコを乗せて、走るサッチー。(さすがは、サッチー!愛してるよ~!!)そして、飛ぶ!!
 (ああ、サッチーへの愛は、無限大!!)「ヤサコ、聞こえる?」「あっ、オバちゃん」「…うまくいったわ」
 「どうしてタマが?」「私のアカウントは消去されたけど、ケンちゃんの裏口が気づかれずに残ってたのよ」
 「ヤサコ、僕だ!」「ハラケン!良かった、目が覚めたのね」「うん、僕の事はもう心配ないよ」「飛んでる…」
 「持ち出す時、色々手を加えたのよ。大人としては後が大変だけどね」(ヤサコを死なせるより、ましだ!)
 「でも、どっちに向かえば…」ハラケンが不安げに言う。

 イサコ(桑島法子)はあの鳥居がたくさん並んだ階段の所にいる。手には綿がはみ出したお兄ちゃんの人形。  「お兄ちゃん…。そうだ、この階段の上、そこにいるのね、お兄ちゃん!」階段を駆け上がっていくイサコ。

 「勇子、勇子」(岸尾だいすけ)「見て、お母さんが作ってくれたの」イサコとお兄ちゃんの人形。
 「このお人形はお兄ちゃんと私、だから私の事、忘れないでね!」夕焼けに照らされた鳥居階段。
 「忘れないさ。勇子こそ、僕の事忘れるなよ」「お母さん、時々怖いの。私の事、ぶつの」
 「泣いちゃダメだ、イサコ」「イサコ?」「ああ、秘密の暗号名だ。勇子の勇は勇ましいの勇。だからイサコ」
 「うん!」「僕だけがそう呼ぶ秘密の暗号だよ」(これじゃあ、他の人にイサコと呼ばれるのはイヤだったろうな)  「じゃあお兄ちゃんの秘密の名前は?」「そうだなあ。僕は4423」「44、23…」
 「さあ、もうすぐお別れの時間だ。上で遊ぼう、イサコ」「うん!」

 「お兄ちゃん」イサコは、階段の上にたどりつく。

 「ヤサコ、どうしたの?」「胸が、心が、痛い…。天沢さん…、天沢さんなの?」

 イサコ、何かを感じて、後ろを振り返る。「迷ってはダメ。そのまま進むのよ、勇子」ミチコの声。「お帰り、勇子」  4423の声。イサコは、「お兄ちゃん」と言いながら、そのヌルに向かって駆け寄る。

 「この方向…、タマ、この方向に進んで」タマ、進路を変える。「ヤサコ、何かわかったの?」
 「きっと、きっとこの先に天沢さんがいる。胸が痛みを感じる方向に」「痛みを感じる方向?」
 「なぜだかわからないけど、天沢さんにもらったキラバグが、胸の暗号が私にそう教えるの。
どうなるかわからない。でも私しかもう天沢さんを助けられない」
 「ヤサコ?」
 「私が天沢さんがまだ生きてる事を信じられなくなったら、天沢さんは本当に戻れなくなる。私だけが…」
 「わかったよ、ヤサコ」「ハラケン」「でも約束して、必ず戻るって。イサコも連れて、絶対戻ってくるって」
 「うん、約束する。急いで、タマ」タマ、加速する。「まったく、あんた達の保護者やるのは大変だわ」
 「でも、出口はあるのかなあ」それは、玉子も自信が無かった。
 「この感じ、これは天沢さんの気持ちなの?この、哀しくて切ないような…」「ヤサコ、反応が出た!下だ!」
 タマ、着地する。無人の街だった。「大黒市子入」と電柱の文字。「逃げろ、ヤサコ!」2.0の攻撃。
 「やってくれるな、玉子。すぐに手をまわして逮捕してやる。
だが、そのくたびれたポンコツに、性能の差を思い知らせてやる!」
 ヤサコを乗せて飛んでいたサッチーに、被弾!サッチー、落ちながら、手かざしビーム攻撃。2.0、被弾、バグる。 「この旧式が!」サッチー、胴体着陸。(いっつも胴体着陸だが、足が無いから)
 バグっているサッチー、ヤサコを体から出す。気を失ってるヤサコを、優しく地面に下ろし、去る。
 ヤサコが気が付くと、タマは飛んでいた。「チッ、こうなったら、限定フォーマットで…。ああっ?!」
 猫目のモニターにタマの顔が大写しになる。タマ、2.0を抱えて、2.0ともども自爆する…。
(ああ、タマが…!!!猫目の、バカーーーー!!!)「取り逃がしたか…」
 “不正なアクセスを…(アナログだから先が読めん!”うんぬんの文字が猫目のモニターに出る。
 「タケル、おまえ何かしたのか」「ヤサコ、殺す気だったんだね」
 「クッ、父さんと母さんのためだ。
父さんは、イマーゴを開発して、世界で初めて人間の集合無意識を電脳空間化したんだ。
それなのに、メガマスはその発明を奪って、ゴミのように捨てた、ボクら家族全員を!
それに、病気の母さんを救うには、父さんの名誉を取り戻すしかないんだ!おまえだってわかってるだろ!」

 「この世界はもうすぐほろぶはずだったの。
あちこちが壊れ始めて、私も兄弟達も、みんな死んでいく運命だった。でも、あの人は助けてくれた」
 「あの人?」「宗助よ。この世界を守るために何が必要かを教えてくれた」

 「復讐してやる。メガマスをずたずたにしてやる!そのために、ミチコが必要なんだ」「何を、するつもりなの」
 「あのアバズレを利用して、世界中のイマーゴのガキどもを意識不明にしてやるんだ」
 (それは、メガマスがやった事より、許せない事だよ…。怒りでいっぱいで、他を顧みる余裕が無いんだな。
復讐は自分も壊す)
 「そんな事っ…」
 「あの空間を維持しなければならない。そのために、勇子をミチコにくれてやったんだ。
全部メガマスのせいにしてやる。これで奴等も終わりだ!」
 「兄ちゃん、僕は、もう手伝えない!」タケル、車から出る。
 「待て、タケル!バカめ、父さんのカタキを討ちたくないのか!?」

 「う~ん、それにしても、この空間は一体…」
 モジョを肩に置いているメガばあ(鈴木れい子 )、病院でウィンドウを見ていた。「その事で、お話があります」
 イサコのおじ(麻生智久 、デンスケ~!)だった。「先生の奥さまですね。ご葬儀の時、一度…」
 (メガばあを“奥”にするとは、先生もなかなかの男だと、思う…)

 「でもあなたは何も気にしなくていいのよ。
この空間が一体何のためにあるのか、なぜ出来たのか、私にもわからない。
でもあなたはここでお兄さんと一緒に、幸せに暮らす事で、
(ブランコに微笑みながら乗っているイサコ、その後ろにはヌル。
そして倒れている石柱のかけらのようなものには顔がある…)この世界は守られる、永遠に」

 「ここだわ」ヤサコは鳥居階段を見つける。

 イサコの向こうには夕焼け色に照らされた幼いイサコとお兄ちゃんが見える。
 幼いイサコはお兄ちゃんに髪を結ってもらている。「お兄ちゃん、ずっと一緒だよね」「ああ、ずっと一緒だ」

 ヤサコ、階段を上がる。

 「あっ」「どうしたの」「わかんない」

 「天沢さん!」「あっ」現在のイサコ。「ダメよ、勇子」「誰かが、呼んでるの」「それは空耳よ」「違うわ」
 立ちあがるイサコ。「耳を傾けてはダメ、勇子。あれはあなた達の幸せを壊す声」
 必死に階段を駆け上がっているヤサコ。「いる、そこにいるのね。天沢さん、答えて!」「誰、誰なの」
 「勇子、勇子、どこに行くの」ひびわれていく、世界。
 「この空間が壊れたら、あなたのお兄さんも死んでしまうの。勇子、あなたはこの世界を守らなくてはならない。あの女は、お兄さんと幸せに暮らせるこの世界を壊そうとしているのよ」
 「なぜ、そんな事…」「ごらんなさい、勇子、なぜあなたがあの子を嫌いなのか」
 お兄ちゃんと並んで座っている幼いヤサコが見える。
 「なぜあの子を拒絶しなくてはならないのか。名前をもらったのは、あなただけじゃなかった」
 ヤサコと木の枝で地面に書く4423。「あなたにイサコと名づけたように、あの子にもヤサコと名づけた」「止めて」 「それだけじゃない。あなたの大事なお兄ちゃんをあの子は奪ったのよ」4423にキスする幼いヤサコ。
 「あなたがお兄ちゃんを取られたくないという気持ち、あなたがあの子を憎む気持ち、
その気持ちから私は生まれたの」
 「思い出したわ…」「この世界だけがあなたを優しく包んでくれる。あの子はそれを壊そうとしているの」
 「そんな事、させない」

 かけているヤサコ、立ち止まる。「誰?」「来ないで!」「天沢さん!天沢さん、帰りましょう!今なら間に合う!」 階段が壊れる。
 「帰って!あたしの居場所はもう、ここしかないの!戻っても、私はお兄ちゃんを死なせたバカな妹になるだけ」  「天沢さん」「いや、ここでお兄ちゃんと暮らすの。ずっと…。もう来ないで。大嫌い!」
 「それで良いのよ、あの子を憎むのよ、勇子」
 「あっ、誰。あなたは誰なの!天沢さん、その子の言葉を聞いてはダメ!」「帰って!」
 階段が壊れてきて、ヤサコ、階段を下がらざるをえなくなる。

 「コイルドメインが、崩壊する…!」「ヤサコ!」

 世界が壊れていき、闇に包まれる。その時、鈴の音が聞こえる。後ろに巨大鍵穴が見える。
 その方向に走るヤサコ。

 イサコはブランコに座って顔を覆って泣いていた。
 「これで良かったのよ。これはあなたが、勇子が望んだ事なのよ。ここで一緒に暮らしましょう、三人で永遠に」  「違う、何かが…違う」

 「リンクが途切れた」「そんな!空間は…」「わからない。でも今は、完全にリンクが切れている」
 「じゃあ、ヤサコはどうなるの!?」「ヤサコとのリンクも、切れた…」
 ハラケン、ヤサコの体の方を向き、「ヤサコ、ヤサコ、目を覚まして!」

 ヤサコが走りついた先には…

 ヤサコは見る、デンスケと初めて会った時。
 デンスケを追いかけ、あの空間で4423と出会い、巨大な闇が迫ってきて、逃げて…、
道祖神の後ろから現れるヌル…。

 「思い出した。あの時、私は、おにいちゃんと…」「勇子…」
 「消えそうになってた。そうだわ、全てはあのまま消えるはずだった」「思い出してはダメ」

 「お兄ちゃん」
 「もうじき僕は、君のお兄ちゃんではいられなくなる。これからは僕無しで生きていかなくはならないんだ」
 「お兄ちゃん、別れたくない」

 「思い出した。私はお兄ちゃんと、サヨナラするはずだった。それなのに…」

 ヌルと幼いヤサコの後をついていくヤサコ。「あなたは何を探してるの?」幼いヤサコがヌルに問う。「4423」
 「えっ」「4423」「兄さん?」「私は4423を探している。そうだ、私はコイルスの医療機で4423を…」

 玉子はメガばあに連絡する。メガばあはイサコの病室にいた。
 イサコのおじに呼ばれ、全ての資料に目を通していた。天沢信彦は4422、死亡時期は交通事故の直後。
 メガばあは玉子に4423のカルテを送る。

 「4423ってあのお兄ちゃん?」「違う。私は4423を、天沢勇子を探している」

 4423とは天沢勇子の事だった。

感想:さすがにビックリ!4423がイサコだなんて。あの4423はあくまでイサコのために作られた物。
 ミチコさんはイサコがお母さんのイメージから作り上げたものか。
 まあやっぱ、ヤサコの健やかさは、イジメを受けた者の健やかさでは無かったね。
 多少イサコと仲良くなる事に積極的過ぎたのは、イサコがマユミと似ている事と、
マユミへのイジメへの悔恨とかモヤモヤとか色々な物が合わさってかな。
 それにしても、猫目は自分がやろうとしている事がメガマスがやった事より悪い事ではないと思っているのか。
 カンナは死んじゃったし、ヤサコは意図的に殺そうとしたな。イサコはあっちの世界に置いたままがベストときた。 悪人って何でも人のせいにしがちなんだよなあ。まあ、タケル君のお兄様ですから、更生する事を望む。

関連サイト:鷹2号の観察日記最終回のカイキャッチ、やっぱサッチーが一番かわいい♪
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ぐる式ヌル・キャリアーのヘルプの文章
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きなこ餅コミックヤサコとイサコの生年月日

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メガネを捨てる子供たち

「メガネを捨てる子供たち」電脳コイル 第24話 ☆☆☆☆
原作・脚本・監督:磯光雄 アニメーションキャラクター:本田雄 音楽:斉藤恒芳
 脚本:松澤洋介 絵コンテ・演出:高橋知也 作画監督:本間晃、押山清高

  “天沢勇子の言葉によると、人と人をつなぐこことの道は、細く途切れ易いそうです”


 小此木優子(折笠富美子)が目を覚ますと、そばに母親(金月真美 )がいた。心配したんだからと母親。
 ヤサコは病院のベットに寝ていた。母親は先生を呼びに外に出る。
 なんかあっちこっちにぶつかっているようだが…。気がついたらメガネがない。
 「メガネなら、お母さんが持ってるわ」玉子(野田順子)だ。「オバチャン」
 「あなたに似て、そっそかしい人ね。でも、良い人だわ」部屋は2304。
 「良かったわ。あなたまで戻ってこなかったら、どうしようかと思った」
 「天沢さん…、そうだ、私天沢さんと学校に行って…。天沢さんはどうしたの。…オバチャン」
 「全てのリンクは切断されたわ。たぶん、リンク先の空間も、もう…」

 電話をかけているヤサコ。「良かった、ホントに良かった」フミエ(小島幸子 )の声だ。「うん」
 「もうホントに心配したのよ。その…あっちに連れてかれたんじゃないかって」「あっち?」
 「みんな噂してるわ、イサコは、連れていかれたって、ミチコさんに。ともかく元気出してね。
あっ、ちょっと京子ちゃんの様子見てくるから。切るわね」
 「京子がどうかしたの?」「ヤサコ、デンスケが…」「デンスケ?」「昨日の騒ぎで巻き込まれて、それで…」
 思い出すヤサコ。「あっ」「さっき、メモリアルがヤサコのうちに届いたって」
 京子(矢島晶子)の大泣きの声が聞こえる。
 「あっ、また京子ちゃん騒いでる。また電話するから。しっかりするのよ、ヤサコ」

 京子、ぬいぐるみを あっちこっちに(たぶん…)投げつけ、フミエにも当たる。
 京子はメガネを取り上げられた事にも泣いていた。母親が京子からも取り上げたらしい。ピンポンの音。
 ドアを開けたら、フミエの母(本田貴子)が怖い表情で立っていた。「ここにいるって小此木さんから聞いて」
 母、フミエからメガネを取り上げる。イサコの事が原因らしい。
 夜中に学校に入り込んで、メガネで遊んでて、階段から落ちた事になっているらしい。
 ダイチ(斉藤梨絵)も父親(郷里大輔 )にメガネを取り上げられる。アキラも、アイコも、デンパも。

 「今日中には退院できるそうよ。単なる貧血とかそんな所ね。
昨日の出来事は、表向きの社会では何も知られずに終わる。
あたしも事情を聞かれたけど、こんなのオカルト話にしかならない。あたしが起こした四年前の事件と同じように。メガマスもそれを読んで、わたしや猫目を派遣したのね。猫目は、四年前一緒にキラバグ集めをしてた男よ。
今はもみ消す側だけどね。キラバグもコイルスの空間も、もうどこにも残ってない。
あるとしたら、都市伝説のはざま交差点くらいかな。イサコの意識を呼び戻す方法は、もう…」
 「なんだか、なんだかなんにも感じないの。悪い夢かなんかだったみたい。なにもかも」「ヤサコ?」
 「そっか、デンスケ、メモリアル届いたのね」
 「お母さん、手続きもうすぐ終わるわ。わたし、ちょっと外すわね。
実はメガばあ(鈴木れい子 )も昨日の騒ぎで緊急入院したの」
 「えっ」「ぎっくり腰だけどね」

 「仕事中は電話するなと言っただろう、タケル」猫目宗助(遊佐浩二)だ。
 「で、でもボク、本当にこれで良かったのか…」タケル(日比愛子)。
 「心配するな。今まで兄ちゃんの言う通りにして間違った事あるか?」
 「ないよ兄ちゃん。カンナの事も僕が書いた話をみんな信じてる」「ああ、怪奇倶楽部の方はまかせる」
 「僕、兄ちゃんのためなら何でもする」「ああ、わかってる。じゃ」

 アイコ,フミエ、デンパ(梅田貴公美 )、ダイチ、アキラ(小林由美子 )が川原にいる。
 メガネが無いとやる事が無い。ガチャギリ(山口眞弓 )とナメッチ(沼田祐介 )も来る。
 二人とも取り上げられたらしい。「メガネがないんじゃ、喧嘩する気も起きないぜ」とダイチ。

 ヤサコ、母親とタクシーに乗っている。お父さんは出張で金沢だそうだ。「大変な時に必ずいないんだから」

 病院のテレビを見ている玉子。
 「電脳局のものは各省庁のドメインにも強制執行が出来るのです。
ただ今回は特別で、午後四時までという期限つきだったようです」(坂口哲夫)
 「としたら、あれほど大規模に2.0を繰り出す事はもうなさそうね」「ああ、管理室でも大騒ぎだったぞ」
 「猫目、来てたの?!」「室長が出張で、今僕が室長代行だ」
 「ねえ、天沢勇子の病室、どこにあるか知ってる?
彼女の家族に会いたいんだけど、病院が教えてくれないのよ」
 「僕も知らないんだ。彼女の身柄はメガマスが押さえている。
天沢は一年前にも、同じような通路を開こうとして失敗している。
やはり、葦原かんなの一件にも関係しているようだ」
 「間違いだと思いたいわね」
 「希望を捨てるな玉子。研一君の時だってなんとかなった。まだ手が無いか調べてみるさ」
 立ち去ろうとする猫目の背中をバン!と叩く玉子。「頼もしいねえ。昔はあたしのパシリだったくせに」
(玉子様のパシリとは、う、うらやましい…)
 「おいおい、今は室長代行だぞ。じゃ、君も個人の権限で真相探ってくれ」
 猫目の背中にはメタタグが貼られていた。「やってみるわ」

 「優ちゃん、ちょっと座って。デンスケ、可哀そうだったわね。
私はあんまりメガネを使わないからよくわからないけど、お母さんも、昔飼っていたのよ。一年位で死んじゃって。すごく泣いたわ。納得いかなくてさ。なんでちっちゃい生き物って、すぐ死んじゃうんだろうって。
ペットってたいてい人間より寿命が短いじゃない?
なんでそう決まってるの、ペットが人間より長生きだったらこんな思いをする事もないのにって。
そしたらね、金沢のおばあちゃんがこう言ったの、飼い主がペットの死ぬ所を見たくないように、
ペットだって飼い主が死ぬとこ見たくないんじゃないかって。
だから、悲しみに耐えられる人間の方が、ペットの代わりに、その悲しみを引き受けるの。
だって人間の方が、体大きいもの。本物の、ペットの話だけどね」
 お母さん、ヤサコを抱きしめる。「お母さんの体、あったかい?」「うん」「やわらかい?」「うん」
 ギュッと抱きしめ、「ちょっと痛い?」「うん」
 「わかる優ちゃん?こうして触れる物が、あったかい物が、信じられる物なの。
ギュッっとやると、ちょっとくすぐったくて、ちょっと痛いの。わかる?」
 「お母さん」
 「優ちゃん、それが生きてるって事なの。メガネの世界は、それが無いでしょ、優ちゃん。
戻ってきなさい、生きている世界に、あったかい世界に」
 「お母さん」
 「だから、メガネはもうおしまい。代わりに携帯買ってあげる。退屈したら、一緒に遊んであげる。
だから、だからメガネはもうおしまい」
 「うん」

 「はい、当面はこちらの病室です。改装はすぐ終わります。くわしくは下で」
 猫目がイサコのおばさんに話している。そして、廊下の陰に隠れている玉子。「やはり嘘か」
 猫目とおばさんがいなくなったので、玉子病室の前に出る。「4423?!」病室の番号は4423だった。
 「昔来た時は無かったのに」「どちらさま、かな?」
 イサコのおじ(麻生智久 、デンスケ~!)が花束を抱えて立っていた。

 「これが、私の知っている今までの一部始終です」イサコが病室のベットで寝ている。
おじさんがその傍らに座っていて、玉子は立っている。「そうですか」
 「あまり驚かないんですね。勇子さんは、兄を死なせたのは自分だと、そう言っていたそうです。もしかして…」  「はい、信彦はすでに他界しています。
この子は不憫な子で、幼い頃に父親を亡くし、信彦だけが心の支えでした。
でも、母親も病気で入院する事になって、二人をうちで預かる事になったんです。
ところが引越しの日に、勇子と信彦は交通事故に会って、二人とも意識不明に」
 「二人とも?」「はい。その時勇子を治療したのが小此木先生でした」「イマーゴの電脳医療だわ」
 「それが、どんなものなのか、私にはさっぱりわかりませんが、勇子だけは目覚めました。
その間の記憶を全て失って」
 「小此木先生が亡くなった頃だわ。信彦君は、その時どうなったんです」
 「それは、メガマスの契約があって、言えないのです」「お願いします、どうしても…!」「22です」「えっ」
 「今はこれだけしか…」「ちょっとあなた!」おばさんだ。
 「あなた空間管理室の人でしょ。二度と近寄らないでください!」玉子、追い出される。

 川原で一人座っていると、「ヤサコ」と声をかけられる。フミエだった。「なんでだろう、涙が、出ないの」
 「ヤサコ?」
 「なんか、まだデンスケが死んだって、ピンとこなくて。それに、天沢さんの事も。私って薄情もんなのかな。
フミエちゃんの言う通りだ、感情移入したら損だね」
 「ヤサコ」「でもバカみたい、この辺が痛いの」ヤサコ、胸をつかんでいる。
 「まるで、デンスケが本物の犬だったみたい。(本物以上だね!デンスケの場合は!)
私や京子を元気づけようと、いつも一生懸命だった。さよならも言えなかった」
 彼女の手にはデンスケの写真が画面に出ている携帯。
 「デンスケの毛並みに触りたいっていつも思ってた。
小さい頃デンスケに触っても感触が無い事がわからなくて、そのうち触れるようになるんじゃないかって。
わかってた、デンスケは本物の生き物じゃない。だから、死ぬ時も痛くなかったと思う」
 「ヤサコ…」「だから私も痛くない。データが消えただけ。それだけ、だから…」犬の鳴き声が聞こえる。
 「どうしたの?」「デンスケ…」探し始めるヤサコ。「ヤサコ?一体どうしたの?」「聞こえたの」「何が」
 「デンスケの声がしたの、一瞬だけど」「えっ」「嘘じゃない、絶対いる、このあたりに」犬の声。「デンスケ!」
 生(なま)犬だった。「ああ…。死んで、しまった。ホントに死んでしまったのね、デンスケ…」ヤサコ、泣く。

 ハラケンの病室。「記録にあるコイルドメインは全て消滅か。残る手がかりはせいぜい都市伝説くらいね」
 玉子はカンナのメガネを持っている。そのメガネが反応。「もしもし、私の話を聞いてください。
 甥が解析したカンナのメガネに、ある情報が含まれてて…」ハラケンは目を覚ましていた。

 ヤサコは部屋でデンスケの写真を見ていた。「なんだか、全部夢だったみたい」
 デンスケやイサコの最後を思い出すヤサコ。「ふさふさだったよ」京子が言う。
 「良い匂いがしたよ。あったかかったよ」(なんせ、京子はあっちの世界でデンスケに乗ってるからな)
 京子、寝る。

 《メガネで見える物なんて、全てまやかしだ。手で触れられる物だけを信じるんだ》
 “天沢さんも、おんなじ事言ってる。この世界はみな、手でさわれるもので出来ている。
手で触ると、さらさらだったり、ふかふかだったり。これからは手でさわれるものだけを信じて生きていこう。
手でふれられない物はまやかし。だから、この悲しい気持ちも、きっとまやかし。ホントは悲しくなんかない。
こんなつらい気持ちもきっとすぐに忘れる。だって、まやかしなんだもの。本当に。本物って、何。
手でふれられる物が本物なの?手で触れられない物は、本物じゃないの?今本当にここにある物は何?
間違いなく今、ここにある物って、何?胸の痛み。今本当にここにある物は、この胸の痛み。
これはまやかしなんかじゃない。手でふれられないけど、今信じられるのは、この痛みだけ。
この痛みを感じる方向に、本当に何かがある”
 ヤサコ、オジジのメガネを取る。

 ハラケン(朴璐美 )、傍らで寝ていたオバチャンのメガネを取る。

 朝、母親は、ヤサコの、「お母さんへ、ごめんなさい。今日は学校は行けません。金沢に行ってきます。
心配しないでください。優子」と言う置手紙を見つける。

 目を覚ました玉子も、ハラケンの、「ごめん。メガネ、借りるね。」と言うメモを見つける。

 「兄ちゃん、本当にぼくらがしている事は、父ちゃんの名誉のためになるんだろうか」「又その話か」
 「でも、悪くない人まで巻き込んだりして、そんなの…」
 「葦原かんなの事か。あれははっきり事故だったじゃないか。
4423のハンドルで二回も警告したのに、よりにもよって通路を開いている最中にのこのこやってくるなんて、
誰が予想できる。
それも、イマーゴを持っていたなんて。分離を起こした電脳体をよけて、電脳ナビは生身の方をはねてしまった。
痛ましい事だが、我々にはどうしようもなかったんだ。こっちこそ、めったに無いチャンスとキラバグを失った。
そのためにどれだけ苦労した事か。さあ、飯を食え。学校には病欠の手続きを取っておいたから」

 「二人ともって話だぜ」「それってもしかして…」「駆け落ち~」と声を合わせる駅向こうの不良少年。
 ヤサコとハラケンの事だろう。「止めなさいよ!」
 フミエが咎めるが、「てめえ、メガネなきゃ、何もできないくせに!」と将来ハゲそうな不良少年、
フミエの腕をつかむ。
 「や、やめてあげて~」とデンパ、勇気を奮い起したんだろうが、そんな低姿勢では止めてはくれないよ、
デンパ。
 あんのじょう、「うっさいよ!」と帽子でハゲを隠しているかもしれない少年(そんな事は無い)、
デンパを突き飛ばす。
 「止めなさいよ!」とアイコ様(進藤尚美)が言うが、そんな芸の無い言葉で止めるような奴らでは無い。
 しかし、そこに、ダイチが現れ、はげ予備軍を柔道わざで投げる!「よし!やっぱり腰だ。なんだよ、簡単じゃん」 帽子ハゲも投げ飛ばす。全員投げ飛ばした。「やっぱり腰で回す」「すごいよ、ダイチ~」とデンパ。
 「何度も投げられると強くなるってホントだなあ」親父の夏休みのしごきが生きたみたいだ。
 「おい、おまえら!二度とこっちの生徒に手を出すな!」「へ~い」
 どうやら、ヘイクーに入る準備も出来てるみたいだ。「お、おやび~ん」「なんの用かね、ナメッチ君」
 「チャック開いてます」

 ハラケン、ヤサコに電話をかけるが繋がらない。彼は大黒駅の前にいる。

 ヤサコは電車に乗っている。金沢のまゆみちゃんの電話番号のメモを持っている。玉子は二人をバイクで探す。 ヤサコ、オジジのメガネでログイン。重いが。ヤサコにはピンクミゼットがついていた。「証拠の写真んが…」
 「本当に見たんだって!」「さようなら、もう絶交…」「もうメールしないで」、マユミちゃんのメールを探し出す。
 マユミちゃんのメールにはあの四つのマンホールの写真が。金沢。マユミの留守電にメッセージを残すヤサコ。  「マユミ、そんなに簡単には会えないよね。あの時の事、いろんな事があったから、一言では言えないけど。
私会いたいの。あの時、マユミの言ってた場所、四つのマンホールが並んでる、あの場所は本当にあったのよ。古い空間の中に。でもそれだけじゃない。マユミ、あなたが私をいじめてたなんてもう思ってない。
あなたはミチコさんが怖かっただけで、けして…」
 「私がいじめてた」マユミ(うえだ星子) だった。「いじめていたのは、あなたの方じゃない」

感想:行け、ダイチ、そのまま行って、フミエのハート、ゲットだぜ!
 たとえ、チャックが開いてたって、今のお前は、十二分にカッコイイ!猫目、玉子のパシリでしたか。
 でも、四年前の事件、パシリのふりして、猫目が玉子を操ってたんじゃ…。かんなの事件も猫目のせい…。
 まあ、イサコが絶対かかわっていないとは言い切れませんが、彼女の記憶は怪しいからな。

関連サイト:apoLONイラスト
電脳コイルテンプレまとめ@wiki
ジュリシア共和国画像
今日のこいる楽しい画像

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