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無人街 他

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」
原作:士郎正宗 シリーズ構成・監督:神山健治 ストーリーコンセプト:押井守 キャラクターデザイン:後藤隆幸 西尾鉄也 オリジナルキャラクターデザイン:下村一 メカニカルデザイン:寺岡賢司 常木志伸 美術監督:竹田悠介 東地和生 音楽:菅野よう子 制作:Production I.G

「敗走 EMBARRASSMENT」☆☆☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:神山健治 作画監督:小西賢一 絵コンテ・演出:吉原正行

 バトー(大塚明夫)の銃の照準がクゼ(小山力也)の心臓のあたりをポイントしている。
 「PKF仕様の義体を過信してるのか」「とっくに耐用年数は過ぎている。優位性は無い」
 「それでも貴様が勝つってか。気にくわねえな」クゼに向かって銃を撃つバトー。
 クゼは手でそれを何発か受け止めて(貫通してるが)、バトーの弾をよけながら、バトーに素早く近づく。
 ナイフでバトーを攻撃するクゼ、バトーの銃を足で払いのける。
 銃を落としたバトーはナイフを取り出し、クゼを攻撃する。大きく飛んだクゼを追い、飛び移るバトー。
 クゼは足を使いバトーのナイフを払いのける。丸腰になってしまったバトーをナイフで攻撃するクゼ。
 バトーのひじがクゼの顔にヒット(ウワー、クゼの顔が…。作ったもんだけどさ…)、
クゼはナイフを落とし、バトーのこぶしがクゼの顔に炸裂。
 「痛覚を切ってる義体をノックアウトするには、脳を揺らすしかねえ」バトーの攻撃を防御するクゼ。
 バトーの足を掴み、そのまま倒してバトーの足をねじる。
 バトーは上の方にあった金属の棒をひっぺがして、クゼを攻撃するが、逆に取られて、
コンクリート面に串刺しにされる。
 それをこっそり影から見ている赤いパーカーの若者(保村真)。クゼ「お前、元レンジャーか」「だったら何だ!」  「強いな。俺が勝てたのは僅かな動機の差だろう。俺にはまだやらなければならない事がある。俺を追うな」
 クゼは走り去る。

 サイトー(大川透)、コードを踏んだ跡を見つける。
 パソコンが落ちているのを見つけサイトーが近寄ると、上からコイルが飛び降りてくる。
 サイトーはかわして、銃撃し、コイルは倒れる。 しかしコイルは立ち上がってくる。
 コイルに脳殻は無く、リモート死体。
 コイルはサイトーに襲い掛かり、サイトーはコイルに乗っかられるが、
タチコマ(玉川紗己子)がコイルを銃撃して倒す。
 「バカヤロウ!俺まで殺す気か!」
 「御安心ください。射撃制御ソフトの向上により、サイトーさん以上の精度でピンヘッド出来ますから」
 「…。ちっ。どういうことだ。こいつ、いつから前頭葉を焼かれてたんだ。異臭がしてるぞ。
それに、リモート死体だとして、この大深度地下までどうやって電波を飛ばす」
 「んー…」あたりを見回し、「あれを使ったのでは?」SAGAWAと書かれた装置が稼動していた。

 タチコマとアームスーツが戦ってる所に、草薙素子(田中敦子)ともう一体のタチコマが現れる。
 素子はバトーの名を呼ぶが答えは返ってこない。素子とタチコマはアームスーツを攻撃し破壊する。
 タチコマからバトーの行方を聞き、後を追う。素子はバトーを見つけ、棒を引き抜く。
 素子はバトーを残してクゼを追う。

 クゼは船の係留場所に着く。あの若者は船を下りたらしいと聞く。難民が撃たれる。
 クゼがロープを解き、船は出港。素子はクゼ本人を見る。クゼも船を追う素子を見る。船は外に出る。
 武器を入れた箱の上においてある8個の白い折鶴。素子はそれを一つ持って行く。

 アームスーツのパイロットもリモート死体だった。佐川の人間か現地の労働者。
 スーツは陸自に納品される前の代物。素子はそれらの報告を聞き、先を急ぐ。若者がそれを見ていた。

 クゼ達。空からきた場合を想定し、対空砲を準備する。

 ティルトローターが下りてくる。バトーの様子を見てトグサ(山寺宏一)が飛び降り、駆け寄る。
 若者がティルトローターに乗り込み、イシカワ(仲野裕)は彼が爆弾を体に巻いているのを見て、
ティルトローターから飛び降りる。
 ティルトローターが若者ごと爆破される。イシカワが倒れている。

 ほうえい丸。何かに気づいたかのように後ろを見、スイッチを押すクゼ。穴が3つ開いている左手を見る。
 スーツケースを開くと、プルトニウムがあり、蓋を閉めようとするが、異常に気づき、プルトニウムを確認する。
 カラカラだった。蓋には重しとして鉛が仕込んであった。外にいる難民「来ないな」と上を見上げ言う。
 クゼが出てきて「彼が止めてくれたようだ」と言う。
 プルトニウムが手に入ったと言う難民の言葉を否定しないクゼ。クゼは独りで船で出島に行くと言う。
 難民達は色丹で降りる事になる。
 「今、俺の行動を、300万の難民がリアルタイムで見つめている。ここで退くわけにはいかない」

 素子はパズ(小野塚貴志)とボーマ(山口太郎)を連れて、佐川に行く。
 見慣れない人間に佐川のセキュリティは身元を調べるが、上沢写真館の人間と出る。
 彼は主任に、写真屋の予定なんてあったかと聞くが、
あれは40年来の出入りの写真館の跡取り娘だ言われる(偽の記憶を咬まされましたな)。 誰もいない廊下。
 難民が段ボール箱で家を作って住んでいる。
 「難民か。無人化し過ぎね。特化した才能だけでは生きていけないのかもな。
お前達は情報処理室と記憶管理室をあたれ。私は社長室に行く。
この取引、内庁の演出とすれば、クゼにプルトニウムが渡っていない可能性が高い。その証拠を見つけたい。
合田の狙いは既に十中八九完成しているが、奴は難民が先に核武装したという既成事実を創り上げ、
自衛軍の派兵を決定的なものにするつもりだろう。何かを見つけて戻るぞ」
 「了解」
 「このままいけば、難民との内戦は実現し、現政権の軍拡という思惑を達成できる。
だが、悪化の一途をたどる難民問題はどう決着させる、合田」

 社長室。裸の女の義体が倒れている。加賀崎が倒れていた。
 しかしそれも義体で、どうやら倒れている女の義体で逃亡しようとして殺されたらしい。
 ジャブロフとその部下も血を流して死んでいる。データは全て消去されていた。
 情報処理室にも記憶管理室にもデータは無かった。「いまだ合田の手の上と言う事か」
 素子はポケットから折鶴を取り出す。「お前はどうする、クゼ」

 話し合う9課の面々。
 クゼの乗った船を長崎沖、天草灘で、海上保安庁の巡視船が発見したとの報告が入り、ライブ映像を見る。
 巡視船は、クゼの船を銃撃する。
 クゼが反撃、巡視船も撃つが、船長(鈴木勝美)が「燃料タンクは避けろ!
プルトニウムが吹っ飛んだらどうする!」と叫ぶ。この映像はマスコミにも流れる可能性が高く、素子は懸念する。 船が発火、巡視船が船に近づくと、異変が起きる。長崎の街の燈が次々と消えていった。
 船の陰から逃げようとするクゼもそれを見る。難民が起こしたのかとバトー。
 荒巻(阪脩)の考えでは難民がそこまではやれるとは考えにくい。では…。
 素子「憎しみの連鎖の果てにある物は、難民との泥沼の戦争」

感想:クゼとバトーの戦いを見られて幸せです~♪でも、タチコマの大活躍を見られてもっと幸せです~♪
 つまり、私は機械萌えか……。タチコマの素早い動きに萌え~♪
 やっぱり、タチコマフィギュア、買うべきでしょうか。今、私の中で欲望とのすさまじい戦いが始まっています。
 クゼの合田に対する鮮やかな反撃を期待したい所です。
関連サイト
アニヲタ西中★萌える部
式船です。

「無人街 REVERSAL PROCESS」第22話 ☆☆☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:佐藤大、神山健治 作画監督:後藤隆幸 絵コンテ・演出:川崎逸朗

 十時、駅には誰もいない。街に人影は無く、カラスだけ。軍の車が走り、軍のヘリが飛んでいる。
 九州電波塔上空からヘリに乗ったアナウンサー(檜山修之)が情勢を伝えている。
 5日前、地下鉄の通路内で発見された不発弾が大戦時に使用された戦術核兵器ではないかと疑われ、
半径30キロ内から3500万の一般市民を避難させた。
 一部では難民によるテロではないかという憶測も出ており、政府からの具体的な発表もなされぬまま、
街はまるで戒厳令下といった様相を呈している。

 ヘリの中。バトー「戒厳令ね。確かに政府の対応にも問題はあるが、軍に三権が委譲された訳じゃねえだろ」
 素子「そうだな。
クゼの乗った擬装船が出島沖で沈んだのは事実だが、そこにプルトニウムがあったかは確認出来ていないし、
偽装船の逃走を助けるかのように起きた大停電テロも、本当に難民が起こしたのかは、藪の中だ。
国民は難民に対する怒りを政府にぶつけ、政府は難民排斥への後ろ盾を強くする。
その結果が何を意味するか、誰も自分の頭で考えようともしない。
これが全て内庁による情報操作の結果だとしても、最早流布したデマは灰に戻らん」
(はっ、私も難しい事は投げちゃう方ですから、耳に痛いお言葉です)
 少し沈んだ感じの素子に、荒巻からバトーだけへの電通が「バトー、少佐の奴はどうしたんだ?」
 「出島でクゼの電脳に潜ってから少し変だって、報告書にも書いたでしょうが」
 荒巻はトグサとプロトを連れて総理に会いに行こうとしていた。
 荒巻は現場に介入できるように取り付けたそうで、そこから何かを掴めと言ってくる。
 バトーが素子を見ると、爪を噛んでいる。「なあ少佐、難民はここへ来て、なぜ口を噤んでいると思う?」
 「真実は既に現象の前に沈黙した。クゼはそう判断したんだろう。
今は口を噤み、難民にも真実を隠したまま、何処かでもう一度状況を転倒させるチャンスを探している」
 「何故そう思う?」「私が奴でもそうするからよ」爪を噛む素子。
 「心ここに在らずって感じだな。
俺達はな、お前の才能に惹かれてここに居るのは確かだが、
お前の支えになれねえ程依存してる訳でもねえんだぞ」
 「ありがとう。そういう言い方、嫌いじゃないわ」
 素子はボーマとパズに爆弾処理の作業に参加させ、自分はサイトーと行くことにする。
 バトー「おい何だよ、全員で乗り込むんじゃねえのか」
 「考えがあるのよ。それにバトーには、私の代わりにやってもらいたい事がある」又、爪を噛む素子。

 総理の部屋。日本の奇跡の手配は完了したそうだ。(合田プロデュースの日本の奇跡ね、きなくさいね)
 茅葺総理(榊原良子)はすでに自衛軍の出島侵攻を許可するつもりだった。
 荒巻はプルトニウムが出島に持ち込まれた可能性は限り無く低い事を訴えるが、
政府は既にプルトニウムが出島に持ち込まれたという前提で事を進める方針だった。
 総理は課長にこのまま待機してもらい、部屋を出る。

 バトーとパズとボーマが自衛軍の会議している所に来る。
 パズとボーマは現場に連れっててもらい、バトーは合田一人(西田健)から聞いておきたい事があると言い、
合田は了承する。

 爆弾が仕掛けられている箱には「To 茅葺 with Love」と書かれてあった。
 ボーマによるとファットマンやスカッドの弾頭にも似たようなメッセージが書かれたそうだ。
 核弾頭にする技術は無かったらしく、ただのプルトニウム爆弾に過ぎないが、
それでも爆発すれば30キロ圏内は放射能に汚染される。
 時限装置は無いが、振動式圧力センサーと光導電素子による二重の起爆装置が仕掛けてある。
 ボーマが裏蓋にも何かあるのに気づく。
 あんた本当に公安かと聞かれ、大戦中には軍にいて、仕掛けるのが専門だったと話す。

 エレベーターで上がる合田とバトー。
 どこまで状況を悪化させるとつもりなのかと聞くバトーに、難民か軍事アナリストにでも聞けと合田。
 「はっ。そんな事無えだろ。模倣者を生み出す為の媒介者の創造。あんたが昔研究していた分野の話だぜ。元々この社会は、こういった事態を生み出しやすい要素を内包している。
人類の歴史は、神話や伝説といった類をプログラムした権力者達によって作られてきた訳だからな。
そんな世界で、誰にも知られず、自己顕示欲だけを肥大化させてきた誇大妄想狂が、
自分の身の丈以上の英雄をプロデュ―スしたくなった。
個別の十一人ってのはそんな犯罪者が作った、エセ・スタンド・アローン・コンプレックスだったんじゃねえのか」  「ほう、興味深い話だ」「食えねえ野郎だ。だがお前はやはり、二流だな」合田、目を見開く。
(二流に反応する所が二流ね。自分に自信があれば、そんな言葉にびくともしない)

 プルトニウム爆弾を入れてある箱の蓋をはずし、平行反射型スイッチに、反射鏡を入れて、光を反射させ、
光導電素子を全て切除。
 下に爆縮型爆弾の模型があり、どうやら核爆弾を作れるのに作らなかったのだと言いたいらしい。

 たくさんのカラスが飛んでくる。中に一匹、白いカラスがいる。回収班、別の回収班が通過したと言われる。
 カラスたちはビルの屋上あたりに集まっている。

 ボーマに連絡を入れる素子。
 使われている爆弾は米軍のM112で、今まで難民が使用していたコンポジションC4ではなかった。

 屋上。合田「私が二流とは、どういう意味かね」
 「俺達は以前スタンドアローンタイプの天才ハッカーと出会った事があってな。
どうしてもそいつの起こした現象とこの事件とを比べちまうのさ」
 花束と蝋燭と線香の跡がある。
 「そいつと比べると、どうにもここで自決した連中が、大した存在に思えなくなってな。
それで個別の十一人の外部記憶を調べ、奴らがウイルスによって現れた、
ただの模倣者だって事実を知った訳だ」
 「ほう」
 「奴らはどっかの犯罪者が、
おそらくは中国大使館を占拠したテロ集団の名前を上手い事引き継ぐ形で作った、
思想誘導装置だったって事さ。
それでもウイルスをばら撒いたヤロウは、さぞかし自分を優秀なハッカーだと思ってるんだろうな」
 「そのウイルスを作ったのは私だとでも言いたいのかね」「そうは言ってねえ」「では私に何を話せと」
 「そういうお前は、連中をどう見てるんだ!」
 「ふん、いいだろう。
君が言うように個別の十一人がウイルスによって現れた者だとして、
君の言うスタンドアローンタイプのハッカーとやらと同様、今だ状況を拡大し続けている彼らの方こそ天才、
いや英雄と言えなくは無いかね」
 「確かに集団自決というパフォーマンスでその意志を広めはした、だが奴らは誰の英雄になった。国民のか?
そんなことはねえ。せいぜい奴らは難民問題を拡大するきっかけを作った道化でしかねえ。
現にやつらの死なんざ、既に忘却の彼方だ」
 「成る程。
だが事の本質が彼らの記憶では無く、今の状況を作り出す事であったとするなら、
個別の十一人をプロデュースした犯人こそは、天才的なハッカーだと言えなくは無いかね」
 「ああ、残念ながらそれは否定できねえ。それでも天才かと言われると、俺にはいささか疑問が残るね。
奴らの思想やウイルスから見えてくる犯人像は、自身の劣等感から抜け出したいという欲望に支配された、
個別主義者の顔だけだ。
所詮個人的な思いつきを他人に強要しているだけでは、人の心を打つ事は出来ねえ。
そこには善意でも悪意でもいい、何かしら確固たる信念の様な物が無い限り、
天才とか英雄と呼ばれる存在には成れねえ」
 黒いカラス達が屋上の柵に一列に止まっている。そして一匹の白いカラス。
(黒は合田、白はクゼのイメージ。本来は白いカラスはいじめられやすいと聞いたが)
 「信念」
 「そうだ。少なくとも俺はそう思ってる。そしてもう一つ。絶対に必要になってくる最大の要素。
運、ってやつも不可欠だろうな」
 「ほう。それは何故」
 「決まってんだろ? 天才とか英雄の存在なんてものは、詰まる所第三者の主観による処が大きい。
英雄を英雄たらしめる為には傍観者によるレスポンスが、まずは必要なんだ。
そしてそのレスポンスの内容が、英雄を高みにも上げるし地に貶めもする。それこそは運でしかねえ」
 「成る程。面白い仮説だな。それにしても君がこれ程お喋りだったとは知らなかった」「そいつは褒めてるのか」  「そう取ってもらっても結構だ」「なら褒められついでにもう一つ。この事件の中にある、不確定要素についてだ」  「ん?」…
 「あの日、個別の十一人の中で唯一自決しなかったクゼヒデオ。
奴はその後何処へともなく姿を消し、再び姿を現した時には難民達の指導者になっていた。妙な話だよなあ。
こいつは偶然なのか? それともはじめっから仕組まれていた事なのか?」
 「他の十一人とは真逆の行動に出たのだから、それは不確定な要素なんだろう。
だがそれとて結果的には、難民排斥に寄与していると、取れなくは無い。
行動の種類こそ違えど、同一の結論に向けて事態を牽引している事から考えれば、犯人は見事、
不確定要素までプロデュースしていたという事になるだろう」
 「そう来るか。ま、確かに奴の行動は、難民排斥を早めていると言えなくもない。
全国ネットで流れた擬装船での逃走劇を、さらに印象づけた長崎大停電テロ。
そして今俺達の真下に仕掛けられている核爆弾。クゼにここまでやられたら、政府も本気にならざるを得んだろう。だがしかし、これをやったのは本当にクゼなのか?
実は奴をプロデュースしている犯人の捏造なんじゃねえのか?
もっと言えば、そのプロデュースしている犯人は、自分でも気付かないうちにクゼに手を貸し、
奴の行動を模倣し始めてると言えなくは無いか?」
 「どういう事だ」
 「クゼは択捉から出島に戻ったが、その手にプルトニウムは無かった。
本来ならその事を難民に告げ、一旦事態を収拾したかった筈だ。なのに、プルトニウムを使ったテロまで起きた。ではどうするか。自分をプロデュースしようとする者の思惑に乗って、ブラフで宣戦布告するか?
だが奴は何もしなかった。今は口を噤み、難民をも黙らせ、事態を逆転出来るチャンスを窺っている。
いやむしろ、口を噤んだ事で状況をコントロールできるカードを得たのは、
もしかしたらクゼの方なんじゃねえのか?
本来不確定要素でしかなかったクゼが、実は真の天才、英雄なのだとしたら、
いつのまにかプロデュースしていると思っていた奴の方が、
いつしかクゼの模倣者に成り下がっちまっていたとは、考えられねえか」
 白いカラスの一声で他のカラス達が一斉に飛び立つ。

 武装した難民達が列をつくって歩いてい、他の難民達が応援している。それを屋上から見るクゼ、顔を上げる。

 バトー「捏造された思想を信じて自決までしたのに、誰の英雄にもなれなかったあいつらのゴーストは、
今頃何処を彷徨っているんだろうな」
 煙草に火をつけ、ふかし、それを花束等がそなえられている所にあった空き缶の上に置き、
手を合わせて軽く拝む。
 バトー、少佐に電通で連絡を取る。少佐はプルトニウムを無事回収。このままスプリング8に直行するつもり。
 プルトニウムが新宿原発から発見された物と一致すれば、内庁の仕業と証明できる。
 「合田!俺達もクゼ同様、何一つ諦めた訳じゃねえぞ」と言い、立ち去ろうとするバトーだったが、
一つ聞き忘れていた事があった。
 ウィルスの発症因子の最後の一つをお前なら何にすると聞くと、義体化以前、
童貞だったという因子にするそうだ。
 民衆のための英雄に殉教する覚悟を求めるなら欠かせない要素だそうだ。
 合田は自分も童貞だと告白し、「君とのお喋りは楽しかった。いや、参考になった。感謝する。
私の戦いもまだ終わりではない。
君達が私を止めるのが先か、私の思いが帰結するのが先か、ここからは、不確定要素が鍵を握るだろう。
失礼する」と言い、立ち去る。

感想:この前読んだ「永遠の王」には童貞で無くなると強い騎士で無くなると本気で考えているランスロットという騎士が登場していた。
 次代の世界一強い騎士ガラハッドも童貞だし。
 カフカも確か、結婚すると良い話が書けなくなるとか思っていたんじゃなかったけ。
 ルノワールも結婚すると良い絵が描けないと晩年まで結婚しなかった。結婚と童貞は違うか。
 合田は童貞で無くなると頭の切れが悪くなると思っているわけじゃないよね。
 チェ・ゲバラなんか女好きなんだが…。カラスだって放射能にはやられちゃうよね。
 うちの近くにはカラスのねぐらがあり、一列に並んだカラスなんて、時期によっては毎日見かけるが、
白いカラスは見た事無いです。
 何かの時にはカラス達が野生の本能で危険を知らせてくれる事を願っています。
 ちなみに私は地震の前に目が覚めるタイプです。
関連サイト
野良犬の塒
攻殻機動隊PKI-B-Wiki

攻殻機動隊 1
士郎 正宗著
講談社 (1998.5)
通常24時間以内に発送します。


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