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ヒストリエ1~2

「ヒストリエ」1~2 岩明均 ☆☆☆☆☆

最後まで書いています。注意!

 紀元前343年、ペルシア帝国。エウメネスは海峡を渡ろうとしていた。小さな舟はあるのだが、櫂が無い。
曲がりくねったブロンズで出来た蛇を見つけたので、それに木の枝をくくりつけ、足で漕ごうと思いつく。
一方メムノンはアリストテレスを追っていた。
エウメネスはアリストテレスに舟を売ってくれと頼まれるが、舟は売るつもりは無く、
アリストテレス一行を一緒に乗せられるほど舟は大きくなかった。
アルキメデス達は別に舟を探しに行く。そこに若い女が現れる。
彼女はアルキメデスでさえ、しばらく考えなければ分からなかった蛇で櫂を作るという発想をすぐ見抜き、
40過ぎの学者風の男と若者と奴隷の3人連れの事を聞く。
アリストテレス達の事とすぐ気づいたが、エウメネスは見かけていないと言った。
いよいよ櫂が完成し、海峡を渡ろうとしたら、アリストテレスと若者が走ってくる。奴隷は荷物を持って逃げたのだ。荷物なしの二人だけならとエウメネスは二人を乗せる。
馬に乗った女も来るが、一行はなんとか逃げる事が出来た。
アリストテレスによると女はトロイアス州総督の妻バルシネだった。

 お迎えが来たアリストテレス達と別れ、エウメネスは故郷カルディアに着く。
しかしカルディアはマケドニアの大群に囲まれていた。
その中に威厳ある男を見るエウメネス、その軍の様子を見て、これはただの脅しで、
カルディアと協定を結びたいのだと見抜く。
やはり町に入れず困っていた老婦人の奴隷として、軍の間を通り過ぎる。
彼の思惑通り、軍は彼と老婦人に危害を加えなかった。しかし町の人は門を開けてくれない。
そこにエウメネスと老婦人が通るのを見て、同じように通ってきた3人組みが来る。
ペリントスの商人アンティゴノスと名乗る男と二人の連れだった。
エウメネスはアンティゴノスの荷物を見せてもらい、その中の壷を老婦人の夫の遺骨を入れた物と偽り、
主人は市の功労者だった、どうか入れてくれと大声で叫び始めた。
それでも門は開かなかったが、次にエウメネスはマケドニアの軍に向かって同じ事を叫び始める。
馬に乗っていた身分の高そうな若い男が軍の行進を止めさせる。
エウメネスの声は響き、市は外聞が悪いからと、とうとう門を開くのだった。
アンティゴノスはエウメネスにヒエロニュモスの家の場所を尋ねる。案内するエウメネス。
その途中でなぜ軍の間を無事通り抜けると思ったのか聞くアンティゴノス。
彼の答えを聞いて、その頭の良さに感心し、彼は自分の所で働かないかと三日後に会おうと言うのだった。
ヒエロニュモスの家は廃墟になっていた。アンティゴノスはヘカタイオスの事を聞いてくる。
その名を聞き「ヘカタイオスだと!?」と尋常ではない反応を示すエウメネス。彼は家は知らないと言った。
そして廃墟で過去を思い出す。

 トラキアは奴隷の一大収穫地でカルディアはアテネへ奴隷を送る中継基地だった。
エウメネスは有力者ヒエロニュモスの子で、兄の名前もヒエロニュモスだった。
エウメネスは鮮やかに人を殺していく女の夢を良く見た。
奴隷のカロンにその話をすると、その夢の事はあまり言わない方が良いと言われる。
エウメネスは頭がよく、本も良く読み、下の身分の者とも気軽に話す性格だった。夢。
鮮やかに人を斬っていた女はふとこっちを見、動きが止まり、刺されてしまう。
犯されながら切り刻まれていく女はじっと自分の方を見ている。
自分は死んだ女の視線の先に行き、女の顔を見つめる。夢を見ているエウメネスは涙を流していた。

 手と足が鎖で縛られているスキタイ人の奴隷トラクスは主人に虐待されていた。
転ばされた彼に手を差し伸べるエウメネス。トラクスはふっと笑って自分で起きるのだった。

 体育習練をするエウメネス達。
エウメネスは徒競走では一番だったが、何と言ってもニコゲネスが一番成績が良かった。
そのニコゲネスに目をつけた年長組みは年少組みがまだ習っていない拳格闘でニコゲネスをシメようとする。
ぼこぼこにやられるニコゲネス。他の友達も全員やられる。
エウメネスがヒエロニュモスの弟である事に気づき、ヒエロニュモスを呼んでくる年長組。
ヒエロニュモスは弟相手に拳格闘を始めるが、逆にエウメネスにやられてしまう。
エウメネスは夢の女の動きを思い出していた。他の年長組みもやっつけるエウメネス。

 鎖をはずされたトラクスは近くにいた主人の家人達を全員殺した。
門を閉められ外に出られなかったトラクスは向かってくる街の者達を次々と倒していく。
トラクスの動きに魅せられていたエウメネスは街の者に盾代わりにされてしまうが、トラクスはその街の者を殺し、エウメネスは殺さなかった。
後に一人死に掛けているトラクスを発見したエウメネスは父の下で働いているヘカタイオスにその事を言う。
夜、目覚めて部屋を出たエウメネスは死んでいる父とその側にいるヘカタイオスとゲラダスを見る。
ヘカタイオスによるとエウメネスはトラクスに尾行されていて、トラクスがヒエロニュモスを殺したのだと言う。
しかし瀕死の状態のトラクスにそんな力があったとは思えなかった。
エウメネスの抗弁はヘカタイオスのエウメネスはスキタイ人だと言う一言によりひっくり返ってしまう。
エウメネスは市所有の奴隷という事になる。なぜヒエロニュモスはスキタイ人の子を引き取ったのか。
あの夢の女はエウメネスの母親だった。
母親の無残な死体を見ても何の感情も見せないエウメネスを勇者だと思い、
ヒエロニュモスは彼を引き取ったのだ。
しかし奴隷カロンの考えでは違う。
女と近しい間柄とわかれば、自分もあのような目にあうかもしれないと幼いながらも感じて泣かなかった。
それはそれで大変な才能だとカロンは言う。
ヒエロニュモスの妻は思い出す、初めてエウメネスと会った時の事を。
彼女と二人きりになった時、エウメネスはしがみついて来て涙を流したのだった。

感想:ちらっと見た時は残酷シーンが一杯で、うわっ苦手と思ったが、ちゃんと読んでみたら面白くって…。
やっぱり基本、頭の良い人に弱いからな私は。
今でも残酷はあるけど、昔は残酷をちっとも悪いと思っていなかったから、もろにあっただろうな。
ギリシア文化って確かにすごいんだけど、あんな風に奴隷を使ってたし、女を一段低く見ていたし、
それを考えると、あまり好きとは言えないような。
あのかっこいい若者がきっとアレキサンダーね。本物がハンサムだったかどうかは知らないが。
金髪じゃなく黒髪だと思うんだけど、本当はどうなの?

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ちっちゃん俳句「全身に 結成される バスケット」

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コメント

きのうちっちゃんが、スキも行進するはずだったみたい。

投稿: BlogPetのちっちゃん | 2006.12.16 12:22

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