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超人シュタイナーの怒り

「超人シュタイナーの怒り」MONSTER CHAPTER71 ☆☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:林政宏 絵コンテ・演出:中村亮介 作画監督:高岡淳一 

 グリマーさん(田中秀幸)は、老夫婦を二階の部屋の椅子に縛り付ける。

 一方天馬賢三(木内秀信)は、生き残った人達を林道の方に誘導していた。
 無事誘導し終えた彼は、この町の住人にクラウス・ポッペと言う人物の事を聞き、
彼(野沢那智)がホテル・フェアシュテックのオーナーである事を知る。

 ルンゲ(磯部勉)は銃を手に、死体だらけの町を歩く。そして一人の泣いている女(大谷育江)を見つける。
 ソーセージ屋の娘だ。
 ルンゲは彼女からロベルトと言う男がホテル・ベルクバッハの4階の部屋で何か指示を出したりおかしな動きをしている事を知る。
 ルンゲは彼女にホテル・フェアシュテックに人がいるから、そこまで一人で行けるなと言うが、
彼女は一人では怖いと泣く。
 そこにテンマが現れる。
 「妄想の旅が、ついに現実になったよ。
…君と言う現実が現れた事で、ただ妄想の糸をたどっていくだけの私の休暇も終わりだ。
ここからは警察官としての職務だ。久々に仕事復帰だよ」
 ルンゲはテンマの目当ての人物がホテル・フェアシュテックにいる事を告げ、娘を託す。
 「ルンゲ警部、あなたはどこへ」「言っただろ、仕事だよ。戻ったら話そう。聞きたい話が山ほどある」
 そのまま背を向け、「Dr.テンマ…すまなかった…」歩き去るルンゲ。(か、かっこいい…)

 ホテル・ベルクバッハ。オーナーは死んでいる。椅子の後ろに男がいて、「撃たないで」と片手を上げる。
 ルンゲが銃を下げると、男は立ち上がったが、その手には銃が握られていた。素早く男を撃つルンゲ。
 男の口に銃口を突っ込み、ロベルトはどこだと聞くルンゲ。男は指を上に向ける。

 怖がって、歩こうとしない娘にてこずるテンマ。そんな時、男の泣き声を聞く。妻が殺されたのだ。
 テンマを見て、「銃を貸してくれ!エーリカを撃った奴を、私が撃ち殺す!」と叫ぶ男。
 「奥さんは、そんな事願っちゃいない。…奥さんの願いはその子が無事でいることだ。違いますか」
 テンマは赤ん坊を抱える男を林道に案内する事にする。
 娘も林道に逃げる事を提案するが、彼女は怖がって動こうとしなかった。
 テンマはすぐ戻る事を約束して、赤ん坊を抱えた男を林道の方に誘導する。

 外を見張りながら、この騒動が宝くじが原因ではないと言う事をグリマーに確認するヘニッヒ(佐々木勝彦)。
 自分達の宝くじが当たってからの普通ではない行動を省み、やっぱり普通が一番だと言うヘニッヒ。
 普通と言う言葉を少し哀しみをこめて言うグリマー。
 女房にも今度の騒動が自分達のせいではないと言う事を知らせなければ、行きかけたヘニッヒを襲う銃弾。
 上の階にいた女房(藤夏子)の方も撃たれていた。老夫婦は死んでいた。厨房の下の倉庫に皆避難する。
 「私が出て行けば、終わるんだろう」とつぶやくポッペ。「何度も言わせるな。あんたは絶対死なせやしない」
 私が何とかすると出て行こうとするグリマー。グリマーさんの事を心配するヴィム(矢島晶子)。
 「言ったろ。いざとなったら、無敵の超人シュタイナーが現れるって」
 「昔実験でそういう症例を見た事がある。
過度の怒りや悲しみ、強烈なストレスを与える事で、子供に別の人格が現れた。
その子供達は異様な暴力性を持ち、そのほとんどが自殺した。…よくその年齢まで…」
 ホテルの外に丸腰で出て行ったグリマーは自分の心で自分が何をやっているのか考えろと訴える。
 そこにソーセージ屋の娘が現れる。一人で来たのだ。駆け寄ってきた彼女の首が撃たれる。
 血を大量に噴出し、倒れる娘。グリマーは超人シュタイナーを見ていた自分を思い出す。
 『毎日、あんなに夢中でテレビにかじりついて観ていた。最終回を観た記憶が無い』
 テレビを消され、無理矢理連れて行かれる少年(河原木志穂)。
 『あのひ弱な主人公の青年は、自分が怒りに駆られて超人シュタイナーに変身していた事に、気付いたのだろうか。あの青年は、幸せになったのだろうか』
 娘の死体を抱えて立つグリマー。そのグリマーを撃つ向かいの建物に潜んでいる人間。
 グリマーの叫びがこだまする。

 ニナ(能登麻美子)とDr.ギーレン(管生隆之)は林道を抜けようとしている町の住人達と出会う。
 彼らからテンマの行方を聞いたニナ達は町へと急ぐ。

 テンマはホテル・フェアシュテックに着く。ホテルの向かいの建物から叫び声を上げながら落ちてくる男。
 テンマはその建物に入る。
 上階に上がって、部屋を覗くと、そこには椅子に座っている血だらけのグリマーがいた。
 合計4人しとめたとグリマー。超人シュタイナーが現れたんですねとテンマ。
 「いや、彼は出てこなかった。俺が勝手に、俺自身が、怒りにかられてやっただけだ」
 グリマーはルンゲが赤いバラの屋敷で見つけた手紙をテンマに渡す。ルンゲを助けてくれとグリマー。
 テンマはグリマーを治療しようとするが、「俺はいい。しばらく、休ませてくれ…」とグリマーは言う。
 「紹介するよ。彼がフランツ・ボナパルタだ」ポッペとヴィム少年が来たのだ。「グリマーさん…」
 グリマーを心配するヴィム少年。「大丈夫だよ、ヴィム…」外は雨が降っている。
 「長い雨だなあ。この辺りは、晴れたらいい所だ。なあ、Dr.テンマ」「はい」
 「晴れたらまた、このヴィムも連れて、ピクニックしような」「ええ」「うまいワインと、うまいチーズも持ってな」
 「ええ」
 「悲しい。自分が死ぬから悲しいんじゃない。自分の子供が死んだのが、今、悲しい。
人間は、感情を無くす事は出来ない。感情は、どこかわからない所に、迷い込んでいたんだ。
まるで、俺宛に出した手紙が、何十年も経ってから、届いたみたいだ。これが、本当の悲しみか…。
これが、幸せか…。超人シュタイナーの最終回、きっと彼は、人間に戻ったんだ…」
 グリマーは死ぬ。グリマーの名を叫び、泣くヴィム。「私は…、私は…」ポッペも膝をついて泣くのだった。

感想:感情…とてもやっかいな物。理性的に動こうとしても感情が邪魔をする。
 でも、感情があるから人間らしいと言えるよね。いや、人間的って良いほうにも悪い方にも取れるけど。
 やはり私は人の感情を大事にする人が好き。
 ヨーロッパの方では人前で泣く政治家を感情をコントロール出来ない人と評価が低くなってしまうそうだけど、
私としては人前で泣く政治家を悪いとは思わない。
 むしろ人の感情を大事にしない政治家の方がイヤだ。
 グリマーさん、感情を無くしたと思っていたけれど、ちゃんとあったんだね。良かったね…。

関連サイト
海の地図

ちっちゃん俳句「苦しみや 教育したる サンゴなり」

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