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くらやみの速さはどれくらい

「くらやみの速さはどれくらい」エリザベス・ムーン ☆☆☆☆☆

最後まで書いています、かなり簡略ですが…、注意!

 ルウ・アレンデイルは自閉症だった。
 治療により、何とか日常生活を営めるのだが、まだまだノーマルのようにはいかない。
 彼は自閉症の最後の世代で、今は幼児の時に治療を受ければ自閉症は治ってしまう。
 彼はパターン分析が得意で、それを仕事としていた。彼の働く部の人間は全員自閉症だった。
 その部に新しい上司クレンショウが来る。
 彼は自閉症のための、トランポリン等があるジムとか、キラキラ光るモールとか、
音楽とかが無駄な経費と考えていた。
 それにパターン分析の仕事はコンピューターにまかせられるとも。
 彼は自閉症の従業員達に社の発明による自閉症を治す治療を受けるよう勧める。
 それはまだ試験状態のものだったが、彼はそれを受けなければ会社を辞めさせる事を暗に匂わせていた。
 その治療について色々と勉強するルウ。
 クレンショウがやろうとした事は明らかに法律違反だったので、彼は左遷され、
治療を受ける事は白紙に戻った。
 しかしルウは治療を受ける事にする。何かと人に頼らざるをえない自分がイヤだったのだ。
 彼は新しい自分に生まれ変わる。以前好きだったマージョリに会っても、何とも思わなくなっていたが…。
 ルウは天体物理学を学び、今宇宙にいる。

感想:21世紀版「アルジャーノンに花束を」と帯には書いていたけれど、こういう宣伝は私はイヤ。
 つまりその本よりは面白くないのねと思っちゃうから。
 私自身は「アルジャーノンに花束を」にはさほど感動しなかった。でも、これは素晴らしい。
 あの作品のように泣ける作品というわけではないが、新しい視点、世界が見えるから。
 エリザベス・ムーンには自閉症の息子がいるそうだが、彼女自身は自閉症ではない。
 私は自閉症者が書いた本を読んだ事が無いので、本当に彼らの世界がこんな世界なのかはわからない。
 でも、ドキュメンタリーで見た時はそれなりに魅力的な世界に住んでいるなと思った。
 まあ、自閉症と言っても、人それぞれだから、いっぱひとからげにくくっちゃいけないと思うが。
 ここに描かれた自閉症者の世界は、問題はあるんだろうけど、魅力的だ。
 必要な事しかしゃべらなくても平気な彼ら。暗喩とか形式的な言葉を不思議に思う所。
 人の悪意を感じていながら、よくわからない所。素数とかへのこだわり。
 いや、他にもあるんだけれど、もう忘れちゃった、早いぞ自分。
 でも緊張した状態の人とのコミュニケーション能力が低いのね。まあ、普通の人でも低い人はいるが。
 このまえ、アメリカの空港で、不審な人物を人間の経験で見つけ出し、尋問すると言うのをやっていたけれど、
この話でもあるように自閉症の人って、不審と言う事で詰問されちゃう事って良くあるのかな。
 大変だな。
 暴力事件ってどちらかというとノーマルの方が圧倒的に多いんだろうけど、
時々(この前も…)自閉症の人かなと思われる事件があって、ただでさえ、
日本ではこういう障害の理解が足りないから、困ってしまう。
 何でも、刑務所には、自閉症とかではないだろうけれど、色々と境界線の人達が入っていて、
受け入れ先が無いから、結局又犯罪を起こして入ってくるとか…。
 アメリカでもホームレスの中には、精神障害の人達がいると聞くし…。どうすれば良いのかな。
 まず知らないとね。
 テレビでアスペルガーとか知能の状態がノーマルと変わらない人達は、
性格が悪いといじめられがちで大変だと言うのを見たけれど、確かに知らなければ性格悪いと受け取りそうで、
色んな事を知れば知るほど、簡単に人を判断できなくなる。

関連サイト
すみ&にえ「ほんやく本のススメ」

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