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シャウト・トゥ・ザ・トップ! 他

「交響詩篇エウレカセブン」
監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀

「シャウト・トゥ・ザ・トップ! Shout To The Top!」☆☆☆☆☆
脚本:佐藤大 絵コンテ:京田知己 演出:阿保孝雄 作画監督:水畑健二 メカ作画監督:前田清明

 コンパクドライヴのぬいぐるみを握りしめている女の子、絶望病の子だ。
 その子を挟んでその子の両親が座っている。ここは飛行機の中。
 母親が機内の中でも株を取引している父親をとがめるが、父親は絶望病を治すには金がかかると言い、
「わかってくれ」と妻に向かって言う。
 すると女の子が「わかってた」と突然声を発する。驚く両親。
 「いつもパパとママが私の事心配してくれていたの、わかっていたから。でも、もうバスが来ちゃうの」
 その時、彼らの側に来たスチュワーデスが外を見て、「何あれ!」と声をあげる。
 上空から何かが大量に落ちてき、あちこちが爆発していた。「りゅ、流星が!」と父親。
 両親、子供を真ん中にひしっと抱き合う。
 「今までありがとう。でも、これからはずっと一緒だよ。パパ、ママ、愛してる」
 上からの飛来した物により、飛行機爆発する。上から飛行してくる物を見ているウィリアム。
 ふと後ろを振り向くと、マーサが立っている。マーサ、ウィリアムに向かってにっこりと笑いかける。
 二人のいる場所に、流星(?)飛来し、大きな爆発を起こす。
 ノヴァク財団の研究所。絶望病の子供達が本を抱えながら立ち上がり笑っている。
 その内の一人が真っ白いページをデッカード(辻村真人)に見せる。
 デブリが塔を狙い撃ちしている事をスーパーイズモ艦の艦長ユルゲンス(小村哲生)から知らされるホランド(藤原啓治)。
 現存する157基の内、31基がデブリの直撃で破壊されている。
 全てのデブリがトラパー圏に突入した瞬間に角度を変えていた。スカブコーラルの仕業としか考えられない。
 もう一つ悪い知らせを伝えるユルゲンス。テンシャン山脈に大穴が開いた。その下には解析不明の空間。
 おそらくデブリとして落下しているマイクロウェーヴ兵器と関係がある。
 ホランドはテンシャン山脈への突入を決意する。

 一方レントン(三瓶由布子)達。エウレカ(名塚佳織)はスカブコーラルの声が聞こえない事に気付く。
 ニルヴァーシュの声も何もかも。コンパクドライヴが光り、ニルヴァーシュが起動する。
 ニルヴァーシュは傷ついた体で、両腕でいざりながら、どこかへ行こうとする。

 旗艦ギンガは単艦でテンシャン山脈の穴に突入する。月光号達の前には連邦軍一万三千隻。
 ユルゲンスは月光号だけ穴に進入しろと言う。残りは盾になるつもりなのだ。
 そしてドミニクとアネモネを頼むと言う。

 ニルヴァーシュは泣いているとエウレカ。みんなの痛いと言う言葉を一人で受け止めて泣いているのだ。
 気が付くとニルヴァーシュの上に旗艦ギンガが。
 デューイ・ノヴァク(辻谷耕史)はニルヴァーシュを攻撃し始める。
 それを見ているアネモネ(小清水亜美)とドミニク・ソレル(山崎樹範)。
(そしてドミニクにへばりついているガリバー)
 しかしアネモネは別の存在に気付く。月光号が来たのだ。月光号を攻撃するギンガ。
 その爆撃の雲の中からTB303、デビルフィッシュが現れる。ホランドだ。

 上ではスーパーイズモ艦のユルゲンスと副長マリア・シュナイダー(木川絵理子)があまりにうまく出来すぎていていぶかしんでいた。
 ギンガ号の大穴への侵攻に合わせたかのような抗体コーラリアンの出現。
 その混乱に乗じて月光号を送り出せたが…。もしこの状況があらかじめ計画されていたとしたら。
 トレゾア技研所属高速艇アブクマ号から連絡が入る。
 月光号に伝えなくてはならない情報があるとグレック・ベア・イーガン(銀河万丈)。
(今、グレック・イーガンの万物理論を読んでるもんで、変な気分。
グレック・イーガンはSFファンの前には現れてくれない人だが、こんな風に太ってはいないだろうなあ。
頭が切れる事は良くわかるが)

 ギンガ号に遠距離攻撃は効かなかった。バリアがあるのだ。

 ニルヴァーシュと一緒に指令クラスターになるつもりだとレントンはゲッコーステイトのみんなに告げる。
 指令クラスターが存在していればスカブコーラルは目覚めない。
 人間が攻撃しなければ、スカブコーラルは攻撃しない。もう一度スカブコーラルと話してくる。
 みんなが一緒にこの星で生きていける方法を相談してくる。スカブコーラルの中では人も存在していけるし。
 それに俺達は一人っきりでいくわけではないから。
 そう、レントンだけではなく、エウレカも3人の子供達もニルヴァーシュも共に行くつもりなのだ。

 ホランド、ギンガに侵入する。

 レントン達5人、コンパクドライヴに手を合わせる。光るコンパクドライヴ。

 トラパー反応の急速上昇に気付くギンガ。デューイは総員退艦せよと命じる。

 ホランド、指揮所に入る。剣で襲ってくるデューイ。銃で受け止め、デューイから離れるホランド。
 ホランドを斬ろうとして、剣は床に当たり、折れる。
 「こいつもまがいものだって言うのか!」と折れた剣を捨てるデューイ。
 「てめえが何やってるかわかっているのか!」と叫びながら、デューイのいる場所を銃撃するホランド。
 「人の尊厳を守ろうとしているだけだ!」「地球を破滅させて、何が人の尊厳だ!」
 デューイのいるはずの場所にデューイはいなかった。
 デューイは後ろからホランドに体当たりを食らわせ、彼の銃を取り上げる。「言い方が悪かったな」「何」
 「私は贖罪しようとしているんだ。贖罪する事で、人としての尊厳を守り、この星の尊厳を守ろうとしているんだ!それがなぜわからない!」
 「軍の最高司令官まで上り詰めた男が、器量が小さいんだよ!」デューイはホランドに銃口を向ける。
 「一万年前、この星はスカブコーラルによって蹂躙された。
固有の体系は失われ、もはや戻せぬほどに尊厳は破壊されたのだ。
そこまでされて何ゆえにこの星が生きている必要がある!」
 「へっ、そんなに死にたきゃ一人で死にやがれ!」「悪いが私はさみしがりやなのでね」
 月光号が突入してくる。スーパーイズモ艦から緊急通信。直ちに攻撃を中止しろとユルゲンス。
 デューイを殺しちゃダメだとドクター・ベアが叫ぶ。「これはわなだ!」ギンガ。
 「まったく目茶苦茶しやがるぜ、タルホの奴」と何とか起き上がるホランド。
 「そう、めちゃくちゃだ。
私はこのめちゃくちゃに歪んだ世界を粛清し、尊厳を守るために、自らに業を埋め込んだ。
見るがいい、私の業を!」
 デューイが着衣をはだけ胸を見せると、そこにはコンパクドライヴが埋め込まれていた。
 「こうする事で、私は世界と、この星と合一した。私の生命はすなわち、この星そのものなのだ。
…あらがいたければあらがえ!だが、私はこの星の尊厳と共に行く!泣け!!わめけ!!
これが新たな地球の始まりだ!」
 兄さん止めろと、止めようとするホランド。しかしデューイは自らの頭に突きつけた銃の引き金を引く。
 その瞬間悲鳴を上げるアネモネ。彼女の首輪が解けて、何かを発していた。
 タルホ(根谷美智子)がホランドを止めにくるが、時既に遅かった。
 「気付くのが遅すぎた。兄さんを救ってやれなかった。何もかも手遅れだったんだ」涙を流しているホランド。
 ニルヴァーシュが崩れる。エウレカの首輪も何かを発してい、エウレカは苦しんでいた。
 エウレカ、ニルヴァーシュのコックピットから出、落ちる。
 そして彼女の体は全てコーラリアンの体になり、その首を中心にしてものすごい気が発せられる。

感想:狂ってたのよね、デューイは。まがいもの…、それはおそらく彼が自分自身を内心そう思っていたのだろう。 彼は長男なのに大事にされず、ホランドが贄の王として大事にされた。
 デューイは自ら儀式を遂行するが、その儀式はまがいものだった。スカブの大地自身が彼を拒絶した。
 彼はスカブを憎んだのだろう。自分を拒絶した人間も憎んだ。
 アドロックにより彼を拒絶したスカブの大地がコーラリアンと言う知的生命体である事を知った。
 真実を知り、彼はこの地球自身をまがいものと思った。まがいものの自分同様まがいものの地球抹殺。
 自殺と他殺は紙一重。自分を大事に出来ない人間は他人も大事にしない。壮大な自殺おしまい。
 壮大な兄弟喧嘩おしまい。

「星に願いを When You Wish Upon A Ster」☆☆☆☆
脚本:佐藤大 絵コンテ:京田知己 演出:京田知己、佐藤育郎 作画監督:千羽由利子、桑名郁朗、倉島亜由美 総作画監督:吉田健一 メカ作画監督:中田栄治、大塚健

 『私には、大切なものがある。リンク、メーテル、モーリス。そしてレントン。みんな大好き。愛してる。
私の大切な物、私の家族。何も無かった私に、いろんな事を教えてくれた。
何も無かった私を、全部受け入れてくれた。私を、私でいさせてくれる。私が大好きで、そして一番守りたい物。
リンクと一緒にいたい。メーテルと一緒にいたい。モーリスと一緒にいたい。そしてレントンと…。
だけど、そう願う事で、私の大切な物が失われてしまうなら、そう願う事で、みんなの住む星がなくなるのなら、
私は願うのを止めよう。
でも、許されるのなら、もう一度みんなに会いたい。会いたい、会いたいよ。レントン』
 人々が上空を見上げている。何本もの金色の光が走っている。
 その光は世界樹のような巨大な樹状のものに流れ込んでいる。その樹の枝の真ん中には黒い球体がある。
 その中にはさかさになったエウレカがいる。彼女の願いと一緒に彼女のこめかみが青く光る。

 その樹の下には月光号とスーパーイズモ艦が止まっている。デューイの帽子を見つめているホランド。
 ユルゲンスがやってくる。月光号はスーパーイズモ艦から燃料をもらっていた。すまないと言うホランド。
 「気にするな。その時出来る最大限の事をする。軍人なんでな」とユルゲンス。
(ウォー、ユルゲンス、株上がりまくり)
 ユルゲンスの両手に包帯が巻かれている事に気付くホランド。アゲハ隊の少年達にやられたのだ。
 「大佐は言ったんだ!生き残って、新世界秩序の礎となれって!おまえらとは違う。大佐は優しくしてくれた。
こんな汚い体の僕達を、大佐は、綺麗だって言ってくれたんだ!」(福圓美里)
 あの少年達はワルサワの難民キャンプで拾われたのだそうだ。民族浄化の落とし子。
(旧ユーゴで起こった事ね。民族浄化と言って他民族の女性を犯した。その末に生まれた子供達ね)
 実感ねえなあとホランド。「ニュースが流れなければ、そんな事実が無いものだと考えるのが人間だ」
(そう、それは感じる。私は世界の物事に関心がある方だが、それでも知らない事は多い。
確かアラビアのどこかの国で、虐殺があった。でも、どこかの国といった認識だ、私でも。イエメンだったと思うが。違かったかな。スーダンの情勢が非常に悪い事は有名だが、日本人のどのくらいがその事を知っているだろう。報道が無ければ、そういう事実は無いも同然)
 「耳が痛いな」
 「世界を呪って生まれてきた、望まれずに生まれてきたあの子達を救ったのは、
同じく世界を呪った男だったと言うわけだ」
(これが意外だった。
てっきりデューイが人工的に、理性的に頭だけ働かせ、感情は大事にしない子達を作ったのかと思った。
美少年ぞろいなのは、人工的に作ったから。美は力だからね。頭が良いのもそう作ったから。
子供の方が支配しやすいしって。でも、単にまともな子供だったんだ…。
う~ん、拾った子達が美貌ぞろいで、頭も良いのはピンと来ないが、そういう子しか拾わなかったのか)
 ユルゲンスはあの子達を引き取ろうと思っていた。

 エウレカ達の首輪は何らかの形でデューイの心肺機能と直結されていた。
 ドクター・ベアによると、おそらくCFS(?)の技術を転用したトラパーの逆転移システム。
 自らの死が引き金になるよう仕込んでいた。
 大佐は司令クラスターが破壊されても、くだんの限界が引き起こされない事を読んでいた。
 パニックが起こって、物理法則が無視される瞬間が出来たとしても、それはすぐに治まる。
 スカブコーラルも生き延びたいから。
 そこで大佐はニルヴァーシュに乗るエウレカか、
ジ・エンドに乗るアネモネを代理の司令クラスターに仕立て上げようとした。
 そして二人の首輪の中にあらかじめ組み込んでおいた自壊プログラムをスカブに注入する。
 いまだにくだんの限界が起こっていないのはエウレカのおかげだと思うとアネモネ。
 代理の司令クラスターになる事をエウレカが拒んでいる。
 ニルヴァーシュのコンパクの輝きの周期と、
テンシャン山脈上空に存在している球体からのサインの偏光周期が一致しているから、
アネモネはそう考えたのだ。
 エウレカはまだ生きている。

 ホランドは落ち込んでいたレントンにエウレカがまだ生きている事を告げる。
 司令クラスターとなったエウレカと接触し、再度、人類とスカブコーラルとの調停を行う。
 それがホランド達がしなければいけない事。しかし問題がある。
 エウレカから送られてくる信号が次第に小さくなっている。
 レントンはホランド達がたどり着くまで、エウレカが意思を保っていられるよう呼びかけ続けなければならない。
 ホランドは一つの装置をレントン、モーリス(根谷美智子)、メーテル(木川絵理子)、
リンク(水沢史絵)達に見せる。
 月光号のトラパーレーダーに反応している干渉波を演算装置を介して表示している物だった。
 そこにはエウレカと言う文字が見える。この作用を利用して逆にこちらから通信を試みる。
 エウレカの家族であるレントン達なら答えてくれるはず。
 エウレカのいる所にたどり着けたら俺達は何をしたらいいかとホランドに聞くレントン。
 ホランドは何も考えていなかった。
 「だと思った。ねだるな…、ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん。そうでしょう、ホランド」
とチャールズの指輪(だったっけ…)を見ながら言い、ホランドの方に顔を向けるレントン。
 「そいつは俺に向けた言葉じゃねえ。
きっと俺を通して、おまえに贈られたんだよ、アドロック・サーストンから、レントン・サーストンへな」
 うなずくレントン。

 月光号が飛び立つのを見ながら、あんなにいっぱい命をかけてくれる人がいて、
エウレカは良いなあとうらやましがるアネモネ。
 「わがまま言うな。おまえにも一人いるだろ。ドミニクと言う男が」とユルゲンス。ドミニク、顔を赤くする。
 アネモネ、ドミニクの手を握り、「そうだよね、私にはドミニクがいるもんね。
(ここでドミニクの肩に乗っかっているガリバー、月光号の方を見ていたのに、アネモネの方を向く)
エウレカの彼よりずーっと二枚目の」
 「まっ、今回ばかりは、ヒーローの座を譲ってやるか、レントン・サーストンに」とドミニク、
ガリバーの頭をかきながら言う。

 月光号とエウレカの間の最短コースに、抗体コーラリアンが多数出現していた。
 レントンも戦うとホランドに言うが、ホランドは自分達にまかせればいいと言う。
 エウレカとの通信はうまくいかない。レントンはモーリスに大切な物だからと何かを預け、一人席を離れる。
 ニルヴァーシュのアミダドライヴを使えば何とかなるかもしれないと言う。
 そしてモーリスにメーテルとリンクを託す。モーリスはレントンにエウレカの髪留めをお守りとして渡す。
 「行くんでしょ。ニルヴァーシュはママがいないと動かないから」そう、モーリスにはわかっているのだ。

 「聞いてよ、ニルヴァーシュ。おまえが俺の家に落ちてきてから、俺達は、ずっと旅をしてきたよな。
いろんな人に出会って、別れて。俺には、とても大切な思い出だよ。
でも、この旅には、いつもエウレカが隣にいたんだ。ずっと一緒に旅をしてきたんだよ。
なのに、なのに…、お願いだよ、ニルヴァーシュ。俺はこんな結末はいやだ!
俺の隣には、エウレカが必要なんだ!」
 アミタドライヴを起動するレントン。ものすごい輝きを見せるコンパクドライヴ。
 トラパーを噴出しながら、コンパク色に輝く新生ニルヴァーシュ、出現。
 モーリス達が見守る装置に「レントン」と言う言葉が現れる。
 モーリスはレントンに託された大切な物、じっちゃんの手紙と請求書を持ちながら、言う。
 レントンがニルヴァーシュに乗ってママを助けに行ってくれると。ニルヴァーシュの新コックピットに立つレントン。 ホランド達は何とかレントンと通信回線を繋げる。
 大丈夫、行けるよと言うレントンに、しかしだなあと言いかけるホランド。しかしそこに割り込むモーリス達。
 「ニルヴァーシュが答えてくれたんだね。お願い、ママを助けてきて!
僕らのママを助けられるのは、僕らのパパだけだよ!」
 「ああ、わかってる」「行って来い、レントン。ほれた女くらい、奪い取ってきやがれ。男だろ」「うん!」
レントン、「アーイ…!」と言いながら左腕を伸ばすと、ニルヴァーシュの左腕も伸ばされこぶしが握られる。
 「「キャーン…!」と右腕を伸ばすレントン。同時にニルヴァーシュも右腕を伸ばし、こぶしを握る。
 「フラーイ…!!」腕を交差させると、七色の光が走る。
 抗体コーラリアンを一掃するレントン、エウレカの元へと飛んでいく。
 「ああ、しまった。たく、はええんだよ、最後のチャンスだったのに」と嘆くストナー(松本保典)。
 「残念だったなあ。ま、あいつが帰ってきたらゆっくり…」とホランドが言うと、「わかってねえなあ」とストナー。   「前々からあいつは、フレームにおさまらねえ奴だったけどさあ、
とうとう俺達のフレームを飛び越えていきやがった」
 「戻ってくるわけなかろう」とケンゴー(大木民夫)。
 「レントンは巣立っていったんだよ、ゲッコーステイトから。見送ってやろうじゃいないか、息子の旅立ちを」

 七色の光を発しながら飛ぶニルヴァーシュ、球体に入ろうとするが、中々簡単には入れない。
 しかし数々の愛しいエウレカの思い出がレントンを励まし、球体の壁を突破させる。
 その先にあった花を握るレントン、エウレカがいるお花畑にたどり着く。
 「バイバイなんて言うなよ。一人で行こうとするなよ、エウレカ」二人の間には小川がある。
 「来てくれた。本当に来てくれた」「約束しただろ、俺は絶対、君を守るって。君とずっと一緒にいるって」
 「けどあたし、もう戻れない」
 「君がこの星を守るために、コーラリアンで無くなる事を選ぶんだったら、俺も人間である事を止める。
俺は、君と出会えたこの星が大事だし、この星に生きるみんなも大切だ。
でも、俺はそのために君を失いたくない」
 レントン、モーリスからもらったエウレカの髪留めを差し出し、エウレカの髪に差す。
 エウレカの額の真ん中はコンパク色になっている。「似合ってるよ」「レントン」
 「一つになろう、エウレカ。君を一人ぼっちになんかさせないよ」「うん、レントンと一緒なら、耐えられる」
 二人キスをする。(おう、とうとうやれたな。良かったな、レントン)
 あの装置にレントンとエウレカの文字を囲むハートマーク出現。世界樹、壊れる。
 ニルヴァーシュが内側から引き裂いていた。七色の光が地球を覆い、月を貫く。
 ニルヴァーシュ、自分の体からレントンとエウレカを放出する。「ありがとう」「ニルヴァーシュ」
 「あなた達の想いは、全て私のコンパクに刻まれた。これでやっと悟りを開く事が出来る。
生きなさい、この星で。共に生きて、この星に生きるもの全てに道を指し示しなさい。希望と言う名の光をもって」
 ニルヴァーシュ、光り始める。「全ての存在が、この地には留まれない。半分は私達と共に行くわ」
 サクヤ、ノルブ、アドロック、ダイアン(玉川紗己子)は連れて行くと映像で示すニルヴァーシュ。
 「だけど、レントン、エウレカ、もしこの星において、より良き進化を遂げて、二つが一つになれたなら、
私達は再びあなた達の前に現れる。
その日が来るのを、信じてるわ」
 地球、二つに分かれる。生命が飛んでいく。「ありとう、ニルヴァーシュ」とエウレカ。
 「ありがとう、みんな」とレントン。「レントン、帰ろう」「うん、俺達の星に」再び口付けを交わす二人。
 浮き上がった大地を見ながら驚く月光号の面々。
 「セカンド・サマー・オブ・ラブじゃよ」とゴンジイ(石森達幸)、
「これからは、おぬしらはこの宇宙に、わしらは別宇宙で、スカブコーラルと人間の共生を模索するのじゃ」
 「待て、何を言ってる!?」
 「進化の道筋は、一つでなくてはならない理由は無い。今まで楽しかったぞ、ありがとう」
 ゴンジイの見開いた目はコーラリアンの目だった。
(わたしゃ、これが一番驚いた!ええ、一番予想していませんでした!)
 ゴンジイは消える。

 一年後。モーリス達はアクセル・サーストン(青野武)に引き取られていた。
 住民票にはレントン・サーストン(16)父、エウレカ・サーストン(16)母、モーリス・サーストン(7)長男、
メーテル・サーストン(6)長女、リンク・サーストン(5)次男と書かれていた。
 4人、レストランで大きなステーキのような物を食べている。
 住民票を眺め、食べ物に手をつけないアクセルを見て、「やっぱり迷惑だった、僕らが来た事」とモーリス。
彼の手には、レントンに渡されたアクセルの手紙(?請求書?)が握られていた。
 「ビッグバーグを食べる。(そうか、ハンバーグか)それが家族の絆を確かめた時のサーストン家の慣わしだ。
さあ、食べよう。早くしないと、月が昇っちまうからな」
 わしの家族はみんなこの町を出て行っちまうとアクセル、でもレントンだけは帰ってきてくれた。
 今のアクセルには大切なひ孫がいる、それが何よりの証拠だと。彼らは展望台に月を見に行く。
 月にはでっかくレントンとエウレカの文字とそれをかこむハートマークが描かれてあった。
 それに向ってお祈りするメーテル。ママとレントンが早く帰ってきますように。リンクやモーリスもお祈りをする。
 そしてアクセルも手を合わせて星に願う。「早くあのお嬢さんと帰って来いレントン。子供達が待っておるぞ」
 何と展望台は「レントン=サーストン 希望の丘公園」と名づけられていた。
 やはり月とその下を銀河のように走る小惑星群みたいなものをバイクに並んで座って眺めているアネモネとドミニク。
 近くにテントが張ってある。(もちろん、ナビはアネモネね)そして深い森の一角で、光が瞬いていた。
 青い光と赤い光。レントンとエウレカだった。
 丸い地球、土星の輪のように金色に光っている輪、
そしてレントンとエウレカと言う文字とそれを囲むハートマークをでっかく書かれた月。
 オシマイ。

感想:最終的に幼年期の終わりになったな。
 私はあらゆるSFを読んでいるわけではないし、おそらく自称SFファンの中では、読んでる本が少ない方だが、読んだ中ではアーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」って感じ。
 ニルヴァーシュはくだんの限界を迎えないためにも、半分連れてったのね。
 ニルヴァーシュって総体としてのコーラリアン?それとも次の段階を迎えた者?
 ゴンジイはサクヤの側にもいたのかな。そんな感じがする。
 男ユルゲンスの元に、マリア・シュナイダー様がおしかけ女房に来ないだろうか。
 あの、みんな、性格が良いとは言えない、アゲハ隊の少年達を、育てるのは大変そうだな。
 ガリバー、良かった。ストナーも、男の中の男ケンゴーも相変わらずカッコイイ。
 ドクター・ベアはミーシャを取り戻す事が出来たのか。お似合いなんだが。

他の方のブログを読んでの感想:そうか、いや、これが正しいとは限らないけれど、絶望病って、
人間が非常にストレスを感じる体験をして、PTSDのひどい状態になった時に、
コーラリアンの精神と共鳴して起こるものなのか?
 コーラリアンもくだんの限界を迎えないために休眠状態の者が多く、
 コーラリアンはそれぞれある程度個性があるが、それでもあまりに密にコミュニケーションを取れすぎるので、個々の違いが明確でなく、その分他者の視点により、目を見開かれるとか、新しい体験が出来ず、
未来に対する希望とかがあまり感じられず、目標も無く、そんな八方塞の状況に陥っている。
 そんな暗い状況のコーラリアンとPTSDの人間とが共鳴して起こるのが絶望病か?
 そんな事を書いていた方がいらしたけれど。ウィリアムが死んだのは悲しい。
 しかしあれも悲しむ事とは限らないかもしれない。
 あの時点では未来がどうなるかはわからないはずだが、
それでも、コーラリアンの中の次の段階に行こうとしていた者にはある程度見えていたのではないか、
宇宙を分ける未来が。その際絶望病の人間達の精神は連れて行かれる。
 故に、絶望病の人間にとって大事な人達も連れて行ったのではないか。
 あそこまで色んな精神を飲み込んでいるコーラリアンは神に近い。神がどのような者かはわからないが。
 物理法則も曲げるし。やっぱソラリスか?エウレカ、発見と言う意味。
 コーラリアンは他者、人間との接触により、色んなものを発見し、悟りを開く事が出来た。
 自分達だけでは決して出来なかった事。ニルヴァーシュは地球を分けたが、あそこで、宇宙を分けたのよね。
 多次元宇宙。
またまた他の方のブログを読んでの感想追記:2chで、あの絶望病の人達はくだんの限界を迎えないために率先して眠りについたのではないかと書いてる人がいたそうな…。
 さすが2ch、奥が深い…。
抗体コーラリアンって知性のある個人ではないと思うな。白血球のように反応しているだけではないのか。
で、ある一定の時間が経ったら消えるように死ぬようになっている。細胞も自殺するしね。

関連サイト
エウレカセブン+鋼錬
A.online。
hide and seek
Radio Horlzon ~とあるポッパーのつぶやき
Toyand Diary 第49話
Toyand Diary 第50話
元Tレコ店員日記
エウレカセブン「第七の幸運をもたらす宿」第49話前編
エウレカセブン「第七の幸運をもたらす宿」第50話後編
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