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2006年9月

あした天気になあれ

「あした天気になあれ」BLOOD+ 第46話 ☆☆☆
監督・シリーズ構成:藤咲淳一 キャラクターデザイン:箸井地図 アニメーションキャラクター・総作画監督:石井明治 音楽:Mark Mancina 脚本:森田繁 絵コンテ:神楽坂時市 演出:立仙裕俊 作画監督:阿部恵美子 松井誠

 謝花真央(小清水亜美)はアパートの窓際に置いてある鉢に水をやろうとして、
音無小夜(喜多村英梨)とハジ(小西克幸)がアパートの入り口で手を握り合っているのを見てしまう。
(窓際の鉢は、危ないので止めてね)
 部屋に宮城カイ(吉野裕行)が入ってくる。「相手が悪すぎるかなあ」とつぶやく真央。
(どう見ても、顔と雰囲気に差がありすぎる…)
 小夜にちゃんとコクったのかと聞く真央。カイの反応はどうみてもまだの様子。真央、カイに買物を頼む。
 カイ、買物に行く。真央、小夜にも買い物を頼む。財布はカイに預けてあるからと、カイを追いかけさせる。
 そして立ち上がろうとしたハジの腕を掴み、頼みたい事があると捕まえておく。
(もちろん、真央の策略だ。しかし、ハジは小夜の護衛として必要だと思うぞ)
 追いついてきた小夜に、買物なら自分がするというカイだが、
小夜に頼まれた物は確かに男は買いにくいものだった。
 カイ、結局小夜も一緒にと頼む。
 小夜、あのめまいが来、線路に倒れこみそうになるが、カイが落ちないように捕まえる。

 ハジに高い所の電球変えを命令する真央。テレビでコープスコーズの映像が流れていた。
 「昨夜ブルックリンで起きた暴動事件の詳細です。
先ほどニューヨーク市警から発表された情報によりますと、この暴動を起こしたのはSZS、
いわゆる突発性獣化変異症候群の患者であり、ニューヨーク市警は陸軍に隔離部隊の出動を要請、
事態は無事に沈静化し、なんの問題も無いとの事です。
政府はSZSの原因究明を約束すると共に、SZSは伝染病ではないと言う専門家の意見を発表しております。
又当面の事態収拾には隔離部隊で対応するとの発表もなされました」

 「この国は、つねに敵を必要としている。
敵がいるからこそ国民が団結し、アメリカという理想を体現する国家が成り立っている」とブレッド(一木美名子)。 「つまり、恐怖と幻想こそがアメリカ合衆国の本質、と言う事ですね」とヴァン・アルジャーノ(諏訪部順一)。
 「フランス生まれの君には理解しがたい事かもしれんがね」とグラント(西前忠久)。「これは失礼」
 「翼手と言うのは、私たちにとって理想的な敵と言えるわ。
私たちだけが作り出すことが出来、私達だけが倒す事の出来る全人類の敵」
 「それを作り出すのが我々、サンクフレシュの製品です」
 「世界の、飢餓、貧困地域に、援助物資として送りこまれたサンクフレシュの食品は、膨大な量に上る。
それを口にした者達の中から、いずれ翼手に変貌する者が現れるだろう」
 「その結果アメリカは国内のみならず、世界をもその力によって服従させる事が出来る。
なにしろ逆らえば、翼手を倒せる唯一の手段であるコープスコーズを、送ってもらえないのですから。
完璧な計画です。悪魔的と言ってもいいぐらいに、素晴らしい計画だ!」

 ジュリア(甲斐田裕子)によると全人口の約3%がサンクフレシュの製品を口にしていた。
 そのうちの1万分の1がSZSを自然発生させる計算になる。
 およそ2万人の人間が翼手になる潜在性を秘めている。そしてディーヴァの歌声の存在…。

 歌を歌っているディーヴァ(矢島晶子)。
 彼女の傍らには、アンシェルがおなかを切って取り出した繭に包まれた子供達がいた。
 彼女の前にネイサン(藤原啓治)に連れられて現れるソロモン(辻谷耕史)、ディーヴァを襲う。
 しかしもちろん、ソロモンはディーヴァの敵ではなかった。

 サンクフレシュで得た研究記録によれば、ディーヴァの録音音声をD塩基の保有者に聞かせても、
翼手の発症は確認できなかった。
 にもかかわらず、空軍基地での感謝祭では、サンクフレシュのキャンディーバーを食べた観客の中から、
ディーヴァの歌声をきっかけに翼手が発生している。
 つまりあの会場にいてD塩基を保有し、かつディーヴァの歌を聞いた人間が翼手に変異した。
 ディーヴァがライブで歌を歌っている場所で歌声を聞き、その姿を確認する事が必要。
 ディーヴァの歌声の影響で発症確率は100%に限りなく近づく。30人に一人が翼手になってしまう。
 今度のメットのプログラムは全世界に衛星生中継される。このままでは2億人が翼手になってしまう。

 夕焼けに照らされたケーブルカー内。カイは小夜に小夜の好きなピンクにしてもらった鍵を渡す。
 OMOROの鍵だった。一緒にいてもらいたいんだと言うカイ。
 小夜はかつてハジに全てを終わらせたらあなたの手で私を殺してと頼んでいた。涙を流す小夜。

感想:ウワァー、いくらなんでもアップおそすぎ。もう終わったのに…。まあ、いいや……。
 ハジファンの怨嗟の声が聞こえてきそうな真央嬢の行動。
 しかしハジも良いとこみせたし、ハジファンへのフォローもばっちり。
 翼手を生まれさせるにはやっぱり人間の血が必要か。シュヴァリエの血ではダメかな。
 ディーヴァは早く子供達を見たくないのか。どっか恐れてるかな、そんな感じは無いが。
 やっぱりどうみてもディーヴァの方が小夜より遥かに強そうだ。きっと対決以外の解決策を取るよな。
 私あーくんファンでして、あーくん&真央嬢のコンビが大好きですが、今回思いました、
カイと真央が一緒になるというのが良いかなと。
 小夜はどうせ眠り姫だしね。ほとんどが生き残る最後もありうると思うよ。
 ディーヴァは難しいかなと思うが、彼女にとっても悪い終わりではないと言う終わらせ方も出来ると思う。

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手のひらを太陽に

「手のひらを太陽に」BLOOD+ 第45話 ☆☆☆☆
監督・シリーズ構成:藤咲淳一 キャラクターデザイン:箸井地図 アニメーションキャラクター・総作画監督:石井明治 音楽:Mark Mancina 脚本:砂山蔵澄 絵コンテ:松林唯人 演出:藤咲淳一 作画監督:飯田宏義 芝美奈子 小林利充

 早朝、小夜達の部屋。
 ルイス(長嶝高士)はパソコンの前、宮城カイ(吉野裕行)はソファのひじかけに、
何をするでも無くただ座ってい、ルルゥ(斎藤千和)はそのソファの上で震えていた。
 音無小夜(喜多村英梨)が帰ってくる。彼女もカルマンを見つけられなかった。
 そこにモーゼス(矢薙直樹)がやってくる。彼はカイに死んでくれと言った…。

 ディーヴァ(矢島晶子)はシフの体を繋ぎ合わされたジェイムズの体を見て、
「こんなの、僕のジェイムズじゃない!」と言った。彼女はいらないと言い、
カイをシュヴァリエにしとけば良かったと言った。
 連れて来ましょうかとアンシェル(中田譲治)は言ったが、
「良いよ、この子達がいるから」とディーヴァはおなかをなでる。
 「他はもういいや」彼らが去った後に、ジェイムズの目が開き、その目が今のジェイムズ(大川透)の目と重なる。 ネイサン(藤原啓治)は生き残りのシフにカイを殺させると言うのは、
効率最優先の軍人にしては無駄だらけの作戦だと言う。
 「一見、無駄に見えるものの中に美を見出す。それが、貴様の言う芸術と言うものじゃないのか」
 ネイサンはジェイムズを変わったと言う。ジェイムズのシフの白い右手がピクリと動く。「変わってなどいない」
 「ママは嫌ってるけど、私は嫌いじゃないわよ、その体」
 ジェイムズ、少し顔を俯け、目を瞑ったかと思うと、部屋を出て行こうとする。「ああ、怒った」
 「出かける予定があるだけだ。いたければ、ここにいれば良い」出て行くジェイムズ。
 「芸術ねえ。でも、それって狂気と紙一重なの。気付いてる?ジェイムズ」

 逃げようとするカイ。カイを斬ろうとするモーゼス。その刃を自分の刀で受ける小夜。
 カイ、窓から転落させられるが、下でハジ(小西克幸)が受け止める。(良く出来ました\(^o^)/)
 そしてモーゼスと対抗するハジ。ルイスがカイに、明るい方に逃げろと叫ぶ。
 光をものともせず、カイを追いかけるモーゼス。ルルゥも追いかけようとするが、光に阻まれ…。
 小夜とハジが追う。カイは行き止まりに追い詰められる。
 しかし、その路地に光が差し込んで来、モーゼスは光から逃げる。
 地下に通じる階段の影に逃れながら、ゴミ箱をあさる人間と犬を見るモーゼス。「僕達に、犬になれと言うのか」 ジェイムズに言った言葉がよみがえる。
 ジェイムズはシフを忌まわしい呪縛から解き放つのはディーヴァの血だけだと言う。
 コープスコーズは最長で七日間生きるように調整されていた。
 「だが、状況に応じて延命を図らねばならない事もある。そのためのすべが、これだ」と自分の胸をはだけ、
シフの体と繋ぎ合わされた自分の体を見せるジェイムズ。
 ディーヴァの血を受けシュヴァリエになれば、
ソーンのくびきから解き放たれるだろうと言うような事を言うジェイムズ。
 条件はカイの命。フードを深くかぶり、太陽の光の下に出るモーゼス。
 “太陽よ、そんなに僕達が憎いか。燃やしたくば燃やすが良い。だが、燃え尽きる前に僕は必ず…”

 セントラルパークに来るカイ。ルイスから連絡が入る。カイは場所を伝え、ルイスは小夜達に連絡すると言う。
 ルルゥが電話に出る。
 モーゼスを心配するルルゥ、出来たらで良いんだけどと、小夜にモーゼスを殺さないでと伝えてくれと頼む。
 「ああ」と答えるカイ。そこに、モーゼスの刃が襲い掛かる。携帯はモーゼスに踏まれて壊れる。
 カイは逃げるが、太陽の光にやられてモーゼスの体も限界に来ていた。

 カルマン(野島健児)のソーンは手のひらまで来ていた。
 隠れ家の扉が開けられ、カルマンのそこから差し込む太陽の光から逃れる。ジェイムズだった。
 窓を次々と開けていくジェイムズ。モーゼスがカイを殺そうとしている事をカルマンに告げるジェイムズ。
 「貴様、モーゼスに何を吹き込んだ!?」
 「彼は生き残った仲間を救おうと、希望と言う根拠の無い不確定要素を信じて行動している。
 シフがディーヴァの血を得てシュヴァリエとなれば、血の呪縛から君を助けられる可能性にかけてね」
 次々と窓を開けていくジェイムズ。
 「逃れられるはずも無いのだ。例えディーヴァの血を得たとしても、貴様らが死の呪縛から逃れる事は無い」
 「なぜそこまでして、俺達を追いたてる」こぶしで窓を開け、「絶望だ」と言うジェイムズ、
トップスピードでカルマンの目の前に移動する。
 「君達の存在が、私に絶望をもたらし、君達の不完全であるがゆえの醜さが、愛する者から私を遠ざけたのだ」  去り際に「もがき、のたうちまわりながら灰になるがいい」と言い置いていくジェイムズ。
(ここのジェイムズの顔は気色悪かったです。ナイスです)

 モーゼスのフードを撃つカイ。モーゼスはまともに太陽を見る。
 目を押さえうずくまるモーゼスに、シャツをかぶせてやるカイ、木の下にモーゼスを連れて行く。
 動こうとするモーゼス。じっとしてろよと言うカイ。
 「太陽の光を浴びた僕の体は、少しずつ焼かれていく。夜が来るまでその炎が治まる事は無い」
 「じゃあどうすりゃいいんだよ」
 「情けなどいらない。君はイレーヌに言ったな、人間は分け与える事が出来ると。
だけど、命は分け与えられるものじゃない!誰かが生きるために犠牲が必要な事もある!」
 「そのために俺を…」「言葉だけでは、解決できない事もあるんだ」「そうまでして生きたいのか」
 「あいつは…!自分の中にみんながいると言ったんだ!みんなと一緒に、自分の事を僕に覚えていてくれと!仲間の前では強がって、本当のあいつは姿を見せない。僕が死んだら、誰が覚えていてやるんだ?
あいつが生きてた事を、誰が証明する!どこにその痕跡が残る!!」
 「何の話しだ」
 「あいつには、時間が必要なんだ。
僕以外の誰かと触れ合って、本当のあいつを知ってもらうための時間が…!」
 「モーゼス?」
 「カイ、もう少し早く出会えたら、僕達はきっと良い友達になれたんだろう。
だけど僕は、あいつのために、君を、殺さなければならない」
 手からとげを出すモーゼス、その手をカイに向ける。しかし、カルマンがカイに代ってそのとげを受ける。
 カルマンは自分たちをはめたシュヴァリエへの怒りと、カイから贈られた血液パックの力で、ここまで来たのだ。  おまえにはこんな方法で未来を切り開く事は出来ないとわかっているはずだと言うような事を言うカルマン。
 そう、本当はモーゼスにもわかっていたのだ。小夜達もやってくる。
 カルマンはこいつをルルゥにやってくれと、自分の得物をカイに渡す。ルルゥを頼むとモーゼス。二人、去る。
 モーゼスも自分の得物を置いていった。

 夕焼け。コンクリートを割って生えてきた草をすごいと言うカルマン。
 「俺達を作った奴らは、俺達が自分の意思で、こんな所まで来れるなんて、予測してなかったろうな。
ルルゥなんかもっと遠くへ、太陽の一杯ある、南の島まで行く気だぜ」
 「うん、ルルゥなら、本当に行けそうだ」
 「ああ、あいつにはなにかある。一人じゃ無理でも、ルルゥなら新しい仲間が手助けしてくれる。
俺達がいた事も、カイが思い出にしてくれる。きっと、語り継いでくれる」
 「そうだね。君がカイを助けたから、僕達の思い出を、彼へ繋げる事が出来た」
 「それも、鉄格子の中の、おまえの言葉から始まったんじゃないか」
 “僕は、人間の本に書かれていた、希望と言う言葉を、信じてみたい!”「俺達は、あの時始まったんだ」
 モーゼスが差し出した手に、ソーンが表れている自分の手を重ねるカルマン。「モーゼス、やったな」
 「やった?僕にやれたのか」「俺達は、…すごい事が、出来たじゃないか」カルマンの顔に広がるソーン。
 「最後にやり残した事を…、力を貸してくれ」「わかってる。今度は僕が、君について行くよ」
 カルマンとモーゼス、フードを下ろし、太陽をまともに見つめる。「僕に会えて、良かったと言ってくれたね」「ああ」 「僕もだよ」太陽の光が二人を焼く。

 ルルゥ、二人の得物の前で泣く。

感想:モーゼス、別に一緒に死ななくても…。一緒に戦ってくれた方が助かったのになあ……。
 ディーヴァは愛情を知らないから、残酷な事を平気で言う。ジェイムズ、かわいそうに…。

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光の中に

「光の中に」BLOOD+ 第44話 ☆☆☆☆☆
監督・シリーズ構成:藤咲淳一 キャラクターデザイン:箸井地図 アニメーションキャラクター・総作画監督:石井明治 音楽:Mark Mancina 脚本:菅正太郎 絵コンテ・演出:羽生尚靖 作画監督:宮前真一

 音無小夜(喜多村英梨)達の所に遊びに来たルルゥ(斎藤千和)、小夜の故郷が沖縄である事を聞き、
ハジ(小西克幸)にも生まれた所を聞く。
 彼は旅をする者達の間で生を得たそうだ。(つまり、ロマ?)
 ルルゥ、7時になった途端、テレビの時間だとテレビをつけ、無邪気に見ている。
 ジュリア(甲斐田裕子)によると、シフはシュヴァリエを人工的に作り出そうとする過程で生まれたものだそうだ。 翼手としての強靭な肉体と生命力を持ちながら命に限界があるのは意図されて出来たものではない。
 そのデメリットを利用して作られたのがコープスコーズ。彼らはソーンの出現をコントロールされていた。
 出現をコントロールできると言う事は出現を抑えられると言う事、理論上は。ただしディーヴァの血があっての話。 宮城カイ(吉野裕行)はアパートの外に出、血液パックをモーゼス(矢薙直樹)に渡す。
 ルルゥはシフの仲間に内緒で小夜達のもとに来ていたのだが、モーゼスはちゃんと知っていた。
 カイはモーゼスにいきなり礼を言われる。「僕達が、今こうして生きているのも、君のおかげだから」「俺が?」
 「君がイレーヌを通じて、僕達を理解しようとしてくれなければ、今の僕達は、無かった」
 イレーヌの名前が出てきた事により、イレーヌの事を思い出すカイ。
(イレーヌ、特可愛いもんなあ~。カイ、色々と、辛い人生を、送っているよな…)
 「もう少し速く会えてたらな」
 「君のような人間が、キルベドにもいたなら、僕達の生き方は、変わっていたのかもしれない。
次に生まれてくる事があるのなら、僕は、君の側に生まれてきたい」
 いきなりモーゼスの両肩を掴んで揺さぶるカイ。
 「何言ってんだよ。おまえまだ生きてるだろ。次に生まれてきたら何て言うなよ。
現に、俺とおまえは今ここにいるだろ。こうして会ってんだろ。これからだって、遅くはないさ」
「僕達は、限りあるもの。ソーンの出現を止められなければ、自らを蝕む死を、恐れなければならない。
だからこそ、命ある間に、やらなければならないんだ」
 「ディーヴァを倒す事か」うなずくモーゼス。「僕達も、ディーヴァの事で何か掴んだら、連絡する」
 モーゼスは去ろうとするが、カイが声をかける。
(うわっー、この場面のモーゼス、可愛い~!声も良いし。
腐女子では無い私だが、思わず、その方向に、考えちゃった…)

 自分達の隠れ家に帰ってきたルルゥ、カルマン(野島健児)にどこに行っていたと聞かれる。
 ごまかそうとしたが、結局ばれる。
 ルルゥ、カルマンに一緒にテレビを見ようと誘うが、カルマン、ルルゥの方に槍を投げてくる。
 もう人間の所には行くなとカルマン。モーゼスが帰ってくる。ルルゥ、モーゼスに沖縄に行きたいと言う。
 「全てが終わったら、カイは沖縄に帰るんだって。だからその時、あたい達も一緒に…」
 「出来るわけ無いだろ!!」カルマンの怒声が響く。「俺達とあいつらは一緒じゃない!」
 「だめかな?」とモーゼスの方を向いて言うルルゥ。「もう良いだろ」とモーゼス、カルマンに言う。
 「言わせろ、モーゼス。俺達が夢なんて持った所で、自分が傷つくだけだ。どうしてそれがわからない!」
 「…あたいね、最近ちょっと思うんだけど、あたい達、死なないんじゃないかな。
…ソーン、出ないんじゃないかな」
 カルマン、ルルゥの胸倉を掴む。
 「ふざけるな!おまえ、本気でそんな事言ってるのか。それなら、今まで死んでいった仲間達はどうなる?!」
 思わずフードをはだけてしまったカルマンの首には、ソーンが現れていた…。驚く、モーゼスとルルゥ。
 カルマン、フードをかぶりなおして、外に出て行く。追いかけるルルゥ。
 ルルゥ、カルマンが行った先とは反対の方向に、カルマン探して行ってしまう。
 そして、隠れ家の前にジェイムズが現れる。

 砂嵐のテレビの画面をぼんやりと見ているカイに近づく小夜。「どうした?」
 「テレビに見入ったり、話をしたり、シフも私もカイも、全然変わらない」
 「ルルゥか。話せばわかるさ。お互い分かり合おうとすりゃあ、誰だって仲良くなれるさ」
(じゃあ、ディーヴァとは?と思ってしまう私…)
 「お父さんみたい」「俺が?」「うん、似てきた」「…血は繋がってねえのにな」「カイはすごいよ」「すごくねえって」 「私は戦う事だけしか出来ないのに、(十分ですね)カイは敵だってどんどん分かり合おうとしてる」
 「おまえはおまえにしか出来ない事をやってるんだろ。俺に出来るのって、仲間を信じてやる事だけだからな」
 ルルゥが窓から入ってくる。カルマンを一緒に探して欲しいとルルゥは言う。

 日の光の中、人が沢山いるニューヨーク。カルマンは誰もいない日の差さない路地にいた。
 空を見上げ「イレーヌ…」とつぶやくカルマン。
 「俺は怖い、…死ぬ事が…たまらなく怖い。どうしてこんなにも恐ろしい。
生きている意味も、良くわからないのに」
 路地に日が差し、カルマン、その路地からいなくなる。

 病院。
 誰もいない廊下を、点滴の棒を移動させている女性、影にいる、全身黒尽くめの、
修道僧のような格好の人間に気付く。
 カルマンだった。
 彼は、女性に向かい、歯を見せ、威嚇、女性、点滴の棒を置いて逃げるが、
もちろんシフのスピードに対抗できるはずがなく、カルマン、女性の首筋に歯を突き立てようとする。
 しかし何かの気配を感じ、後ろを振り返る。扉の外の日の光の中には一人の女性が。「イレーヌ」
 イレーヌの後ろに現れる、ギー、グドリフ、ダーズ、その他の名前がわからない面々(すみません…)。
 カルマン、泣きそうな笑みを浮かべ、「みんな…」とつぶやく。ふらふらとみんなに近寄るカルマン。
 次々と消えていく仲間、最後にイレーヌだけ残る。「待ってくれ、みんな…」イレーヌ、首を振り、消える…。
 そこにはバスケット一杯の白い花があった。
 近づこうとして、ふと自分の指先に光が当たっている事に気付くカルマン、止まる。そしてそこでくず折れる。
 「みんな、…ここにいたんだな」自分の胸を手で押さえるカルマン。

 「ソーンが、治せる?」
 「可能性があるってだけで、本当に助かるかどうかはわからない。
それに、どのみちディーヴァの血がなけりゃ、それを確かめる事もできない。
お前達さえ良ければ、俺達の所に来いよ。ジュリアに見てもらえば、何かわかるかもしれねえし」
 「心遣いだけで結構。僕達は、君達に与えてもらうばかりだ」
(現実世界もだけれど、こういう事、あまり気にして欲しくないんだよなあ。機会があったらで、良いんだけどなあ。私は気にしなさ過ぎか…)
 「そんなの気にすんなよ、仲間だろ」

 「仲間、か…」
 カイとの会話を思い出していたモーゼスだったが、「貴様は仲間を探さなくて良いのか」との声が聞こえてくる。
 ジェイムズ(大川透)だった。
 ジェイムズを襲うモーゼス、あのカールさんと同じ手から攻撃の赤いトゲで、その攻撃を止めるジェイムズ。
 「その手は…!?」「そうだ、貴様達と同じシフの手だ。実戦でこれを使うのは初めてだが、悪くない」
 「なぜだ?おまえは小夜の血を受け、あの島で死んだはず」
 「全身に小夜の血が回る前に救出されたのだ。その代償も高くついてしまったが」
 胸をはだけて見せるジェイムズ。その胸の首に繋がる一部分だけが黒く、後は全部白かった。
 「我らシュヴァリエの体も、シフの体も、ディーヴァの血から生まれたもの。
私は貴様達の肉体を得て、再び永遠の命を手に入れたのだ。貴様らを蝕む死のしるし、ソーンと言ったな。
ディーヴァの血があればソーンを消す事が出来るかもしれんな」
 「何を根拠に」「私は生きている、それが証拠だ。仲間を救いたくば、私の元へ来い」
 「お前達に、生かしてくれと頭を下げるつもりは無い!」
 「自尊心でソーンは消せない。我々は、元は同じ血から生まれた家族。分かり合えるはずだ。
生きるすべを知りたくば、ついて来るが良い」

 モーゼスがあじとに戻るとカルマンの槍が部屋に置いてあった。
 屋上に上ってみると、朝、まだ日が昇らない前に光の中、カルマンがいた。 
 「イレーヌに会ったよ。イレーヌだけじゃない、ギーやみんなにも会った。みんな、俺の中にいた。
俺の思い出の中に。…なあ、モーゼス、死ぬって怖いよな。でもどうして怖いのか、わからなかったんだ」
 「もうすぐ、太陽が昇る。戻ろう…」
 「何も出来ずに死んでいく事が、怖かったのかもしれない。でも本当はそうじゃないんだ。
イレーヌが言ってたように、誰の思い出にもなる事無く死んでいく事が、怖かったんだ。
だけど気付いたんだよ、自分の中に、仲間がみんな生きている事を。みんな俺の思い出の中に生きていたんだ。俺にはお前達しかいない。モーゼス、俺の事、覚えていてくれよな。おまえに会えてよかった」
 日が昇る。
 カルマンを引っ張り、日の光から守るモーゼス、
「バカ!君は僕が助ける!僕と生きるんだ!思い出なんかにさせてたまるか!!」

感想:あの、カルマンが悟ったのに、モーゼスが迷いの道に入ってしまいました…。
 相手の話を良く吟味し(話した時の態度も吟味し)、相手が信頼出来る人間かどうかを、
過去のその人の言動から判断し、そしてその話しが信頼出来るものかどうかを判断しなければいけませんが、
ジェイムズは信頼出来ない人間でしょう。
 でも、藁にもすがる気持ちなのよね。
 あの幻は、彼自身が、自分に見せたのよね。
 まあ、シフが人を殺すのが、果たして悪い事かどうかわからないけれど、
余計な敵を増やす必要は無いでしょう。
 人を殺す事は、彼を救いはしないでしょうしね。カイは最後まで生き残り、少しは救いがある事を希望します。
 ディーヴァの方にも、救いがある事を、希望します。

関連サイト
こんなマダオに誰がした。
ばんごはん備忘録

ちっちゃん俳句「あのバタで 戦闘された バスケット」
「あのシフを 構成すると たまらなく」
         「学校に こぐ事にする 坂の下」
         「この本気 連絡された 自尊心」

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