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アクペリエンス・4

「アクペリエンス・4 Acperience 4」交響詩篇エウレカセブン 第47話 ☆☆☆☆☆
監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀 脚本:菅正太郎 絵コンテ:寺東克己 演出:原口浩 作画監督:真庭秀明

 「お姉ちゃん」と叫びながら、ダイアン(玉川紗己子)の元へと一人走るレントン・サーストン(三瓶由布子)。
 「ダメ…。行かないで!」とエウレカ(名塚佳織)は叫ぶが、その声はレントンには届かない。
 いつしか彼はセピア色した図書館のように本が一杯ある世界に入る。
 「もう二度と会えないと思ったじゃないか」と姉に言うレントン。
 「ごめんね、心配かけちゃったね。…でも、これからはずっと一緒よ」とダイアンは言う。
 彼らの周りには本を読んでいる人達がいる。エウレカやニルヴァーシュは見えない。
 みんな無事だとダイアンは言う、「ここはエウレカの本当の家なんだから」
 図書館の形にして見せてるのは、レントンにスカブの考え方をわかりやすく伝えるため。
 ここはスカブコーラルの中心、指令クラスターだった。

 エウレカの前のカーテンが開く。そこは又、レントンがいる場所とは違うが、図書館の中。
 彼女は本を抱えている。本にはハートが書かれている。「そうだ。私はこの本を届けるんだ」走るエウレカ。

 お姉ちゃんはスカブコーラルなのかと聞くレントン。
 「レントンは今ここにいて、自分がスカブコーラルだと思える?」
 そう、レントンと同じく、彼女にもそのような感覚は無かった。
 「お父さんの研究を引き継いで、スカブコーラルの事を調べていくうちに、
気が付いたらここで色んな人達と話していた。
地上ではわからなかった事が、ここだと全て繋がり、簡単に理解できた。トラパーの事、コンパクドライヴの事、
この星の事、宇宙の事、人間の事。
そして、スカブコーラルの事。ここでは、個人の持つ全ての情報が共有されるの。
だから、嘘と言う物が存在しない。死んでも不幸だと考える人間は一人もいないわ」
 みんな、自分の意思でここに留まっているここにいる人達は人間だが、スカブコーラルは別の生き物。
 「ここが地球だと言う事は知ってるよね」とダイアン。うなづくレントン。
 「一万年前、スカブコーラルは初めて地球に触れた」飛んでいるロケットに、ぶつかる隕石。
 そのせいで、海に落ちるロケット。
 「彼らの源となった物が、人工的に作り出された物なのか、それとも、自然発生した物なのか、
スカブコーラルにもわからない」
 落ちたロケットには“EUREKA”と書かれている
(確かじゃないけど、アルキメデスが風呂に入った時に、自分の容積分のお湯がこぼれるのを見て、
“エウレカ”と叫んで、裸のまま外に走っていったと言う話を読んだような…。
ギリシャ語で“発見”と言う意味だった…?)。
 あちこちにコンパク色に輝く物が見える。「ただ、彼らが意識を有した時、彼らは海の中にいた。
 彼らは海に生きる様々な生命を取り込み、融合していった」海の上に巨大なサンゴ状の物体が聳え立つ。
 融合とは一つになると言う事。
 「スカブコーラルが知る唯一のコミュニケーション手段。
始まりは小さかった。けれど時を忘れ、対話を繰り返すうちに、
彼らは地球上のどんな生命体よりも巨大な物になっていた」
 スカブコーラルを攻撃する人類。街の外に聳え立つ巨大なスカブコーラル。
 「人間はスカブコーラルを恐れた。しかし、誕生したばかりのスカブコーラルにとって、
それはまったく脅威と映らなかった。
むしろ、彼らは彼らの方法で、積極的にコミュニケーションを図った。
スカブが積極的になればなるほど、人間は彼らを恐れた。そして、人間は地球を去った」
 軌道エレベーターが作られる。
 「人間が去ってから、スカブコーラルは、地球上のあらゆる生命と融合して、一つになった。
そして地球と同じ大きさになって、スカブコーラルは初めて気が付いた。自分達の周りに誰もいない事を。
融合する事もかなわず、ましてや、誰からも呼びかけられる事も無い。
何十年も、何百年も、何千年もの間ずっと…。
宇宙空間はスカブコーラルに、自分以外に存在する何かが、いかに大切であるかを教えた」
 その後に人間が帰ってきた。人間が帰ってきた事はスカブコーラルにとって、とっても嬉しかった事。
 「スカブコーラルにとって人間は、対話の可能性を示した、唯一の知的生命体だったから。
だから、人間が帰ってきた時、スカブコーラルはとても慎重になったわ。
人間にとってスカブコーラルが脅威である事は、すでに理解していたしね。対話したい。
出来る事なら共に生きる道を歩みたい。でも融合する以外に、自分の意思すらうまく伝える事が出来ない。
人間と共生するにはどうすれば良いのか、そもそも人間と共生する事は可能なのか。
その問いを携え送り出されたのが、サクヤでありエウレカだった」
 レントンはスカブコーラルと人間、一緒にどうすれば良いかを考えようと言う。しかしダイアンの表情は晴れない。 「スカブコーラルはもちろんレントンの提案は否定しない。むしろそれを望んでいるわ。でもね…」
 間もなくここは攻撃される。件の限界が起こる。

 レントンともエウレカともはぐれ、
図書館の中で途方にくれているモーリス(根谷美智子)、メーテル(木川絵理子)、リンク(水沢史絵)。
 彼らの前に現れる誰か。

 スカブコーラルの大半は今眠りに付いている、件の限界を引き起こさないために。
 でも指令クラスターが破壊される事で、スカブコーラルが一斉に目覚めてしまう。
 件の限界が起きると、宇宙が避ける。宇宙が避けると、何もかもが飲み込まれてしまう、地球も…。
 助かる方法は、指令クラスターが破壊される前に人間とスカブコーラルが融合する事。
 人間は意識だけの存在になる。三千年前、スカブコーラルは件の限界を経験している。
 強制的に眠りにつく事で、現象を回避したが、
後に宇宙の裂け目の向こうには別の宇宙が存在する事がわかった。
 指令クラスターが破壊されれば、世界中で件の限界が引き起こされてしまう。
 そうしたら、この星に生きる全ての存在を助けられなくなる。
 「だからって、あきらめるのかよ。
ようやくお互いが、お互いの存在を認めて、話し合えるまでになったんじゃないか。
俺、さっきお姉ちゃんの話を聞いて思ったんだ。俺もエウレカも同じ、この地球に生まれたんだって。
みんなに教えてあげようよ!スカブが生きてるって事を。
一万年前からずっと、同じ星の上で生きてるって事をさあ。今はお互い憎しみあってる。けど、絶対に遅くない。
まだ間に合うよ。エウレカは人間じゃない。それは良くわかってる。
たぶん、今のエウレカをベルフォレストに連れて帰ったら、じっちゃんだってビックリすると思うよ」
 泣きそうな顔のダイアンに気付くレントン。
 「もしかしたら、今のエウレカを受け入れてくれないかもしれない。それはわかってる。
けどね、俺、エウレカを連れて帰りたいんだ。みんなにエウレカを紹介したいんだ。
エウレカや、三人の子供達や、ゲッコーステイトのみんなに、見せてあげたいんだ。
俺やお姉ちゃんが育ったあの町を。リフさえロクに出来ない、何もする事の無いあの町を」
 うかない顔のまま、顔を背けるダイアン。
 「お姉ちゃんは俺達と暮らしたくないの?…スカブコーラルの意見はもういい!わかった!
俺は!お姉ちゃんの意見が聞きたいんだ!お姉ちゃん!」
 ダイアンをゆさぶるレントン。
 「信じていたらきっと会える。お姉ちゃん、昔俺にそう言ったよね。
俺はお姉ちゃんの事を忘れた事なんて一度も無かった。きっともう一度会える。ずっとそう信じてきた。
だから俺は今、お姉ちゃんの前にいる。俺、信じるよ!エウレカは俺を選んだんだ。
この世界で、一緒に生きる事を選んだんだ」
 『どんな事があっても、一緒に乗り越えていくって』レントンとエウレカの声が重なる。「決めたの」
 エウレカが言う。「僕も決めた」リンクが言う。「あたしも」とメーテル。
 エウレカがモーリスを見ると、モーリスもうなずく。
 「みんなで決めたんだよね。家族みんなで力を合わせて生きて行こうって」
 エウレカを優しく見守るアドロック・サーストン。
 「上の世界には、良い事も、悪い事も一杯あったの。正直言って、逃げ出したいくらい辛い事も沢山あった。
でも、レントンや子供達が」
 『助けてくれたから、なんとかやってこれた』
 「エウレカとこの星の上で巡り会えたからこそ、俺は、今ここにいるんだ。
その星の上で、俺はみんなと一緒に暮らしたい。
エウレカや子供達、じっちゃんやお姉ちゃん、ゲッコーステイトのみんなと一緒に」
 「残念ながら、無理よ」ダイアンは言う。
 「今スカブコーラルと融合しなければ、人間に生きる道は無い。地球が無くなるのよ」
 「指令クラスターへの攻撃を止める」「どうやって?」「エウレカと…」「レントンと…」
 『二人でニルヴァーシュに乗って』エウレカ達の前に現れるレントン。レントンとエウレカ、駆け寄って抱き合う。
 レントン、父親に気付く。父親に近づき、手を取るレントン。「信じていれば必ず会える」ダイアンも来ていた。
 「指令クラスターは、あなた達が地上の攻撃を止めてくれる事を、待つ事に決めたわ」ニルヴァーシュが現れる。 ニルヴァーシュに乗り込むレントン達。「レントン、忘れないで!私達はいつだって、あなた達と一緒にいる!」
 光るコンパクドライヴに手を乗せるエウレカ。レントン、エウレカの方を向く。エウレカうなずく。
 「ありがとう、父さん、姉さん!」うなずくダイアン。「帰ろう、僕達のいるべき場所へ」
 ニルヴァーシュ、立ち上がる。世界が元に戻る。

 72時間以内にセカンド・サマー・オブ・ラブが起こるとのニュースが流れている。人々は避難の準備に忙しい。
 デューイ・ノヴァク(辻谷耕史)はこの星が母星の地球である事を人々に告げる。
 「一万年前、自然と文明を人類が謳歌していた地球なのです。
しかしこの星は、未知の攻撃的生命体スカブコーラルによって支配されていたのです。
我々人類は、一体何のためにこの星に帰ってきたのでしょうか。
スカブコーラルの脅威に怯えて暮らし、ひれ伏すためだったのでしょうか。今一度思い出していただきたい。
我々人類が、なぜ母星を離れなくてはならなかったのかを。間もなく、セカンド・サマー・オブ・ラブが起こります。
それは人類の殲滅を企む、スカブコーラルの最終攻撃によるものです。
もはや英雄アドロックはおらず、我々を導くはずだった賢人も失墜しました。
しかし、私は一人の軍人として、(ジ・エンドに繋がれているアネモネの目から涙が一つ落ちる。落ちた所から、ジ・エンドの目が現れ、アネモネを見る)一人の人間として、ただ指を咥えている事は出来ませんでした。
これより我々は、人類の存亡をかけて、スカブコーラルに対して反抗を企てます。作戦は必ず成功します。
そして、必ずや我らが母星、地球を取り戻します」
 デューイに、オラトリオ・ナンバーエイトを発射させるボタンが、うやうやしく差し出される。ボタンを押すデューイ。

感想:グレッグ・ベアの「ブラッド・ミュージック」を思い出しますね。しかし、地球なのね、元々ここは。
 スカブコーラルに生物が全て融合して、環境はちゃんと成り立つのか?人類、良くこんな所で生きれるな。
 スカブコーラルが環境を調整しているんだろうが。
 そういう所は今ちょうど読んでいるレムの「ソラリス」を思い出しますね。

関連サイト
『ラスト・ワールド』(奥の寄り道☆)
070-アーステイル-呼び出し中
伊達でございます!
七色スカイヴィレッジ(旧スカイフィッシュ)
蒼穹のぺうげおっと

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