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終わりなき入札

「終わりなき入札」ハゲタカ 第3回 ☆☆☆☆
原作:真山仁「ハゲタカ」「バイアウト」 脚本:林宏司 音楽:佐藤直紀 演出:井上剛

 大河内瑞恵(冨士眞奈美)は社長を解任される。サンデーは民事再生を申請する。
 ホライズンはスポンサーに名乗りを上げる。鷲津政彦(大森南朋)は合同質問会を開く。
 「スポンサーになるなんて、早い話し乗っ取りじゃないんですか」と言う声が掛かる。
 由香の上司の野中祐二(小市慢太郎)だった。「おっしゃてる意味がわかりかねます」
 「外資ファンドによる企業買収が、金銭目的に過ぎるという指摘もありますが」「あなた、お名前は」
 「東洋テレビの野中です」
 「では、野中さんにお聞きします。お金を稼ぐ事がいけない事でしょうか。…いけない事でしょうか!
私がやろうとしている事は、ルールに則った正当な企業再生です。
その結果得られる、正当な報酬に何か問題があるんですか。日本は資本主義社会でしょ。
そこに何か問題があるんですか。問題があるんですか!」

 ワイドショーに出ている大河内瑞恵の姿を見て、アイデアがひらめく鷲津。
 彼はホテルのスウィートにいる瑞恵に会いに行く。鷲津は彼女にもう一度社長に戻る気はありませんかと聞く。 ホライズンは瑞恵を担ぎ出す。

 サンデートイズのスポンサー選定は入札によって決定される事になった。
 方法はサドンデス方式、一方が入札価格を示し、相手側は20分以内にそれ以上の額を提示する事。
 最終的にどちらかが入札できなくなった時点で終了。入札で出せる金額は今後のサンデーの成長しだい。
 読みの勝負。三葉の名前の手前、アイアンオックスは強引なリストラは出来ない。
 どちらも企業価値の試算を始める。
 ホライズンの再建計画はエステ、スポーツクラブ、およびテーマパーク部門を閉鎖、従業員150人をリストラ、
ゲームソフトの開発力を生かし、ゆくゆくはソフト会社に転換を図るというものだった。 
 常務の飯島亮介(中尾彬)は世間の注目も集まってる事だし、メンツにかけても負けるわけにいかないので、
可能な限りぎりぎりつっこめと芝野健夫(柴田恭兵)に命令する。
 ホライズンの計算では3年後上場した時にサンデーは300億の会社になる。
 どちらの出せる上限も190億になった。

 いつもの通りホライズン前で張っていた三島由香(栗山千明)は眼鏡をはずした鷲津が出てくるのを目撃する。
 タクシーに乗った鷲津を追いかける由香。彼はバーで、ピアノをポロンポロンと弾いていた。(あっ、セクシー)
 そこに由香が現われる。「こんな時間まで取材ですか」「やっと話してくれましたね」
 「プライバシーも何もあったもんじゃないな」鷲津はウィスキーのグラスを持って、カウンターの方へ行く。
 「その情熱はどこから来るんです。私への憎しみですか」
 「経済だけですから。政治も文化も、日本のニュースが世界を駆け巡ることは無い」由香は鷲津の隣に座る。
 「でも、自動車メーカーの社長交代のニュースは、世界が注目する。
それに、一個のねじが、社会にどうつながっているのか、世の中をどう動かしているのか、知る事も出来る。
…鷲津さんの情熱は?」
 由香の前にグラスが置かれる。
 「収入ですか。“お金を稼ぐ事がいけない事ですか”あなたは会見でそうおっしゃいました。それが本音ですか」  「…私は自分が正しいと思ってる事をやっているだけです」
 「それが!人を救う事に繋がると?そのために人が亡くなっても。…今でも、時々父の事を思い出します。
父は銀行の貸し渋りに会ってふさぎ込んでる時も、あたしに言いました、“鷲津君は悪くない”って、
“悪いのは貸し渋りを命じた銀行なんだ”って」
 「いやっ…、もう止めにしませんか、くだらない昔話だ」由香は立ち上がり、お金を置く。「失礼します」
 立ち去ろうとするが、ドアの前で立ち止まって、鷲津の方を振り向く。「父の信頼、裏切らないでくださいね」
 鷲津の脳裏に汗を流してねじを作っている由香の父三島健一(渡辺哲)の姿が浮かぶ。

 由香は西野治(松田龍平)の前に現れる。彼に食事をおごる由香。遠慮なく食べる治。
 ご飯は毎日ラーメンにして、金を貯めてるそうだ。会社を起こすため。彼はソフトを作っていた。
 彼女は外資と関わってた人達の取材だと彼に言った。「ねえ、鷲津さんの事、どう思ってる」「別に」
 「憎くないの?」「いや。感謝してる」「感謝…」
 「あいつに旅館取られた。
あいつが現われなかったら、あいつが現われなかったら、たぶん、俺は片田舎の旅館で一生終わってた。
会社なんてさあ、簡単つぶれるんだよ」

 手持ちぶたさに、目の前の穴の開いた積み木を取り上げる瑞恵の部屋の鷲津。
 彼女の方は、口を大きく開けた幼い息子と一緒に写っている写真を見ていた。
 愛おしそうに写真の息子をなでる瑞恵。
 瑞恵は写真を裏返して置き、向こうが勝つとその再建案が通るのねと、
机の上に置かれているアイアンオックスの再建計画書を見る。
 入札には勝てそうかと言う瑞恵に、五分五分だと答える鷲津。
 彼女は綺麗な赤いゴージャスチックなハイヒールを入れた箱の下から書類を取り出し、それを鷲津に渡す。
 その書類には三葉の名前があった。

 ホライズンの執務室にいる鷲津。引き出しから由香の名刺を取り出す。由香に会い、例の書類を渡す。
 大河内伸彰(小林正寛)は会社の金を横領していた。
 経理担当の百瀬敬一(岡本信人)と組み、百瀬の妻名義の会社に振り込ませていた。
 おそらく三葉も承知していた事。百瀬の元上司は飯島。
 サンデーの経理担当は代々三葉からの天下りのポジション。

 彼女はその書類を芝野に見せる。事実かと聞かれ、責任を持って調べると答える芝野。
 飯島に尋ねてみたら、事実だった。飯島は瑞恵のリークと見抜いた。その情報を握りつぶせと飯島は命じる。  苦悩する芝野。仕事だと同僚の沼田透(佐戸井けん太)は言う。結果、芝野は事実ではないと由香に言う。
 由香は芝野に自分の父は鷲津に貸し渋りに会って自殺した三島健一だと告白する。
 しかし芝野は由香の目を見て事実ではないとはっきり言う。

 入札が始まる。まずホライズン社から最低入札額の120億を超える金額の提示。
 上乗せする金額は最低1億円。5:00p.m、入札開始。鷲津は121億円を提示。
 アイアンオックスは20分ぎりぎり使って5億上乗せ。ホライズン、127億。
 由香は百瀬に取材するが、ノーコメント。アイアンオックス140億。ホライズン141億。オックス146億。
 ホライズン、147億。オックス、150億。ホライズン151億。オックス、155億。ホライズン156億。
 オックス、160億。ホライズン、161億。7:00p.m、2時間経過。165億、166億。9:00p.m、4時間経過。
 みな夕食を取る等、休んでいる。今、金額は171億。次はオックスが提示する番。173億にする芝野。
 鷲津は174億と書く。これ以上になると再建計画にプレッシャーがかかる。10:00p.m、5時間経過。
 貧乏ゆすりが始まっている伸彰。
 オックスの代表日下部進(矢島健一)はそんな様子の伸彰に奴らは所詮雇われだから、
ある地点を越えると一銭だって動かせないが、我々にはメンツがあるから、少々損を出しても、
必ず勝つと言い聞かせる。
 オックスは186億の提示。187億を提示する鷲津。11:00p.m、6時間経過。
 由香はまだ百瀬に食い下がっていた。しかし彼は家に入る。11:20p.m、ホライズンは190以上ならアウト。
 オックスは189億と提示してきた。アラン・ウォード(ティム)は本国の投資委員会に電話と繋ごうとする。
 無駄だ!と叫ぶ鷲津。11:40分まで粘れると中延五郎(志賀廣太郎)。
 息を切らしながら、社長は何でもやれると社長業をやる意欲を芝野に語る伸彰、
古いしがらみなんかくそくらえだ!と言う。
 たまらず芝野は立ち上がり、部屋を出る。11:40分、鷲津は190億と言う金額を提示する。
 芝野は自販機に硬貨を入れていく。
 缶も買わずに、ただただ硬貨を入れては、その入れた硬貨を出し、又入れていく芝野。
 彼の脳裏に浮かぶ由香とのやり取り、由香の涙。東洋テレビにいる由香の携帯が鳴る。芝野からだった。    11:58p.m,7時間経過。鷲津はサンデーの不動産を高く鑑定しなおす事にする。後10億は出すつもりだ。
 オックスも採算割れでも突っ込むつもりだ。部屋に戻った芝野は茫然自失のてい。
 テレビから伸彰の着服のニュースが流れる。アイアンオックスは降りる。

 治と会う由香。彼女は元気が無い。彼女は鷲津に味方してしまったのかと心中複雑だった。
 治はヘルメットから300万取り出す。IT株を売り抜けたのだ。

 鷲津は瑞恵のスウィートにいた。彼女は鷲津にホテル代243万円を払ってくれと言う。
 会社の口座は止められていて払えない。このままだと自己破産。「担保は?」と鷲津。担保は私と瑞恵。
 では貸せないと鷲津。そして彼は自己破産をすると代表取締役にはなれませんよと言う。商法254条2。
 鷲津はこうなる事をわかっていたのだ。
 彼は穴の開いた積み木を持って、「これはあなたが作った物ですよね。
サンデーの玩具は、この穴を通す部品を決して作らない。子供がおもちゃを飲み込まないように作った物だ。
この穴の大きさは、子供の頃の伸彰さんの口と、同じ大きさだ」と言い、
積み木を子供の頃の口を大きく開けた伸彰の写真の前に置く。
 「サンデーの原点である木工玩具、その木工部門を、伸彰さんは捨てようとした。
あなたが、伸彰さんを切ろうとした理由だ」と言う。
 瑞恵は穴の開いた積み木をそっと持ち上げる。
 その積み木の先には大きく笑っている若い時の彼女と大きく口を開けている伸彰の写真。
 「何にも見えてないんだわ、あの子」「伝わらない愛情もあります。たとえ親子でも」
 彼女は写真の伸彰をいとおしそうになでる。彼女の口から嗚咽が漏れる。
 「サンデーは再生させます。ご安心ください。社長業、ご苦労様でした」鷲津は頭を下げ、足早に去る。

 芝野は自分がリークした事を飯島に告白、退職願を出す。
 「私は、44です。人生の折り返し地点はとっくに過ぎています。
ですが、…残りの人生、自分に言い訳しながら生きていくには、長すぎます」
 「かっこええな。…おまえはいつもかっこええ。だからダメなんだ!もういい」飯島は出て行く。頭を下げる芝野。 沼田は、はいつくばって、ののしられて、それでも与えられた仕事を一つ一つこなしていく、
そうやって生き続けたとき、次が見えてくる、俺は最後まで三葉に残る、と言う。
 「辞めないのも勇気だよ、芝野」少し苦く微笑みながら、うなづく芝野。「すまなかったな、沼田」

 三葉から出てきた芝野に鷲津が話しかける。「辞表を出されたそうですね」「関係ないだろ」
 「うちに来ませんか。大河内ファミリーを取りまとめて解任させた手腕、見事でした。
ただのエリートじゃない、度胸も策略もある。一緒に日本を買占めましょう、まだまだ甘ちゃんのこの国を」
 「俺はおまえとは違う」「一緒ですよ。あなたと私の考えは一緒です」「何を言ってるんだ」「あなたは、私なんだ」

感想:ああ、腐女子の方々にこのドラマを宣伝したい。絶対受けると思う。
 鷲津政彦が一々セクシーに見える、眼鏡の抑え方とか…。別に良い男じゃないのにさ。
 何かを背負っている男はセクシーなんだな。やっぱり眼鏡で煙幕張ってるね、彼は。
 眼鏡をはずした途端、由香としゃべっちゃった。
 あんなに会社を私物化している瑞恵を社長に担ぎ出してどうするんだと思ったが、そういう事。良く考えてるね。 ちゃんと資料を読んでいるから、あの積み木が幼い伸彰の口の大きさを元にしていると知っていて、
彼女の思い入れもわかっていた。
 木工部門は採算的には横ばいだったが、ホライズンの再建計画では切り捨てなかった。
 彼女を担ぎ出すため、それともサンデーという会社のため?
 まあ、私も原点を大事にする会社の方が好きだが、それが足を引っ張るなら切り捨てても良いと思う。
 でも、まあ、この場合、引っ張るほどでは無いんだもんね。
 木工玩具って、確かドイツだったかな、やはり次々とつぶれて行ってて、一つだけ何とか残ったと聞いた。
 木工玩具って親的には惹かれる物があるんだけど、高い金払って買うほどでは無い。
 今の子供にはDSは必須ぽいし。時代は変わっていく。しかし裏を取るって、当事者にアタックしかないのかな。 もちろん資料の方は由香の上司やなんかがちゃんと当ったらしいけれど。まあ記者のやり方って知らないし。
 このドラマ、文句無く素晴らしいが、彼女がネック…っぽい……。
 しかし伝わらない愛情って鷲津自身の事も言ってるのよね。
 由香にと言うより、日本への曲がりくねった分かりづらい愛かな、それとも日本経済に対しての?
 違うかな、日本の一生懸命働いている人達に対してのかな。まあ、彼を良く解釈し過ぎかな、私の考えは。
 芝野は伸彰の社長は何でも出来るとか言う言葉を聞いていたたまれなくなったのかな。
 彼が良い社長になるとは思えないしね。母親の方が迫力の分、上って感じ。
 汚い事を引き受けて、会社の中で生きる事を私も悪いとは言い切れない。
 良い感じはしないけれど、ピュアが良いとは思えないし。
 外国ではナイーブってあまり良い意味じゃないみたいね。
 でも、正直者がバカを見る会社が良いとはやっぱり思えない。
 良い人が気持ちよく働ける会社、又は社会であって欲しい。
 もちろん、誰も傷つけずに生きる事は出来ないが、限度という物があると思う。

他の方のブログを読んでの感想:えっ、あの自販機、硬貨を受け付けなかったの!?
 てっきり、自分で硬貨落としてるのかと思った…。そうか、芝野が辞める場面で泣ける人がいるのか…。
 案外冷たい私は泣かず……。難しいよね、ああいう事は、本当に。

関連サイト:げーむと漫画で九割強。
絶対零度フラクタル
蝶々の郵便配達ブログ出張所

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