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猫おどりの空に舞う

「猫おどりの空に舞う」絶対少年 第12話 ☆☆☆☆☆
監督・絵コンテ:望月智充 シリーズ構成・脚本:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 音楽:七瀬光 演出:根岸宏樹 作画監督:加来哲郎 乙幡忠志

 崩れる小学校の裏山。土砂崩れが猫おどりの会場を襲う。
(何となく、アジアの津波、思い出しちゃいますね。泣けてくる…)
 幸い、土砂崩れに飲み込まれた人は誰もいなかった。光と猫を追いかけたおかげ…。
 腰を抜かす深山美佳(鈴木真仁)。美佳ねえに手を差し出す美紀(三橋加奈子)。
 その様子を見ていた逢沢歩(豊永利行)に「あむ。約束。行こう」と歩のシャツを握りながら、
向こうを指差すわっくん(竹内順子)。
 「あむ」わっくんに向かって笑顔を見せる歩。わっくんも笑顔を見せ「いっぱい遊べるね」と言う。
 わっくんに連れられていく歩は、美紀には手を差し出して歩いているように見える。
 「いっぱい、いっぱい、遊べるね」それを聞き、ぼんやりとした美玖(斎藤千和)気づき、怒りの猫顔になる。

 崩れた大量の産廃跡。

 「全然ダメだ!」とおたまじゃくしを掲げながら言う美玖。立ち止まる歩とわっくん。
 「おまえも、おまえも、間違いだらけだ!」とわっくんを指差し、歩を指差し、言う。「約束だから」
 「一緒に行くって、はっきりそう言ったのか」「はっきりとは…」「だったらそんな約束は無効だ」「そんな乱暴な…」 「行きたいのか」「その…」「逢沢歩は黙ってろ!」美玖、わっくんに近づき、「わかってるはずだぞ」
 「あむ、行くって…」
 「歩がいるのはこっち側で、わっくんがいるのはあっち側だ。十年前それがちょっと混ざった。
十年かかったけど、待ってたお友達はちゃんとやって来て、一緒に遊んだんだ!それで終わりだ」
 「もっと遊ぶ…」「混ざったままは良くない」「いいのー!!混ざってていいのー!!」歩「わっくん」
 「あむ、行こう。行こう、あむ。ねえ、あむ!」美玖「あのな、わっくん、良く見てみろ」「ん」
 「逢沢歩は、もうわっくんと遊べる歳じゃない」わっくん、あらためて歩を見上げる。
 目を大きく見開き、涙を湛える。美玖「見たくないものが見えないのは、どっちも同じなんだな」
 「め。行かないとあむ忘れる。行かないの、め!!」
 歩、わっくんの目線にまで腰を下ろし、「僕はわっくんの事を忘れないよ」「わすれる!」
 「ビッ」と言いながら、おたまじゃくしを歩とわっくんの間に突き入れる美玖。
 「逢沢歩は忘れない!だってこの夏、わっくんと遊べたんだから」「遊べた…」
 「逢沢歩は遊べる歳じゃないのに、わっくんと遊んだ。だから忘れない。今までの友達とは違う。
友達は何人もいたけども、みんないつかわっくんが見えなくなる。そうだな。でも、でも、逢沢歩はちゃんと見てた。この夏、ずっとわっくんと向き合ってた。それに甘えちゃダメだ」
 「だって…」「だってって言うな!」涙を湛えたわっくんの目。横を向くわっくん。美玖の目にも涙が溢れてくる。
 こらえて、笑顔を見せる美玖。「あっちとこっち、混ざり続けたら、ダメなんだ。わっくんは、知ってるはずだ」
 わっくんのポンチョ消え、着物姿に戻る。美紀達が来る。美紀にもおぼろげにわっくんが見える。
 美紀の方を見る歩。美紀、良くわからぬながらも微笑を返す。
 歩、わっくんの方を向き、「ごめん。僕は、いけない。こっちにいたい」
 「こすけも、わきちも、まさおも、あむも、だいっきらっい!!」わっくん、かけて行ってしまう。美玖、倒れる。
 すごい熱。

 沢山の暖色系の光、実体になる。それを見上げる町の人々。
 須河原晶(松本美和)「不可思議な発光体。突然の猫の大行進。その直後に起こった崖崩れ。
それらは全て、この前兆だったのでしょうか。それにしても、これは一体なんなのでしょうか。
飛んでいる姿は生物のごとく、静止した様子は機械のごとく、しかし、実際にはそのどちらでもなく、まるで、
真夏の夜の夢のような、そう、しいて言うなら妖精、二十一世紀のフェアリー達、…あっ」
 わっくんのおぼろげな姿を見る須河原、気を取られていると、
「続けろ」と堂丸史郎(西前忠久)に言われてしまう。
 「そう、これは、物に宿った、現代の妖精です」

 鏑木拓馬(加瀬康之)「うそだろ…」阪倉亮介(斎藤恭央)「何が」「これ」
 笑子(松本吉朗)「見えとるんやろう?
見えとるんやったら、見た自分を信じるか、それとも、益体も無い常識っちゅうもんを信じるか、
自分で選んだらええ。それだけの話や」(笑子さん、ス・テ・キ…)

 海野潮音(清水愛)の前にピンク紫のフェアリーが来る。傾いて、音を出すフェアリー。
 潮音が触ると、光る、上空に上がる。涙が出てくる潮音。(潮音のこと、なぐさめたんだよね)

 たなやの前には藤堂麻子(水野理紗)と鈴木平五郎(宝亀克寿)。
 平五郎さん、面白いものをみたので、もういいかと、祭りにはいかなかったそうだ。で、たなやの前でロクを待つ。 「面白いものなら、そこにもいますよ」と麻子。フェアリーが前の方にいた。「世界の被膜と関係ありますか」
 ロクが来て、フェアリー去る。「綻びたんでしょうな、被膜が」

 祭り会場にかけつける深山父(小和田貢平)、やってくる深山三姉妹と歩に会う。
 美玖は美佳に背負われていた。救急を呼ぶと父。美玖を背負い、父と一緒に行く美佳。
 「一緒に行かなくて良いの?」と歩。「逢沢君は?」と美紀。「ん」
 「行くとか行けないとか、なんかそんな事言ってた」顔をそむけ、下を向く歩。
 「あの…」と美紀が何か言いかけると、「深山ー!逢沢ー!」と亮介がやって来、「おまえらも見たか」と言う。
 美紀「見た。それに、河童も見たかも」「はあっ。おい、河童って…」そこに須河原が車乗って現れる。
 「ねえ、阪倉君、あんたの勝ち。河童いるかも」「須河原まで」須河原行く。
 「なんだよ。急に理解者が増えちまった。おまえは?逢沢も見たか?」「いや。でも、河童もいて良いと思った」  「も?」「だって、あんなのいるんだし」上を見る歩。上にはフェアリー。「そっか。そうだな」

 須河原、産業廃棄物の不法投棄の現行犯逮捕を見る。
 犯人達、太目のお父さん、やつれたお母さん、その腕に抱かれている子供を見て、
「笑う関取、泣き叫ぶ老婆、怒り狂う幼児」

 映像をチェックする堂丸。フェアリーが写っていない。ため息をつき、持っていた紙を落とす須河原。
 紙にはフェアリーの絵。(須河原の本「妖精たちの夏」の表紙絵そっくり。つまり自分で絵も描いたと…)
 「あんだけいたのにさあ」「ホントにいたのかなあ」「何バカな事を」
 「第一次世界大戦の頃、ヨーロッパの片田舎でとんでもない奇跡があった。らしい」
 「おお又随分飛んだな。何それ」
 「奇跡は何度かあったが、太陽のダンスと呼ばれる最後の奇跡が、すさまじいんだ。
その場にいあわせた人の数、およそ七万」
 「はあ。七万人全員が目撃した?」
 「と言う事になってるな。当日は雨だったが、奇跡の直前にやみ、雲が割れて太陽が現れた。
太陽はぐるぐると回転し、様々な色彩を発して、地上はその光で虹色に包まれたそうだあ」
 「太陽の?」「さらにその太陽は、じぐざぐに移動して、下降と上昇を繰り返した」「太陽って言うより、UFOだね」 「当時UFOと言う言葉は無かった。その言葉が一般的になるのは、第二次世界大戦後の事だ」
 「じゃあ、言葉知らなかっただけで、それってやっぱり…」「違うな」「おお、断言したね」
 「七万人は奇跡を待っていたんだ。太陽のダンスかUFOか、どっちが奇跡にふさわしい」「そりゃまあ」
 「人は自分の見たいものを見る。
早い話が、おまえさん、あれを妖精と言ったが、人によったらあれだってUFOだろ」
 「呼び方はどうあれ、あれがいたのは事実だよ」
 「だからさ。見た奴には事実だろうけど、見てない者にとっては、何も無かった」
 「あの場の全員が見たわけじゃないと?」
 「見たいものを見ると言う事は、見たくないものは見ない、見えないって事でもある。
どっちにしろ、これは使えん。
猫おどり会場に土砂崩れ、因果関係はともかく猫の大行進、奇跡的に死傷者がゼロ、それで十分じゃないか」   「今回はそれでいいよ」「ん」
 「見えたり見えなかったり、写ったり写らなかったり。私達の常識が通用しない何かが、この世界には存在する。その証拠が、ここにある」
 「写ってないのに」「ノイズ、あれがいたから、こんなノイズが入ったんでしょ」「なるほど」
 「だから私は追っかける。ビデオに写ってなかったからって、見た事実まで否定されるわけじゃないもんね」
 ビデオ画面に写っている須河原
「…そう、これは、物に宿った、現代の妖精です。これを私は仮にマテリアルフェアリーと名づけたいと思います」

 自転車で走る歩。頭屋の森の前には美紀と美玖。美玖、熱は下がったんだが、元に戻ったそうだ。
 「逢沢君の知らない美玖になってるかも」
 美玖、頬染め、ちらっと歩を見、「こんにちは」とか細く言って、下を向く。「あの…」
 「ぬいぐるみ、もういらないから返しに来たの」「返すって?」
 美紀「えーと、良くわかんないんだけど、神隠しの事話したよね」
 「うん。それからだっけ、ぬいぐるみと話すようになったの」
 「そう。でね、そもそもの発端がここだから、古くなったお札を神社に返すみたいに、これも」「そうなの」
 美玖「はい」美紀「でも、ここ、入っちゃいけない場所でしょう」歩「いいよ。僕が置いて来る」
 一人ぬいぐるみを持って頭屋の森に入っていく歩。井戸の前を過ぎ、わらじの所に着く。
 思いっきりぬいぐるみを投げる歩。鳥居の後ろの碑の前に落ちるぬいぐるみ。

 横浜に帰る歩、美紀にたまにメールしていいかと聞く。もちろん、私もすると美紀。二人握手。
 たなやから出てきた潮音、「今の逢沢君?」と聞く。横浜に帰った事を伝える美紀。
 潮音、美紀に対して「ねえ。わたしやっぱ、あんたの事嫌い」と言う。「知ってる。んで、知ってた?」「ん」
 「実はわたしも、あんたが嫌い」目を見開く潮音。美紀、意地悪く笑う。潮音、くやしそうな顔をし、そして笑う。

 車上の歩。田菜はどうだったと聞く稀代秋之(浜田賢二)に、来て良かったと答える歩。携帯が鳴る。
 「美紀で~す。メールとかしてみた。ちゃんと返事くれないと。パ~ンチ☆」と書いてあった。
 微笑む歩、ふと外を見る。わっくんがぬいぐるみを抱えて、手を振っていた。

 横浜。歩道橋を歩く黒尽くめの女、やつれ切ったオカカ婆とすれ違う。ふと歩みを止め、オカカ婆の方を見る女。 オカカ婆の周りには、二つのオレンジの光が飛んでいた。

感想:ああ、完璧、泣けてくる…。美玖は神隠しにあった時に、あっち側の住人に乗っ取られていたのか。
 それとも、美玖の底にある、世界の意識と繋がっている存在が表に出ていたのか。わかんない。
 しかし深山三姉妹は良いな。お父さんも気が気じゃなかろう。美佳ねえに彼氏の気配が無いのが気になる。
 横浜の男は女を見る目が無いのか。しかしさびしい存在なのね、わっくん。何なのかな。
 人の想いが形になったの?これで、わっくんのセリフ全網羅!
 まあ、空耳アワー気味の私の耳は間違っている可能性が高いが…。
 DVD買って悔い無しの再度の鑑賞に堪えるアニメね。
 しっかし、美紀も須河原もわっくんを見て河童を想像するのね…。

絶対少年
絶対少年
posted with 簡単リンクくん at 2005.12. 1
浜崎 達也〔著〕
メディアワークス (2005.8)
通常24時間以内に発送します。


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コメント

きょうpapiが横浜に演出された!

投稿: BlogPetのpapi | 2005.12.02 10:41

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