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2005年12月

悪魔を見た男

「悪魔を見た男」MONSTER CHAPTER 59 ☆☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:筆安一幸 絵コンテ:坂田純一 演出:池田重隆 作画監督:津幡佳明 

 いつもの店でいつもの奴を頼むマルティン(池田秀一)。横には天馬賢三(木内秀信)がいた。
 テンマはマルティンの事を探っていた。テンマを殴るマルティン。

 パーティーでケンゾーに会った事をエヴァ・ハイネマン(小山茉美)に話すマルティン。
 彼女はしばらく黙り込んだ後笑う。そして「帰るわよ」と言う。「今日のパーティーはもうこれでいいんですか?」  「今日というよりも、もうパーティーは終わり。…たぶんね」

 いつもの店。テンマがマルティンに銃を突きつけ、依頼人の事を聞く。依頼人はメガネの男(田中信夫)。
 次にエヴァにさせている事を問いただす。毎日毎日パーティーに出席させてるだけ。
 今日だけ変わった事があった事を思い出すマルティン。金髪の綺麗な顔をした若い男をエヴァが指差した。
 それを聞き目を見開くテンマ。「エヴァは…今どこに…」「その、例の依頼人のメガネと食事だ」
 「ど…どこだ!早く言え!!それはどこだ!?エヴァの役目は、おそらくそれで終わりだ!」
 マルティンは思い出す、エヴァがこの仕事が終わったらきっと殺されるといっていた事を。
 そしてもうパーテイーは終わりと言っていた事も。
 マルティン、エヴァがメガネと食事している場所に車で急行する。エヴァはホテルへ帰っていた。
 一人残っていたメガネの男はマルティンに銃を渡し、彼女を殺せと言う。

 パーティーで。エヴァは金髪の綺麗な顔をした若い男を指差す。
 するとそこへ、メガネの男が、もう一人の身なりの良い若い男を連れて現れた。
 それから、その若い男二人は握手を交わした。

 ホテルのエヴァの部屋に入るマルティン。飲んだくれているエヴァ。
 「やっぱりあなたがあたしを殺す役だったのね…。どう~ぞ~。
お酒も良い具合に回ってきたし,…もう思い残すことなんかなんにもないから…。
あ…そうか、このホテルで撃つわけにはいかないか。
あんた前にも自分の彼女撃って、血の海の中立ってたって言ってたもんね?
外へ連れてって撃ちなさいよ。そうしないと、汚した部屋弁償させられるわよ」大声で笑うエヴァ。
「あ、一つだけあった、思い残した事。ま、どうでもいいんだけどね。あたし、今日何をしたのかな?
あんた見てたでしょ、あたしが指差したの。あたし、きっととんでもない事したんだわ。とんでもない人間を。
悪魔に引き合わせたんだわ…。メフィストとファウストを引き合わせた…。どうでもいいんだけどね。
…今日でもうパーティーに出る必要はなくなっちゃったみたいだけど、まだここに、
これから先のパーティーの招待状があるわ。
 よかったらあたしが死んだ後、あんた、あたしが何をしちゃったのか確かめてくれない?」
 招待状を床に放り投げ、酒を飲むエヴァ。「さ…そろそろかたづけてちょうだい」「逃げよう。俺と一緒に逃げよう」 「あんた何か勘違いしてんじゃないの!?あんたと逃げる!?冗談でしょ!
あたし達、いつからそういう関係になったのよ」
 「俺はもう…人は殺せない…」
 「人は殺せない?じゃあ悪魔なら殺せるって言うの?あたしは悪魔よ。
あんたに買ってやったそのスーツもネクタイも、全部ケンゾーが昔着てたのと同じ柄。わかる?
あんたをケンゾー・テンマに見立ててただけ。殺しなさいよ…。早く殺しなさいよ!早くぅ!!早く殺しなさいよ…。 早く殺さなきゃ…あんたが殺される…」
 酔いつぶれた彼女を別のホテルに運び込むマルティン。「悪魔なら殺せる…か…」

 通りで酔いつぶれている母親(定岡小百合)を連れて帰ろうとする少年(福圓美里)。
 ここに置いて行ってくれと言う母親。頑張って母親を担いでいく少年。

 朝。マルティンはネクタイを持って出て行く。いつもの店に行くとテンマが連絡場所を残していた。
 ネクタイを締め、パーティーに行く。そこにはあの身なりの良い若い男がいた。彼をつけていくマルティン。
 6階でエレベーターが止まったので、6階に行くが、どの部屋かわからない。
 ドアが開いている部屋があり、あの若い男(広中雅志)が中に招じ入れる。「あなたも彼に会いたいんでしょ?」 「彼?」「僕も待ってるんです。もうすぐ彼来ますよ」男は世界が終わる話をする。
 そしてマルティンの話をする若者。マルティンが撃ち殺したという彼女、ひどいドラッグ中毒の彼女。
 立ち直ったはずだった。しかしある日マルティンが部屋に帰ると、彼女は裸で男の上にまたがっていた。
 「再びドラッグをやってしまった彼女は、もうろうとしながらも、あなたの姿を見て、何度も何度も言いましたね、
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…。
でもあなたは、男と共に彼女を撃ち殺した、ということになっていますよね、裁判では。
なぜ嘘をついたんですか?…彼女は自殺したんでしょう?
弁護士は、彼女の手に硝煙反応があったので、彼女の死は自殺と推理していますね。
ところがあなたは、自分が彼女を撃ったという自供を貫いた…。彼女、あなたに殺してくれって頼んだんでしょ?」 黙っているマルティン。
 「当たり?当たったんですね?やっぱりそうなんだ。彼女を撃ったのは、あなたじゃないんだ。
彼女、あの時こう言ったんでしょ?“私を撃って”って…」

 「私を撃って…。そんな目で見ないで…!殺してよ…!あたしを殺してよ!!」(佐久間紅美)
 黙って部屋を出るマルティン。銃声。急いで部屋に戻るマルティン。頭から血を流して倒れている女。
 「俺じゃねえ!こいつ、自分で撃ったんだ!!俺じゃねえよ!!」(花輪英司)彼女の手には銃が握られていた。 マルティンはその銃を取り上げ男を撃つ。

 「やっぱりそうなんだ。すごいや、当たりですね」「違う…」
 「あなたは彼女を置き去りにした。そうやって彼女の願望をかなえてあげたんだ」「違う」
 「じゃあ、あなたのお母さんは?あなたのお母さん、あなたが十歳の時凍死してますよね。
あの時もあなた、お母さんを置き去りにした」
 目を見開くマルティン。
 「これも当たり?すごい!すごいや。驚いたなあ、ホントに当たるんだ。
あなた、毎日毎日アル中のお母さんを家まで背負って連れて帰ってた。そうでしょ?
いつもお母さんはあなたに言ってた、ここに置いてってくれって。
それでも、あなたは、毎日お母さんを背負って帰った。でも、あの晩…」

 雪が降る中、酔いつぶれた母親を置いて行ってしまうマルティン。

 「置いて来ちゃったんだ…。そうですよね、あなたはお母さんを置いて来ちゃったんだ。
翌日知らせがあった、お母さんが凍死したと。
でもその時あなたは思ったんだ、僕は悪くない、お母さんが置いてってくれって頼んだからそうしたんだって。
その通りですよ、あなたは悪くない。お母さんも、ドラッグ中毒の彼女も、死にたがっていたんだ…。
死にたがっている人を死なせてあげただけなんだ。あなたは間違ってない、あなたは正しい…。
生きる苦悩から、彼女達を解放してあげたんだ。…エヴァだって…、死にたがってるじゃないですか」
 部屋を出るマルティン。
 『ちょうどその時、悪魔がやってきた…。俺は悪魔を見ないようにすれ違った…。
見ちゃいけない、見ちゃいけない…。絶対見ちゃいけない…。俺は子供のように唱えていた…』

感想:やっぱり映像的に工夫してるよね。ぶれるマルティンの顔とか…。
 4作目のハリー・ポッターもこれくらい演出の工夫してくれれば…。見ちゃいけないよな。
 見ただけで呪われそうだ…。いくらなんでも、こんなに人のことがわかるわけは無いと思うの。ファンタジーよね。 それとも超能力?ヨハンの場合は人への共感能力の異常な高さと言った所か…。頭も良いしね…。

関連サイト
ET CETRA
バラックあにめ日記

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あなたに会いたい

「あなたに会いたい」BLOOD+ 第10話 ☆☆☆
監督・シリーズ構成:藤咲淳一 キャラクターデザイン:箸井地図 アニメーションキャラクター・総作画監督:石井明治 音楽:Mark Mancina 制作:Production IG 脚本森田繁 絵コンテ・演出:佐野隆史 作画監督:小林利充

 リセの理事長カール・フェイオン(佐々木望)からソロモン(辻谷耕史)に御連絡。
 コンテナを実験農場に移すそうだ。妙な連中が嗅ぎ回っているから。
 「ねえ、カール。僕達シュヴァリエは、一つの意思を、五つの体で分かち合う者達、ですよね」
 「我々血を分けた兄弟の間に、隠し事は無い」電話を切るカール。
 「だが兄弟だからこそ、口に出来ない事もある」彼の机の上には青いバラと小夜のプロフィールが。

 音無小夜(喜多村英梨)達はハノイの戦争博物館に行くのだとミン(門脇舞)から聞かされる小夜。
 教室に行くと小夜の机の上に青いバラが。青いバラはファントムからの告白。
 それはリセで一番の美女という事。アンナマリー(浅野まゆみ)が小夜をじっと見つめる。
 小夜はクラスメイトから青いバラがあるかもしれない所の話を聞く。
 立ち入り禁止のバラ園が、聖堂の横っちょにある。
 ミズ・リーは危ないから近づくなと言っているが、言われなくても道が崩れていて誰も近づけない。
 そこには誰が手入れするわけでもないのに、青いバラが咲いていると言う。
 その場所はこの学園でたった一箇所、鐘楼の上からだけは見える。
 夜中、部屋を抜け出した小夜、ハジ(小西克幸)にバラ園に行きたいと言う。
 ハジ、小夜を抱え、ジャンプしてそこまで行く。そこには青いバラがあった。
 堂があり、そこは地下への入り口になっていた。地下にはコンテナがあった。721226。
 檻を何とか開けようとしたが、見回りのミズ・リー(一城みゆ希)が来て、調べる事は出来なかった。
 ミズ・リーは聖堂からここへ来た。

 小夜はデヴィッド(小杉十郎太)にその事を報告。ファントムは沖縄で会った翼手とは違うと小夜、頭が良い。
 シュヴァリエと言う言葉を口にするデヴィッド。
 コンテナがあると聞いて何かに思い当たったかのような表情を見せるデヴィッド。小夜はカイとリクの事を聞く。
 変わりは無いとデヴィッド。(この嘘つき!)

 ジュリア(甲斐田裕子)「ジョエルの日記によれば、ディーヴァの守り手となる翼手。
 それがシュヴァリエと呼ばれていたわ。ロシアでもドイツでも。
 そしてここでも」ルイス(長嶝高士)「ならディーヴァがいるって事か。小夜の言ってるコンテナってのが…」
 デヴィッド「確証は無い。この目で確かめる必要がある」ジュリア「応援は要請しないの」
 「推測だけでは本部は動かない。今はリセに潜入する手段を考えるしかないな」
 「それなら、良いチャンスがあるわ」「チャンス?」「リセで年に一度の交流会として、舞踏会が予定されてるの」 (ジュリアさん、胸の谷間を見せ付けるのは止めてください。気が散ります。
しかしデヴィッドは全然気にならないんだな。さすがだ…)

 岡村昭宏(伊藤健太郎)、舞踏会の話を聞く。しかし彼では入るのが難しそう。
 あーくん、
カールがサンク・フレッシュ・ファルマーシと言うフランスの大手の製薬会社の現地工場の主任である事を聞く。
 サンク・フレッシュ・ゴールドと言う栄養剤を出してるそうだ。あーくんも良く飲んでいる。
(はっ、私、すっかりあーくんのファンとかしてしまったらしい…。あーくん、頑張れ!)

 小夜、戦争博物館に飾られている写真を見て、過去のあの惨劇を思い出す。
 衝動的に博物館を飛び出した小夜は、途中であーくんにぶつかっていく。
 そして走りこんだ路地でファントムに出会う。ファントムの手は青黒く、とがった爪が生えていた。
 ハジがファントムと小夜の間に現れる。小夜に刀を渡すハジ。
 しかし小夜は過去の惨劇の思い出に捕らわれ、戦う事が出来なかった。ファントムはハジをふっとばす。
 ファントムの手を刀の鞘で止める小夜。
 「どうした。何をためらう。あの時のおまえはどこへ行ってしまったんだ。
そなたは、この体のどこかに隠しているのか?
バラ咲くリセの中庭で、おまえの姿を見かけた時から、この右腕の疼きが収まらないのだ。
覚えているか、あの日の事を」(ファントムの右手は義手)
 「わたし…、知らない…」
 「お前は忘れてしまったというのか。ナパームオイルの香り漂う、炎と血でしみ染まった夜の事を」
 小夜の瞳は赤く染まっていく。「そうだ。その目だ」「わたし…」ガタガタと刀を抜こうとする手。
 宮城カイ(吉野裕行)「どんな事があったて、小夜は小夜だ。俺達の家族だ」
 リク(矢島晶子)「小夜姉ちゃん、お帰り」
 ジョージ(大塚芳忠)「小夜、何があっても、お前の信じる道をゆけ。おまえの過去を受け入れろ」
 刀を一気に抜き、ファントムの右腕を切り落とす小夜。
 「わたしは…、わたしは、わたしの過去を受け入れる!わたしは、わたしがやれる事をやるだけだから!
だから…!」
 ハジも復活してくる。「そうか、そういう事なのか」ビルの屋上に飛び上がるファントム。
 「おまえは覚えていないのか。
自分が何者で、どんな事をしてきたのかを。眠りの中に忘れてきたというのか。…なぜだ、…なぜ覚えていない」 ファントム、マスクを取る。その手に落ちる涙。「それでは、…それではわたしが、気持ちよくお前を殺せない!」 そのまま振り返るファントム。ファントムは理事長だった。
 「小夜、全てを忘れていたとしても、おまえが危険である事に変わりは無い。今宵はこれにて。
ではしばしの別れを」

感想:いかれたコスプレ親父には興味がありません。ソロモンさんの方に期待します。
 一つの意思を五つの体で分かち合う者と言う事は、5人いるのかな、シュヴァリエは。

BLOOD+ 01
桂 明日香著 / Production I.G原作 / Aniplex原作
角川書店 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。

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別れても友達

「別れても友達」野ブタ。をプロデュース 第9話 ☆☆☆☆
脚本:木皿泉 原作:白岩玄 音楽:池頼広 演出:佐久間紀佳

 桐谷修二(亀梨和也)、母からのおみやげのブタを草野彰(山下智久)、小谷信子(堀北真希)にあげる。
 二人に何のお守りか追及され、「…友情とか…」とさりげなく言う。「ありがとう。大事にするね」と信子。
 「友情か…。これで俺ら、永遠に友達ってことだね。うれしい!」と彰。
 「永遠、っていうわけでは、ないかもしんないけど…」
 「もう離れられない体になるってことか」と修二に抱きつく彰(腐女子へのサービスショットか…)。
 「い、いや、いや、違う、違う、違う。
俺が買ってきたわけじゃないから。うちのお母さん、勝手に送ってきた、奴だから…」
(修二、可愛い奴。素直になれよ…)

 (ブタのスポンジっぽいので、軽いボールを飛ばっしこしている同級生。あんなの知らない。初めて見た)
 クラスに入り、同級生に挨拶する修二。無視される。
(ガキだもんな、高校生は。まあ、大人だって大した事は無いが…)
 ブタのお守りをいじっている信子に話しかける蒼井かすみ(柊瑠美)。

 修二が家に帰ると蒼井がいて食事を作っていた。ブタのお守りを見つけ、「かわいいー」と言う蒼井。
 悟(宇梶剛士)、一個余ってるからと蒼井にやる。
 蒼井、修二に写真を渡し、帰る。修二、蒼井が作ったハンバーグを捨て、蒼井を追いかける。
 蒼井は小谷さんのプロデュースに参加させて欲しいと言って来る。

 修二は彰に蒼井の事を打ち明ける。
 「ぶっとばして来ます!」と彰行こうとするが、「女に手ぇださねんだろ」と修二止める。
 「あ、だっー、だっー、そうだったっー、忘れてたー!」と行くのを止める彰。(きゃっ、彰好き)
 修二、蒼井の事は野ブタには言えないと言う。又何も信じない野ブタに戻っちゃうんじゃないかと。

 屋上。野ブタと来、「よろしくね♪」と言う蒼井。
 いつものきつねのポーズをしながら「ワゥン」と言う彰(これみんな、山下君のアドリブ?だとしたら、ソンケー)

 四人、「突撃飯」での野ブタの決めゼリフを考える。色々な意見を言う修二と彰。
 しかし蒼井がもっとまじめに考えようと言う。やり方が生ぬるい、だから小谷さん垢抜けてないと。
 「私は、小谷さんには、誰もが認める人気者になって欲しいの。
プロデュースって言ってる割にはさ、みんな全然努力してないよね」
(じゃ、自分が努力して人気者になれよ。自分が頑張ってるのに、安々と生きてる感じの人が嫌いなのか。
でも修二が安々と生きてるわけではない事は知ってるよな)。
 蒼井、小谷に、スカートの丈を短くして、髪を結んだ方が良いと言う。

 平山一平(高橋克実)、温泉に行く。温泉旅館の女将に相談を持ちかけられたらしい。彼女は未亡人。
 もしかしたら結婚もありうるから、戻ってこなかったらそうなったと思って欲しいそうだ。

 蒼井の言う通りにした小谷、教室での受けは悪い。元に戻したいと言う小谷。
 「あのさああの、本人がやだって言ってるんだから、もう止めれば」と修二。「なんでそうやってすぐ甘やかすの」 「やなに、甘やかして何が悪いの」「小谷さんのためにならないでしょ」
 「じゃあ、我慢したり辛抱する事がなに、そんなに良い訳」「だって、人間はそうじゃなきゃ進歩しないでしょ」
 「いや俺はそうは思わないけど。
我慢したりさ、辛抱したりしてるから、人にやさしく出来ない嫌な人間が出来んじゃないの。
やっぱ、俺はやっぱり、人には優しくされたいし、だからこれから先は、
出来るだけ人には優しくしていこうと思ってるし」
 「優しくされたいだって。言ってる事、まるで子供じゃない」「いいよ、子供で。…俺はただのガキです」
 蒼井去っていく。

 彰の下駄箱に又写真入り封筒が…。「今度はキスしてる写真かもね」と蒼井。
 「かもね」と言いながら彰、封筒を蒼井に渡す。
 「ねえ、小谷さんが桐谷君を抱いてる写真、見たんでしょ。なのに、なんでまだ桐谷君達とつきあえるわけ?
ねえ、苦しくないの?」
 「俺の中では、修二と野ブタは一番なの。俺自身は二番なの」
 「すっごい嘘つき。誰だって自分が一番が良いに決まってるじゃない」
 「嘘じゃないよ。毎日楽しいのが大事でしょ。だから俺はそっちを取ったのー。
つーかさー、根本的にやり方間違ってない?人は試すもんじゃないよ」
 「試すもんじゃないなら、何するものなの?」
 「育てるもんだよ。愛をもって…」とガッツポーズのようにひじを曲げる彰。「じゃあね」
(キャア、彰カッコイイー。私に彰下さい……)

 誰もいない教室。
 信子、蒼井さんのポーチに黄色いペンキが付いているのを見て、
蒼井が嫌がらせの犯人かもしれない可能性に気づく。
 やってきた蒼井に、水族館で倒れた蒼井さんのお爺さんに会いたいと言う信子。お爺さんでは無いと言う蒼井。 嫌がらせは蒼井かと聞く信子。肯定する蒼井。「なんで…?」
 「嫌いだから。…うっとうしいから。三人で仲良しです、そんなのうそ臭いから」
 上原まり子(戸田恵梨香)が通りかかる。「親切にしてくれたり、友達だって言ってくれたのも、全部、嘘なの」
 「うん。嘘。もっともっと親切にして、一番効果的な所で、叩き落してあげようと思ったんだけど。…残念だな」
 真理子ちゃん間に入る。
 「桐谷君に振られた女?良い事教えてあげようか。桐谷君、ホントはこの子と出来てるんだよ」
 「だから?それがどうしたって言うの?」「無理しちゃって…」蒼井、去っていく。泣き崩れる信子。
 まり子ちゃん、焼き栗を信子に頬に押し当てる。「焼き栗。…あったかいでしょう」
 屋上「ずっと嘘つかれたまま、仲良くしてた方がよかった?…あたしも、ホントの事知って良かった。
嘘つかれるの、寂しいもんね」
 「でも、…ずっと嘘ついてるのも、寂しいかも」まり子ちゃん、修二の事を思い出す。
 「そうかもね」まり子ちゃん、焼き栗を信子の口に入れる。
 「おいしい?」
(極上級の女の子じゃん、まり子ちゃん。何で、修二が好きならないのか、本当に理解できん。
私が男だったら、絶対離さない!)

 横山武士(岡田義徳)、酔った勢いで、校長家原靖男(不破万作)の悪口を言い、
辞表を校長の額に叩きつける。
 辞表、受理される…。

 学校に出てこない信子。突撃飯は蒼井がやるが、受けは良くない。
 まり子ちゃんが、昨日の事を彰に知らせに来る。修二、まり子ちゃんに「ありがとな」と言う。
 「小谷さん、だいじょぶだよ。時間かかるかもしれないけど、だいじょぶ。
本当の事を受け入れるのって、すごく辛いけど、でも、出来ない事じゃないから」

 信子、蒼井にやった特別野ブタキーホルダーを見つめながら涙ぐむ。修二と彰、家に来るが、信子出ない。

 翌日、やはり来ない野ブタ。
 教室の男の子達は小谷が良いと、蒼井の突撃飯を見ながら言っている、これを映せば、
野ブタが来るかもしれないと、修二、彰にカメラを取りに行かせ、自分は教室の前に立つ。
 みな、シーンとなる。
 「みんなに、頼みごとがあるんだけど。…小谷、このまま学校出てこなくなると思う。
…けどみんなの声が届けば、又学校に出てくると思う。あいつは、そういう奴だと思う。
…だから、みんなの声をカメラに写して、小谷に届けたいんだけど。いいかな?
みんなが俺の言ってる事なんて、聞きたくないのはわかってる。
けど、今回だけ、今回だけで良いから、聞いて欲しいんだ。お願いします」
 修二、深く頭を下げる。
 「今、こうして俺が言ってる言葉が、みんなに届いて無いと思うと、怖いです。死ぬほど怖いです」
 「届いてるよ」と谷口健太(大東俊介)、「だいじょぶ。届いてる」みな、協力してくれる。

 信子の元に、みんなの声が写っているビデオが届く。
(バンドー様(水田芙美子)も小谷出せよと言っています。カンドー)
 信子、学校に行く。拍手で迎える教室のみんな。そこには笑顔で同級生達と拍手をしている蒼井がいた。

 いつものように彰の部屋に集まっている三人。小谷が目を覚ますと、他の二人は眠っていた。
 そしてテーブルには「小谷さん。学校の屋上へ来て。アオイ」と書いてある紙が。屋上へ行く小谷。
 屋上の縁の方にいる蒼井。
 「ここから飛び降りたら、死ねるのかな。怒ってる?そりゃ怒るよね。あんなひどい事したもんね、わたし。
わたしの事、許してくれないかな。許してくれないんだったら、わたし、ここから飛び降りる。
どう、許してくれる、くれない?」
 「ゆるせ、ない」「わかった。じゃあ飛び降りる」止めようと近づく野ブタ。
 「来ないで!最後のチャンスです。わたしの事、許してくれますか。小谷さん、どうする」修二と彰が来る。
 「何してんだよ」「蒼井さんが、許して欲しいって。許してくれなかったら、飛び降りるって」
 「どうする?許してくれる?くれない?」「だからそういう、人を試すようなやり方止めろって」と彰。
 「こいつさあ、こういうやり方しか、出来ないんだよ」「桐谷君はなんでもわかってるんだね。すごいね」
 「飛び降りないで」「許してくれるんだ」「許せない。でも、飛び降りないで」「それはダメ。どっちか一つだもん」
 屋上の塀に立つ蒼井。「ちょ、待てって。おまえさあ、ホントは許して欲しいなんて、思ってないんだろ」と修二。  「そうだよ。許して欲しくなんか無い」「じゃあさあ、おまえ、何がしたいんだよ」
 「覚えてて欲しい。嫌な思い出でも良いから、わたしがいた事、覚えてて欲しい。それだけ。じゃあね」
 蒼井飛び降りる。草の上に倒れている蒼井。信子が目を覚ますと、他の二人も目を覚ます。
 みな、同じ夢を見た。急いで学校に行く三人。蒼井は教室で寝ていた。蒼井を起こす信子。
 涙を流している蒼井。彼女も同じ夢を見たらしい。四人、屋上に行く。
 そこには塀際に夢の通りに椅子があり、草の上には夢の通りの人型があった。
 黙ってその人型を見つめる四人。蒼井の手を握っている信子。
 「良かった。…生きてて、ホントに、良かった」と信子。
(夢落ちかよ!脚本家としては悲劇は避けたかったんだろうな。
でも、きっと本当はこうなるって言う事を提示したんだろう。
自分が不幸でなきゃ、あんなしょうもない事しないもんな。私が野ブタだったら、あっさり許すね。
自殺されるのはイヤ)

 夜、学校の階段に座っているゴーヨク堂店主(忌野清志郎)。話しかける佐田杳子 (夏木マリ)。
 携帯がかかってきて、「友達になろう」って言ってきたそうだ。しかし来ない。寂しそうな声だったそうだ。
 やってくる黒猫。「あ、来た」「電話をくれたのはあなたかな」答えるように鳴く猫。見事な月。

 蒼井、「仲間にいれてもらったけど、思ったより面白くなかった。解放してあげる」
 ブタのお守りを壊して、去っていく。修二はクラスで話しかけられるようになる。
 横山のために嘆願書を偽造するみんな。横山、辞表せずに済む。豆腐屋のおいちゃんも帰ってくる。
 女将さんの話は健康食品買ってくれと言う事だったそうだ。言うとおりに健康食品を買ってきたおいちゃん。
 窓の外を見ている蒼井。「何見てるの?」とキャサリンが話しかけてくる。
 「先生は、取り返しのつかない場所に行った事、ありますか?」「うん、あるわね」
 「一人で戻ってきたんですか?」「ううん、友達だね」「そうですか」「友達が連れ戻してくれた」
 『人を助けられるのは、人だけなのかもしれない』いつもの彰の部屋。「俺もう一回やり直そうかなあ」と修二。  「やり直すって何を」と彰。「だからあのクラスで、もう一回桐谷修二を作り上げてっこうかなあって」
 「又、人気者目指すの」と野ブタ。「まそれは…!、どうでしょう」「俺がプロデュースしてやるよ」
 「そんなのお断り」『誰かがいれば、取り返しがつかない場所からでも、戻ってこれる』
 修二父、帰ってきた途端に腰が崩れる。転勤が決まったそうだ。
 『ここにいる限り、俺は、道に迷う事は、無いだろう』

感想:蒼井さんには友達がいないんだろう。良い子を演じる事から離れられない。
 親のプレッシャーがひどかったのかな。自分を好きになれる日が来ると良いね、蒼井さん。

野ブタ。をプロデュース
白岩 玄著
河出書房新社 (2004.11)
通常24時間以内に発送します。

関連サイト
baddreamfancydresser
私もいいですか?新館
ホリキタizm
週刊 野ブタ。

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インナー・フライト

「インナー・フライト Inner Flight」交響詩篇エウレカセブン 第34話 ☆☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀 脚本:清水恵 絵コンテ・演出:原口浩 作画監督:真庭秀明 

 ノルブを助けるため、月光号は弾道飛行をする事になる。
 レントン・サーストン(三瓶由布子)は売店の荷物を片付けるとホランド(藤原啓治)に言うが、
ホランドはドギー(宮野真守)に任せておけと言う。
 話しておきたい事があるそうだ。ドギー、店の荷物を片付けながら、苛ついている。
 店の物を勝手に食べようとする三子供達をどなる。
 「怒鳴る事ないじゃなん。こないだから変だよ」とギジェット(水沢史絵)がと言うと、
「うるせえ。おめえはブリッジに行ってろ。俺はこんな事しかやる事がねえんだから」とムーンドギー。

 ホランドはレントンにまずエウレカ(名塚佳織)との出会いから話す。
 ホランドがエウレカと出会ったのはSOFに所属していた時だった。
 世界最古のLFOを操る事が出来る謎の少女。感情を表に出すことなく、エウレカはとても従順だった。
 そしてあの日がやってきた。デル・シエロでヴォダラクの抵抗勢力を壊滅させる任務。
 そしてSOFにはもう一つの任務があった。ヴォダラクの高僧ノルブの確保。
 攻撃するホランドの前にノルブ(小山力也)が現れ、手をかざす。そうするとコンパクドライヴが機能しなくなる。
 ホンランドはLFOでノルブに向かうが、ノルブが手を上にやると、LFOはノルブの頭上を越え引っ繰り返る。
 なぜこの町を破壊する?とノルブ。テロリストの巣窟だからだとホランド。
 「ヴォダラク信者の全てがテロリストのわけないだろう。
お前達軍が対話をしようとしないから、テロだって起きるんだ」
 「勝手な理屈だなあ。コーラリアンとか言う人を食う怪物をあがめてる連中と、どう対話をすれば良い」
 「コーラリアンは怪物じゃない。この大地の見る夢だ」「話になんねえなあ」
 「サクヤと言う娘がいてな、幼い頃に出会った娘だ。俺の初恋の相手でねえ、聞きたいか?」
 「昔話に付き合ってる暇はねえん…」
 「サクヤは人ではないのだよ。人ではなく、コーラリアンだ。おまえの連れてきた、エウレカもな」
 「なぜエウレカを!?」
 「サクヤが言っておったよ。大地から新たな子が生まれたと。新たな人型コーラリアンがなあ」「バカな…」
 「そう落ち込むな。ショックなのはわかる。可愛らしい少女が人間では無いのだからな。
だが可愛いんだから、人でも何でも良いじゃないか。それも、サクヤだって花の様に…」
 「話をそらすな!なんだよ人型って!?」
 一方、エウレカはモーリス(根谷美智子)、メーテル(木川絵理子)、リンク(水沢史絵)達を見つけ、
初めて感情が表れた表情を見せる。
 「彼女は大地の意思によって生まれたのだ。人を学ぶためにね。だからこそ、人との対話を求めている…。
そして徐々に人を知り、自我に目覚めるのだ」
 「意味がわかんねえよ!」
 「彼女は真っ白な紙に同じ。それも、何事かを書き付けるために用意された。
そこに何を書くかは、接した者しだいだ。そうして彼女は、少しずつ人へと変化していく。
だが、おまえもデューイも彼女を変える事は出来ない。
破壊のために使い、この世界と彼女自身を崩壊へと導くだけだ」
 「俺達は世界を守るために…!」
 「奴の目的はセカンド・サマー・オブ・ラブだ!エウレカを使い、この大地を崩壊させようとしている。
奴は理解しようとすらしていない、この大地の心を」
 「大地の心だと~。俺がおまえを信じると思うか!」「ならば、よく見ておくがいい!!」
 ノルブが手を大地に押し付けると、大地が隆起する。「大地が人の意思に答えたんだ」「偶然だ!」
 「リフをする者は、目に見えないトラパーの流れが読めるらしいな。おまえはどうだ?
トラパーもこの大地の息吹じゃないか。それを感じる事が出来て、なぜ大地の心を読む事が出来ない」
 ノルブが上半身をはだけて、右手を頭上高く掲げる。「何をする気だ!」ノルブを中心にして、トラパーが渦巻く。 「この行いでお前達が目を開けるならそれも良い。もし目覚めたなら、その時こそ救ってやれ。彼女を!
この星を!!」
 ノルブから光が走り、建物が壊れる。倒れるノルブ。彼の上半身を見て驚くホランド。「見ろ」とノルブが言う。
 そこにはモーリス達を連れてやってきたエウレカがいた。
 「人と同じ。ああして生きとる。それにまだ、望みはあるかもしれん。対が現れれば、彼女は救われる」
 「なんだよ、対って」「彼女の笑顔を見た事があるか」「ねえよ」
 「笑顔こそ変化の証だ。彼女を心から笑顔にさせる者を捜せ。
対が現れれば、人類とスカブコーラルの対話が果たせる。グレートウォールへの道が開けるのだ」
 「グレートウォール…」
 「希望へ続く道。この世界を救う道だ。これはヴォダラクの教えじゃない。敗北者である、俺の言葉だよ」

 インフォーマーと面識があるのはタルホ(根谷美智子)だけ。船舶免許があるドギーが船の操縦をすると言う。  「俺、今までなんもする事がねかった。だから何でもいい、俺もみんなの役に立ちてえんだ」

 オレンジを止めろと言うノルブ。
 ノルブがスカブコーラルと接触する機会を与えてくれれば、
こんな過激な事をせずに済んだとデューイ・ノヴァク(辻谷耕史)。
 デューイはスカブコーラルと対話できないとノルブ。対話は必要ないとデューイ。
 デル・シエロを忘れたわけではないだろ、なんど失敗すれば気が済むのかとノルブ。
 失敗したのはあなただ、人型コーラリアンの対になろうなどと、
その結果愛する者を破壊したではないかとデューイ。

 タルホ、妊娠している事をホランドに告げる。

 ノルブ、デューイに自分の上半身を見せる。そこにはコンパクドライヴが埋め込まれていた。
 「それが対になり損ねた者の姿か…」

感想:衝撃のノルブのお姿。タルホ、妊娠したのね~。ホランドも年貢の納め時。
 ドギー兄さん、何仕事してるのかと言う疑問がこれで解決。役に立って良かったねドギー兄さん。
他の方のブログを読んでの感想
 私にとって小山力也様はクゼ…。24シリーズは第一シーズンしか見てないし…。
 何でタルホが妊娠するとホランドが死ぬの?
 スタッフの皆さん、みんなの予想を裏切って、ホランドを最後まで生かしてください。

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師匠の不定期日記画像あり

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あの日 昭和20年の記憶 11月編

あの日 昭和20年の記憶 11月編

11月1日 日比谷公園で餓死対策国民会議開催される。

ちばてつやさん(66 漫画家)当時6歳。日本に帰るに帰れず、今まで住んでた自分の家にもいられない。あっちへ逃げ、こっちへの逃げと言う状況で、日本人がみんな避難民になって大陸を右往左往してた時期ですね。昭和20年のこの頃、当時満州と呼ばれていた中国東北部奉天近郊の民家の納屋に隠れ住んでいた。ここに移ったのは秋も早い頃、奉天を追われて、逃げ回っていた時だった。我々一家6人は、僕が新しい靴を履かされたって事もあるんだけど、靴の釘が出てきてね、団体行動で逃げ回るわけですけど、足に釘が刺さるもんだから、痛くて痛くて、それに親が気が付いて、靴を直している間に、一緒に避難してた人達とはぐれてしまって、我々一家だけになってしまったんですよ。コーリャン畑の中だったと思いますけど。我々と行動していた人達を捜している内に、中国人とばったり出会うんですけど。その人がたまたま親父と仲が良かった中国人だった。「千葉さん、こんなとこで何してるの。こんなとこに日本人だけが、一家でこんな少人数でいたら危ないよ」そこでどうして良いのか、我々わかんなかったんだけど、「まあこっち来なさい」って言って連れてってくれたんです。自分の家の納屋みたいな所がありましてね、後ろの方に小さなはしごがあって、そこをずーっと上がっていくと、屋根裏にちょっととうもろこしだとかそう言った物が少し置いてありましたけど、そこに我々を匿ってくれたんです。父親は一家6人の食料を手に入れるため、匿ってくれた中国人と仕事を始めた。我々の食事どうしようかと言う事で、匿ってくれた除さんが「一緒に働こう。私が中国語で市場へ行って買い物するから、それを持って色んな所に売りに行けば、何とか冬を越せるよ」と言う事で、親父に中国の服を持ってきてくれて、「これ着なさい。千葉さんは口きいちゃダメよ。口きいたらすぐ日本人とわかって何されるかわからないから」て言う事で、除さんとうちの親父とありあわせの金で何かを買っては、どこかへ行商して歩いたんですね。中国人も朝鮮の人達もみんな飢えてる状態でしたけど、特に日本人は自分達で市場で買えない状態でした、どっかに隠れてるわけですから潜んで。満蒙毛織(まんもうけおり)とか色んな工場がありまして、そういう工場の倉庫みたいな所に日本人が隠れてるんですね、団体で隠れてるわけです。そういう所は自分達で何かを買いに行く事が出来ないわけです、怖くて。日本人を見たら何されるかわからない状態でしたから。だからそういう所に持ってって売ったと言う話を後で聞きましたけどね。屋根裏に隠れ住む生活は数ヶ月間続いた。3歳と4歳とそれから僕ですから、ホントに表で遊びたいような子供で、後乳飲み子ですから泣きますよね、泣かせないために、声が表に漏れないために、必死で母親がお乳含ませたりしてました。そういう狭い所にずっといると言う事は非常に苦痛だったですね。中国の子供達が遠くで遊んでる声が聞こえたりすると、ハッと窓から覗きたくなるんです。そこから覗くと、あそこに人がいるとわかると除さん達に迷惑がかかると、ずいぶん母親に叩かれてね。

11月2日 東松照明さん(75 写真家)昭和20年のこの日、家族は疎開先から帰らず、名古屋で一人暮らしをしていた。敗戦と同時に食糧難に襲われて、食う物が無い。お金があっても何も買えない。だから生き延びるためには盗み以外無い。私は盗みの常習犯で、一度も捕まった事が無い。農村だけでなく、そこらの一般家庭でも、ちょっと空き地があったら、そこを耕してトマトだのすいかだのじゃがいもだの、とにかく食える物何でも作った。我が家から10分位行くと農村地帯があった。お百姓さんも、自分達の生活、作物を守るのに必死ですから、ある食物が実る時期になると樫の棒持って見張る。そこをお百姓さんの目を盗んで畑の中に忍び込まなければいけない。匍匐前進が役に立ちます。持って出てくると現行犯で樫の棒で叩かれますから、その場で食べる。家が無人なので、自由に使えた。仲間の一人に近くの菓子工場に勤めている工員がいて、アメリカから放出されるマーブルチョコレートを箱の中に入れて、山積みにされてて、それを加工しながら、売ると言う工場に勤めていて、その情報持ってきたものですから、じゃあ盗み出せと、グループを結成して、夜中に工場の塀の周りに、5メーター間隔で明かりがついてて、その明かりが届く範囲のちょうど中間に暗がりがあり、その暗がりに菓子を工場の中から投げる。中に入れるのは工員だけですから。巡回の守衛が回ってくる。向こう側に回り込んだ時がチャンス。リヤカーに積んで逃げた。我が家に運び込んで。そのまま売ると足がつくから、もう一度火にかけて、溶かして、チョコレートに片栗粉を混ぜて、型に流すと違ったチョコレートが出来る。それを銀紙に包んで闇市に持ってくと飛ぶように売れる。

11月3日 中国共産党軍と国民政府軍の戦闘は中国東北部まで拡大と外電が伝える。

中村メイコさん(女優 71)奈良県に両親と三人で疎開していた。昭和20年のこの頃は父親の教育方針で学校に通わない生活を続けていた。軍国主義一辺倒の教育に危機感を覚えた変わり者の父は学校には行くなと言った。何にも判断がつかない子供達に戦争は良い事だと教えてもらっては困る。でも今は国がそうなってしまった。国がやってくれないのは親が守らなければいけない。自分の子供だから。私がまがりなりにも行ったのは幼稚園と小学校だけ。基礎教育と、普通の子供の生活を知るため、お友達を作る事、そのためだけでも良いから仕事の合間に行って来い。父親とのマンツーマンの寺子屋式教育は結構父は怖い教授で、全科目を父が担当してるんですけど、終戦後すぐに父がした事は、進駐軍の兵隊さんをスカウトしてきて、彼らは文法は間違ってるかもしれないけど、アクセントは絶対良いからと。グレゴリーとペックと言う人。確かに発音は良かったんですけど、ずーっと戦前からアメリカに暮らしている私の従兄弟が、戦後会って、私英語しゃべれるわよとしゃべったら「どうしてそんな汚い言葉を使うの、メイコは」と怒られて、「それははしたない女の使う言葉です」って。特攻隊の慰問から帰ってきて、舌の根も乾かぬ内に、私が行ったのは進駐軍の慰問です。仕事場には先生代わりになってくれる人が大勢いた。私が今でも漢詩が大好きで、漢文がまがりなりにもわかるのは徳川夢声先生のおかげです。正しい英語は古川ロッパさんです。ロッパさんはものすごく英語がお上手な方で、レディの英語を教えていただきました。

11月13日 財津一郎さん(71)熊本の国民学校6年生だった。昭和20年のこの頃、母親がかっけになって寝込んでしまった。財津さんは食べ物を手に入れるため、衣類を持って、一人で郊外の農村へ出かけた。電車に乗って一時間半かかって行くわけです。で、「これと何か食べ物と交換してください」と農家の人に言います。メリヤスの子供用手袋を見て、ざるから乾燥したソラマメ、それを一握り僕の雑嚢にポンと入れて、スッと持ってちゃう。穀物は絶対くれませんでした。所謂麦とか、米はね。で、次の農家に行って又頼むと、レギンスを広げて、大豆の干したの、一握りバッと入れて。それを担いで、歩いて行ってたら、農村の子供達にワッと取り囲まれた事があってね、肩を突つかれて、その内一番年嵩のこんな長い棒を持ったのが後ろからガンと突く、僕は思わずよろけて倒れる、雑嚢にもらった乾いた大豆とソラマメがぬかるんだ馬車道にズワーと崩れて、落っこちちゃった。そのとたん、ぶちきれちゃったですね。狂ったように、ウワッーと、その一番年嵩の奴が持っている棒を取り上げて、地面を狂ったように叩いたんですよ。あまりの形相にびっくりしたんでしょう、ハッと気づいたら誰もいない。我に返って、大豆とかソラマメを、泥も一緒についてくるわけですね、それを全部泥ごと入れて、リュックサックしょって、一歩二歩歩き出すんだけど、又どっかの路地に待ち構えてるんじゃないかと恐怖感がよぎる。立ちすくんでると、それを見てたのかどうか知らないんだけれど、生垣の向こうに、農家の入り口があって、おばあちゃまが一人、腰の曲がった、白髪の、手でまねくんです。一歩二歩三歩近づいていく。しゃべらずに、パントマイムですね、身振りでついて来いと。泉水があって、農家独特の家の建て方で、母屋に入ってく、あがれと言う、囲炉裏がある、炭火がある、座れと。リュックサックを下ろして、座ってると、おばあちゃまが仏間にいなくなった。黙って待ってると、やがてふすまが開いて、お盆に丸いお餅を、僕ら配給でもらうのは四角いの薄い、色は白墨みたいで、見た事無い、五つばかり持ってきて、囲炉裏で焼いてくれる。ジーと見てるうちに、やがてポカー、ポカーと餅が焼けだす。匂いがプンとくる。食えと。熱い、大きな焼けたのを、ちぎろうとするんだけれど、良くつきこんであるんでしょう、良いもち米を、切れないんです、これが。その内、意味も無く泣けてきた。手に持ったままわんわん泣いたです。そしたらおばあちゃんが「よかー、よかー。食べたらよかー」それだけおっしゃる。で、泣きながらいただいて、母に一つ二つ頂いて、又リュックサックしょって、帰って、ふとんに寝てるおふくろの所に、リュックサックと、雑嚢と餅をドーンと置いたとたんに、又号泣ですよ。母は何も言わない。母の寝返った目じりから涙がザッーと落ちるんですね。

11月18日 すぎやまこういちさん(74 作曲家)当時14歳。中学校を休学していた。昭和20年のこの頃は、疎開先の岐阜から東京に戻ってきたものの、厳しい食糧不足に苦しんでいた。戦争の最中(さなか)の方がまだしも食料はましだった。疎開していた岐阜県の田舎、木曽川の支流の上流の方ですが、そこですと、イモリとか蛇のアオダイショウとかカエルとか、を捕まえて、焚き火して焼いて食べる。動物性たんぱくを補う事も出来たし、川にドンコなんて言うにぶい魚がいて、アホだから簡単に釣れる。ビタミンCは田んぼの脇に生えている現地の人は食べない野蒜(のびる)を積んできて、それを煮て食べる。都会に戻ってきたらば、配給の範囲内でしか食べられない。都会ですから、身の回りにイモリもいなければ、そう簡単にカエルを捕まえてくるわけにもいかない。魚を取ってくるわけにも行かない。父親がくそまじめな人でしたから、闇物資に手を出すと言う事はしなかった。栄養不足はひどくなる一方で、遂にすぎやまさんは生死をさまようほどの栄養失調になった。もうみんな痩せさらばえてましたけれど、はっきり栄養失調の病状が出たのは、総領の僕でした。同じ量食べても、年が上の分だけ必要量に足りなかったんでしょうね。動物性たんぱくの不足で、お腹がどんどんガスふくれて、下痢が止まらなくなって、アフリカの国なんかで、子供達がそういう症状になって、随分大きな悲劇として取り上げられた、で新聞に写真が、お腹が膨れた子供の写真があったりしたんですが、それを見ると当時の自分を思い出したりする事があります。父親がそれを見てすぐこれは動物性たんぱくの不足だ、危ないと感じて、どっかからアミノ酸を入手してきて、アミノ酸を注射したりして。それから後一回はビタミンCが不足して壊血病になりました。壊血病と言うのは歯茎から出血が止まらなくなるんですね。それも、アスコルビン酸ナトリウム、つまりビタミンCを急遽注射して何とか食い止めて、生きながらえたんですけれども。すぎやまさん達の命を救ったのは町に登場したびっくりシチューという食べ物だった。当時の高円寺の駅前なんかに、露天が建って、露天でびっくりシチューというのが売ってましたね。びっくりシチューというのは、何がなんだか訳わからない、闇市で売ってる、米軍のPX(米軍の売店)なりキャンプから放出された残飯、残飯を全部叩き込んで、で煮っちゃったと。その中には食べ残したソーセージのきれっぱしとか、ベーコンのきれっぱしとか、動物性たんぱくもあるし、それが出てくるようになって、びっくりシチューを食べて栄養を補って、つないでいった。それ食べながら父親がくやしいって言ってね、ホントは意地でも食べたくないんだけれども、生きるためにはしょうがない、くやしいって言いながら食べた。

11月19日 毎日新聞「女子に門戸開放 男子と同資格 高校、大学の入学」

羽田澄子さん(79 記録映画作家)昭和20年のこの頃は、中国東北部の大連で、家族と一緒に暮らしていた。避難民であふれ返る街には、終戦直後からソビエト軍が駐留していた。最初に入ってきたのは、罪人が兵隊になった軍隊と言うのがまず先頭にいたんですね。その軍隊がひどい事をしたものですから、ソ連軍の軍隊と言うのはものすごく評判が落ちたわけです。大連でも郊外で、最初にそういうとこから来た人に、家に入られた人達はひどい目にあってるわけです。そういうい話がパッと広がって、私なんかも非常に警戒したんですが、私のうち辺りに来た時には、最初の軍隊は全て撤収して、次の軍隊が入ってきたんですね。ですからそういう意味で治安はまったく平穏でした。ソ連の司令部は前にひどい事をした兵隊を見せしめのために広場で処刑するという事をやって、一応人心を収めた。日本人は皆失業者になった。羽田さんは母親や友人達とソビエト軍の女性兵士相手に商売する事を思い立った。その人達に日本の着物を売ろうと、そこらへんはみなすぐ頭が回るんですね、たちまち日本の着物を持って広場に行って売ったりなんかするわけです。そうするとそれがものすごい勢いで売れたりするわけです。喫茶店を開く日本人もいて、ピロシキをうちで作ってそれを籠に入れて喫茶店におろして歩くという事をやった。今度はきくやというデパートがあって、そこにケースを借りて委託販売しようという事になって。卒業生のグループと一緒に、知ってる方から色んな品物を受けて、ケースで委託販売をみんなで交代でやった。

作家 高見順の日記「進駐軍司令部民間教育情報部へ行く。磯部氏の紹介と通訳で、ファー少佐に会う。どうも気が進まなかったが、社の仕事となるとそう言っていられない。ファー少佐の態度はすこぶるいんぎんを極めていた。前を通るとき、いちいち「エクスキューズ・ミー」と言い、自分から私たちのために椅子を運んでくれる。ビルマの日本軍の報道部の傲慢不遜な空気を思い出した。同じ日本人の私が、たまらなく不愉快だったのだから、まして現地人にとってどんなだっただろう。」

11月20日 ドイツでニュルンベルク国際軍事裁判が開廷される。
GHQから戦犯として指名された本庄繁陸軍大将が自決。

11月21日 近藤芳美さん(92 歌人)建設会社の設計技師だった。昭和20年のこの日は東京羽田で進駐軍宿営地の兵舎のレイアウトを担当していた。遥か彼方にまだ鳥居が残っていましてね、その先に日本の戦闘機が集められましてね、ブルドーザーで集められていった。それに重油をかけて、毎日毎日アメリカ軍は日本の戦闘機を焼いていました。進駐軍兵士達を観察していた近藤さんは、彼らの振る舞いに、その本音を垣間見た。彼らはどこかの太平洋の島で一匹の犬を見つけまして、それを飼っていまして、「トウジョウ」と言う名前をつけまして、その犬をいじめてるんですよね。蹴ったり突付いたりしましてね。そうしてうっぷんを晴らしてるんです。何のうっぷんかというと早くアメリカへ帰りたいんですよ。「トウジョウ トウジョウ」と言って犬をいじめていましたけれどね。

11月22日 やなせたかし(86 漫画家)戦時中は中国戦線で野戦重砲部隊の軍曹だった。昭和20年のこの日は上海近くの村で国民党軍の捕虜になっていた。僕らは武装解除されなかったんです。なぜかと言うとすっごい匪賊と言うか盗賊が多いんですよ。ですからぼくらがそこにいるとそういうのが来ないんで、この村を守ってくださいと言う事で武装解除もされなくて、ただし階級賞は全部剥がされました。

11月23日 米軍が大阪城を接収したと米紙星条旗が報じる。

馬場あき子さん(77 歌人)昭和20年のこの日は東京の専門学校の1年生だった。新学期は11月の上旬に始まったが、校舎は空襲で焼けていた。代わりに使う事になったのは焼け残った陸軍の兵舎だった。秋になると払い下げられた校舎に金づちとやっとこを持って集まれと言う指令が来た。行って見ると兵舎だった。兵舎の中に二段ベッドがどの部屋もどの部屋もあって、これをやっとこ入れて金づちで叩いて、ベリベリと剥がすんだと言うわけ。それを5人ぐらいで一部屋を受け持った。みんなしてやっとこをこう入れて、こんちんこんちん叩き込んでね、せいのーでベリベリベリ剥がすんだけど、それこそ足をかけて、男仕事ですよね。ベッドの一番表になってる横板がね、バリバリバリと落ちるんですよ。そうするとそこの所に南京虫がビッチーと隙間も無く並んでるの。秋でしたからね、活動しなくなって、ただペチャンコになって張り付いていて越冬するわけなんですよね。それをねえ、我々ゾクゾクッーってしたけれども、そんなの驚いちゃいられない。何かでもってピッーと払い落としてね、箒でもって集めてね、南京虫を。そこに小学校から椅子をもらってきて椅子を並べる。机はまだ無い。11月の9日ぐらいでしたか、本当の勉強の始業式になったわけ。そこの所で勉強してると、11月の半ばぐらいになると、小春日和っていう暖かい日があるじゃありませんか、太陽がさんさんと窓を通して入ってくるとストーブが無くてもね結構あったかいものなんですよ。そうするとどこに潜んでいたのか、我々が掃除をし余したのか、南京虫が前の座ってる人の背中をだんだんだんだん這ってんですよ。襟元のとこまで行ったら落とそうと思ったの。襟元の所に行くと、パッと鉛筆で落として、足でギュッと踏んづけてつぶしてやるわけ。その頃とても良かったのは兵隊さんが入ったお風呂があったの、学校にね。で色々解体工事して山のように材木があったでしょ。それでお風呂をたいて、学校が学生にお風呂を提供したの。おかしくない時代なの、そういう事が。みんなお風呂、入れないんだから。入浴券くばられてね、好きな時に入っていいわけ。やがて通学途中の駅で、進駐軍の兵士に呼び止められるようになった。大きい駅にはアメリカの衛生兵がいて、日本人は敗戦で防空壕暮らしをしたり、あるいは廃屋に住んでいたりして汚い、ばい菌を一杯持ってて、進駐したアメリカの兵隊がそういうしらみにかかっては大変だと言うので噴霧器持ってるんですよ。そこには粉のDDTが入ってて、そういう日にぶつかると、みんな集まりなさいと並ばされて、頭から襟元から真っ白に噴霧器でもってDDTをかけられて、うちへ帰って又その頭を洗わなきゃならない。そしてね、腕にもうおまえは消毒したって証拠にはんこ押すの。青い判子をベタッと押してもらえば、次の駅通過したとき見せればいいわけ。見せなくたって頭が白いからわかりますよね。

作家、高見順の日記「専売局が新煙草の図案と名称を募集していましたが、その当選の発表がありました。名称一等「ピース」。戦争中英語全廃で、私たちになじみの深かった「バット」や「チェリー」が姿を消しましたが、今度はまた英語国に負けたので英語の名が復活。日本名だってよさそうなものに、極端から極端へ。日本の浅薄さがこんなところにもうかがえるというものです。「ピース」(平和)なんて、ちょっとあさましいじゃありませんか。

11月24日 GHQ、理化学研究所、京都帝大、大阪帝大等の原子力研究用サイクロトロンを破壊、海中に投棄。

11月28日 朝日新聞「一日八十四石平らげる 都の幽霊四万人 猫も人間にして登録」

小堀宗慶さん(82 遠州茶道宗家)戦時中は旧満州に会った陸軍航空情報部隊の少尉だった。終戦後まもなく、部隊はソビエト軍の捕虜になってシベリアに送られる。昭和20年のこの日は極寒の中で強制労働をさせられていた。11月になると零下40度だ、30度だとそういう日にちが、三寒四温ではないけれど、たまに暖かい日があるんですね、零下20度くらいの。20度くらいの時は仕事に出されるんです。30度以上になると仕事にならないんです。仕事に行ったらまず火を炊く、暖を取るという事が一番なんですけど、そういう時には火が燃えないんです。命じられたのは兵舎の柱を立てる穴を掘る事だった。地下3メートルぐらいは凍っている。(焚き火で)溶かさなきゃならない。溶かさないと柱が立たない。当番で不寝番して、一人ずつ行ってはマキを炊いて、時間になると次の者が行って。あれだけ焚き火してどれくらい掘れたかなと思うと1メートルまで掘れて無いんですよね。いくら火を絶やさないようにして、氷を取っても、50センチか60センチまでいけば、上々なんです。想像を絶する寒さの中、日本兵達は次々に倒れ、死んでいった。一番よく倒れたのは、零下40度の日が三日も四日も続く時があるんですね、そうすると、ペーチカにマキを入れて、そうしてペーチカ燃やすわけですが、段々薪が無くなって来るんです。薪を取りに行かなきゃならない。薪を取りに行く時は、本当に全部開門して(?)、それって言って駆け足なんです。死に物狂いで駆け足して、枝でも棒でもとにかく燃やす物を持って帰らないと入れてくれませんからね。ところがやっぱりもう疲弊しちゃって、だけど義務だから、みんなのためだから、体が弱ってても何ででも行かなきゃならないでしょ。気はせく、体はもう栄養失調でどうにもならない、疲労困憊してる、そういう人は行くとこまで行く間に倒れる人もいるし、帰りがけに薪持ったまま倒れる人もいるし、こういう人達が一番多かったですね。

11月29日 八王子でメチルアルコールを飲み4人が悶死。

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アリーテ姫

「アリーテ姫」2000年 日本 ☆☆☆☆☆
監督・脚本:片渕須直 プロデューサー:田中栄子 作画監督:尾崎和孝 美術監督:西田稔 色彩設定:林亜揮子 原作:ダイアナ・コールス「アリーテ姫の冒険」音楽:千住明 キャラクターデザイン:森川聡子 

最後まで書いています。注意!

 ガラスを吹いている者。ろくろで土をこねている者。布を染めている者。
 『本物の魔法使いのものとは違うけれど、人の手には、確かに魔法のようなものが備わっている』
 「だとしたら、この手にも…」少女(桑島法子)、自分の手を見る。
 少女、針仕事をやらせてくださいと親方に頼む。しかし女の子は徒弟として雇う事は認められていなかった。
 少女、秘密の通路を通って、塔の上の自分の部屋に帰る。
(途中飛び越えなければいけない穴付き。姫は気づかなかったが、後ろをついて来た者が…)
 少女はこの国の姫だった。アリーテ姫お食事。外でラッパの音が。
 沢山の殿方の間からお一方を選ぶため王様が下された宝探しの難題の期限の日だからだ。
 妖精が踊っている水晶、永久に回っている金製の輪、さまざまに変化する液体、歩く宝石箱、金の表紙の本。  今は滅びし魔法使い達の遺産。

 姫、夜になり、又あの抜け道からこっそり部屋を抜け出す。宝を収める部屋に入り、本を開く。
 そこには黄金の鳥のような飛行物体が飛んでいる絵があった。姫、本を部屋に持って行く。
 そして改めて本を見る。火を噴く箒に乗っている人、背景にはダ・ヴィンチのヘリのようなので飛んでいる船。
 バベルの塔。
 『かつて人が手に入れ、今ではもう失なわれてしまった不思議の数々。
その一つ一つの業の素晴らしさにまして、私の心が高まるのは、そうした全てを作り出した、
人と言うものの可能性に、思い当たるから。
それならば、私の中にだってあるかもしれない。
魔法使い達は死に絶えてしまったけど、この城を造ったのは人の手。このテーブルだって誰かが。だったら…』   姫、自分の手を見る。外の窓から侵入者、結婚を申し込んでいる者達の一人ダラボア(竹本英史)だった。
 今日の事では結婚相手を絞りきれず、再試合となったのだ。宝探しのやり直し。驚く姫。
 「それも、姫君のお指図でありましょうに」「ぇえっ!…うん」
 「いかなる困難を何度申し付けられようとも、姫君の心を射止めるもっとも素晴らしい宝を持ち帰るのは、この、
ダラボアと決めているのです」
 『そうして又大臣達は、魔法の宝を手に入れる。この人だって、私と同じ…』遠国での冒険を語るダラボア。
 頭の両側にこうもりの翼のようなものをパタパタとさせ、
顔の正面にはなにやら不気味にのたくる大蛇のようなものが気味悪く動く怪物を倒したそうだ。
 何かに思い当たる姫。(それって、もしかして、象………)そして邪教の寺院で宝を手に入れたそうだ。
 「草しか食べないって…」「えっ」「その鼻の長い、大きな動物。賢くて、家畜にもなる」「それは…」
 「それは、本で…」チェスでダラボアに勝つ姫。
 「窓の外…」と突然言う姫、「姫君の花婿となって、治めたいんでしょう、この国を」「男と生まれたからには」
 「だったら、窓の外…」窓の外を見るダラボア。「そして、想像力をたくましく、思い切り!」夜、家並みが見える。 「それがあなたの相手にしようとしてるもの」「おお、この全てが我が物となるかと思えば…」
 「沢山の屋根の下、沢山の人達。みんな自分の心を持っている。それがこんなに沢山。
もう圧倒されてしまいそう。そうではない?」
 「…そんなものがいかに束になろうと、このダラボア…!」
 「意味があるの!その心の一つ一つ!私だって…。私にだって…。ちっぽけだけど…」「姫君…」
 「そ、その国の人達だって、家畜を殺し、大切に拝んできた宝を、
盗もうとする強盗を取り押さえようとしただけだと…。
みんな少しは自分以外の心の事だって、思い量らなきゃならないのよ」
 ダラボア、去る。別の男が来る。その男、遠いアフリカのバラとか称するものを姫に捧げる。
 姫、そのバラを東の花壇から持ってきた物と看破する。男、去る。魔女(こおろぎさとみ)が来る。
 お子様だった。
(姫もお子様だが、美少女じゃないし。でも、姫の気概はカッコいいぞ。
騎士達にはちょっと気の毒したかもとは思うが…。二人とも大変な思いをしたのよね)
 姫を秘密の通路で追っていたのは彼女だったのだ。彼女は魔法の力の源を盗まれたのだった。
 あれが無いと元に戻れない。魔法の宝が集まると言うので来たのだった。
 その源とは水晶に良く似たものだった。しかしここにはそんな物は無い。
 それがあれば誰にでも魔法が使えるのかと姫が聞くと、そんなに甘いもんでは無いそうだ。
 水晶は遺伝子に人工的に刷り込まれた能力を増幅するための触媒なのだそうだ。
 それが無ければ永遠の命もこれまで、この姿に一つずつ歳を重ね、いずれ老いて死ぬ。魔女去っていく。

 次の日、本物の魔法使いボックス(小山剛志)が現れる。彼の要求は姫を我が妻に。
 しかし塔には姫君はいなかった。姫君は城下を出ようとした所を捕まる。
 「みんな、職人の小さな徒弟ですら、自分が何者か知っている。だのに、私はまっさらなまま。
だから…!、あの門を出て、お姫様なんかじゃない何かになろうと…!
外の世界に待つ挫折でさえ、今の私は味わいたい!」
 彼女の発言を聞き、呪いかと言う人々。私はまだあきらめないと、大臣達の前から去ろうとする姫。
 魔法使い、アリーテ姫を真っ白なたおやかなる姫君に変える。
 姫、心ここにあらずのふぜいで、魔法使いの求婚を受ける。
 魔女、姫に三つの願い事をかなえる指輪をあげて、自分の人生を歩むために出て行く。
 魔法使い、この城を継ぐまではわが城でと、姫をダ・ヴィンチ風ヘリで連れて行く。そこは荒れ果てた城。
 魔法使いは元はカエルだったものを魔法使いが人間に変えたグロベル(沼田祐介)が変化した姿だった。
 ほんものの魔法使いは元から城にいて、水晶玉に計画をプログラムしたのだった。姫は地下室に。
 鍵はカエルに変える。姫、ねずみがいっぱいの汚い地下室を指輪の力で綺麗に変える。
 なぜ魔法使いは姫を連れてきたのか。水晶玉の予言でアリーテ姫が魔法使いの寿命を縮めると出たのだ。
 ボックスは同属がどこかに生き残っていて、救いの手を差し伸ばしてくる事を信じていた。
 遠くの夜空を通り過ぎていく星が、いつか俺を見つけてくれる…。

 夜、沢山の流れ星。魔法使いの仲間達は星空に小さな人口の月を浮かべた。
 それが時を経て、軌道を離れ、分解し、大気圏に降り注いでいるのだ。グロベルが星のかけらを拾ってくる。
 そこには絵が描いてあった。

 姫、魔法の指輪で刺繍道具を出す。

 魔法使い、姫に宝探しをさせる事を思いつく。しかし地下牢の鍵のカエルはどこかへ行ってしまっていた。
 グロベルは鍵カエル探しに奔走する。
 城の下にある村の、魔法使い世話係りアンプル(高山みなみ)がグロベルの代わりに食事を持ってくる。
 彼女は上の窓の鉄の桟を壊そうとするが、壊れない。
 姫が下の扉が開いてるかどうかも試していないと聞いて、アンプル試してみる。残念ながら閉まっていた。
 アンプルは村の話をする。村は長いこと水に不自由していた。
 彼女の婆ちゃんが娘時代の時、魔法使いがやって来た。
 魔法で水を出す代わりに、飯を食わせろと言ってきた。彼女は今に井戸を掘ってやると思っていた。
 昔はこの当たり一面緑だった。
 『話したい。この人と話を。私の、本当の心の声で。私はここにいるのに!私は…ここに…』
 アンプルは長いこと一人ぼっちで耐えなきゃならない時は、お話をこしらえて過ごすと言う。

 姫、刺繍のための糸が無くなり、物語をこしらえようと思う。姫、自分自身の物語を心に描く。
 姫、自分の物語にドラゴンも鼻の曲がった魔女も出ない事に気づく。そして魔女の事を思い出す。
 「おやおや。人生には何か意味があると、まだ信じてるのかい」「当たり前じゃない」
 自分のその言葉を思い出した途端、魔法使いの魔法が解け、元に戻る。
 さっそくドアを開けようとするが開かない。ベッドを壊し、上の方にある窓まで行こうとするが、窓は狭すぎる。

 魔法使いは姫に下す難題を見つける。

 姫は床下に水の音を聞き、床を壊し、水路を行く。しかし水路には柵がしてあった。
 ようやくグロベルが鍵カエルを見つける。姫は元のたおやかな姫君の格好に偽装する。
 魔法使いは姫に北の高い岩山の金色の鷲の目に嵌っているルビーを持って来いと命じる。
 三つの難題全てを解き明かせば自由だと魔法使いは言う。姫外に出る。
 魔法使い、一歩でも逆にたどれば、その頭にいかづちが降る事を姫君の気高き名にかけ、
指輪の魔法に誓えと命じる。
 姫がその通りにすると、姫の上空にいかづちを放つ雲がわく。
 しかし、姫が後戻りしてみても、いかづちは降らなかった。姫は今では気高き姫君では無いからだ。

 水晶で姫の姿を見ようとする魔法使い。アンプルの後姿しか見えなかった。
 水晶を直せない魔法使いに疑問を感じる言葉を発するグロベルを、魔法使いは元のカエルの姿に戻す。
 姫、本を見て、水蛇の小石の事が書いている文を発見する。
 城の噴水の上に置いたあった壷の中にそれはあった。
 姫、それを取り出し、壷に入れ、ヘリに乗せて、荒野に降らそうとする。
 故障していたヘリの金色の回路の途中が途絶えている事に気づき、指輪をそこに当てる。ヘリ、舞い上がる。
 しかし途中でヘリは落ちてしまい、水は城の中に降り注ぐ。

 魔法使い、アンプルを求めて村まで降りる。村人に言われて、水が出ていない事に気づく。
 城の壁を壊そうとしている姫。それに気づく魔法使い。魔法使いは実は大した魔法は使えなかった。
 彼らの大陸は海に沈んだのだ。その時、彼はまだ子供だった。
 彼が出来る事は物を役に立たない物に変えることだけだった。魔法使いは、城を自分の巨大な歩く像に変える。 しかし像は壊れ、そこから水が溢れ出す。その水に飲まれて、魔法使いは水晶を失くしてしまう。
 巨大な湖が出来、荒野は緑に覆われる。

 水晶を一生懸命捜す魔法使いに、もっと別の魔法があると言うアリーテ。
 目を閉じて、思い浮かべる、一番行きたいと願う場所。魔法使いの一番楽しかった場所。海辺。
 アリーテは海を知らなかった。小さい魔法使い、寄せ波を避けて走る。母…。
 「今、遠い浜辺に立っていた?千年もの時を飛び越えて、すごい魔法が詰まってるのよ、人のここには。
そして、それは未来へ向ける事だって…」
 彼が家族と浜辺にいたのは星へ旅立つ船を見送るためだった。

 アリーテ姫、金色の鷲を見に行く。そこには本当に金色の鷲がいた。
 『とうとう見た。本当にまだ生きていた。主も無く、千年も同じ空を飛び続ける金色の鷲。
どんな力によって…、何のために…。おまえを造った人は何を考えて…。人の心は不思議。
理解しつくす事など、とても出来ない。でも、あんなに高く…!』
 アリーテ姫、港まで荷馬車に乗せてもらう。『私は生きよう、この大地に生きる、人の間で』そして船に乗って…。

感想:「SFが読みたい」御推薦のアニメ。
 ヘタな批評家より、私とは相性が良いので、NHKの衛星でやると聞き、楽しみにしていた。
 期待を裏切らない出来。「エウレカセブン」で泣かない私が、こっちでは涙ぐむ。相性なんだろう。
 悲しい話ではない。
 でも、涙が出てくるのは、やはり主人公の気概、想い、自分で考えようとする所、そして遠くを見つめる目が、
私の感性に合うのだろう。
 塔に閉じ込められていた姫君は、遠い、危険もある世界で生きる事を選んだのね。
 魔法の力があるわけでは無い、力が強いわけでもない、普通の人よりは賢いが、あんな小さな姫君が、
世界を選ぶなんて泣けてくる。
 SF好きとしては、裏にSF的な裏づけがあるのも嬉しい。絵も可愛らしく良い。姫には惚れちゃうね。
 それに、誰も死ななくて、良い。アリーテ姫には合っている。あの魔法使いでさえ、死なない。
 永遠には生きないけれど。

関連サイト
児童文学評論
アリーテ姫の杜

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あの日の夜

「あの日の夜」MONSTER CHAPTER57 ☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:齋藤友紀 絵コンテ・作画監督:青山浩行 演出:長崎健司

 沢山のマスコミ。東ドイツからリーベルト氏(有本欽隆)が妻子をともなって亡命したのだ。
 お兄ちゃん(上村祐翔)が何かしているのを見てアンナ(塚田真依)が駆け寄る。
 お兄ちゃんは握った両手をアンナに向かって突き出し、どっちに入っているか聞く。左手を指さすアンナ。
 「当たり。はい、アンナのものだよ」とドングリを差し出すお兄ちゃん。もう一回とお兄ちゃん。右手を指すアンナ。 「また当たり。はい、アンナのものだよ」ふと疑問に思い、両手を開かせるアンナ。
 どちらにもドングリが入っていたのだ。「なあんだあ。どっちにしても当たりだったんじゃない」
 「そうだよ。だって、ここにあるドングリは全部アンナのものだもん」にっこり笑う二人。
 こっちの世界について話すアンナ。綺麗なお店が一杯、お洋服もオモチャも一杯。
 「あれも全部アンナのものだよ」

 夜、雨。誰か(野沢那智)が訪ねて来る。歓迎しない表情ながらも、家に入れるリーベルト。

 誰か来たのかなあとお兄ちゃんに聞くアンナ。かたわらにお兄ちゃんはいず、銃声が聞こえた。
 行ってみると、両親とも撃たれて死んでいた。そしてドアの後ろには銃を手にしたヨハン。
 「お兄ちゃんが、やったの…?今までも…?
ヨーゼフおじさんやクララおばさんが死んだのも、ベーデガーさんが死んだのも、全部お兄ちゃんがやったの!?」 「今日は特別さ」「お兄ちゃんがやったの!?」「だって今日は、怪物がやってきたんだ」
 「みんなお兄ちゃんが殺したのね!」「怪物が僕らを連れにやってきたんだ…。手を出して」
 アンナに銃を渡すヨハン。指を自分の額に当て、「僕を撃てよ」と言うヨハン。
 「撃ったら銃を布で拭いて、窓の外へ投げ捨てるんだ。ちゃんと頭を撃つんだよ。撃ったら逃げるんだ。
怪物に捕まらないように逃げるんだ。大丈夫、僕が死んでも、君は僕で、僕は君」
 銃を撃つアンナ。

 この夜の事を思い出し、気を失うニナ(能登麻美子)。

 燃えくすぶるバラの屋敷の前に立つ天馬賢三(木内秀信)、ヴォルフ将軍の使いの者に呼ばれ、ついて行く。
 ヴォルフ将軍(北村弘一)は死に掛けていた。
 ヴォルフ将軍はヨハンから手紙をもらい、プラハまで来たのだった。
 「赤いバラの屋敷が燃え落ちたそうだね。今頃あそこからきっと、白日の下に姿を現しているだろう。
私のように名前を奪われた者達が」

 バラの屋敷で大量の古い白骨死体が見つかる。

 「1981年、あの屋敷で46人の人間が、忽然と姿を消した。当時、東ドイツで私が得たわずかな情報だ。
あの屋敷である実験が行われていた」
 「実験…」「これは、私の推理だが、おそらくあそこであの子供が…、生まれた」

 荒野をさまよっている双子。倒れる女の子。
 「お兄ちゃん…。あたし達…,死んじゃうのかなあ…。お兄ちゃん…、名前を…、呼んで…。
あたしの名前を…呼んで…」
 「僕達には、名前が無いんだよ」「名前を呼んで…、名前を…」ヴォルフ将軍が二人を見つけ、助ける。
 男の子が持っていたカバンの中には「名前の無い怪物」の絵本が入っていた。
 「“ヨハン、素敵な名前なのに。”ヨハン…」とつぶやきながら、双子の方を見るヴォルフ将軍。

 「あの子達に名前は無かった…。
私があの子にヨハンと名前をつけた時、彼の中の何かが目覚めてしまったのか…」
 ヴォルフ将軍によると、エヴァ・ハイネマンはヴォルフ将軍の組織の人間と共にいるそうだ。
 ヴォルフ将軍の組織は4人で統括していた。
 殺されたゲーデリッツ教授と、ヴォルフ将軍、そしてエヴァは、他の残り二人の元にいる。
 「エヴァを利用しようとしている…。引き合わせてはいけない…。
私が生きていようがいまいが…、もう歯止めにはならない…。暴走が始まろうとしている…。
止めてくれ、救ってくれ、テンマ…、Dr.テンマ…。私の名はヘルムート…、ヘルムート・ヴォルフ。
私がヘルムートだと知っている人間は、もうこの世にはいない。名前を呼んでくれ。それが私の生きた証だ」
 「ヘルムート」「名前を…」「ヘルムート、あなたはヘルムート・ヴォルフだ!」
 「おお、これが…、ヨハンの見た風景か…」
 目を見開くヘルムート・ヴォルフは双子が倒れていた時のあの荒涼とした風景を見ていた。
 「名前の無い世界だ」ヴォルフ将軍、亡くなる。

 燃えてしまったバラの屋敷の前に佇むリプスキー(平田広明)とニナとディーター(竹内順子)。
 「ニナ、ここが燃えてよかったのかもしれない。僕は、もっとつらいかと思った。
この場所を失ったら、生きていけないかと思った。でもそんな気持ちにはならない。
ここが悲しい思い出ばかりだからかな」
 リプスキー、二ナの記憶が戻ってくるなら、楽しい思い出が戻ってくればいいと言う。
 「テンマが言ってたよ。楽しい思い出が無かったら、作ればいいって。
これから作ればいいって、テンマが言ってた」(ディーターにとってテンマは神様同然だな)
 三人、プラハを楽しむ。

 リプスキーはニナ人形の新作劇をニナとディーターに見せる。
 『私は記憶を失くした女の子。怪物に追われる夢を見る。怪物を追いかける夢を見る。でも私は歌が好き。
踊るのも好き。いつか素敵な夢を見る。いつかその夢がかなう日が来る。いつか…』
 「この先が思いつかない。この女の子の物語をハッピーエンドにしたいんだ。でも…、まだ思いつかないんだ。
ハッピーエンドにしたいんだ…。ハッピーエンドにしたいんだ…」
 「ありがとう…」涙を流すニナ。
 『女の子は旅立つ決意をしました。この旅がどんな旅になるかわかりません。
この先何が待ち構えているかわかりません。でも…、女の子はきっと力強く旅を続けます。
女の子は何度も何度も振り返り、手を振ります。何度も何度も…。そして、行ってしまいました』
 ニナとディーターはリプスキーさんの下を去っていく。「ハッピーエンドを探しに…」

 リプスキーさんがニナ人形を見つめていると、ノックの音が。
 ニナが戻ってきたのかと急いで開けると、そこにはルンゲ(磯部勉)が立っていた。
 「捜しましたよ、リプスキーさん。あなた、赤いバラの屋敷の主、フランツ・ボナパルタの、息子さんですね?」

感想:ルンゲ、やっぱり優秀ですね。ヨハンは怪物と同じ名前をもらって怪物になった?
 ヴォルフ将軍、瀕死にしては元気にしゃべりすぎです。少年ヨハンにも萌え(しょうもない…)。

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いじめの正体

「いじめの正体」野ブタ。をプロデュース PRODUCE 8 ☆☆☆☆☆
脚本:木皿泉 原作:白岩玄 音楽:池頼広 演出:北川敬一

 母、桐谷伸子(深浦加奈子)から電話がかかってきた。友達何人かとの事。二人と答える修二(亀梨和也)。
 「おまえ友達二人いるんだ」と父、悟(宇梶剛士)。
 「あ、あの、うちに泊まりに来た面白い人は?」と浩二(中島裕翔)。「うん、あの空手の強い奴」と父。
 「コン!アッチョッー!」と空手の型を決める草野彰(山下智久)を思い浮かべる修二、あいつは違うと言う。
 「もう一人は?」と父。「あ、あの女の人だよ」と弟。「あ、あのキーホルダーの?」と父。
 「野ブタパワー、注入」とポーズを決める小谷信子(堀北真希)を思い浮かべる修二。
(修二は友達を家に呼ばないから…。どう見てもあの二人が修二の友達…)

 その夜、弟から「ねえ、野ブタってさあ、兄ちゃんの友達?」と聞かれる修二。「おまえが野ブタとか言うな」
 「友達でしょ。友達でしょう」修二、野ブタに抱きしめられた事を思い出す。
 『野ブタはあの日以来、俺の事を避け続けている』「野ブタ」とつぶやく修二。

 学校で、修二に気づいては全力で逃げる野ブタ。
 修二、仕方なく教室で野ブタに声をかけ、屋上に無理矢理連れて行く。
 野ブタにプロデュースする事を再開すると言う修二。でも野ブタはもうプロヂュースはいいと言う。
 あの事を気にしているのだ。しかし修二は俺を励ましただけだと礼を言う。
 「まり子さんは…、あの日、誰かに慰めてもらえたのかな」と野ブタ、「誰だって、さびしいのはイヤだよね」
 「そっか、おまえ、誰よりも、さびしいの、知ってんだもんな」「出来れば、一人残らず幸せになって欲しい」
 「いや、そりゃ、無理だろ」

 『俺たち三人は、又集まる事になった』彰がクス玉を作ってくる。
 三人で引っ張ったら、クス玉は屋上から落ちてしまう。
 『思えばこの時のクス玉は、これから後の、俺のようだった。落ちていく俺を、誰も止める事は出来なかった』
 「もう一個、作って」と野ブタ。「作れよ、早く」と彰に言う修二。「作れよ」とあさってを向いて言う彰。
 「てめえが作れよ」と修二。「じゃんけんで決めよう。最初はグー。なはは」と彰笑う。
 「もう一個、作って」と修二に向かって言う野ブタ。「俺!?じゃ、じゃんけん。最初はグー!」
 『俺自身、何も出来ずに、落ちていった』(野ブタが命令している…。もしかして、この三人のボスは野ブタ…)

 修二、酔ってる感じの男(六角精児)が女にからんでる場面に遭遇する。
 「離してください」と言っていた女、「止めろって言ってるだろ!」と男を殴り倒す。
 男を止めようとする修二、反対に殴られ、女はそんな男を蹴り倒す。(助ける必要は無かったね…)
 修二、警官(若松武史)に捕まる。女は逃げる。「僕ほんと殴って無いんですよ。信じてください」
 「みんなそれ言うのよ、“信じてください”」「だって、僕、ホント…、ただ、通りかかっただけで」
 「だから、それもみんな言うんだよね」警官、人に呼ばれて外に出る。
 「終わった…。俺の人生完璧に終わった…」
 後ろに座っていた男(菅田俊)が、修二の前に座り、「おう、兄ちゃん、わいはなあ、町内会の会長や。
世の中ちゅうもんはなあ、ホンマかどうかなんてどうでもええんや。
信じてもらえる男か、信じてもらえへん男か、そのどっちかや。
それからなあ、兄ちゃん、どん底に落ちても人生終わりとちゃうど。落ちても人生続くど。
人生はなかなか終わってくれんど。うん」
 外に、配達中のゴーヨク堂店主(忌野清志郎)を見て、
「はっ!兄貴!兄貴じゃないすか!ヒロシです!ご無沙汰いたしております!」と挨拶に出る町内会会長。
 店主、会長に「月間ローリング人生」を渡す。「アー・ユー・ハッピー?」「アイ・アム・ハッピーす」
 店主の前に行く修二。「ハッピー?」と聞かれ、「ハッピー」と答える修二。修二、店主の代わりに配達する。
 目撃者が出て、開放されたのだ。
 修二の周りを自転車で回りながら店主が言う、
「生きていれば、最悪の日もある。されど、最高の日もある。それが人生!」

 修二、野ブタに“突撃飯”をやらせる。横山武士先生(岡田義徳)のご飯を突撃する野ブタ。
 「スキ」と海苔で書いてある弁当。(海苔の周りはタラコか?)自分で作ったのだ。
 野ブタ、それを食べて、「まずい、NO」と言う文字と、
青ざめた顔の野ブタの絵が書いた大きなしゃもじを取り出し「まずい」と言う。
 大受けの教室。

 終わる時の決めゼリフを考える3人。帰り、修二は誰かが数人の高校生にからまれてるのを見る。
 しかしこの前の事を思い出し、かかわるのを止める。
 殴られながら、修二が去っていくのを見る谷口健太(大東俊介)。

 修二、まり子を迎えに行くとか言って、一人で非常階段で食べる。
 調理実習室で一人お弁当を食べる上原まり子(戸田恵梨香)。彰が修二を探しにやってくる。
 まり子ちゃんは修二のお弁当も作っていて、彰にやる。
 おいしさに感激する彰、修二の居場所を聞くが、黙り込むまり子ちゃん。そこに野ブタの突撃飯が来る。
 皆に修二がまり子ちゃんと弁当を食べてない事がばれる。
 そしてトイレで、「気づいていたんだろ」と谷から責められる修二。
 「ひでえよな、友達がやられてんのに、見てみぬふりだもんなあ」
 しかし修二はあの時からまれてたのが谷口だと気づいていたわけではなかった。
 しかし谷口は目が合ったと言い、信じてくれない。
 「信じて」と言いながら谷口を追いかける修二、
「みんなそれ言うのよ、信じてくださいって」と言う警官の言葉を思い出し、足が止まる。
 その話を聞いていたクラスメイトがいて、たちまち広がる。
 ほんとに谷の事見殺しにしたのかと吉田浩(石井智也)が聞いてくるが、何も言わずに去る修二。
(言い訳は悪くないぞ。言い訳してくれないと、事情がわからず判断に困る。
あっ、でも私は「信じてください」とは言わんな。
信じる信じないはそっちの勝手だ、私はホントの事を言っているからな、
後は勝手にしろって感じの態度を取るだろう。
バカ正直系だから…、どうも私を信じない方がバカと怒り始めちゃう所が…)
 彰と野ブタが一緒に帰ろうと言ってくるが、黙って一人で帰っていく修二。

 一人非常階段でメロンパンをただ漫然と千切っている修二、まり子ちゃんがそっと弁当を置いていく。
(いい子だ~、まり子ちゃん。なんで修二は彼女を好きにならないんだ。ぜってえ、おかしい)
 修二、彰と野ブタに今後一切話しかけるんじゃねえぞと言う。俺みたいに思われたら困るからと。

 一人公園のハトに向かって石を投げる修二。その様を撮っている女。修二それに気づいて追いかける。
 野ブタの友達蒼井かすみ(柊瑠美)だった。彼女は修二の野ブタプロデュース宣言も撮っていた。
 今までのいやがらせは全部彼女の仕業だった。「今度のは、これにしようかと思ってるんだ」
 彼女は野ブタが修二を抱きしめたところの写真を修二に渡す。「あ~あ、草野君、ショック受けちゃうね」
 何でこんな事するのかと言う修二の問いに、
「それは桐谷君の小谷さんをプロデュースする理由と、たぶん一緒だと思うよ。
陰に隠れて、全然関係ありませんって顔してさ、自分の力で、人を変えてくの。面白いよね…。ね」と答える蒼井。(水族館で倒れたのが、お爺さんと言うのは嘘か…)

 母親からチリのブタのお守りが届けられる。修二には三個。友情に利くそうだ。友情の証。

 修二、蒼井を呼び出す。まず写真の事を止めて欲しいと頼む。そして小谷から離れて欲しいと頼む修二。
 「やっぱり。それだよね。桐谷君の弱点は、小谷さんと草野君だよね」
 「小谷にとって、おまえが友達は初めての友達なんだよ。だから、ホントの事知ったらあいつさ…」
(初めての友達は彰と修二だぞ)
 「心配だよね」
 「あいつさあ、子供の頃からすげえ、傷ついてきたんだよ。
なのに、なんでこれ以上傷つかなきゃなんないんだよ」(義理のお父さんは結構いい人だぞ)
 笑う蒼井。「絶対に言わないで欲しい」「さあ」「頼むから…、言わないでくれ」
 「大丈夫、まだ言わないから。もっと仲良くなってから言うの。
小谷さんには、自殺したくなるくらい、絶望してもらうつもりだから」
 修二、蒼井の胸倉を掴む。蒼井「やめて!」と叫びだす。彰が止めに来る。
 野ブタに抱きつく蒼井、抱きつきながらニヤッと笑う。
 桐谷君がお化け屋敷壊したのおまえだろと言ってきたと嘘泣きをする蒼井。
(修二は優しいな。人の心を気遣ってる。私だったら、切れて全部ばらすな。脅迫に屈するのはイヤだし。
蒼井さんは修二が好きなのか。自分に自身が無いんだろうな)

 屋上。
 「女の子に手をあげるのは良くないのよ~。おまえの事だから何かわけがあったと思うけど」と修二に言う彰。(あれは殴りたくなるな。殴っていいぞ、私が認める)
 「おまえさあ、俺の事信じてくれる」「もち!信じるよ」「何があっても」「何があっても。約束」
 「いや…、約束は止めとけよ」「何で?」
 「でもさあ…、もし信じてくれてて、俺の言葉が、まだ届くんなら…、話したい事があるんだ」
 彰、修二に近づき、肩にポンと手を置き「イマハナセ」と甲高い声で言う。
 「俺さあ…、頭の中ゴチャゴチャしちゃって、整理できるまで待ってくんないかな」
 「なんかよくわかんないけど…。わかった!俺達ずっと親友ばい」

 野ブタ、修二に蒼井さんがお化け屋敷壊したってホント?と聞いてくる。「誰が言ったの、そんな事」
 「蒼井さんが、そう言われたって」
 「俺に?…言ってないよ。蒼井が、そんな事するわけないじゃん。おまえの友達なんだしさあ。ね」
 野ブタ、修二を見送る。蒼井に呼ばれ、一時そっちを向くが、やっぱり修二の方を見る。

 彰の靴箱に野ブタが修二を抱きしめている写真が入っていた。ショックを受けながら写真の野ブタをなでる彰。

 野ブタキーホルダーを見つめる野ブタ。
 そこに家原靖男(不破万作)校長と佐田杳子教頭(夏木マリ)が吸血鬼のような格好で入ってくる。
 野ブタに手品を見せる二人。忘年会の出し物なのだ。吸血鬼ってホントにいるのかしらねと教頭。
 「でもさあ、地球上に一人でも信じる人がいれば、吸血鬼は、いるような気がする」とキャサリン。
 「本当だから信じるんじゃなくて、信じるから本当になるて言うの、わかる?
誰も信じなくなったその日、吸血鬼は本当に、この世から消えてしまうんじゃないかしら」
 キャサリン、手品のボールを取り、どっちの手に握っているかと聞く。右手に握ってるように見えた。
 「信じた方を言えば良いのよ。本当の事なんて誰もわかんないの!
だったら信じたい方を、選ぶしかないでしょう」
 去っていく修二の背中を思い出す野ブタ、右手を選ぶ。そこにボールはあった。

 豆腐屋では「見たくないものを見た」と平山一平(高橋克実)に言っている彰がいた。「見なかった事にしたい」  「ああ、なるほどね」「そういうの…、無理…、だよゎ」「出来るよ」
 平山家では代々、ぬかみその中に見たくなかった物を入れて封印するんだそうだ。
 「何十年かして掘り出したら、そん時は必ず笑って見れるからよ」彰、写真を入れる。

 『どん底に落ちても、人生は終わらない。言われたとおり、人生は、なかなか終わりそうも無い。
それでも、俺は生きていかなきゃならないんだ。ゴーヨク堂曰く、生きていれば、最悪の日もある。
されど、最高の日も、ある。今の俺に、本当に、最高の日なんて、来るんだろうか』
 教室から出て行こうとする修二を捕まえる野ブタ。彰も近づく。野ブタ紐をそれぞれに渡す。紐を結ばせる。
 そして結んだ紐を回収する野ブタ。「信じれば、どんな事も、解決できる。一緒に、信じてください」
 修二に三本の紐を渡し、「野ブタパワー、注入」とポーズを取る。「注入」と修二も言う。(後ろでは彰がポーズ)
 紐は繋がった。「修二君。一緒に帰ろうだっちゃ」と彰。修二了承する。
 修二と野ブタの肩を抱いて、教室の外に連れて行く彰。修二が振り返るとそこには蒼井がいた。
 『誰にも、信じてもらえなくて良い。だた、こいつらにだけは、信じてもらいたい。今も、この先も、ずっと…』

感想:野ブタはすごいな。あざやかに問題を解決する。これは惚れるね。
 みんなの人気者より、しっかりした友達の方が嬉しいよな。プレゼント予告の三人も仲よさそうだ。
 しかし、弁当をばらされ、まずいと言われるのは、ショック…。

野ブタ。をプロデュース
白岩 玄著
河出書房新社 (2004.11)
通常24時間以内に発送します。

関連サイト
私でもいいですか?新館非常に詳しい
Lovely goodsブタグッズ
週刊 野ブタ。読んだだけで頭が良くなるような…。


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それぞれの虹

「それぞれの虹」BLOOD+ 第9話 ☆☆☆
監督・シリーズ構成:藤咲淳一 キャラクターデザイン:箸井地図 アニメーションキャラクター・総作画監督:石井明治 音楽:Mark Mancina 制作:Prodeuction IG 脚本:菅正太郎 絵コンテ・演出:佐山聖子 作画監督:塩谷直義

 カイ(吉野裕行)とリク(矢島晶子)はハノイの街で小夜を探していた。
 そんな時、左足が無い少女ムイ(鈴木里彩)に出会う。
 カイはムイの施設の子供達と野球を始め、リクはムイと一緒にその様子を見る。
 ムイは施設を援助してくれている企業の薬を飲んでいた。

 ルイス(長嶝高士)によると「リセ・ドゥ・サンク・フレッシュ」の被害者は皆黒髪、東洋的な顔立ち、
音無小夜(喜多村英梨)に似ている。
 デヴィッド(小杉十郎太)はリセせの事態を小夜にまかせ、引き続きデルタ67を追う事にする。

 カイとリクはムイのいる施設で夕食を御馳走になる。
 ムイの足は畑に落ちていた不発弾によって失い、その事故でムニの兄が亡くなっていた。
 企業の人がムイの薬を持ってきてくれる。

 その夜、リクは何かの音に気づき外に出る。ムイもそこにいた。彼女も音に気づいたのだ。
 ヴァン・アルジャーノ(フランス人なのか 諏訪部順一)はその様子を見ていた。
 薬を投与した少女を見張っていたらしい。しかしアルジャーノはリクも聞こえているらしい事に気づく。

 翌日は雨。リクはピアノの音に気づく。ムイが弾いていたのだ(ショパンの雨音…でよかったよね)。
 そんな時父親が怪我をした知らせが来る。
 ムイは企業の好意によりフランスの音楽学校に留学出来るかもしれなかった。
 リクはお父さん達を助けたいと言うムイの頼みを聞き入れ、金属探知機を買ってあげる。
 しかし後で施設の人に怒られる。金属探知機は地雷や不発弾を探すためのものだった。
 鉄くずとして現金を得る事が出来るのだ。カイとリクはムイの家に行く。
 しかしムイに感謝され、何も言えなくなる。
 金属探知機が反応し、「リク、見つけたよ」と明るく言うムイの向こうの空には虹がかかっていた。

 その夜、リクは又何かを聞く。ムイも聞こえて、外に出ていた。
 そんな時、二人ともカイの目の前で連れ去られる。

 岡村昭宏(伊藤健太郎)は有休を使ってヴェトナムに行こうとしていた。
 母親からパスポート持ったかと言われ、持っていない事に気づく。
 ギリギリまで何も出来てない所が死んだお父さんそっくりと言われる。
 そう言われ、父親のカメラと父の撮った写真を見る岡村。
 それは1972年12月26日ラオス付近で撮った翼手の写真だった。
 「あーくん、忘れ物無い?」と母親に言われ、ふと父親の写真機を持って行く事にするあーくん。

感想:死なないでね、あーくん。どう見ても脇役だし、危ない…。リクはあの飴男に実験されちゃうのでしょうか。
 ああ、そんな事はいけません!飴男に天誅が落ちますように。予告の声はルイス。ルイス、好きよ。
 ジュリア(甲斐田裕子)の素敵なアオザイ姿に気づかないデヴィッドは朴念仁過ぎる。
 ルイスはちゃんと褒めてたじゃないか。

プロダクションI.Gマガジン
日経キャラクターズ!編
日経BP社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。

関連サイト
わふわふ~な、アニメ日記

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終わらない旅

「終わらない旅」MONSTER CHAPTER56 ☆☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン:・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:西川真剛 絵コンテ。絵コンテ:高橋敦史 作画監督:清水洋

 天馬賢三(木内秀信)はヒッチハイクでトラックに乗せてもらう。

 フリッツ・ヴァーデマン(大林隆介)はDr.ライヒワイン(永井一郎)と一緒に赤いバラの屋敷に向かう。

 ニナ・フォルトナー(能登麻美子)はディーター(竹内順子)と一緒に赤いバラの屋敷を見つける。
 例の部屋に入り、その部屋に沢山の死体が倒れている情景を思い出すニナ、気絶してしまう。

 カレル橋の上で、悪魔を殺す人形劇を演じている男(平田広明)、さっぱり人気が無い。
 その男リプスキーは三ヶ月間もショック状態のニナを世話していた。
 リプスキーはニナが倒れた時、あの屋敷にいたのだ。

 リプスキーは皿洗いをしてお金を稼いでいた。
 自分が作っている人形に向かって「ニナ…」とつぶやくリプスキー男。そんな時にニナがその部屋に入ってくる。 ニナは彼の人形劇の内容を聞く。それは悪魔の話。
 このを滅ぼす竜を探しに旅に出た悪魔が、途中で死にかける。
 そこに通りかかった青年が、その命を助けてしまう。助けた相手の正体を知った青年は悪魔の後を追う。
 そして旅の果てに悪魔を探し出し、ナイフを手に悪魔を殺す。ニナはそれを聞き「あたしなら、そうする」と言う。
 しかし「でもあの人にそんな事させちゃいけない」とも言う、「人間だったら、その悪魔を救うわ」
 リプスキーはニナの言葉を聞き、「そうかなあ。彼ならこの話気に入ってくれると思うんだけど」と言う。
 リプスキーが言う彼とは、フランツ・ボナパルタの事だった。
 リプスキーはフランツ・ボナパルタの絵本を大量に持っていた。
 彼の名前を聞き、
「人間はね、なんにだってなれるんだよ」と言いながら開いた手を顔に近づける男(野沢那智)を思い出すニナ。
 そして、リプスキーはフランツ・ボナパルタの朗読会の事を話す。

 「取引だ、取引をしよう」悪魔が言いました。「イヤだ、絶対イヤだ」目の大きな人が言いました。
 「いいよ、取引しよう」口の大きな人が言いました。口の大きな人の庭は花園になりました。
 目の大きな人は、貧しくて貧しくてお腹がすいて仕方ありません。
 口の大きな人は、毎日楽しくて楽しくて仕方ありません。実ったくだものでお腹が一杯。
 だから気づきませんでした。花園が枯れている事に。
 二度と花の咲く事の無いお庭で口の大きな人はおいおいと泣きながらつぶやきました。
 「悪魔と取引なんかしなければ良かった」目の大きな人はお腹がすいてすいて死にそうです。
 ぽろぽろ涙をこぼしながらつぶやきました。「悪魔と取引すれば良かった」「取引だ、取引しよう」
 悪魔が言いました。

 ヤコブ・ファロベック名義の作「目の大きな人 口の大きな人」金曜日の午後三時になると朗読会に集まった。
 彼の周りにすわり、彼の朗読に耳を傾ける。優しい声で、とても穏やかな優しい声で。
 そして一つ話を読み終えると、彼は尋ねる、この話の意味を。
 「わかるね?」と言いながら開いた手を顔に近づけてくる男の顔を思い出すニナ「わかるわ」
 「僕も何度も読んでわかったよ」クラウス・ポッペ名義の作「平和の神様」

 バラの屋敷の例の部屋に入る女装ヨハン(佐々木望)、母の肖像画の前で女装を解く。

 平和の神様は大忙し。鏡を見る暇も無く毎日ラッパを吹きます。平和の神様のラッパはみんなを幸せにします。 平和の神様は大忙し。鏡を見る暇も無く、不思議な水を撒きます。
 不思議な水は緑の山を作り、畑を実らせ、お花畑を作ります。平和の神様は大忙し。
 鏡を見る暇も無く、みんなに名前を付けます。君の名前はオットー。君の名前はハンス。君の名前はトマス。
 君の名前は、ヨハン。ヨハンはお礼に帽子を神様にあげました。神様は大喜び。
 その帽子をかぶった自分が見たくて、初めて鏡の前に立ちました。でも鏡に映ったのは悪魔だったのです。
 悪魔が言いました。「君は僕、僕は君」どうしよう。この悪魔がいたらみんなが平和に暮らせない。どうしよう。
 どうしよう。困った神様は

 「どうしたかわかる?僕はわかったよ。君はわかる?この後神様がどうしたか」「…わかるわ」

 「やっと会えたね…。ただいま…。おかえり…。僕だよ、母さん…。母さんでも見分けがつかなかったろう。
あの子は僕で、僕はあの子。君は僕で、僕は君。全てがわかったよ。僕らがどこから来て、どこへ行くのか。
外は良い天気ですよ、母さん」
 ガソリンを女装道具にかけ、火をつけたマッチを落とす。
(ガソリンじゃなくて灯油?ライターの油って何?ガソリンって揮発性がすごいから、火をつける人も危ないのよね)

 「わかるわ。神様は…、眉間に、銃口を向けるの…」雨の音。
 少年のヨハン(上田祐翔)が自分の眉間を指差している。「僕を撃てよ」

感想:はい、私は、あんなに悪人なのに、ヨハンが好きです…。ヨハンが出ると嬉しいです…。
 殺しすぎの極悪人なのに…。
 フランツ・ボナパルタの絵本を出版する出版社がいるというのはおかしいと思います。
 やっぱ不気味で、後味が悪すぎる。

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スタート・イット・アップ

「スタート・イット・アップ Start It Up」交響詩篇エウレカセブン 第32話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀 脚本:野村祐一 絵コンテ:村田和也、村木靖 演出:村田和也 作画監督:水畑健二 メカ作画監督:前田清明

 大きく抉られた建物、沢山の死体、フェリス・シティ。
 頭まで覆った服装でそこにいるドミニク・ソレル(山崎樹範)達(気体を吸うのもまずいのか…)。
 『致命傷となる反撃を受ける事も無く、突如活動を停止した抗体コーラリアン。その理由は不明。
群れの規模、行動半径から逆算し、その活動時間は1246秒』
 その数字に何か思い当たるものがあるらしいドミニク。

 月光号はフェレスの難民船からの救難信号を受ける。

 アクセル・サーストン(青野武)はボードを完成させた。
 レントンの同級生の女の子達から怪しい男がうろついている事を聞く。
(女の子に「又会えるよね」と言われ、笑顔を見せるアクセル、カッコいい)

 難民によると、遠くの空に光の矢が落ちてきて、大きな爆発が起こり、突然街に地殻振動が、
ものすごい濃さのトラパーと一緒にデカイまん丸い雲がみるみる内に湧き上がって、
気が付いたら町中に奴らが…。
 「光の矢…。トレゾワで見た、あの…」とタルホ(根谷美智子)が言うと、
「もう猶予はねえ。すぐにスペック2のボードを受け取らねえと。まじで始めるつもりだ、デューイの奴」
とホランド(藤原啓治)が言う。

 街の人々を手伝い、荷物を運ぶレントン(三瓶由布子)。
 小さな男の子が一生懸命荷物を運んでいたので、ほめ、名前を聞く。
 その子は目の前であの化け物に両親を殺され、言葉を失っていた。その時、音がし、その方を見るレントン。
 エウレカ(名塚佳織)が荷物を運ぼうとして、落としたのだった。
 レントンはエウレカの体を気遣うが、「やらせて!」と言うエウレカ。
 男の子がそんな彼女に水の入ったコップを差し出す。
 しかし男の子はエウレカをまじかに見て表情を一変、おしっこをもらし、コップも落とす。
 エウレカの目が、あの化け物達と同じだったからだった。
 「どうすれば良い。どうすれば、許してもらえるの。お願い、教えて!」と頭を押さえて叫ぶエウレカ。

 デューイの次の作戦は3時間後。着弾照準はグレミコワ。

 月光号にアクセルからの連絡が入る。ボードをレイラインに乗せ、月光号に送ると言って来た。
 軍警察が踏み込んで来るが、大型クレーンで突破、車を乗り換え、ボードを引っ張っていく。爆発するガレージ。 凧に引っ張られ、上空に上がっていくボード。ケーブルを切り離そうとするが、ケーブルが切り離せない。
 崖が迫っていた。
 しかし車を止めるなと言うアクセル、
「今ブレーキをかければ、凧が失速する。ボードをレイラインに乗せられん!」
 そして上空のボードを見ながら、
「ふっ、ついこの間まで寝小便垂れとった赤ん坊が、いつからだったかのお、
わしに手を引かれんでも一人前に歩けるようになったのは。あっという間だ。本当にあっという間だったあ」
 あせる発掘屋(金子由之)。
 「じきに奴も大人になる。もうわしなんぞが手をかけんでも。わしがかまってやれるのも、これが最後なんじゃあ。最後にあのボードを届ける。必ず届けるんじゃ」
 「じっちゃーん」と叫ぶ発掘屋。「受け取れー!レントーーン!」崖を落ちる車。(カッコよすぎるアクセル)

 オレンジのゼロ二号弾を投下するアゲハ隊。反応するエウレカとアネモネ(小清水亜美)。
 行きたくないと叫ぶアネモネ、例の注射を打たれる。
 ドミニクは捕まえられていて、やったのはアゲハ隊の子供達だった。
 「間もなくクテキュウが発現する。直ちにコーラリアンの観測に向かわせろ」これがデューイの命令だった。

 クテキュウが発現した所は、ボードとのコンタクト・ポイントだった。
 月光号は軍の船にも気づく。もちろんあちらも気づいた。しかし交戦は避けろとアゲハ隊の子供は言う。
 クテキュウと抗体コーラリアンの観測が優先。
 しかしそれを聞いた薬を撃たれているアネモネは闘志満々、勝手に行動する。ニルヴァーシュも出る。
 アネモネがバスクード・クライシスを発動しようとした時、ボードも来る。
 ジ・エンドの攻撃をスイスイとかわしていくニルヴァーシュ。スペック2の性能に驚くレントン。
 エウレカがレントンの方を向き、「行こう、レントン」と言う。
 レントンもエウレカの方を向き、微笑みながらうなづき、「うん。一緒に行こう」、二人手を重ねる。
 アミダドライヴが立ち、光の柱が出現する。それを見て「セブン・スウェル?」と言うドミニク。
 「違う!この輝きは、そんなんじゃねえ。こいつこそが…」とホランド。
 ジ・エンド、ニルヴァーシュにあっさりやられる。
(BGMは一番最初のオープニング・テーマ。やっぱり今のは、ねえ…)
 終わった後、顔を手で覆い、「お願い。手を握って」とレントンに言うエウレカ。手を握るレントン。
 ゾーンと一緒に抗体コーラリアンは消えて行った。アネモネはガリバー(杉山大)を抱きしめながら震えていた。  言う通りにしなかったアネモネを責めるアゲハ隊の子供。

 モリタさん(小野健一)がレントンにアクセルの納品書を持ってくる。そこにはアクセルの手紙が入っていた。
 アクセルは無事だった。仕事仲間が助けたのだ。
 アクセルはベルフォレストをしばらく離れなければならなくなった事を知らせてくる。
 しかしいずれは必ず戻ると書いてくる。そしてレントンがあのお嬢さんと帰ってくるのを待っていると書いていた。 涙ぐむレントン。

 試射の結果をデューイ・ノヴァク(辻谷耕史)に知らせるアゲハ隊の子供。
 抗体コーラリアンの活動時間1246秒とは、
タイプ・ゼロが発動するセブン・スウェル現象の持続時間と同じだった。
 実験はどうやらコーラリアンの中心核を見つけるためのものらしい。

感想:コーラリアンって地中にいるのか?
 コーラリアンを駆逐するって、おそらくこの星をダメにする事につながると思うんだが。
 今回はアクセルが光ってましたね。レントンの同級生の女の子達も好き。
 しかしあの爆発で負傷者は出なかったかな。まあ、デューイのやる事はそれ以上に被害甚大だからな。
 今のオープニング・テーマって私同様嫌っている人もいれば、アニメらしくて良いと言う人もいるのね。
 レイ、チャールズや、月光号の面々には絶対受けないと思う、あの曲は。
他の方のブログを読んでの感想
 アゲハ隊の子供達も犠牲者だと思う。ちゃんとした両親がいる子に見えない。
 アゲハ作戦用に作られた子供達。名前も無いし、完璧にただの道具。私は泣きませんでした。
 すいません、エウレカでは私あまり泣いてませんね。

関連サイト
HK倶楽部セリフ
HK倶楽部面白い
HK倶楽部気が付いたこと
師匠の不定期日記画像あります
ToyandDiary二話とのリンク

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女を泣かす男

「女を泣かす男」野ブタ。をプロデュース 第7話 ☆☆☆☆☆
脚本:木皿泉 原作:白岩玄 音楽:池頼広 プロデューサー:河野英裕 演出:岩本仁志 

 桐谷修二(亀梨和也)、草野彰(山下智久)に小谷信子(堀北真希)をどうしたいのか聞く。
 野ブタが彰に向かって手をキツネにし、口の片一方の口角を上げている姿を想像し、もだえる彰。
 彰が一番したいのは結婚だそうだ。

 信子は蒼井かすみ(柊瑠美)に放送部に誘われ、放送部入部。
 それを機にプロデュースは取り止め、修二も放送部に入る。
 修二はさっさと友達と学校から帰り、それを見送る彰。修二は友達とカラオケやっても、ちっとも楽しくなかった。

 一方、信子はランチタイムに流すVTRのレポーターに決まった。彰は助監督に決まっていた。

 次の日、小谷リポーターのVTRが流れる。教室中それで盛り上がる。修二もそのVTRに夢中になる。

 放送部の部室に行き、クラスメイトにも好評だった事を知らせる修二。
 信子は修二にコンクールに出す映像の撮り方を教えて欲しいと言う。テーマは「私が好きな物」。

 会議室、宝くじ300万当たり大喜びの黒木広子(たくませいこ)、セバスチャン(木村祐一)、
家原靖男(不破万作)、横山武史(岡田義徳)。
 しかし宝くじは横山のせいで、ただの紙切れと化していた(洗濯機でね…)。

 VTRを撮る3人。せみに説教をするゴーヨク堂店主(忌野清志郎)に遭遇。次は横山を呪う佐田杳子に出会う。  そしてバラバラに撮りに行く3人。修二は「どういう時にあきらめるか」を人に聞くというビデオを撮る。
 上原まり子(戸田恵梨香)はどっちかっと言うとあきらめないタイプだそうだ。そして彼女はビデオを止める。
 3年の石坂に好きだと言われたそうだ。
 修二と付き合ってるのかと聞かれ何と答えたらいいのかわかんなかったそうだ。 「私達、付き合ってるのかな」 修二、誤魔化そうとするが、それは利かなかった。
 「又いつもみたいに調子よく誤魔化すつもり?付き合ってるかどうか人に言えないなんて変じゃない。変だよ。
私このままじゃ苦しいよ。修二は苦しくないの」

 平山一平(高橋克実)の豆腐屋で互いのVTRを見る三人。修二のVTRを面白いと言う信子。
 人しか写ってない修二のVTR。放送部の部室で何度も修二のVTRを見る信子。
 「見るたびに好きになる」と信子。「す、す、好きって何よ、好きって」と彰。
 「これ、人しか写ってないんだよ。知ってた?好きな物って、人なんだよ。
面白いよね、冷たそうに見えるのに、人が好きだなんて。きっと周りの人を、ものすごく、大事にする人なんだね。そのために嘘ついたり、せこい我慢したりしてるんだよ。これ見ていると良くわかる」
 眠そうな彰を見て、教室にカバンを取りに行く信子。
 彰、修二のVTRをゴミ箱に捨てようとし、それを信子に見つかり、信子、彰をグーで殴り、彰、鼻から血を流す。  パニくる信子、修二を連れ戻す。彰、修二のビデオを捨てようとした事を彰に告白、謝る。信子、彰と帰る。
 彰にあやまる信子。
 「俺さあ、好きな人が出来たら、その人と、ずっと笑って暮らせるって、思ってたのね。
でも、ホントに暮らしたら、こんな風に、泣かしちゃう日も、あるんだろうな、きっと。
泣かしたくないのにー、泣かしちゃうんだろうな、俺は」

 放送部のみんなと、修二が撮って信子が編集したVTRを見る。
 題「私が好きなもの」逃げる店主。「わかった、あきらめます、あきらめました、写してください、きれいにね」
 校長「ああ、宝くじね、あれ、あきらめた」
 黒木「まあ綺麗にってわけにはいかないけど、あきらめたよね。でも、結婚はあきらめて…」
 豆腐屋「あきらめたら、その時点で終了って事でしょ。違いますか」セバスチャン「まあ、あきらめん事にはなあ」 桐谷悟(宇梶剛士)「俺自身の事?そりゃああきらめてる部分もあるよ」
 桐谷浩二(中島裕翔)「まだやってんだからさあ」(ドリルを取り上げようとした修二に対し)
 「今回はあきらめろ 母より」(メール)教頭「あっ、あきらめました」
 まり子「あたし、どっちかって言うとあきらめないタイプなのよね。後、後悔するし」
 くしゃくしゃになった宝くじを手にした横山、
「あきらめ切れませんが、あきらめます!成仏っ!!」と宝くじをゴミ箱に捨てる。
 「野ブタパワー、注入」と信子、いつものポーズ。「でも、あきらめ切れないの」と彰。
 「これ、あきらめちゃうの?」とカメラを手に信子に問う修二。うなづく信子。
 「次行こう、次!」とカメラに向かってポーズを決める彰。教頭のヨコヤマ呪い人型揚げ物を背景にEND.
 VTR、候補に残る。

 夜。女が放送部に入り、信子のVTRを目茶目茶にする。信子の元にかけつける彰と修二。
 あやまる信子、涙を流している。「何でそんな自分の感情をむき出しに出来んだよな」と犯人の事を言う修二。 「出来ちゃうのよ~ん。せっぱつまった人間は。俺もしちゃったし」と彰。

 今の俺じゃダメだと野ブタを諦める宣言をする彰。3人でいる時の野ブタが一番好きと彰。
 そんな彰に修二は提案をする。

 休みの学校に来る二人。
 放送室にいる彰、学校に誰もいない事を修二に確かめてもらい、
「野ブター!好きだー!!」とマイクに向かって叫ぶ。
 「野ブタの読んでる本が好きだ。野ブタの歩いている道が好きだ。野ブタがいる屋上が好きだ。
野ブタのいる所は全部好きだ。大好きだ。ではでは、そんな野ブタのために歌います」
 ♪もしもこの船で、君の幸せ見つけたら、すぐに帰るから、僕のお嫁においで♪
(きっと彰はNHKの“ナツメロ”が好きに違いない)
 「何で歌まで歌ってんだよ」と廊下にいる修二は一人つぶやく。
 ♪月も無くさみしい、暗い夜も、僕に唄う君のほほ笑み。船が見えたなら、濡れた体でかけて来い。
サンゴでこさえた、赤い指輪あげよう♪
 教室にいる修二、窓の外の廊下を歩いているまり子に気づく。まり子、バスケの早朝練習なのだそうだ。
 去っていこうとするまり子を呼び止める修二。
 「俺達、本当に付き合ってんのって、聞いたじゃん。
俺さあ、今まで、人を好きになったって事が、無くて、だから、まり子の事、好きだって思った事が、無いんだ。
なんか、恋愛みたいに、自分をコントロール出来なくなるのが、苦手って言うか、そういうのが嫌いで。
だけど、周りの奴らには、恋人がいるんだっていうふうに、思われたくて、それで、まり子と一緒に、
弁当食べたりしてた」
 「それは、これからもそうなの?この先、あたしを好きになってくれる可能性は?」「…ない。ごめん」
 去っていく修二。泣くまり子。
(ひどい事言ってるんだろうが、今までで一番誠実な態度をとった修二。いい加減な前より好感が持てる…)
 放送室を出ようとする彰、何かひらめく。

 夜の公園、柵に座る修二。彰は壊されたVTRを豆腐屋のおじさんに直してもらう。
 野ブタ、一人でいる修二に気づく。「どうか、した?」
 「…まり子に、ひどい事言っちゃった。あしたから、憎まれんだろうな、俺。
人にさ、人に嫌われるなんて、…怖いよな」
 野ブタ、修二を抱きしめる。「大丈夫。誰も、嫌いになったりしないから」
 野ブタ、修二から離れ、「ごめん。…ごめんなさい」野ブタ、去っていく。
 “野ブタに何か言ってやらないと。笑って何か言ってやらないと。野ブタが気にすんじゃんか。
そう思うのに、俺は、動けなかった”
 ひどい状態の信子のVTRを見る彰。そこには信子が写っていた。
 “野ブタに抱きしめられて、初めてわかった。俺は、さびしい人間だ”

感想:つまり三角関係という事でしょうか。あの阿弥陀くじは誰だって感動するよな。
 でも、まり子ちゃんみたいな可愛い娘になんでドキドキしないんだ、修二は!おかしい…。
 彰、あきらめないで、アタック、アタック!宝くじはダメもとで、掛け合ってみたら良いのに…。
 ああ、犯人は、わかっちゃいましたね…。うん、間違ってましたね、私…。ちなみに野ブタ占い、私は野ブタ。
 まあ、そうだよね、一番近いよな。一番遠いのは修二か。

野ブタ。をプロデュース
白岩 玄著
河出書房新社 (2004.11)
通常24時間以内に発送します。

関連サイト
ぽいぽいぽぽいぽい
原作を読んだ方。
どらま・のーと
私でもいいですか?別館
どらまにあ

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ハリー・ポッターと炎のゴブレット

「ハリー・ポッターと炎のゴブレット Harry Potter and The Goblet of Fire」2005 米 2h37 ☆☆☆☆
監督:マイク・ニューウェル(Mike Newell)製作:デイビッド・ヘイマン(David Heyman)脚本:スティーヴ・クローヴズ(Steve Kloves)原作:J・K・ローリング(J.K.Rowling)音楽:パトリック・ドイル(Patrick Doyle)

原作読みましたが、福祉施設にやっちゃいました。記憶で書いています、最後まで。中尉!

 男(Eric Sykes)は無人のはずの屋敷の窓に明かりがついているのを見つける。
 どっかのバカな若者が勝手に入ったのかと見に行ったら、
そこにはワームテール(ティモシー・スポール Timothy Spall)と若い男(デーヴィッド・テナント David Tennant)がい、椅子に座っているらしいヴォルデモート(レーフ・ファインズ Ralph Fiennes)に話しかけていた。
 男の横を大蛇が通り過ぎ、男はヴォルデモートに殺される。
 その様を夢に見てうなされるハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ Daniel Radcliffe)、
ハーマイオニー(エマ・ワトスン Emma Watson)に起こされる。
 ハリーとハーマイオニーはロン(ルパート・グリント Rupert Grint)の家族と一緒にクィディッチ・ワールドカップの決勝戦に行くのだ。
 途中でロンの父親アーサー(マーク・ウィリアムス Mark Williams)の同僚ディゴリー(Jeff Rawle)とその息子のセドリック(ロバート・パティンスン Robert Pattinson)と合流、
ポート・キーのブーツに触り、会場に一気に着く。
 その大会には世界最高のシーカー、
ビクトール・クラム(スタニスラフ・アイエネフスキー Stanislav Ianevski)がいて、ロンは彼の大ファンだった。
 しかし会場にデス・イーターが現れ、皆、大混乱。男が闇の印を空に描いて去っていった。

 今年は3大魔法学校対抗試合が開催される。
 フランスのボーバトン校、ブルガリアのダームストラング校の生徒達がやってくる。
 この試合に申し込めるのは17歳以上だけ。なのに炎のゴブレットはハリー・ポッターの名前も吐き出した。
 もちろんハリーはゴブレットに名前を入れていない。
 ゴブレットから名前が吐き出されたと言う事は魔法の契約が結ばれたと言う事。
 魔法省国際魔法協力部の部長のバーティ・クラウチ(ロジャー・ロイド・パック Roger Lloyd Pack)はハリーの出場を決定する。
 ハリーは学校の生徒達から、ゴブレットに名前を入れたのではないかと疑われる。
 ロンまでハリーを疑い、二人の仲は険悪になる。そんな時、ハーマイオニーが来てロンの伝言を伝えてくる。
 ロンも一緒に着いて来たのだが、口はきいてくれなかった。
 ロンの言う通り、ハグリッド(ロビー・コルトレーン Robbie Coltrane)に会いに行く。
 ハグリットはハリーに最初の課題のドラゴンを見せる。
 ハリーは新任の闇の魔術に対する防衛術の先生マッド-アイ・ムーディ(ブレンダン・グリースン Brendan Gleeson)のヒントを元に、箒を呼び寄せ、何とかクリアする。
 ドラゴンに追いかけられて死ぬ思いをしたハリーを見て、
ロンもようやくハリーがゴブレットに名前を入れるわけが無い事に気づく。
 次の課題のヒントになるはずの金の卵は開くとものすごい耳障りな音がするだけで、
なんだかさっぱりわからなかった。
 ハリーがドラゴンの事を教えてくれたお返しにと、ホグワーツ校の代表選手セドリックがヒントを教えてくれる。
 ハリーがセドリックの言う通りに風呂に金の卵を持って入ると、
そこには嘆きのマートル(シャリー・ヘンダースン Shirley Henderson)がいて、
セドリックが卵を風呂の中で開いたと教え、
その通りにすると水中から1時間以内に大切な物を取り返さなければいけない事がわかった。
 どうすれば良いかわからず悩んでいると薬草学に詳しいネビル・ロングボトム(マシュー・ルイス Matthew Lewis)がエラ昆布の事を教えてくれる。
 ハリーは見事、大切な物、ロン、だけではなく、
途中でリタイアしたボーバトンの代表者フラー・デラクール(クレマンス・ポエジー Clemence Poesy)の大切な妹をも助ける。

 そんな中、クラウチが殺される。
 ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン Michael Gambon)の部屋に行ったハリー・ポッターはそこで憂いの篩に吸い込まれる。
 そこでは、ダームストラングの校長カルカロフ(ペジャ・ビヤラク Pedja Bjelac)がいて、
デス・イーターの名前を言っていた。
 彼はスネイプ(アラン・リックマン Alan Rickman)をデス・イーターとして告発したが、
スネイプは途中から寝返ったとダンブルドアが弁護。
 次にカルカロフはクラウチの息子、バーティ・クラウチ・Jrをネビルの両親をはりつけの呪文にかけたと告発、
クラウチ・Jrはアズガバンに送られた。
 クラウチ・Jrの顔はあのヴォルデモートと一緒にいた若い男の顔だった。

 最後の課題は生きている生垣の迷路の奥にある優勝カップを探す事。
 ハリーはセドリックと同時にその優勝カップを掴む。その優勝カップはポート・キーで、二人は墓場に飛ばされる。 それはハリーが夢に見た場所で、近くにはヴォルデモートの父親の墓があった。
 セドリックは現れたヴォルデモートに殺され、ワームテールがヴォルデモートをハリーの血を使って復活させる。  ヴォルデモートはハリーの拘束を解き、ハリーに杖を与え、二人の戦いが始まる。
 二人の杖は同じ不死鳥の尾羽を芯にした兄弟杖。
 それゆえに、直前呪文が発動、ヴォルデモートの杖からまずセドリックから始まって、殺されたマグル、
そしてハリーの両親が出てくる。
 彼らがヴォルデモートに対抗している間に、ハリーはセドリックの死体を抱え、ポート・キーを呼び寄せ、
本来移動するはずだった場所、皆が待っている場所に戻る。
 動揺するハリーをマッド-アイ・ムーディが自分の部屋に連れて行ってくれる。
 しかしハリーは彼が、ハリーがしゃべっていないのに、
ハリーがヴォルデモートに会った場所が墓場である事を知っていたので、不審に思う。
 間一髪の所をダンブルドア校長達が助けに来る。
 マッド-アイ・ムーディ本人は、カバンの中に閉じ込められていて、
偽のマッド-アイ・ムーディはアズガバンから脱走したクラウチ・Jrだった。

感想:ろくに覚えてないから、何となくだけど、3作目の方がイマジネーション溢れていて、テンポも良く、
良かったかな。
 原作はこれが一番怖くて好きなのだが…。
 いや、3作目も、ハリーの父親達仲良し3人組が良い感じで好きではあるが…
(5作目で、この3人組のイメージが悪くなってしまうが…)。
 PG13だったかな、初の指定らしく、怖くしたらしいが、原作はもっと怖かったぞ。原作長いから、
私のような読んだとたんに忘れるようなぼんくら頭で、無いシーンを少しは指摘出来る。
 仕方が無いけどね。てんとう虫が出てこないのは残念。
 5作目で、それを盾にリータ・スキーター(ミランダ・リチャードスン Miranda Richardson)を脅迫するのだが、どうするんだ?
 あの描写は無しか…。名前つきで居場所がわかる地図も活躍しなかったね。
 私は覚えていなかったがエラ昆布をくれたのは屋敷しもべ妖精のドビーなのね。
 あのボーバトンの校長マダム・マクシーム(フランシス・デ・ラ・トゥーア Frannces de la Tour)に巨人の血が流れているのではないかと言う描写も無し。
 確かフラーにも何かフェロモンを発揮するような種族の血が流れてなかったっけ。
 チョウ・チャン(ケーティー・ラング Katie Leung)はあまり美少女じゃなく、
もっと他にいなかったのかと言う感じだが、彼女のせいではないね。
 演技がうまかったのかな。
 彼女、ネットである事無い事散々書かれたらしいから、
こういうファンが一杯いる作品の主人公が好きになる女の子の役をやるのは大変ね。
 ビクトール・クラム役の人は私がイメージした感じではないが、私がイメージしたよりピッタリな感じ。
 ところでクラムって頭が悪いって設定だったけ? セドリックもフラーもらしかった。
 ジョージ&フレッドのウィーズリーの双子(オリヴァー&ジェームズ・フェルプス Oliver&James Phelps)は相変わらず楽しくて好き。次の作品ではぜひ大活躍してもらいたい。
 テントの中が家同様なのはホントに魔法最高って感じ。でも、許されざる三つの呪文の事を考えると…。
 偽のマッド-アイ・ムーディは良い授業をしたんじゃないかな。
 彼がネビルの両親にした事を考えると腹が立つが…。
 ネビルは私お気に入りのキャラですからね、次の活躍に期待します。
 ネビルって薬草学に詳しくて、ハリーやロン達よりちゃんと踊ってたっけ。
 彼が実に良い子で、結構勇気がある事は知っているが…。あのインド人の彼女達、お気の毒でした。
 ハリーやロンにはもったいない美人さんでしたね。
 私はワームテールが最後に、指輪物語のゴクリみたいに、キーになるのではないかと思っていますが、
さてさてどうなんでしょう。
 レーフ・ファインズの美しい顔が見られず、残念です。マッド-アイ・ムーディの目は良く出来てました。
 スネイプ先生がハリーやロンを叩くシーンは好きです。後、一連の踊りの相手探しに苦労する場面も。
 風呂場でハリーが嘆きのマートルに迫られるシーンも好きです。ムーディの授業のシーンも。
 ハリーを非難するバッジも。リータ・スキータのシーンも。
他の方のブログを見ての感想
 原作ファンにはこれ、受けが良いですね。3作目が一番評価が悪そうな…。大事な所を削ったのかな…。
 ろくに覚えていなかったから…。原作知らない人は、良くわかりにくいと言う人と、面白いと言う人がいる。
 私としては、やっぱり最後の場面もっと工夫して欲しかった。
 アドレナリンにより、一人一人がくっきり見え、恐怖により、実物より大きく見えるという描写をするとか。
 ヒッチコックのように工夫して欲しかったな。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット 全2巻
J.K.ローリング 作
静山社 (2002.11)
通常24時間以内に発送します。

関連サイト
にわうたぶろぐ原作に詳しい方

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猫おどりの空に舞う

「猫おどりの空に舞う」絶対少年 第12話 ☆☆☆☆☆
監督・絵コンテ:望月智充 シリーズ構成・脚本:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 音楽:七瀬光 演出:根岸宏樹 作画監督:加来哲郎 乙幡忠志

 崩れる小学校の裏山。土砂崩れが猫おどりの会場を襲う。
(何となく、アジアの津波、思い出しちゃいますね。泣けてくる…)
 幸い、土砂崩れに飲み込まれた人は誰もいなかった。光と猫を追いかけたおかげ…。
 腰を抜かす深山美佳(鈴木真仁)。美佳ねえに手を差し出す美紀(三橋加奈子)。
 その様子を見ていた逢沢歩(豊永利行)に「あむ。約束。行こう」と歩のシャツを握りながら、
向こうを指差すわっくん(竹内順子)。
 「あむ」わっくんに向かって笑顔を見せる歩。わっくんも笑顔を見せ「いっぱい遊べるね」と言う。
 わっくんに連れられていく歩は、美紀には手を差し出して歩いているように見える。
 「いっぱい、いっぱい、遊べるね」それを聞き、ぼんやりとした美玖(斎藤千和)気づき、怒りの猫顔になる。

 崩れた大量の産廃跡。

 「全然ダメだ!」とおたまじゃくしを掲げながら言う美玖。立ち止まる歩とわっくん。
 「おまえも、おまえも、間違いだらけだ!」とわっくんを指差し、歩を指差し、言う。「約束だから」
 「一緒に行くって、はっきりそう言ったのか」「はっきりとは…」「だったらそんな約束は無効だ」「そんな乱暴な…」 「行きたいのか」「その…」「逢沢歩は黙ってろ!」美玖、わっくんに近づき、「わかってるはずだぞ」
 「あむ、行くって…」
 「歩がいるのはこっち側で、わっくんがいるのはあっち側だ。十年前それがちょっと混ざった。
十年かかったけど、待ってたお友達はちゃんとやって来て、一緒に遊んだんだ!それで終わりだ」
 「もっと遊ぶ…」「混ざったままは良くない」「いいのー!!混ざってていいのー!!」歩「わっくん」
 「あむ、行こう。行こう、あむ。ねえ、あむ!」美玖「あのな、わっくん、良く見てみろ」「ん」
 「逢沢歩は、もうわっくんと遊べる歳じゃない」わっくん、あらためて歩を見上げる。
 目を大きく見開き、涙を湛える。美玖「見たくないものが見えないのは、どっちも同じなんだな」
 「め。行かないとあむ忘れる。行かないの、め!!」
 歩、わっくんの目線にまで腰を下ろし、「僕はわっくんの事を忘れないよ」「わすれる!」
 「ビッ」と言いながら、おたまじゃくしを歩とわっくんの間に突き入れる美玖。
 「逢沢歩は忘れない!だってこの夏、わっくんと遊べたんだから」「遊べた…」
 「逢沢歩は遊べる歳じゃないのに、わっくんと遊んだ。だから忘れない。今までの友達とは違う。
友達は何人もいたけども、みんないつかわっくんが見えなくなる。そうだな。でも、でも、逢沢歩はちゃんと見てた。この夏、ずっとわっくんと向き合ってた。それに甘えちゃダメだ」
 「だって…」「だってって言うな!」涙を湛えたわっくんの目。横を向くわっくん。美玖の目にも涙が溢れてくる。
 こらえて、笑顔を見せる美玖。「あっちとこっち、混ざり続けたら、ダメなんだ。わっくんは、知ってるはずだ」
 わっくんのポンチョ消え、着物姿に戻る。美紀達が来る。美紀にもおぼろげにわっくんが見える。
 美紀の方を見る歩。美紀、良くわからぬながらも微笑を返す。
 歩、わっくんの方を向き、「ごめん。僕は、いけない。こっちにいたい」
 「こすけも、わきちも、まさおも、あむも、だいっきらっい!!」わっくん、かけて行ってしまう。美玖、倒れる。
 すごい熱。

 沢山の暖色系の光、実体になる。それを見上げる町の人々。
 須河原晶(松本美和)「不可思議な発光体。突然の猫の大行進。その直後に起こった崖崩れ。
それらは全て、この前兆だったのでしょうか。それにしても、これは一体なんなのでしょうか。
飛んでいる姿は生物のごとく、静止した様子は機械のごとく、しかし、実際にはそのどちらでもなく、まるで、
真夏の夜の夢のような、そう、しいて言うなら妖精、二十一世紀のフェアリー達、…あっ」
 わっくんのおぼろげな姿を見る須河原、気を取られていると、
「続けろ」と堂丸史郎(西前忠久)に言われてしまう。
 「そう、これは、物に宿った、現代の妖精です」

 鏑木拓馬(加瀬康之)「うそだろ…」阪倉亮介(斎藤恭央)「何が」「これ」
 笑子(松本吉朗)「見えとるんやろう?
見えとるんやったら、見た自分を信じるか、それとも、益体も無い常識っちゅうもんを信じるか、
自分で選んだらええ。それだけの話や」(笑子さん、ス・テ・キ…)

 海野潮音(清水愛)の前にピンク紫のフェアリーが来る。傾いて、音を出すフェアリー。
 潮音が触ると、光る、上空に上がる。涙が出てくる潮音。(潮音のこと、なぐさめたんだよね)

 たなやの前には藤堂麻子(水野理紗)と鈴木平五郎(宝亀克寿)。
 平五郎さん、面白いものをみたので、もういいかと、祭りにはいかなかったそうだ。で、たなやの前でロクを待つ。 「面白いものなら、そこにもいますよ」と麻子。フェアリーが前の方にいた。「世界の被膜と関係ありますか」
 ロクが来て、フェアリー去る。「綻びたんでしょうな、被膜が」

 祭り会場にかけつける深山父(小和田貢平)、やってくる深山三姉妹と歩に会う。
 美玖は美佳に背負われていた。救急を呼ぶと父。美玖を背負い、父と一緒に行く美佳。
 「一緒に行かなくて良いの?」と歩。「逢沢君は?」と美紀。「ん」
 「行くとか行けないとか、なんかそんな事言ってた」顔をそむけ、下を向く歩。
 「あの…」と美紀が何か言いかけると、「深山ー!逢沢ー!」と亮介がやって来、「おまえらも見たか」と言う。
 美紀「見た。それに、河童も見たかも」「はあっ。おい、河童って…」そこに須河原が車乗って現れる。
 「ねえ、阪倉君、あんたの勝ち。河童いるかも」「須河原まで」須河原行く。
 「なんだよ。急に理解者が増えちまった。おまえは?逢沢も見たか?」「いや。でも、河童もいて良いと思った」  「も?」「だって、あんなのいるんだし」上を見る歩。上にはフェアリー。「そっか。そうだな」

 須河原、産業廃棄物の不法投棄の現行犯逮捕を見る。
 犯人達、太目のお父さん、やつれたお母さん、その腕に抱かれている子供を見て、
「笑う関取、泣き叫ぶ老婆、怒り狂う幼児」

 映像をチェックする堂丸。フェアリーが写っていない。ため息をつき、持っていた紙を落とす須河原。
 紙にはフェアリーの絵。(須河原の本「妖精たちの夏」の表紙絵そっくり。つまり自分で絵も描いたと…)
 「あんだけいたのにさあ」「ホントにいたのかなあ」「何バカな事を」
 「第一次世界大戦の頃、ヨーロッパの片田舎でとんでもない奇跡があった。らしい」
 「おお又随分飛んだな。何それ」
 「奇跡は何度かあったが、太陽のダンスと呼ばれる最後の奇跡が、すさまじいんだ。
その場にいあわせた人の数、およそ七万」
 「はあ。七万人全員が目撃した?」
 「と言う事になってるな。当日は雨だったが、奇跡の直前にやみ、雲が割れて太陽が現れた。
太陽はぐるぐると回転し、様々な色彩を発して、地上はその光で虹色に包まれたそうだあ」
 「太陽の?」「さらにその太陽は、じぐざぐに移動して、下降と上昇を繰り返した」「太陽って言うより、UFOだね」 「当時UFOと言う言葉は無かった。その言葉が一般的になるのは、第二次世界大戦後の事だ」
 「じゃあ、言葉知らなかっただけで、それってやっぱり…」「違うな」「おお、断言したね」
 「七万人は奇跡を待っていたんだ。太陽のダンスかUFOか、どっちが奇跡にふさわしい」「そりゃまあ」
 「人は自分の見たいものを見る。
早い話が、おまえさん、あれを妖精と言ったが、人によったらあれだってUFOだろ」
 「呼び方はどうあれ、あれがいたのは事実だよ」
 「だからさ。見た奴には事実だろうけど、見てない者にとっては、何も無かった」
 「あの場の全員が見たわけじゃないと?」
 「見たいものを見ると言う事は、見たくないものは見ない、見えないって事でもある。
どっちにしろ、これは使えん。
猫おどり会場に土砂崩れ、因果関係はともかく猫の大行進、奇跡的に死傷者がゼロ、それで十分じゃないか」   「今回はそれでいいよ」「ん」
 「見えたり見えなかったり、写ったり写らなかったり。私達の常識が通用しない何かが、この世界には存在する。その証拠が、ここにある」
 「写ってないのに」「ノイズ、あれがいたから、こんなノイズが入ったんでしょ」「なるほど」
 「だから私は追っかける。ビデオに写ってなかったからって、見た事実まで否定されるわけじゃないもんね」
 ビデオ画面に写っている須河原
「…そう、これは、物に宿った、現代の妖精です。これを私は仮にマテリアルフェアリーと名づけたいと思います」

 自転車で走る歩。頭屋の森の前には美紀と美玖。美玖、熱は下がったんだが、元に戻ったそうだ。
 「逢沢君の知らない美玖になってるかも」
 美玖、頬染め、ちらっと歩を見、「こんにちは」とか細く言って、下を向く。「あの…」
 「ぬいぐるみ、もういらないから返しに来たの」「返すって?」
 美紀「えーと、良くわかんないんだけど、神隠しの事話したよね」
 「うん。それからだっけ、ぬいぐるみと話すようになったの」
 「そう。でね、そもそもの発端がここだから、古くなったお札を神社に返すみたいに、これも」「そうなの」
 美玖「はい」美紀「でも、ここ、入っちゃいけない場所でしょう」歩「いいよ。僕が置いて来る」
 一人ぬいぐるみを持って頭屋の森に入っていく歩。井戸の前を過ぎ、わらじの所に着く。
 思いっきりぬいぐるみを投げる歩。鳥居の後ろの碑の前に落ちるぬいぐるみ。

 横浜に帰る歩、美紀にたまにメールしていいかと聞く。もちろん、私もすると美紀。二人握手。
 たなやから出てきた潮音、「今の逢沢君?」と聞く。横浜に帰った事を伝える美紀。
 潮音、美紀に対して「ねえ。わたしやっぱ、あんたの事嫌い」と言う。「知ってる。んで、知ってた?」「ん」
 「実はわたしも、あんたが嫌い」目を見開く潮音。美紀、意地悪く笑う。潮音、くやしそうな顔をし、そして笑う。

 車上の歩。田菜はどうだったと聞く稀代秋之(浜田賢二)に、来て良かったと答える歩。携帯が鳴る。
 「美紀で~す。メールとかしてみた。ちゃんと返事くれないと。パ~ンチ☆」と書いてあった。
 微笑む歩、ふと外を見る。わっくんがぬいぐるみを抱えて、手を振っていた。

 横浜。歩道橋を歩く黒尽くめの女、やつれ切ったオカカ婆とすれ違う。ふと歩みを止め、オカカ婆の方を見る女。 オカカ婆の周りには、二つのオレンジの光が飛んでいた。

感想:ああ、完璧、泣けてくる…。美玖は神隠しにあった時に、あっち側の住人に乗っ取られていたのか。
 それとも、美玖の底にある、世界の意識と繋がっている存在が表に出ていたのか。わかんない。
 しかし深山三姉妹は良いな。お父さんも気が気じゃなかろう。美佳ねえに彼氏の気配が無いのが気になる。
 横浜の男は女を見る目が無いのか。しかしさびしい存在なのね、わっくん。何なのかな。
 人の想いが形になったの?これで、わっくんのセリフ全網羅!
 まあ、空耳アワー気味の私の耳は間違っている可能性が高いが…。
 DVD買って悔い無しの再度の鑑賞に堪えるアニメね。
 しっかし、美紀も須河原もわっくんを見て河童を想像するのね…。

絶対少年
絶対少年
posted with 簡単リンクくん at 2005.12. 1
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