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2005年9月

ディファレンシア

「ディファレンシア」交響詩篇エウレカセブン 第23話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀 脚本:菅正太郎 作画監督:堀川耕一、小森高博 メカ作画監督:杉浦幸次 絵コンテ・演出:阿保孝雄

 レントン・サーストン(三瓶由布子)にとってビームス夫妻の船は居心地が良かった。
 タルホには遅いと言われていた便所掃除がレイ(久川綾)にはもう終ったのと言われる。
 ホランドには気がきかないと言われた格納庫掃除が、
 チャールズ(小杉十郎太)にはそんな事までやらなくていいのにと言われる。
 (実際素敵な夫妻だ)

 ある街に仕事で来た夫妻についてくるレントン。
 そこにはけが人が一杯い、チャールズによるとテロのせいだった。 夫妻は病室に入る。
 意識の無い少女がベットで寝ていた。両親の望みは彼女をヴォダラクの聖地に連れてってもらう事。
 サイレンが鳴る。外出禁止の警報。
 チャールズは多少手荒な事をすれば、いますぐ運び出せると言うが、
父親(青山穣)は外出禁止の解ける早朝に運び出してくれと言った。
 彼女は生命維持装置が無ければ助からない患者だった。
 レントンはこの病院に無いのなら、ある所に連れてけば良いのにと言うが、レイによると、
この病院に無いわけではなく、彼らがヴォダラクだから使えないのだった。
 軍部の発表によるとテロを仕掛けたのはヴォダラクの一部過激派、
その同属とみなされた彼女を治療し続ける事にテロ被害者の家族が猛反対したんだそうだ。
 「でも、彼女がテロを引き起こしたわけじゃないじゃないですか!ただヴォダラクだってだけで!」
 しかし彼女の両親はそれを受け入れたのだ。
 「永遠の命なんてありえないよ。人は壊れたら、二度と元には戻らないんだ。
だから、だからだから、死んだらおしまいなんですよ!あの子だってきっと…」
 納得いかず去っていくレントンを見て「年頃の息子を持つってのも、難しいもんだ」とレイに言うチャールズ。
 レントンは医者に掛け合いに行くが、生命維持装置はすでに別の少年に使われていた。

 レントンの事をミーシャ(沢海陽子)に聞くエウレカ(名塚佳織)。ミーシャは今日は会ってないと言う。
 「恋って何?」と突然きくエウレカ。
 ミーシャはその事をタルホ(根谷美智子)、ハップ(山口太郎)、ホランド(藤原啓治)に言う。
 ホランド、機嫌が悪そうな顔。
 レントンがいない事をさっさと教えた方が良いと言うミーシャに、「ホランドがね」と答えるタルホ。「何で俺が!」  「他に誰が言うのよ」ホランド、言い返せない。

 レントン、こっそり少女を連れて行く。救急車が行った方向に行く。

 ホランド、レントンの事をエウレカに言おうとするが、結局言えず。
 レントンはタルホとヒルダの買出しに付き合ってると言ってしまう。それをこっそり物陰で聞いているタルホ。
 おかげでタルホとヒルダ(浅野まゆみ)はエウレカの前から隠れることになる。

 レントン、教会っぽい場所に入る。
 そこには軽症の怪我人とか、俯いている、おそらくテロ被害者の家族とかがいた。
 レントンは医者らしい人を見つけ駆け寄るが、
「どういうつもりなの?死に装束着たヴォダラクの子を連れてくるなんて」と言われる。
 少女に怒鳴り、肩をゆさぶる人々。車椅子がとうとう倒れる。
 「何をするんだ!彼女がテロを引き起こしたわけじゃないだろ。この子が何したってんだよ!」」
とレントンが言うと、
「何をしたですって。あなた達こそ、どういうつもりで来たのよ!
突然家族を失った者の気持ち…考えたことある?!」と泣き声で言われてしまい、目を見開くレントン。

 レントン達を探すビームス夫妻。レイがレントン達の事を話しているらしい男達の会話を聞く。
 レントンは暴力を受けていた。そこに助けに来るレイ。LFOに乗ったチャールズも来る。
 しかし州軍が来て、チャールズ達は捕まる。
 チャールズは連邦軍に問い合わせさせ、ドミニクが全てを不問にせよと言ってきて、解放される。
 少女は亡くなった。両親は聖地に行く事を希望する。
 レントンは少女の両親の前から逃げようとするが、母親が「あの子の為に、有難う」と言ってくる。

 探しに行こうと言うヒルダ。
 マシュー(中村彰男)がDJ仲間に連絡取ったら、レントンらしき奴を見かけたって奴がいたそうだ。
 ウィールでわかったらしい。ホランド、皆の会話を聞いていて、突然「うるせえんだよ、てめえら!」とどなる。
 「あいつは寂しさや気まぐれ誤魔化すために、出てったんじゃねえ!本気で、出てったんだあ!」
と椅子を蹴倒し、去る。
 ホランド、エウレカにレントンが出てった事を話す。エウレカ、レントンのからっぽの部屋を見る。
 一方、レントンは後悔していた。
 “あの子はきっと僕を恨んでいるでしょうね。
あの子の気持ちなんてこれっぽちも考えず、助けなきゃって勝手に思い込んで、
それが正しい事なのかどうかすら、僕は考えもしなかった。
結局僕のやった事は、人を助けるどころか、人を傷つけただけで、傷つく必要の無い人を、
もう充分傷ついている人を、もっともっと深く傷つけてしまっただけだ。
 きっと今までだって…僕は…。…ゴメン…”
 一方チャールズが「年頃の息子を持つってのは…」と言うと、レイが「悪くないよね」と言う。
 「ああ、悪くねえ」エウレカはレントンのジャージを持ち、見つめ、「レントン、会いたいよ」と言っていた。

感想:ヴォダラクが本当にテロをやったんでしょうか。
 確かに彼らは不当に弾圧され、テロをやりたくなってもおかしくありませんが、
教義からは著しく外れているみたいです。
 罪をかぶせられたのかなあ。
 憎しみの連鎖と言うと、やはり、イスラエルを思い出しますが、ユーゴはもっと衝撃的でした。
 昨日まで仲が良かったのに。レントンの考えは正しいですが、人間、理性だけで生きてるわけではないから。


関連サイト
今日は何色?
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ハリネズミのちょっぴとMemo
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十七歳の出会いと絶望

「十七歳の出会いと絶望」絶対少年 第18話 ☆☆☆
監督:望月智充 シリーズ構成・脚本:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 音楽:七瀬光 脚本:伊藤和典 絵コンテ:小林治 演出:根岸宏樹 作画監督:乙幡忠志

 魚型のオブジェを作っている谷川希紗(小林晃子)(オープニングに出てきたものよね)。
 ブンちゃんがそのオブジェに光を照射してくれる。そのおかげかどうかわからないが、背びれがちゃんと付いた。 ケータイの所に行くブンちゃん。時刻は0:01。17歳の誕生日だった。

 逢沢歩(豊永利行)は深山美紀(三橋加奈子)に電話でオカカ婆が来た事を知らせる。
 オカカ婆がどっしるとしっしんを連れてきた事も伝える。阪倉にオカカ婆が来たと伝えてくれと美紀に頼む歩。
 「オカカ婆はあいつの心の友だから」

 高架下のグラフィックアートの所にいる希紗、女の子の声がして柱の影に隠れる。
 女の子二人は何となくエンディングに出てくる、
インデペンデンス・デイのUFOのごとき上空にでてくる巨大物体と人魂のような光が飛び交っている絵を見て、
「これが幸せを運ぶ闇の光かあ」と言っている。
 その絵の前でポーズを取り、写真を撮りあう二人。
 「こうやって絵があるって事は、光の正体見た人がいるんだよねえ」
 「やだ見たーい。どうやったら見れるのかなあ」
 希紗、彼らの会話を聞いて、リュックを開き、ブンちゃんを微笑みながら見る。
 女の子二人組みは光の写真をメールで受け取った子がいるという話をしている。
 歩が自転車を押してきて、リュックを覗き込んでいる希紗を見る。「君も信じる?」希紗に話しかける歩。
 「僕は信じるよ。だって、見ちゃったから。関わっちゃったから。…変な事言う奴って思ってる?
…二年前の夏、僕は…やっぱり変だよね、いきなりこんな話しするの」
 「うん」「正直だね。…ひとり言だと思って、聞き流して。僕は二年前に境界をまたいだんだと思う」「境界?」
 「こっちとあっちの境目。この世界にはありえないはずの物と関わっちゃったから。言ってる事、わかる?」
 「何となく」「ひょっとしたら、君もそうなんじゃない?」「あっ」
 「さっきそのう、リュックの中を覗いてる君を見て、そう思ったんだ。もう終ったんだと思ってた。でも違った。
僕にはまだやる事がある。ねえケータイ出して。逢沢歩、僕の名前、番号渡しとくから」
 希紗、ケータイを出し、歩に渡す。

 大和理絵子(佐土原智子)、「かんたん 将棋入門」を読んでいる。「向いてなさそう」

 本を見ながら将棋を指している小早川成基。ケータイが震動してるが気づいていない。希紗からのだった。
 希紗、ケータイを閉じ歩き出す。夕方。

 理絵子、土岐宮はな(渡辺美佐)に将棋をやったら、成基の事をもっとわかるようになるかなと聞く。
 将棋を分るようになる事と成基を分るようになる事は別だそうだ。
 はなは今日が希紗の誕生日ではなかったかと聞く。
 「うん」と言いながら心ここにあらずの理絵子「成基は希紗が好きなのかな」。笑い出すはな。「それはないよ」  「だって、希紗にだけ優しいっていうか、甘いっていうか」「成基は希紗の中に自分を見てるのさ」「えっ」
 「将棋盤の前では独りだからね。ああ見えてね、成基も孤独なんだよ」「でも、希紗は…」
 「自分から孤独の殻に閉じこもってるってかい」「「うん」
 「だとしても、そうしなきゃならない理由が、希紗にはあるわけでね。
自分で着た殻は自分でしか脱げないものなのさ。あれは独りぼっちの二人組みってとこかね」
 「そうなのかなあ」
 (嫌われてるってわかっていれば、やっぱ殻に閉じこもっちゃうでしょ。
自分に自信を持って強い態度に出るのは難しいよね)

 「今日、明日、ママは、会社の慰安旅行で留守になります。
パパも出張でいないからって、ふらふら出歩かないこと。」と言うメモが、
タバコの吸殻が一つ置いてある灰皿の下にある。(相変わらず、寒々とした風景…)

 海に面したベンチに座る希紗。
 「一年後の私へ。十七歳になれば、何かが変わると思ってた。でも、何も変わらない。
昨日と同じ今日があるだけ。十八歳の私は変われてますか?」
 小早川成基(櫻井孝宏)から電話。「はい」「ごめん。電話気づかなかった」
 「うん、いい。成基大変なのわかってるから」「何かあったか?」
 希紗、ハッとして、(「もしもし、聞こえてる?」)目がうるうるし始める。
 「今日、変な人に会って。それで、どうしようかと思って」立ち上がる希紗。「変な人?」「ごめん。一回切る」
 「希紗、大丈夫か」「うん。すぐかけ直すから」泣き出す希紗。
 「わかってたのに。誰も私の誕生日なんて、覚えてないって。わかってたのに」リュックを開いて中を見る希紗。

 ラーメン屋で会う真壁正樹(甲斐田ゆき)と須河原晶(松本美和)。
 猫おどりのの夜にも寒色系の光があったと報告する須河原。寒色系の方は地べたで光ってただけ。

 歩の事を成基に話す希紗。会ってみるかと成基。
 「はなさんに言われたんだ、向き合えって。希紗はそいつと向き合う必要がある。そんな気がする」
 会う事にする。

 「ときみや」の裏。須河原に寄ってくかと言われている正樹。
 正樹がもじもじしてると、裏口が開き、理絵子が顔を出す。
 正樹に声もかけずにゴミだしして、ドアを閉める理絵子。うつむいて、「やめとく」と言って、去っていく正樹。
 「しっかりしろ!少年」と須河原。「ときみや」に行こうとしていた成基と出会う正樹。
 成基のケータイが鳴り、成基はケータイを開く。
 「希紗、今どこにいる?」と言う成基の声に、去っていこうとしていた足を止める正樹。
 クイーンモールのツリー、陸橋の下辺りで合流しようと言っている。
 正樹、しばらくうつむいていたが、ケータイを取り出す。

 合流する希紗と成基。
 行こうとする希紗を止めて、羽型のペンダントを「誕生日、おめでとう」と言いながら差し出す成基
(希紗には似合いそうだ)。
 ハッとして、目をうるませる希紗。「受け取ってくれる」…「気に入らなかった?」「ありがとう」
 希紗、ペンダントを付け、「大事にするね」と言う。
 一方、正樹は須河原にマテリアルフェアリーを持ってる奴がいる事をばらす。二人で希紗達の合流地点に行く。 希紗は歩と会うのに、人目の無い場所を指定していた。海沿いの場所。
 クイーンモールのツリーの場所では、須河原が正樹にこの辺にある人気の無い場所を聞いていた。
 臨港パーク。須河原はそっちに向かって走り、正樹も追いかける。歩が来る。二年前の事を話す歩。
 海から出てくる暖色系の光。歩の意図を聞く成基。
 「ブンちゃん、誰にも渡さない。見世物にするつもりも無いから」と希紗。
 歩はどっしるとしっしんを見せる。(歩に憑いているのか…)希紗にも成基にも見える。
 まだやる事があると言う歩、希紗と出合ったのは偶然じゃない気がする。
 私にも何かやる事があるのかなと希紗。希紗、リュックを開いてブンちゃんを出す。
 ブンちゃん、低周音を出し、バカッと開く。逃げ出すブンちゃん、追いかけるどっしるとしっしん。
 真っ直ぐに天に高速で昇って行く三体。現れる須河原と正樹。
 三体ぶつかり、光り、ブンちゃんがバラバラと落ちてきて、希紗、悲鳴をあげる。
 上空には巨大な何かが…(ウワッ、インデペンデンス・デイ?!)

感想:大丈夫でしょうか、希紗。彼女、頼るものが少ないから、壊れやすそう。
 でも、次回の題は「翼の生えた魚」。きっと希紗が造った魚が、飛ぶのよね。ブンちゃん、何か照射してたし。
 しかし寒色系と暖色系の関係はどうなってるんだ?

絶対少年
絶対少年
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.28
浜崎 達也〔著〕
メディアワークス (2005.8)
通常2-3日以内に発送します。

関連サイト
JUNK KOLLEKTER pt.1
JUNK KOLLEKTER pt.2

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輝夜姫 19~23

「輝夜姫」19~23 清水玲子 ☆☆☆☆

 由・リンドロスが近くにいる事を異常に嫌うまゆ。他の男は大丈夫なのに。
 当然由に疑いが向くのだったが、碧は由がその時晶といたのではないかと察する。
 まゆは由の子を妊娠したと晶に言う。

 一方、月は地球から年々離れていたはずが、逆にどんどん近づいている事が判明する。
 カビから生き残ったマギー・マクガバン中尉が行動を開始する。

 晶はまゆから離れなくなる。
 春蘭は何もかもあきらめてしまっているような、まるでゆっくり死んでいってるみたいな晶の様子を心配する。
 ドナー達はまゆが誰かと何度も会う事を強要されているのではにかと疑い、まゆを張る事にする。
 まゆは晶が寝ている間に、月の石を盗む。それを届けようとしていた時に由に捕まる。
 上空から由が現れ、サットンとミラーを襲う。そこに由が現れる。まゆを襲ったのは作られたもう一人の由。
 つくられた方は由にやられる。碧は晶が愛しているのが由である事に傷つき、由を言葉で追い詰める。
 クローンの由は逃げてしまう。

 碧はタイに帰り、偽者の恐れがあると監禁される。
 まゆは晶と由が抱き合ったという事がショックで、流産してしまう。
 タイでカビによる病が流行し、第2王子が亡くなった事で、碧が監禁所から出される。
 碧を受け入れてくれたコラート第三王子も病に倒れる。街に出た碧はマギーに出会う。
 マギーが血清を渡してくれるが、それはある女の子が打ってもらうはずのものだった。
 一旦はマギーに連れられ、第三王子の元に行くが、女の子を見捨てるのは、
自分達を犠牲にした親達と同じだと思い、女の子の元に戻る。
 しかし女の子は死んでいて、第三王子も亡くなる。マギーの目的は月の石。
 「オルフェウス計画」に参加していたのだ。
 オルフェウス計画と言うのは月の石を集めて月の異常接近を止めようとするものだった
(それで止められるものかどうかはわからないが)。
 彼女がその計画の総指揮官の部屋で見たものは大量の晶の絵姿だった。

 まゆが由の前で、首を切った。幸い静脈だけだったが、そこに男が現れる。その男はまゆの父、柏木智忠。
 彼がオルフェウス計画の総指揮官だった。彼はまゆを連れて行く。
 碧はうわ言で由の名を呼び、おつきの者が由を呼ぼうとするが、マギーが止める。
 柏木はワクチンと引き換えに、月の石とアナンタ王子(碧)を要求する。
 柏木は今度はイギリスに帰国していたミラーに近づき、彼を細菌に感染させる。
 月の石と引き換えに抗生物質を渡すと言うが、ミラーは断る。

 由は昂に会いに行く。柏木の先祖は由の父親、ずっと昔にかぐや姫と契った男、帝(みかど)だった。
 姫は由を身ごもったまま一千年間生き続け、柏木一族は神淵島を支配し続けた。

 晶は柏木に会いに行く。そして自分の大量の肖像画を見る。

 由は昂からサムや哲也も柏木に殺された事を知る。16歳以上になるとドナーとしての需要がなくなるからだ。
 数年に一度「人間の生贄」が必要だった「かぐやひめ」のために天人達と施設を創った。
 柏木の父の代に政財界のクローンを育て始めた。昂は倭(やまと)を人質に取られて、柏木に協力していた。

 晶は柏木を拒絶する。楓が抗生物質を作り、ミラーは回復する。

 まゆは致死性ガスを盗み、晶と二人きりの温室で使う。
 碧が防護スーツで温室に入り、大統領用以外は一本しかない解毒剤をまゆに打つ。
 柏木なら晶を助けるために動くと思ったからだ。しかし碧の防護スーツが破れ、彼も致死性ガスにやられる。
 柏木は大統領用の解毒剤が二本あったのに、晶にだけ使う。碧は脳幹だけが活動している状態になる。
 聡が碧を誘拐する。
 彼の要求は5時間もしたらドナーが病院に出るから、
そのドナーの肝臓をボストン病院の胆道閉鎖症の患者に移植しろというものだった。
 月の石がある部屋に聡は侵入、彼は撃たれ瀕死の状態で病院に運び込まれる。
 胆道閉鎖症の患者とは聡、こと、ヒロキ・ラシュトンの子供だった。
 彼は子供を盾に柏木に脅され、彼に協力していた。彼は柏木が解毒剤を碧に使わなかった事を話し、死ぬ。
 由はクローン・ユイの首を持って昂の前に現れる。そして柏木のいる所にクローン・ユイと昂の首を置いていく。  彼は柏木と倭の前に現れるが、倭の兄ちゃんを返せと言う悲痛な叫びにショックを受け、逃げる途中で倒れる。

 アメリカ、中国、ロシアの月の石が今晶の元にある。タイの石は柏木に。日本とイギリスのはそれぞれの国に。 ミラーは結婚すれば、首相の許可だけで月の石を持ち出せると首相に言われる。

感想:今や一服の清涼剤のような存在のサットン。いつまでもその普通感覚を失わないで欲しいものです。
 倒れる際もあくまで良い男を選んでから倒れる春蘭、最高です。
 かぐや姫は本当に晶じゃなくて由の方なんでしょうか。
 月はなぜ近づいているのか。晶の心とシンクロしている感じなんだが。由が首狩り、ショックです。
 碧は特別だから。
 まゆのやった事はいけない事ですが、小さい頃から愛されていない事に気づいていたんでしょうね。 
 やっぱり柏木許すマジかな。

輝夜姫 19
輝夜姫 19
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.27
清水 玲子著
白泉社 (2002.3)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 20
輝夜姫 20
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.27
清水 玲子著
白泉社 (2002.10)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 21
輝夜姫 21
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.27
清水 玲子著
白泉社 (2003.4)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 22
輝夜姫 22
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清水 玲子著
白泉社 (2003.9)
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輝夜姫 23
輝夜姫 23
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清水 玲子著
白泉社 (2004.2)
通常24時間以内に発送します。

ちっちゃん俳句「眠り込む うまいんだよな 自分かな」

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クラックポット

「クラックポット Krakpot」交響詩篇エウレカセブン 第22話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽;佐藤直紀 脚本:佐藤大 絵コンテ:寺東克己 演出:伊藤秀樹 作画監督:水畑健二 メカ作画監督:前田清明

 綺麗な雲に喜ぶギジェット(水沢史絵)。それはうろこ雲と言って地殻変動を予兆させる雲だそうだ。
 タルホ(根谷美智子)とヒルダ(浅野まゆみ)のじゃれ合いを悲しそうに見るギジェット。

 ミーシャ(沢海陽子)がエウレカの病室の面会謝絶の紙を剥ぎ、子供達はエウレカと会うのを許される。
 メーテル(木川絵理子)はお花、リンク(水沢史絵)はエウレカの絵、
モーリス(根谷美智子)は千羽鶴を持ってくる。
 ごめんねと言いながら子供達を抱きしめるエウレカ(名塚佳織)。エウレカはまだレントンの家出を知らない。
 「さがさないでください レントン」という書置き。
 「さがさないでって事は捜してくださいって事よね。これって所謂反抗期って事」とヒルダ。
 「青年期になった男子ならば、当然の過程ではあるわ。ま、遅めだけど」とミーシャ。
 「わかるけど。こっちにしたら、側にいてほしい時にいない男なんて成長するだけ邪魔なんだけど」
 「何か言葉に棘があるわね(笑)」
 「女々しいからよ。大体うちの男共は、リーダーからして未だに第二次性徴の最中だし」
 「さて、そのリーダーはどうするつもりなのかしら」リーダーが歩いている足だけうつっている。
 レントンの部屋の戸を開き、四回、片足足踏みし、去る。

 レントン(三瓶由布子)、野宿で寝ている最中に荷物を盗まれる。

 小の方の用足しの最中のホランド(藤原啓治)、
「どうするつもりだ」といきなりハップ(山口太郎)に声をかけられ、小が止まる。
 正直どうすればいいかわからないホランド。「ただ、あんな風に直球で憧れをぶつけられるのはつらいんだ」
 ハップは素っ裸で、新聞を読みながら大の最中
(本当に素っ裸でしている方々がいらっしゃるらしい。どうして?)。
 ハップはおまえも俺もガキの頃は師匠や兄貴達からうざがられてたのかもなあと言う。
 それを聞いてしかめ面になるホランド。
 ハップは続ける「歴史は繰り返すって感じか。あっ、わりいなあ。
幼馴染ってのはいかんよなあ、遠慮が無くなって」
 水の音がしてるのに、「確かに」とホランドの声がしてドアの閉まる音がする。
 ハップが急いで出ると水出しっぱなし。「たく。らしくねえ」と言って、あっと言って、自分もトイレの水を流す。

 夜、公園らしい所、浮浪者達が寝ている。レントンもそこらで適当に寝る。
 目を覚ましたら、明るくなっていて、大音量が響いてい、踊ってる人達が一杯いる。
 レントンもとりあえずリズムに乗って体を動かしてみる。
 巨大スピーカーの前で彼と同じようにリズムに乗って動いているコイイ感じのあんちゃん
(ちょっと歳がいってる方だが)と目が合う。
 あんちゃんと話をするレントン。
 ボードで一人旅と言うレントンに「その心は、センチメンタルジャーニーか」と言って笑う男。
 「青春だなあ」と言ってチャールズ・ビームス(小杉十郎太)と名乗り、レントンに手を差し出す。
 男はレントンにスピーカーの前で踊っている女が良い女だろうとか、音楽の話をし、
レントンのボードについているもの(何ていったけ ウィールというのか?)に目を止め、目を見開き、
「低音の中に濁った音が混じり始めたなあ」と言う。
 低い震動音が聞こえてきて、地殻変動が始まる。きのこのように次々と生えてくるスカブ。
 地中に刺さっていたピン(パイルバンカー?)がすごい勢いで噴出し、地上に落ちてくる。
 あわや刺されそうになったレントンを女が救う。その女はレイ(久川綾)、チャールズの愛しのマイワイフだった。

 ギジェット、エウレカのお見舞い。
 エウレカは話しかけづらい感じだが、いつかちゃんと話してみたかったとギジェット。
 タルホとヒルダの二人みたいな女の友情に憧れてるそうだ。レントンの事をどう思っているのかとギジェット。
 エウレカが変わった原因は他に考えられない、レントン来てから笑うようになった。
 分るそうだ、見てるだけでも笑顔になっちゃうってとこが。
 ギジェットはドギーの顔が綺麗なのも好きだが、実際情けなくて、見てるだけで構いたくなっちゃうそうだ。
 去ろうとするギジェットに、レントンにいろいろ話したいのに、今は顔を見るのが怖い、何でかなとエウレカはきく。 ギジェット、ため息をつき、「そんなの恋に決まってるじゃない」と言う。

 レントン、ビームズ夫妻の船に招待される。
 チャールズのボードを見てレントンがこのボードじゃあクイックなマニューバも決められないし、
ウィル(?)も大きいからトリックの種類だってと言うと、
「リアルボーダーはウィルなんて付けないのが粋だってか」とチャールズ。
 「雑誌なんかじゃあ、そう書かれてるかもしれないが、リフってのは自分が面白きゃあ、
他人の目なんて関係ねえんじゃねえか。
この世の中はいつだって気持ちよくなった方の勝ち!違うか」
 その通りだと思った。
 レイアウトに載ってたから、ホランドに憧れてたから、それが何でも良い事だと考えも無く決めていた。
 チャールズ、自分のLFOをレントンに見せる。レントンがコックピットに座っていた時、レイから連絡が入る。
 緊急依頼。地殻変動で立ち往生している空船からの配送依頼。
 冷蔵庫が壊れちゃったから、積荷が解けるとの事。依頼主はロイドライト(千葉一伸 名前はフランクかな)。
 「プッシャー(?)かよ。って事はブツが冷凍チョコあたりか。軍にばれたかねえわなあ」
 チャールズ、レントンを乗せて飛ぶ。彼のLFOはボードがボディにくっついていた。
 空船は賊に襲われていた。地殻変動狙いの火事場泥棒。
 「そんな。災害のどさくさに」と言うレントンに、「ああ、卑怯だ。だが、これも互いに食べるための戦いではある」
とチャールズ。
 三機を相手に一機で戦うつもりのチャールズ。「サーカスマニューバ、全開!」
 ものすごい素早い変幻自在の動きで、2機を倒し、残り一機はLFOで押さえ込み、コックピットから出て、
銃で撃って相手の機を動けなくする。
 「なあ、耳でトラパーを感じるんだ。わかるか、少年」「はい」食べるための戦い。
 怖かったでしょうと聞くレイに平気でしたと答えるレントン。
 “本当だった。それは自分でも不思議なくらいで。
チャールズさんのノリは、こっちの色々には関係なく強引で、でも大きくて、その上、おまけに、ご飯が、ご飯が、涙が出るほどおいしかった。
自然も人も、あっという間に変わってしまう。それが俺には驚きだった。
なのに、こんな安らいだ気持ちになったのは、生まれて初めてだった気がしたんだ、姉さん”

 灰色の天候の中、売地と書かれた所に来たドミニク(山崎樹範)、地図をあっちこっちひっくり返しながら見る。
 雪が降ってくる。「住所としてはここだが」…「さて、どうしたものかな」

感想:良い感じのチャールズ、レイのビームス夫妻。ホランドと戦うのか。嫌だなあ。
 ホランドの方が主要キャラだから、ビームス夫妻の方が分が悪い。良い人が傷つくのはいやだ。
 レントンは可愛い。泣いて喜んでくれれば、腕の振るい甲斐もあるよな。
 チャールズもちゃんとレイの事を他人に良い女と言って、実に良い感じ。
 ドミニク、相変わらず味があって良いな。一旦離れた事は、ホランドにもレントンにも良さそうですね。
 特にホランドには冷静になって、少し反省してもらいたいものです。
 レントンの家出は居場所が無くなったと感じたからですね。

交響詩篇エウレカセブン 1
BONES原作 / 片岡 人生漫画 / 近藤 一馬漫画
角川書店 (2005.7)
通常2-3日以内に発送します。

関連サイト
prussian blue:note
toppaco
ToyandDiary
いまはむかしな物語
うつわの器
ブリョグ
蒼穹のぺうげおっと

ちっちゃん俳句「甦り 飛ぶ事が出来 女の子」

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輝夜姫 16~18

「輝夜姫」16~18 清水玲子 ☆☆☆

 ロシアのペルミ郊外で倒れている少年は皮膚がカビで覆われていて、背中に小さな腕がはえていた。

 晶は月の石のせいで死んだ文妃の死体をドナー達に見せる。その上で月の石を集めると言う。

 一方守はロシアの支部が荒らされたとペルミに来ていた。
 問題の施設には遺伝子操作の結果生まれた奇形の子供達が集められていた。
 この施設からカビに犯された少年が逃げ、周辺で奇病が発生した。
 その責めを守達マフィアに負わせようと、彼らは守達をおびき寄せたのだった。
 守を守って手下の不破は死んだ。
 何があってもNORADが何とかするだろうと彼らは守を閉じ込めたまま施設を爆破する。

 由は昂から逃れ、晶達に会いに行く。

 守は無事だったが、拘束されていた。
 晶は自分の身分はふせて、守に会いに行くが、彼女を一目見て可愛いと言う男が、
彼女が守に会おうとするのを無理矢理抱きとめて止める。
 その様を見た守は拘束を自力で解き、無残にそこにいた男達を殺した。
 ヘリから見たペルミは死体だらけだった。カビに侵されていたが、死因は銃殺だった。
 晶はその中で生きていた赤ん坊を救おうとする。
 ロシア軍のスペツナズ(特殊専門部隊)が現れ、赤ちゃんを殺す。晶は怒り、彼らを倒す。
 彼女の怒りがドナー達に影響を与える。
 飛行機がやって来、そのシルエットから守は小型核爆弾を落とす気だ察知する。
 晶にそれを許す気は無く、搭載機に乗り移る。そこに由が現れる。
 由は晶を助け、ドナー達はロシアの月の石を得る。

 由の出現により、晶は婚儀を中止しいずれ日本に帰ることに決め、皆の関係が変質していく。
 晶はまゆに由を好きである事を告白、まゆはせめてもと晶の婚儀の衣装をもらう。
 しかしまゆはいつも通り、倒れて寝込む。晶はまゆに会いに行かなかった。
 晶が由と抱き合っていた時、まゆは婚儀の衣装を着て、婚儀の場にい、襲われていた。

感想:すいません、犯人は碧かなと思っちゃったのは、私です。邪悪な想像でしたね。
 守のドビックリハンサムは驚きです。
 高力士もひげを剃ったらハンサムにしてもらいたいかもしれませんが、私としてはむさいままで良いです。
 お口臭いのはいやですが…。めかぶが体臭にきくらしいですから、高力士にはめかぶがお薦めですね。
 「返しておねがいアッチョンプリケ」と言う高力士は見たかったです。ミラーがめちゃ強くて良かったです。
 おケツの童貞が守られましたね。

輝夜姫 16
輝夜姫 16
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.25
清水 玲子著
白泉社 (2000.9)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 17
輝夜姫 17
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.25
清水 玲子著
白泉社 (2001.3)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 18
輝夜姫 18
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.25
清水 玲子著
白泉社 (2001.9)
通常2-3日以内に発送します。

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無人街 他

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」
原作:士郎正宗 シリーズ構成・監督:神山健治 ストーリーコンセプト:押井守 キャラクターデザイン:後藤隆幸 西尾鉄也 オリジナルキャラクターデザイン:下村一 メカニカルデザイン:寺岡賢司 常木志伸 美術監督:竹田悠介 東地和生 音楽:菅野よう子 制作:Production I.G

「敗走 EMBARRASSMENT」☆☆☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:神山健治 作画監督:小西賢一 絵コンテ・演出:吉原正行

 バトー(大塚明夫)の銃の照準がクゼ(小山力也)の心臓のあたりをポイントしている。
 「PKF仕様の義体を過信してるのか」「とっくに耐用年数は過ぎている。優位性は無い」
 「それでも貴様が勝つってか。気にくわねえな」クゼに向かって銃を撃つバトー。
 クゼは手でそれを何発か受け止めて(貫通してるが)、バトーの弾をよけながら、バトーに素早く近づく。
 ナイフでバトーを攻撃するクゼ、バトーの銃を足で払いのける。
 銃を落としたバトーはナイフを取り出し、クゼを攻撃する。大きく飛んだクゼを追い、飛び移るバトー。
 クゼは足を使いバトーのナイフを払いのける。丸腰になってしまったバトーをナイフで攻撃するクゼ。
 バトーのひじがクゼの顔にヒット(ウワー、クゼの顔が…。作ったもんだけどさ…)、
クゼはナイフを落とし、バトーのこぶしがクゼの顔に炸裂。
 「痛覚を切ってる義体をノックアウトするには、脳を揺らすしかねえ」バトーの攻撃を防御するクゼ。
 バトーの足を掴み、そのまま倒してバトーの足をねじる。
 バトーは上の方にあった金属の棒をひっぺがして、クゼを攻撃するが、逆に取られて、
コンクリート面に串刺しにされる。
 それをこっそり影から見ている赤いパーカーの若者(保村真)。クゼ「お前、元レンジャーか」「だったら何だ!」  「強いな。俺が勝てたのは僅かな動機の差だろう。俺にはまだやらなければならない事がある。俺を追うな」
 クゼは走り去る。

 サイトー(大川透)、コードを踏んだ跡を見つける。
 パソコンが落ちているのを見つけサイトーが近寄ると、上からコイルが飛び降りてくる。
 サイトーはかわして、銃撃し、コイルは倒れる。 しかしコイルは立ち上がってくる。
 コイルに脳殻は無く、リモート死体。
 コイルはサイトーに襲い掛かり、サイトーはコイルに乗っかられるが、
タチコマ(玉川紗己子)がコイルを銃撃して倒す。
 「バカヤロウ!俺まで殺す気か!」
 「御安心ください。射撃制御ソフトの向上により、サイトーさん以上の精度でピンヘッド出来ますから」
 「…。ちっ。どういうことだ。こいつ、いつから前頭葉を焼かれてたんだ。異臭がしてるぞ。
それに、リモート死体だとして、この大深度地下までどうやって電波を飛ばす」
 「んー…」あたりを見回し、「あれを使ったのでは?」SAGAWAと書かれた装置が稼動していた。

 タチコマとアームスーツが戦ってる所に、草薙素子(田中敦子)ともう一体のタチコマが現れる。
 素子はバトーの名を呼ぶが答えは返ってこない。素子とタチコマはアームスーツを攻撃し破壊する。
 タチコマからバトーの行方を聞き、後を追う。素子はバトーを見つけ、棒を引き抜く。
 素子はバトーを残してクゼを追う。

 クゼは船の係留場所に着く。あの若者は船を下りたらしいと聞く。難民が撃たれる。
 クゼがロープを解き、船は出港。素子はクゼ本人を見る。クゼも船を追う素子を見る。船は外に出る。
 武器を入れた箱の上においてある8個の白い折鶴。素子はそれを一つ持って行く。

 アームスーツのパイロットもリモート死体だった。佐川の人間か現地の労働者。
 スーツは陸自に納品される前の代物。素子はそれらの報告を聞き、先を急ぐ。若者がそれを見ていた。

 クゼ達。空からきた場合を想定し、対空砲を準備する。

 ティルトローターが下りてくる。バトーの様子を見てトグサ(山寺宏一)が飛び降り、駆け寄る。
 若者がティルトローターに乗り込み、イシカワ(仲野裕)は彼が爆弾を体に巻いているのを見て、
ティルトローターから飛び降りる。
 ティルトローターが若者ごと爆破される。イシカワが倒れている。

 ほうえい丸。何かに気づいたかのように後ろを見、スイッチを押すクゼ。穴が3つ開いている左手を見る。
 スーツケースを開くと、プルトニウムがあり、蓋を閉めようとするが、異常に気づき、プルトニウムを確認する。
 カラカラだった。蓋には重しとして鉛が仕込んであった。外にいる難民「来ないな」と上を見上げ言う。
 クゼが出てきて「彼が止めてくれたようだ」と言う。
 プルトニウムが手に入ったと言う難民の言葉を否定しないクゼ。クゼは独りで船で出島に行くと言う。
 難民達は色丹で降りる事になる。
 「今、俺の行動を、300万の難民がリアルタイムで見つめている。ここで退くわけにはいかない」

 素子はパズ(小野塚貴志)とボーマ(山口太郎)を連れて、佐川に行く。
 見慣れない人間に佐川のセキュリティは身元を調べるが、上沢写真館の人間と出る。
 彼は主任に、写真屋の予定なんてあったかと聞くが、
あれは40年来の出入りの写真館の跡取り娘だ言われる(偽の記憶を咬まされましたな)。 誰もいない廊下。
 難民が段ボール箱で家を作って住んでいる。
 「難民か。無人化し過ぎね。特化した才能だけでは生きていけないのかもな。
お前達は情報処理室と記憶管理室をあたれ。私は社長室に行く。
この取引、内庁の演出とすれば、クゼにプルトニウムが渡っていない可能性が高い。その証拠を見つけたい。
合田の狙いは既に十中八九完成しているが、奴は難民が先に核武装したという既成事実を創り上げ、
自衛軍の派兵を決定的なものにするつもりだろう。何かを見つけて戻るぞ」
 「了解」
 「このままいけば、難民との内戦は実現し、現政権の軍拡という思惑を達成できる。
だが、悪化の一途をたどる難民問題はどう決着させる、合田」

 社長室。裸の女の義体が倒れている。加賀崎が倒れていた。
 しかしそれも義体で、どうやら倒れている女の義体で逃亡しようとして殺されたらしい。
 ジャブロフとその部下も血を流して死んでいる。データは全て消去されていた。
 情報処理室にも記憶管理室にもデータは無かった。「いまだ合田の手の上と言う事か」
 素子はポケットから折鶴を取り出す。「お前はどうする、クゼ」

 話し合う9課の面々。
 クゼの乗った船を長崎沖、天草灘で、海上保安庁の巡視船が発見したとの報告が入り、ライブ映像を見る。
 巡視船は、クゼの船を銃撃する。
 クゼが反撃、巡視船も撃つが、船長(鈴木勝美)が「燃料タンクは避けろ!
プルトニウムが吹っ飛んだらどうする!」と叫ぶ。この映像はマスコミにも流れる可能性が高く、素子は懸念する。 船が発火、巡視船が船に近づくと、異変が起きる。長崎の街の燈が次々と消えていった。
 船の陰から逃げようとするクゼもそれを見る。難民が起こしたのかとバトー。
 荒巻(阪脩)の考えでは難民がそこまではやれるとは考えにくい。では…。
 素子「憎しみの連鎖の果てにある物は、難民との泥沼の戦争」

感想:クゼとバトーの戦いを見られて幸せです~♪でも、タチコマの大活躍を見られてもっと幸せです~♪
 つまり、私は機械萌えか……。タチコマの素早い動きに萌え~♪
 やっぱり、タチコマフィギュア、買うべきでしょうか。今、私の中で欲望とのすさまじい戦いが始まっています。
 クゼの合田に対する鮮やかな反撃を期待したい所です。
関連サイト
アニヲタ西中★萌える部
式船です。

「無人街 REVERSAL PROCESS」第22話 ☆☆☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:佐藤大、神山健治 作画監督:後藤隆幸 絵コンテ・演出:川崎逸朗

 十時、駅には誰もいない。街に人影は無く、カラスだけ。軍の車が走り、軍のヘリが飛んでいる。
 九州電波塔上空からヘリに乗ったアナウンサー(檜山修之)が情勢を伝えている。
 5日前、地下鉄の通路内で発見された不発弾が大戦時に使用された戦術核兵器ではないかと疑われ、
半径30キロ内から3500万の一般市民を避難させた。
 一部では難民によるテロではないかという憶測も出ており、政府からの具体的な発表もなされぬまま、
街はまるで戒厳令下といった様相を呈している。

 ヘリの中。バトー「戒厳令ね。確かに政府の対応にも問題はあるが、軍に三権が委譲された訳じゃねえだろ」
 素子「そうだな。
クゼの乗った擬装船が出島沖で沈んだのは事実だが、そこにプルトニウムがあったかは確認出来ていないし、
偽装船の逃走を助けるかのように起きた大停電テロも、本当に難民が起こしたのかは、藪の中だ。
国民は難民に対する怒りを政府にぶつけ、政府は難民排斥への後ろ盾を強くする。
その結果が何を意味するか、誰も自分の頭で考えようともしない。
これが全て内庁による情報操作の結果だとしても、最早流布したデマは灰に戻らん」
(はっ、私も難しい事は投げちゃう方ですから、耳に痛いお言葉です)
 少し沈んだ感じの素子に、荒巻からバトーだけへの電通が「バトー、少佐の奴はどうしたんだ?」
 「出島でクゼの電脳に潜ってから少し変だって、報告書にも書いたでしょうが」
 荒巻はトグサとプロトを連れて総理に会いに行こうとしていた。
 荒巻は現場に介入できるように取り付けたそうで、そこから何かを掴めと言ってくる。
 バトーが素子を見ると、爪を噛んでいる。「なあ少佐、難民はここへ来て、なぜ口を噤んでいると思う?」
 「真実は既に現象の前に沈黙した。クゼはそう判断したんだろう。
今は口を噤み、難民にも真実を隠したまま、何処かでもう一度状況を転倒させるチャンスを探している」
 「何故そう思う?」「私が奴でもそうするからよ」爪を噛む素子。
 「心ここに在らずって感じだな。
俺達はな、お前の才能に惹かれてここに居るのは確かだが、
お前の支えになれねえ程依存してる訳でもねえんだぞ」
 「ありがとう。そういう言い方、嫌いじゃないわ」
 素子はボーマとパズに爆弾処理の作業に参加させ、自分はサイトーと行くことにする。
 バトー「おい何だよ、全員で乗り込むんじゃねえのか」
 「考えがあるのよ。それにバトーには、私の代わりにやってもらいたい事がある」又、爪を噛む素子。

 総理の部屋。日本の奇跡の手配は完了したそうだ。(合田プロデュースの日本の奇跡ね、きなくさいね)
 茅葺総理(榊原良子)はすでに自衛軍の出島侵攻を許可するつもりだった。
 荒巻はプルトニウムが出島に持ち込まれた可能性は限り無く低い事を訴えるが、
政府は既にプルトニウムが出島に持ち込まれたという前提で事を進める方針だった。
 総理は課長にこのまま待機してもらい、部屋を出る。

 バトーとパズとボーマが自衛軍の会議している所に来る。
 パズとボーマは現場に連れっててもらい、バトーは合田一人(西田健)から聞いておきたい事があると言い、
合田は了承する。

 爆弾が仕掛けられている箱には「To 茅葺 with Love」と書かれてあった。
 ボーマによるとファットマンやスカッドの弾頭にも似たようなメッセージが書かれたそうだ。
 核弾頭にする技術は無かったらしく、ただのプルトニウム爆弾に過ぎないが、
それでも爆発すれば30キロ圏内は放射能に汚染される。
 時限装置は無いが、振動式圧力センサーと光導電素子による二重の起爆装置が仕掛けてある。
 ボーマが裏蓋にも何かあるのに気づく。
 あんた本当に公安かと聞かれ、大戦中には軍にいて、仕掛けるのが専門だったと話す。

 エレベーターで上がる合田とバトー。
 どこまで状況を悪化させるとつもりなのかと聞くバトーに、難民か軍事アナリストにでも聞けと合田。
 「はっ。そんな事無えだろ。模倣者を生み出す為の媒介者の創造。あんたが昔研究していた分野の話だぜ。元々この社会は、こういった事態を生み出しやすい要素を内包している。
人類の歴史は、神話や伝説といった類をプログラムした権力者達によって作られてきた訳だからな。
そんな世界で、誰にも知られず、自己顕示欲だけを肥大化させてきた誇大妄想狂が、
自分の身の丈以上の英雄をプロデュ―スしたくなった。
個別の十一人ってのはそんな犯罪者が作った、エセ・スタンド・アローン・コンプレックスだったんじゃねえのか」  「ほう、興味深い話だ」「食えねえ野郎だ。だがお前はやはり、二流だな」合田、目を見開く。
(二流に反応する所が二流ね。自分に自信があれば、そんな言葉にびくともしない)

 プルトニウム爆弾を入れてある箱の蓋をはずし、平行反射型スイッチに、反射鏡を入れて、光を反射させ、
光導電素子を全て切除。
 下に爆縮型爆弾の模型があり、どうやら核爆弾を作れるのに作らなかったのだと言いたいらしい。

 たくさんのカラスが飛んでくる。中に一匹、白いカラスがいる。回収班、別の回収班が通過したと言われる。
 カラスたちはビルの屋上あたりに集まっている。

 ボーマに連絡を入れる素子。
 使われている爆弾は米軍のM112で、今まで難民が使用していたコンポジションC4ではなかった。

 屋上。合田「私が二流とは、どういう意味かね」
 「俺達は以前スタンドアローンタイプの天才ハッカーと出会った事があってな。
どうしてもそいつの起こした現象とこの事件とを比べちまうのさ」
 花束と蝋燭と線香の跡がある。
 「そいつと比べると、どうにもここで自決した連中が、大した存在に思えなくなってな。
それで個別の十一人の外部記憶を調べ、奴らがウイルスによって現れた、
ただの模倣者だって事実を知った訳だ」
 「ほう」
 「奴らはどっかの犯罪者が、
おそらくは中国大使館を占拠したテロ集団の名前を上手い事引き継ぐ形で作った、
思想誘導装置だったって事さ。
それでもウイルスをばら撒いたヤロウは、さぞかし自分を優秀なハッカーだと思ってるんだろうな」
 「そのウイルスを作ったのは私だとでも言いたいのかね」「そうは言ってねえ」「では私に何を話せと」
 「そういうお前は、連中をどう見てるんだ!」
 「ふん、いいだろう。
君が言うように個別の十一人がウイルスによって現れた者だとして、
君の言うスタンドアローンタイプのハッカーとやらと同様、今だ状況を拡大し続けている彼らの方こそ天才、
いや英雄と言えなくは無いかね」
 「確かに集団自決というパフォーマンスでその意志を広めはした、だが奴らは誰の英雄になった。国民のか?
そんなことはねえ。せいぜい奴らは難民問題を拡大するきっかけを作った道化でしかねえ。
現にやつらの死なんざ、既に忘却の彼方だ」
 「成る程。
だが事の本質が彼らの記憶では無く、今の状況を作り出す事であったとするなら、
個別の十一人をプロデュースした犯人こそは、天才的なハッカーだと言えなくは無いかね」
 「ああ、残念ながらそれは否定できねえ。それでも天才かと言われると、俺にはいささか疑問が残るね。
奴らの思想やウイルスから見えてくる犯人像は、自身の劣等感から抜け出したいという欲望に支配された、
個別主義者の顔だけだ。
所詮個人的な思いつきを他人に強要しているだけでは、人の心を打つ事は出来ねえ。
そこには善意でも悪意でもいい、何かしら確固たる信念の様な物が無い限り、
天才とか英雄と呼ばれる存在には成れねえ」
 黒いカラス達が屋上の柵に一列に止まっている。そして一匹の白いカラス。
(黒は合田、白はクゼのイメージ。本来は白いカラスはいじめられやすいと聞いたが)
 「信念」
 「そうだ。少なくとも俺はそう思ってる。そしてもう一つ。絶対に必要になってくる最大の要素。
運、ってやつも不可欠だろうな」
 「ほう。それは何故」
 「決まってんだろ? 天才とか英雄の存在なんてものは、詰まる所第三者の主観による処が大きい。
英雄を英雄たらしめる為には傍観者によるレスポンスが、まずは必要なんだ。
そしてそのレスポンスの内容が、英雄を高みにも上げるし地に貶めもする。それこそは運でしかねえ」
 「成る程。面白い仮説だな。それにしても君がこれ程お喋りだったとは知らなかった」「そいつは褒めてるのか」  「そう取ってもらっても結構だ」「なら褒められついでにもう一つ。この事件の中にある、不確定要素についてだ」  「ん?」…
 「あの日、個別の十一人の中で唯一自決しなかったクゼヒデオ。
奴はその後何処へともなく姿を消し、再び姿を現した時には難民達の指導者になっていた。妙な話だよなあ。
こいつは偶然なのか? それともはじめっから仕組まれていた事なのか?」
 「他の十一人とは真逆の行動に出たのだから、それは不確定な要素なんだろう。
だがそれとて結果的には、難民排斥に寄与していると、取れなくは無い。
行動の種類こそ違えど、同一の結論に向けて事態を牽引している事から考えれば、犯人は見事、
不確定要素までプロデュースしていたという事になるだろう」
 「そう来るか。ま、確かに奴の行動は、難民排斥を早めていると言えなくもない。
全国ネットで流れた擬装船での逃走劇を、さらに印象づけた長崎大停電テロ。
そして今俺達の真下に仕掛けられている核爆弾。クゼにここまでやられたら、政府も本気にならざるを得んだろう。だがしかし、これをやったのは本当にクゼなのか?
実は奴をプロデュースしている犯人の捏造なんじゃねえのか?
もっと言えば、そのプロデュースしている犯人は、自分でも気付かないうちにクゼに手を貸し、
奴の行動を模倣し始めてると言えなくは無いか?」
 「どういう事だ」
 「クゼは択捉から出島に戻ったが、その手にプルトニウムは無かった。
本来ならその事を難民に告げ、一旦事態を収拾したかった筈だ。なのに、プルトニウムを使ったテロまで起きた。ではどうするか。自分をプロデュースしようとする者の思惑に乗って、ブラフで宣戦布告するか?
だが奴は何もしなかった。今は口を噤み、難民をも黙らせ、事態を逆転出来るチャンスを窺っている。
いやむしろ、口を噤んだ事で状況をコントロールできるカードを得たのは、
もしかしたらクゼの方なんじゃねえのか?
本来不確定要素でしかなかったクゼが、実は真の天才、英雄なのだとしたら、
いつのまにかプロデュースしていると思っていた奴の方が、
いつしかクゼの模倣者に成り下がっちまっていたとは、考えられねえか」
 白いカラスの一声で他のカラス達が一斉に飛び立つ。

 武装した難民達が列をつくって歩いてい、他の難民達が応援している。それを屋上から見るクゼ、顔を上げる。

 バトー「捏造された思想を信じて自決までしたのに、誰の英雄にもなれなかったあいつらのゴーストは、
今頃何処を彷徨っているんだろうな」
 煙草に火をつけ、ふかし、それを花束等がそなえられている所にあった空き缶の上に置き、
手を合わせて軽く拝む。
 バトー、少佐に電通で連絡を取る。少佐はプルトニウムを無事回収。このままスプリング8に直行するつもり。
 プルトニウムが新宿原発から発見された物と一致すれば、内庁の仕業と証明できる。
 「合田!俺達もクゼ同様、何一つ諦めた訳じゃねえぞ」と言い、立ち去ろうとするバトーだったが、
一つ聞き忘れていた事があった。
 ウィルスの発症因子の最後の一つをお前なら何にすると聞くと、義体化以前、
童貞だったという因子にするそうだ。
 民衆のための英雄に殉教する覚悟を求めるなら欠かせない要素だそうだ。
 合田は自分も童貞だと告白し、「君とのお喋りは楽しかった。いや、参考になった。感謝する。
私の戦いもまだ終わりではない。
君達が私を止めるのが先か、私の思いが帰結するのが先か、ここからは、不確定要素が鍵を握るだろう。
失礼する」と言い、立ち去る。

感想:この前読んだ「永遠の王」には童貞で無くなると強い騎士で無くなると本気で考えているランスロットという騎士が登場していた。
 次代の世界一強い騎士ガラハッドも童貞だし。
 カフカも確か、結婚すると良い話が書けなくなるとか思っていたんじゃなかったけ。
 ルノワールも結婚すると良い絵が描けないと晩年まで結婚しなかった。結婚と童貞は違うか。
 合田は童貞で無くなると頭の切れが悪くなると思っているわけじゃないよね。
 チェ・ゲバラなんか女好きなんだが…。カラスだって放射能にはやられちゃうよね。
 うちの近くにはカラスのねぐらがあり、一列に並んだカラスなんて、時期によっては毎日見かけるが、
白いカラスは見た事無いです。
 何かの時にはカラス達が野生の本能で危険を知らせてくれる事を願っています。
 ちなみに私は地震の前に目が覚めるタイプです。
関連サイト
野良犬の塒
攻殻機動隊PKI-B-Wiki

攻殻機動隊 1
士郎 正宗著
講談社 (1998.5)
通常24時間以内に発送します。


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それは関与できない問題

「それは関与できない問題」絶対少年 第17話 ☆☆☆☆☆
監督:望月智充 シリーズ構成:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 美術監督:針生勝文 音楽:七瀬光 脚本:浜崎達也 絵コンテ:下田正美 演出・作画監督:今泉賢一

 横浜の大観覧車に乗っている須河原晶(松本美和)。大観覧車が突然止まる。(恐怖…)

 いつもの公園で座っている谷川希紗(小林晃子)。小早川成基(櫻井孝宏)が来る。「オッス」「やあ」
 「良いかな?」希紗、荷物をどける。「ちょっと、話したくなって」「ブンちゃんの事?」「俺の事じゃダメ?」「えっ」  「俺がいるのは、奨励会の三段リーグってとこだって、知ってたっけ?」
 「うん、四段にならないと駄目なんだって」
 「うん。半年かけて、三段リーグを戦って、上位二人が四段に上がってプロになれる。
プロになれるのは一年でたった四人だ」
 「狭いなあ」
 「うん。プロになるには壁があるんだ。四段の壁。26歳までに、この壁を越えられないと、もうプロにはなれない」 「まだ十年近くあるよ」
 「後十年しか無い。有望な棋士の卵が、何人も、この壁を破れずに、プロを諦めていった。
来年からは、年下の奴らも、どんどん上がってくる」
 何の言葉もかけられず、黙る希紗。成基が希紗の方を見る。「何?」「少し、変わったかな」「うん?」
 「前より笑うようになった」「次はいつ?」「明日」「すごいね」「何が?」「成基のいるとこ」
 「でも、俺にしたら、それが普通だから」
 「普通か。普通って何だろう。あたしが変われたとしたら、ブンちゃんのおかげなんだ」「うん」
 「何も出来ない。あたしなんかいてもいなくても同じだし」「それは違うぞ」「えっ」
 「いてくれないと、困る」希紗、ハッとし、「うん」と言う。「希紗がいないと、こんな時、誰と話して良いか困る」
 希紗、ひじで成基をつつく。「ホントだって」「うんと、あのね」「ん」「何だろ…」
 (良い雰囲気じゃないか。ああ、でも、理絵子ちゃんが…。でも、希紗には助けが必要です。う~ん)

 真壁正樹(甲斐田ゆき)は、須河原に連絡と取ろうとし、圏外と出ている理絵子の待ち受け画面を見て、
止まっている大観覧車を見上げる。
 マテリアルフェアリーがらみだと思い、連絡を取ろうとしたのだが。
 一方、須河原は自分のマテリアルフェアリーの待ち受けを見ていた。「都会で遭難するとは思わなかったあ」
 ヘリが飛んでいるのを見て「私は取材する側で、される側じゃ無いんだけどなあ」
 (事件にあった記者が皆思うらしい)
 須河原、ゴンドラに閉じ込められているラブラブカップルを見てため息。
 ケータイが鳴り、成基が開くと「希紗のことで、ちょっと相談があるんだけど、……無理かな?」
との理絵子からメール。(待ち受けは王将)
 折り返し、電話をする成基。正樹、大観覧車をケータイで撮っていると声をかけられる。
 深山美佳(鈴木真仁)だった。彼女は須河原はマテリアルフェアリーの事で横浜に来てるのかときく。
 「何の事?」と誤魔化そうとする正樹だが、お姉さんにはお見通しだ。
 美佳はおととしの猫おどりの時にいた事を話し、正樹が須河原と何を話していたのか教えてもらおうとする。

 夕方、橋の上で、成基と会う大和理絵子(佐土原智子)。希紗、このままじゃ、まずいと思わない?と理絵子。  「さっき、会ったけど、別に」理絵子、ハッとして、成基を見、うつむく。
 希紗はこのままでは進級できないと先生が言っていたそうだ。で、成基に学校に顔出すように言って欲しいと。 「いろいろあるのはわかるけど、でも、まず希紗が変わらないと、解決しないと思うんだ。
あの子、もっと協調性が無いと…」
 「いじめっ子は、必ずそう言うな」「えっ」「いじめられる側に問題があるって」「あっ」
 「変わるって、どうすれば良い。みんなと同じようにすれば、変われるのか。学校ははみ出す奴を嫌う。
集団のペースになじまない奴は、疎外されがちだ。俺も希紗と同じだ。同じだった。泣き虫成基だ」
 「でも…」
 「希紗が登校拒否なのは、それでも希紗が学校と関わりたいと思ってるからだ。だから登校拒否なんだ。
そうじゃなかったらとっくに止めてる」
 「でも、希紗と成基は違うよ。成基には将棋があるけど、今の希紗には何にも無いもん」
 「何も無いって、どうしてそんなふうに決め付けられる」「あっ」
 「希紗を助けたいと言う、力になりたいと言う、でもそれはおまえの自己満足のためじゃないのか」
 「そんな言い方…。私、希紗の事心配してる。
先生だって、こんな事言いたくないけど、希紗の親だって希紗の事、もう投げてるのに…。私…だから…
(希紗の親達は夜回り先生の爪の垢を煎じて飲むべきです)」
 「おまえは希紗の何を知ってる。そもそもりえぞうに俺の将棋の何がわかる」成基、去っていく。
 一人残り、泣く理絵子。
 (ちょっときつかったね、成基。
確かに理絵子は考えが足りないが、考えが足りない人間なんて、私も含めてザラにいる。
悪意の中、変わるのは難しいよね。
希紗だって、それなりに明るい面もあるに決まっているが、それを出せる環境に無いんだろう。
協調性って何なんだろう。アーティスト系の希紗には個性こそ大事なのではないか。
そりゃ協調性がある方が生きるのは楽だが。成基は理絵子の事をりえぞうと言うのは、止めるべきだね)

 夜。「ときみや」の裏口をこっそり開けている正樹。
 土岐宮はな(渡辺美佐)が「用事があるならはっきり言う。
用事が無いなら、気味が悪いから、突っ立ってないで、帰っとくれ」と言うと、
「うんと、あのー」とはっきりしない正樹。
 「理絵子ならもう帰したよ」須河原がいるかきく正樹。いないと知ると帰る。

 21:49。もう七時間も観覧車に閉じ込められている須河原晶。寒い。
 目の前のゴンドラのカップルはビッタリくっつきあってる。

 閉店の「ときみや」にいる成基。理絵子と喧嘩した事はどうやらはなさんは理絵子から聞いているらしい。
 「久しぶりに一局指してみるかい」と言うはなさんに、「お願いします」と姿勢を正して、頭を下げる成基。
 「学校に行ってないのかい、希紗は」「家にも帰らない事があるようです」「でも、結局は帰るんだろう」
 「プチ家出って言うんですよ」
 「プチ家出、ねえ。流行やファッションのように呼んで、問題をあいまいにする。直視するのが怖いのかねえ」
 「何をです?」
 「相手をさ。わかってるはずだよ。かくれんぼうだね、お前達は。見つける方も、隠れる方も。
見つける方は一人ぼっちでみんなを探してる、
隠れる方は一人でこのまま見つけてもらえないんじゃないかと怯えてる。どっちも不安で仕方が無い。
それでも見つけたり見つけられたりしながら生きていくんだ」
 「俺は…」「お前だって、今夜ここに自分を見つけてもらいに来たんだろう?」
(年を取ると、感情が堅くなり、短気になります。人間が出来るわけでは、残念ながら無いです。
でも、素晴らしい方もいらっしゃいますね)

 理絵子、今日の成基との事を「最低だ」と悔やんでいる。

 観覧車の須河原、ケータイに入れている画像の整理中。
 可愛いネコの写真は保存、街の風景はいらない、ちょっとしかめっ面の(可愛い)自分の写真は超いらない、
笑顔は保存、男と写っている写真が出てきて止まる。
 一度は「いらない」と消そうとするが、せずに傍らに置き
「私は今だって、ジャーナリストの夢を追ってるよ、あの頃とおんなじ。
でも、リアルな君をないがしろにしてたわけじゃ無いんだけどなあ。
私が欲しかったのは、私の仕事を理解してくれるパートナーだったんだよねえ」
 ため息と共に、観覧車が動き始める。時刻は12時に。

 明日は三段リーグなのに、夜更かしして良いのかいと言うはなさんに、
このまま帰っても眠れませんからと成基。
 九戦目、二敗同志の戦い。相手は将来の名人ともてはやされている天才だった。
 この2年、奨励会で成基は一度も勝ててなかった。「それは良かった」とはなさん。
 「お前を育てるのは、お前以上に大きな相手だからさ。大きな相手と向き合った時、人は伸びる。
ちゃんと向き合えればな」
 「でも…」「相手が大きすぎるかあ?」「ん」「そう思った時点でお前の負けだ。すでに気持ちが逃げている」
 「でも、どうすれば…」
 「どうもこうもないさ。お前の将棋を指すしかないだろう。自分の将棋を信じてぶつかれば良い。
それがちゃんと向き合うという事だ」
 はなさん、まいりました。
 飛車角落ちでもかなわないはなさんは成基に、成基と言う名前は「make base」、マクベス、
シェークスピアから来ている事を教える(マクベスは不吉だろう。もっと験の良い名前は考え付かなかったのか)。 成基の親父が夢みる劇団員だった頃は良く飯を食わしてやったそうだ。今じゃ堅物の警察官だが。
 「いろんな意味で、目に見えるものが全てじゃないのさ」

 観覧車から降りたカップル、女性(須加みき)が男(飯田征利)を平手うち。「一寸先は闇」
 マイクを向けられる須河原。
 彼女はそのマイクを取り、横浜の電子機器のトラブル多発と、
子供達の間でささやかれる多くの都市伝説を語り、
「今日のこの出来事も、けっしてそれらと無関係ではないと考えるのは私だけでしょうか」と語って、マイクを返す。

 はなさんから今日が成基のリーグ戦である事を聞き、動揺する理絵子。
 昨日、希紗の事で責める様な事を言って、成基が気にしてるんじゃないかと思ったのだ。
 手が震え、泣き声になり、とうとう口を押さえる。
 はなさんはバイトは良いから、行っといでと言い、理絵子は将棋会館に急ぐ。
 理絵子が会館の前に着くと、成基が出てくる。負けたんだそうだ。
 「ゴメン、ごめんなさい。大事な勝負の前の日に、変な事言って、嫌な思いさせて、私のせいで…」
 「見くびるなよ」「えっ」
 「誰かの言葉に思い悩もうが、心を乱されようが、勝とうが、負けようが、結局は自分だ。
俺が負けたのは、お前のせいじゃない」
 成基、振り向いて「昨日まで俺は、これがプロになれる最初で最期のチャンスかもしれない、
百年に一回のチャンスが最初に来ただけかもしれない、そんな風に思ってた。プロになるのが目的だったから。
でも、違った」
 「わかんない」
 「俺はあいつと、今日俺を負かしたあいつと、もっと将棋を指したい。あいつとしっかり向き合っていたい。
プロになるのはそのための手段だと、今日わかった」
 「全然わかんないよ」「うん、りえぞうにはわかんないかもしれないし、わかんなくてもいい事だ」
 成基歩いていき、理絵子目を大きく見開く。「帰るぞ」「いい、先、帰って…」涙を流す理絵子。
(成基は理絵子とのプチ争いなんかどうとも思っていない。別の事を見ている。理絵子の思いは一方通行。
成基は理絵子の言葉をちゃんと返さず、別の次元で話している。
成基の思いはかっこいいんだが、理絵子のとの会話は成り立っていず、理絵子は涙を流すしかない。悲しいね)

 夕方、希紗、一年後の私にメール
(私は別にこの事、変とは思わないんだが、変と思っている人がわりといる。
未来の自分を想定しているのは良い事じゃないかな。
ちなみに私は変と言う言葉を悪い意味で使うとは限らない。偉人ってどこか変よね。
変ってユニークという英語に通じるよね。独特って事)。
 「元気ですか。もうすぐ17歳の誕生日だよ。昨日、成基に言おうとしたけど言いそびれた。
きっと覚えてないんだろうなあ。でも、今年は一人ぼっちじゃない。ブンちゃんがお祝いしてくれるから。
一人だけど独りじゃない」
 ブンちゃんに「帰っろかあ」と言う希紗。答えるように音を出すブンちゃん。

感想:微妙で良いよね、これ。理絵子の動揺の描写が良い。希紗、主役のはずだが、存在感が薄いぞ。
 須河原、良いよなあ。女が夢を追うのは男より大変だ。プチ家出についてのはなさんの意見は目からうろこか。 援助交際もそうだけど、言葉って影響が大きいね。
 「わかんないかもしれないし、わかんなくてもいい」と言うセリフは私も言いそうです…。
 すいません、忍耐と辛抱と思いやりが大事ですね。でも「自己満足」発言はさすがにしないな。
 偽善だろうが何だろうが、関わろうとするだけましかと。
 しかし希紗が変わろうと努力する姿はきっと痛々しく、無理があると思うから…、
希紗だけ努力したって、周りが冷たければ、きっと折れちゃうと思うから…。
 そのまま受け入れてくれれば、明るくなると思うのに…。

絶対少年
絶対少年
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.23
浜崎 達也〔著〕
メディアワークス (2005.8)
通常2-3日以内に発送します。

関連サイト
Green Onion
JUNK KOLLEKTER pt.1
JUNK KOLLEKTER pt.2
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白猫宮


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輝夜姫 13~15

「輝夜姫」13~15 清水玲子 ☆☆☆☆☆

 桂は度々自殺を図り、考えたりするための脳を取り除かれていた。楓は桂を死なせる。
 晶は殺傷力の高い武術を学ぶ。碧が倒れた。碧は熱に浮かされながら、神淵島での事を思い出す。
 由は飛ぶ事が出来、姫と人間との間に出来た子供だった。
 姫はイケニエの人間を喰らう異形の者と成り果てた。それを嘆く天人の女に男が言う。機会は必ず来る。
 イケニエが甦り、強大な財力と地位をその手中に収め、再び集う時が必ず来る。
 1500年前と同じに選ばれた人間が再び試され審判を受ける時が。
 覚醒した碧は過去の事を完璧に思い出していた。その碧に晶は聡の本体ヒロキ・ラシュトンに今夜会うと言う。  その時雰囲気が変わった晶に碧はかぐや姫を感じる。
 碧は晶がヒロキをどうするつもりなのか心配し、二人がいる部屋にこっそり入る。
 晶はかぐや姫となっていて、天人の霊達が集う。その場から遠い動物園にいる守はかぐや姫を見る。
 楓は桂の事を思い出し、怒りが止められず…。
 晶が薬を塗ったメスでヒロキを襲おうとした時、ヒロキが晶の名を呼ぶ。そして碧の名も。
 碧は晶の後方で寝ぼけていた。晶は島の皆が生きている事を知る。
 一方楓は自分に優しい言葉を投げてくれた女の子の死体を見ていた。

 由は瀕死のエドワード10世に月から持ち帰った石の事をきく。
 石は6つに分けられ、各国が厳重に保管していた。由は杏后の前にも現れる。杏后は死ぬ。

 エドワード10世が死に、ヨーク公ジョージが即位する事になる。
 ミラーは王位継承者になるつもりは無かったが、父親の冷たい言葉を聞き、逆に王位継承者になる事にする。

 晶は李家にあった月の石を見る。その石には絵が描かれてあった。一緒に石の保管所に入った文妃が倒れる。 文妃はカビに覆われる。

 ミラーは戴冠式にドナーの子供達を呼ぶ。
 楓は女の子を殺したと思いうなされ続けていたが、守が新聞を見てもそんな事件はどこにも載っていなかった。 ドナー達は戴冠式に由が現れ月の石を持っていくのを見る。しかし石は無事だった。

 春蘭はまゆを見つける。

 ミラーが子供達を集めて会合を開く。

 アポロ17号は月で平安時代の日本の絵が描かれた岩を見つけた。月の石は70億年前の物。
 石はイギリス、中国、タイ、ロシア、アメリカ、日本に分けられる。
 はるか昔、太陽系の外から巨大な天体が飛来し、地球に衝突、月となった。月こそがかぐや姫。
 羽衣は一対の天女の壁画。衝突の際、一つが地球に取られた。それが神淵島の壁画。
 そして残りもアポロ17号に取られた。月が天に帰れば、地球は何も無い元の姿に戻る。
 なぜあの絵は地球人とそっくりなのか。地球の生命は異性人の複製品だから。

感想:スケール、デカッ!!ビックリ!何か、バクスター思い出すね、デカクする所が。
 昂は月と一緒に天に帰るつもりなのか。

輝夜姫 13
輝夜姫 13
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.22
清水 玲子著
白泉社 (1999.2)
通常24時間以内に発送します。
輝夜姫 14
輝夜姫 14
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.22
清水 玲子著
白泉社 (1999.10)
通常2-3日以内に発送します。
輝夜姫 15
輝夜姫 15
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.22
清水 玲子著
白泉社 (2000.6)
通常24時間以内に発送します。

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春夏秋冬そして春

「春夏秋冬そして春」2003年 1h42 ☆☆☆☆
監督・脚本・編集:キム・ギドク 撮影:ペク・ドンヒョン 音楽:パク・ジウン

最後まで書いていますとも!注意!!

 春。山間の湖に囲まれた寺。老僧(オ・ヨンス)と二人きりですごす少年(キム・ジョンホ)は生き物達と遊ぶ。
 魚に石を縛り付け、放す。カエルに石を縛りつけ、放す。ヘビに石を縛りつけ、放す。
 それをこっそり覗いてみていた老僧は、少年が寝ている隙に、背に石をくくりつける。
 目が覚め、石を取ってくれと言う少年に、魚もカエルもヘビも苦しんでおるなと和尚。
 和尚は石を取らず、石をくくりつけられた生物達を探し出し、石をはずせと言う。
 「もし3匹のうち、どの一匹でも命がなかったならば、お前は心の中に石を抱えて生涯を生きるのだ」
 魚は死んでいた。カエルは生きていた。ヘビは死んでいた。少年は大声で泣く
(泣くよな。私もこの場面では涙が出ました)。

 夏。二人の女性が来る。体の弱そうな若い女性(ハ・ヨジン)が寺に預けられる。
 老僧の見立てでは彼女は気の病。青年(ソ・ジェギョン)は女性に魅かれ、ついには肉体関係になる。
 その関係はついに和尚の知る所となる。体が治った彼女は立ち去るしかない。
 「いけません、和尚様」と言う青年に、和尚は言う「欲望は執着を生み、執着は殺意を呼ぶであろう」
 青年は寺から仏像とニワトリを持って出る。

 秋。和尚は食べ物を包んだ新聞紙に“30代男性、妻を殺し逃走”の記事を発見する。
 男(キム・ヨンミン)が来る。彼女を愛していたのに、彼女は彼を捨てて別の男に…。
 私を愛していると言ったのに…。「手にした物は、いつか失う。自分が好きなら、他人も同じだ」と和尚。
 許せないと男。男は持ってきた仏像を安置する。
 凶器のナイフを何度も板に突き刺す男。(カッコー鳴く秋。あちらではカッコーは秋でも鳴くのか)
 「閉」と書いた紙を目と口鼻に貼り付けて座る男。老僧はそれを見つけ、打擲(ちょうちゃく)する。
 老僧は彼を吊るし、蝋燭で自然にロープが切れるようにし、自分は猫の尾に墨をつけて、それで経文を、
寺の縁の板に書く。(うまいんだよな、これが。さすが、僧侶)
 男はナイフで自分の髪を切る。
 「人を殺(あや)めたといって、自分を殺してはならん。この文字をみな、ナイフで彫りなさい。
字を刻みながら、怒りの心を消すのだ」
 和尚の言う通りにする男。刑事が現れる。男はナイフをかかげ、刑事は銃を向ける。
 老僧は「何をしておる。続けなさい」と言い、男は字を刻む作業を続ける。刑事も最後まで彫る事を了承する。   夜、蝋燭を男の側で持ってやる刑事。朝、銃を脇に置き、眠り込む刑事の横で彫る男。作業が終わり、寝込む。 目が覚めた刑事は彼に自分のジャンパーをかける。
 老僧は顔料を作り、僧と刑事二人で、文字に色をつける。(日光の眠り猫みたいに、彫刻の上にいる猫)
 男は刑事と去る。
 老僧は「閉」と書いた紙を目と耳、口鼻に張り付け、いずれ沈むようにしたボートに薪を積み、その上で座り、、
火をつける。(これは彼も、女を殺めた過去があるという事だろうか)

 冬。今は寂れた寺に男(キム・ギドク)がやって来、住み始める。
 寺にあった古い本の通りに修行を積む男
(どうも、ここの一連のシーンが、僕、こんな事も出きるんだぞ、すごいだろうと監督が言っているみたいで、
ついていけなかった。やってるのは監督じゃないのかもしれないが、何となく…)
 顔を布で覆った女が赤ん坊を連れてくる。
 夜、女は赤ん坊を置いて去ろうとするが、氷に男が開けた穴(顔を洗ったりするため)に落ち、死んでしまう。
 男は自分に石をつけ、仏像を持って山に登る。向こうに寺を見る山の頂上に仏像を安置する。

 そして春。綺麗に色を塗りなおした門。
 少年の顔を描く男(監督、絵を描くためにパリに行ったんだよな。もち、うまい)。亀で遊ぶ少年。
 山から仏像が見ている。

感想:韓国の映画監督で唯一私が名前を覚えている監督、キム・ギドク。
 と言っても、見るのはこれで二つ目。
 一つ目は「悪い男」で、これは倫理的にまずい所があり(彼女はストックホルム症候群だよな)、
非常にほめにくいのだが、この映画より好きだったりする。
 でもこの映画、本当に映像が綺麗。説明も少なく、私好み。(いえ、過剰演出の映画も好きですが)
 女への憎しみを言う男に、韓国の男は暑苦しいなと辟易としたが、考えてみれば、
ああいう理由で女殺す男はみんな辟易としちゃう人達に違いない。
 日本にだってしっかりいるしな。女が座っていたのは狛犬さん?
 寺に狛犬さんはおかしいけど、他に思いつかない。まあ、私は仏教に詳しいわけではないから。
 魚の形の叩くもの、日本にもあるよね、何て言ったっけ。ヘビを平気でつかむ男の子に感心。
 私はヘビ嫌いではありませんが、咬まれるのが怖いから、つかめないです。
 「欲望は執着を生み、執着は殺意を呼ぶであろう」って言ったって、女、追いかけるのは当然だろう。
 しかしあんな場所、ホントにあるのか。実に魅力的な場所だが。
 映画としてはポン・ジュノの「殺人の追憶」の方が評価が高いのだが、
ポン・ジュノのデビュー作も私は高評価だし、でも、キム・ギドクの映画の方がみんな見たいと思っている。
 全部、痛い映画らしいから、覚悟しなきゃいけないが。
 彼は大学を出ておらず、韓国の映画監督としてはホントに異端なのよね。
 罪を犯した人間が愛憎を越えて生きていくという話は好きです。
 しかしこの話、まさかあの亀で遊んでいた少年もいずれと考えると怖くなりますね。
 まあ、いつまでも悪い事が繰り返されるわけではありませんが。
 何となく手塚治虫の「火の鳥」を思い出しました。
 悪行を重ねた男が各地で仏像を彫り続ける話がありましたよね。
 後、時がさかのぼって、同じような事が何度も繰り返される話もありました。
公式サイト等を見て
 ロケ地は慶尚北道青松郡周王道国定公園注山池だそうです。はしけ船に浮かぶ寺だから動くのね。作り物ね。 あの達筆は本人。冬をやるにふさわしい役者がいなくて自分でやったのね。
 自慢したかったわけではないのね。

関連サイト
Bell Epoque
キム・ギドク、インタビュー
キム監督Q&A
キム監督トーク・ショー
公式サイト
蒼龍のタワゴト

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一番怖いもの

「一番怖いもの」MONSTER モンスター CHAPTER48 ☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:西川真剛 絵コンテ:善聡一郎 演出:宮本幸裕 作画監督:嶋津郁雄

 ヤン・スークの母親(杉田郁子)を訪ねる金髪の若い女性(能登麻美子)。
 彼女は母親にカセットテープの事を聞き、場所を知ると怪しい笑みを浮かべる。

 天馬賢三(木内秀信)とグリマー(田中秀幸)がカセットテープを取りに病院に行くと、
金髪のロングヘアの美しい女性がスークの母親を訪ねに来たと看護婦(河原木志穂)から聞き、
母親の部屋に急ぐ。
 テープは無事にあった。母親は頭がはっきりしてい、はっきりしている間にヤン(菅沼久義)に会いたいと言う。
 カレル・ランケ(坂口芳貞)が会わせる。グリマーとテンマとランケはテープを聞く。
 「…僕が一番怖いもの,それはね、アンナを、忘れてしまう事。
毎日毎日おかしな授業で、記憶がなくなっていくんだ。お願い、アンナを忘れさせないで。
世界には、アンナと僕、二人だけなんだ。この記憶だけは…お願い…」(上村祐翔)
 ブツンと音がし、「聞かせてあげられるのは、ここまでだよ。やっとわかったんだ。
このテープを聞いて、やっとわかったんだ。僕がどこへ行くべきか、やっとわかったよ、Dr.テンマ」
 今のヨハン(佐々木望)の声だった。

 ルンゲ警部(磯部勉)は休暇を楽しむためにプラハに来ていた。
 オープンカフェでコーヒーを頼むが、今は休暇中だからとビールにする。ビールの銘柄をきき、
「プラズドロイ」という名前をいつもの記憶術、指カタカタで覚えようとするが、自分の指をじっと見て、止める。
(チェコのビールはおいしいな、うん)
 プラハ署の新署長ネペラ(堀勝之祐)に会いに行く。そこでスークの事件を聞く。
 例の絵本をプラハの古本屋で見つけ、買い求め、その絵本の翻訳を署長に頼む。スークの友人に話を聞く。
 スークを擁護する友人達。彼らからアンナ・リーベルトという名前を聞く。絵本の出版社、モラビア出版社に行く。 絵本の作者エミル・シェーベのペンネームは他に何とかボナパルタ、ヤコブ・ファロベック、
クラウス・ポッペ等があった。
 出版社にあった彼の絵を見せてもらう。陰鬱な顔をした妊婦の絵があった。双子の赤ちゃんの絵。
 同じ顔した女の子と男の子の絵。ネペラ署長に電話し、絵本の最後の部分を聞く。
 「せっかく名前がついたのに、誰も名前を呼んでくれる人はいなくなりました。ヨハン、素敵な名前なのに」
 ビールを頼んだのに、コーヒーに替えて貰う。「長い休暇になりそうです」

感想:指がカタカタする音とかドアの音とか、音響も重要だなあと感じました。
 重要じゃないものなんて一つも無いか。今回の女装ヨハンは原作の方が綺麗だったかな。
 ルンゲは休暇より仕事が好きなのよね。それにしても、磯部勉さん、美声…。
 頑張んないと休暇を楽しめないルンゲ、可愛い。

関連サイト
海の地図


ちっちゃん俳句「隙間風 内職したり 隙間風」

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ランナウェイ

「ランナウェイ Runaway」交響詩篇エウレカセブン 第21話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 音楽:佐藤直紀 脚本:大野木寛 絵コンテ:寺東克己 演出:森高登、武井良幸 作画監督:佐々木敦子、石田可奈 メカ作画監督:ねこたまや

 ヴォダラクの高僧(京田尚子)の力により、エウレカ(名塚佳織)からスカブが剥がれていく。
 その際ティプトリーからもらった光の瓶が役に立ったらしい。(あれってこの世界の何か?)
 ミーシャ(沢海陽子)とホランド(藤原啓治)からエウレカの状態を聞かれて高僧は「第八間界(?)の果てにまで行った者が、この世である第三間界に引き戻されると、このような姿になると言われています」と言う。
 「世界の果てに触れてきた?」とホランド。「ノルヴ氏より伝授されたリュージュの法は行いました。
 後はこの子の魂に、ヴォダラクがいかなるお導きを示されるか」

 レントン・サーストン(三瓶由布子)は人殺しの記憶に苦しめられていた。
 ホランドはヴォダラクの高僧にエウレカに原因となった物に近づけないようにと言われ、
レントンをエウレカ接触禁止とする。レントンはひたすらにポテトチップを貪り食う。
 皆は彼に普通に接しようとする。
 しかしレントンはこんなに苦しいのに誰も優しい言葉の一つもかけてくれないと思う。
 エウレカに会おうとしても子供達がホランドに言われて、レントンを絶対に入れようとしない。
 でなくてもエウレカは面会謝絶だった。ただひたすらポテトチップを食うレントン。
 他の皆に会いに行っても、すぐドアを閉め、一人になる。
 沢山のポテトチップのカラ袋に囲まれて、ひたすらにポテトチップを食うレントン。
 マシュー(中村彰男)が彼を気にして現れる。レントンは人を殺してるんだとマシューに訴える。
 マシューは言う、KLFは有人なんだから、倒せば中の人間は死ぬと。
 ゲッコーステイトは国家や社会に楯突いた者、生き残るためなら人をも殺す。
 だったら何でそんな普通の顔をしていられるのかとレントン。
 「これが俺達の日常じゃん。おまえもそれがわかっててゲッコーステイトに入ったんだろう」レントンは逃げ出す。 (でけえパンツはたぶんハップのね。マンガで見たけど、ケンゴウとゴンジイはふんどしなのよね。
ふんどしって割と体に良いと聞いたが…)
 レントンはネズミのおもちゃで子供達をエウレカの部屋の前からおびき出し
(メーテル(木川絵理子)、リンク(水沢史絵)は分るんだが、モーリス(根谷美智子)…情けないぞ)、
エウレカの部屋に入る。
 「僕が近くにいると君が不安定になるからって」「それはホント。だって、私の心拍数が上がるもの」
 レントンはエウレカに言われて戦ってるってわかっていたつもりだったんだが、
KLFに人が乗ってるという実感が無かったんだと訴える。
 「そんな事もわからずに戦ってたの」「でもこれだけは知って欲しいんだ。俺は君を守るために戦った」
 「でも人を壊したら、二度と戻って来ない」
 「そんな言い方って、そんな言い方って無いだろう!俺は君が、君の事が!」
 レントン、エウレカに覆いかぶさる。
 瞬間エウレカは「いや」とレントンを拒絶し、レントンは後ろに倒れて、「ゴメン」と言いながら、部屋から逃げる。
 エウレカはレントンに手を差し伸べるのだったが。
(君を守るためと言われても、困るよね。自分の責任において行動して欲しいよね。
誰かのためとか言ってとんでもない事をする人は多いし)
 レントン、荷造りをして(あのブラは誰のだ?)、月光号を降りる。(アミタドライヴは置いていく)

 デューイ(辻谷耕史)は用心棒稼業をしているチャールズ(小杉十郎太)とレイ(久川綾)に会いに来た。
 二人に軍に復帰してもらいたいのだ。
 初めは断るチャールズだったが、ホランドと決着をつけさせてやると言われ、話しに乗るのだった。

 レントンを探すタルホ(根谷美智子)、途中で自分のバッグを探しているムーンドギー(宮野真守)に会う
(レントン、ドギー兄さんのお気に入りのバッグを持ってたのか…)。
 ゴンジイ(石森達幸)からレントンが出て行った事を聞く。

感想:とうとう出て行っちゃった……。
 でも主人公が出て行きっぱなしと言うのは考えられないから、どうやって戻るのかな。
 ひらひらエリの服で胸毛を強調しているナイスな兄さん、チャールズに出会うらしいが…。
 しかし予告のエウレカ、超かわいい。ポテトチップでストレスを表すのはうまいと思いました。

交響詩篇エウレカセブン 1
BONES??原作 / 片岡/人生??漫画 / 近藤/一馬??漫画
角川書店 (2005.7)
通常2??3日以内に発送します。

関連サイト
ToyandDiaryかんかいについて
あっちゃblogブラはギジェット?
椅子専門店チェアーズレイ・チャールズ…
うつわの器上記の紹介
こんなんでどすか?絵が可愛い
わふわふ~な、アニメ日記画像あり
空蝶BLOGエウレカの姿の原因はニルヴァーシュ?
今日は何色?アドロックの事とか、とても詳しい。
吠刀光り【遊撃】画像あります。

ちっちゃん俳句:「人間を 反応される 博太郎」

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輝夜姫 10~12

「輝夜姫」10~12 清水玲子 ☆☆☆☆☆

 碧はラシード9世の臓器を移植されていた。しかし碧は暗示により、碧であった頃の事は忘れている。
 玉鈴の指示で行われた事だ。杏后(きょうこう)様が玉鈴を呼び、晶は杏后の元に赴く。
 杏后は占いで玉鈴の身に不吉な影があると言われて呼んだのだった。彼女は晶にドナーの事を話す。
 占い師にドナーを育てると玉鈴がドナーによって殺され、李一族を崩壊に導くと言われ、
生き埋めにさせたのだった。
 自分の母親から「あの子供を殺しておいてよかった」と言われ、晶は杏后を突き落とす。
 晶は玉鈴の肖像画をはずさせる。服も本も処分する。

 サットンの70パーセントの体がドン・ベラミーに移植されていた。晶の頼みで菊の宮が調べたのだ。
 楓も守も聡もミラーも移植に使われて処理された。桂は自殺に失敗してセンターに拘束されている。

 試合中のドン・ベラミーの左腕が急におかしくなる。菊の宮は惨殺される。ユイが晶の前に現れる。
 楓の心臓を移植された晳暎(ソギョン)が倒れる。
 菊の宮を殺したかすかな記憶がある晶は、由について行く事を拒否する。
 小田聡から皮膚と内臓の移植を受けたヒロキ・ラシュトンは自分の子供を身ごもったシェリイを振って、
晶の元に赴く。
 ヒロキには聡の記憶があった。神淵島の細胞が勝ったのだ。ドン・ベラミーはバスケを止める。
 彼にとって他のみんなや島の記憶は細かい事はわからず、強い感情だけが残っていた。
 晶は菊の宮惨殺の記憶にさいなまれる。
 高力士は自分の指を犠牲にして、職務怠慢の罪で罰を受けそうになっていた春蘭を助ける。
 春蘭なら晶をなぐさめられると思ったのだ。
 ミラーは自分達ドナーは意図的に世界の要人のもとへ送り込まれたのではないかと指摘する。
 ジュリアンはヨーク公ジョージの子供で、ミラーは王位継承者になるかもしれなかった。
 晶は無理を押して清明節に出、テレビで自分達孤児院の子供について話す。
 それを見たまゆは晶がギリギリである事に気づく。子供達はそれぞれの場でそのテレビを見る。
 病院のベッドで意識不明で寝ていた晳暎が立ち上がる。楓の意識だった。楓には人々が化け物に見えた。
 楓がベランダに追い詰められたとき、「カエデ」と彼の名を下から呼ぶ者がいた。その者は人間に見えた。
 彼の自動車に飛び降りる楓。春蘭がその様を撮った映像を晶に見せる。晶は楓が生きている事を知る。
 晶は李家の孤児院の責任者の目を切り、失明させる。
 李家の孤児院は孤児達を妊娠させては胎児を摘出し、その細胞を利用していた。楓を助けたのは守だった。
 守の本体はマフィアの三代目だった。

感想:えっ、こういう展開するの?!すごいなあ。SF的ホラーって感じ。
 天人とかが地球を掌握するため、自分達の強化細胞を持った各要人達のクローンを作ったのか?
 天人と主張している昂は全然強そうではない。由は天人のために作られたのかな、それとも特別な存在…。
 菊の宮を殺したのはかぐや姫が顕現している晶かな。李一族の血も危ない。それとも全然関係ない別人?
 私はかぐや姫が顕現した晶だと思うんだが…。晶から孔をしりぞげたのは高力士?
 高力士、晶に嫌われていて心配です。晶も危なっかしくて心配です。妖怪まゆのお力でもお借りしたいです。

輝夜姫 10
輝夜姫 10
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.18
清水 玲子著
白泉社 (1997.9)
通常24時間以内に発送します。
輝夜姫 11
輝夜姫 11
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.18
清水 玲子著
白泉社 (2000.1)
通常2??3日以内に発送します。
輝夜姫 12
輝夜姫 12
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.18
清水 玲子著
白泉社 (1999.8)
通常2??3日以内に発送します。

ちっちゃん俳句「面影や 殺そうとする 立場かな」

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目に見えない巨大な何か

「目に見えない巨大な何か」絶対少年 第16話 ☆☆☆☆☆
監督・絵コンテ:望月智充 シリーズ構成・脚本:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 美術監督:針生勝文 音楽:七瀬光 演出:篠崎康行 作画監督:牛島勇二

 横浜。海。深山美紀(三橋加奈子)の留守電が聞こえる。桜木町駅。コール音「はい」「もしもし」
 部屋で寝転がってる逢沢歩(豊永利行)の足が見える。「歩君?ゴメン、お風呂入ってた」
 「そうじゃないかと思った」「えへへ、今バスタオルだけ」(誘惑してるのか…)
 「ああ、えーとー、頭ちゃんと乾かした?」「まだ濡れてる」「じゃあ、もう少ししたらかけ直すね」「いいよ」
 「風邪ひくよ」「ストーブの前にいるからヘーキ。ウフ、ねえみなとみらいって歩君のとこから近いよね」
 みなとみらいの情景
 「ああ、うん、電車で駅みっつ。
こっちの駅の間隔ってそっちより短いから、深山が想像するよりもかなり近いかも」
 「田奈は田舎だって言いたいわけ」道路を走る車。「言いたいも何も事実でしょう」「容赦ないなあ」
 「みなとみらいがどうかした?」「うちの美佳ねえ、こないだまで二俣川の支店にいたんだけどね」「二俣川?」
 満月がかかる夜空「横浜市旭区二俣川」「ああ、免許センターのあるとこかあ」「地元なのにそんなもん?」
 「一口に横浜たって広いんだよ」「ふーん、でね、美佳ねえ先月みなとみらいに異動になったんだ」
 (あのグラフィックアートが描かれているあたりかな)「やっと話が繋がった」
 「いやいや、これからだよ、話は。須河原晶、覚えてる?」「ケーブルテレビの名物アナ」
 「そう。美佳ねえさあ、彼女に偶然会ったんだって、みなとみらいで」「取材してたって事?」関内駅。
 「彼女、ケーブルテレビ止めて、今はフリーらしいよ」「えーとー、それってー」
 (「ツーリングの旅」「絶対ガール」5冊、須河原晶著「妖精たちの夏」、「タップ穴殺人事件」
「パンダウン殺人事件」等の本が並んでいる本棚)
 「須河原の妖精たちの夏、読んだ?」「一応ね」「あの本ってさあ、不完全燃焼だと思わない?」
 「う~ん、だねえ」
 「美佳ねえの話聞いた時、須河原晶はマテリアルフェアリー追っかけるためにフリーになったんじゃないかって、そう思った。横浜って色々あるでしょう、今」
 橋の下をくぐりぬける道路「須河原さんは、それ、マテリアルフェアリーが原因だと思ってるって事?」
 「そう、私もそう思うし。美佳ねえもそう思ってるぽい。歩君、どう思う?」階段がある住宅街。
 「それはー、僕も考えたけど~」「けど~」「正直な所、よくわかんないんだ」「それって、もしかしたらあれかな」  「えっ」「おととし、猫おどりの夜にあった事は、特別だったと思うから」山手駅前スクランブル
 「特別だったと思いたいから、だから深山はあの夜の事が普通になっちゃうといやなんだ」「う~ん、そんな感じ」 「違うなあ。それとはちょっと違うと思う」ひびの入った横断歩道「えっ、違うの?」
 「うん。上手く言えるか自信無いけど、猫おどりの夜の事が集団幻覚とかじゃなくて、実際にあったことなら…」
 オカカ婆が歩いている。「あったよ!何言い出すの、急に」
 「わかってる。だからさあ。一度現実に起こったなら、何度でも起こる可能性あると思うんだ」
 オレンジの光、二体現れる。「う~ん」
 「もしかしたら、過去にも同じ様な事があったかもしれないし、これから先又、起こるかもしれない。
あれがたった一度きりの事だとは思えないじゃない?」
 自転車がたくさん立てかけてある通りをトボトボと歩くオカカ婆。「それはそうかもしれないけど」
 「だからあれは僕達にとっては特別の事だったとしても…」「ほら、やっぱ、特別でしょ」
 「ああ、うん。でも、僕が言いたいのは…事件、いや、違うか…出来事、そういうレベルでは特別じゃなくて、
つまり日食とか月食とか、突然夜空に現れるほうき星なんかと同じなんじゃないかって」
 光に吠える犬。
 「わかるような、わかんないような…。でも、歩君の理屈っぽさに磨きがかかってるのはわかった。
稀代先生と似てきたかも」
 「うそ、ほんとに?」(ショックか、歩)「うん~」吠える犬の方を見るオカカ婆。
 「だけどねえ、言わせてもらえば、さっき言ってたのって、全部天文現象だよ。周期性があるじゃない?」
 逢沢家
 「だからさあ、もしかしたらマテリアルフェアリーの出現にも、まだ僕らの気づいていない周期性っていうか、
法則性みたいなものがあるのかもしれない」
 「それ、見つけようと思ってる?」「う~ん」歩の部屋を見上げるオカカ婆。
 「見つけようと思っているから、そんな客観的なんじゃないの?」…「もし、もーし」(歩、かっこよくなった)
 「うん、そうかもしれない」「歩君にとって…」「うん」「あれはまだ終ってないって事なのかなあ」
 「どうだろう。前、平五郎さんから言われた事があるんだ。関わってしまったんなら逃げるな。
最後まで全力で関わりぬけって。後悔したくなかったらそうしろって。
もしかしたら、それが引っかかってるのかもしれない」
 パソコンの横には美紀と歩が仲良く並んで写っている写真が飾ってある(青春だなあ~)。
 「でも、わっくんには関わりぬいたでしょ。それで充分なんじゃないの?」「う~ん」
 外で何かが倒れるような音がする。

 ブンちゃん、急にガッと開く。
 谷川希紗(小林晃子)が部屋のドアを開くと、水洗トイレの流す音とドアを開け閉めする音。
 希紗はドアを閉め、「何も無いよ」と言う。ブンちゃん、バケツに入る。

 歩、電話を止め、外を確かめる。オカカ婆がいた。そして、どっしるとしっしんも。二体は去る。

 横浜の上空に、目に見えない巨大な何かが…。雨が降ってくる。

 待ち受けの理絵子の写真を眺めて、ため息をつく真壁正樹(甲斐田ゆき)。ファミレスの外を眺める。
 ケータイが震動、須河原晶(松本美和)からだった。須河原は「くまさんマート」の袋を持って歩いている。
 須河原は正樹にどう力を貸せば良いのかなと聞いて来る
(正樹の前のコップに水が注がれ、コップの表面に映る正樹)。
 正樹は須河原さんと同じくマテリアルフェアリーがいる事を確かめたいと言う。須河原は電話を切る。
 正樹は大和理絵子(佐土原智子)に電話をかける。理絵子、ケータイを取り、開いて、ため息。
 「放っといてくれって言われたけど。これだけは言いたくて。ごめんね。
僕、理絵子ちゃんがどうして、もうどうでもいいなんて言うのか判らない。僕はマテリアルフェアリーを探そうと思う。それはきっといると思うから。いると判れば、理絵子ちゃんの考えも変わるかもしれないと思うから」
 「知ってるよ」理絵子、ベッドに倒れこむ。「私だって、…見たもん」

 須河原、「ときみや」に帰り、カキフライ定食を頼む。須河原は堂丸史郎(西前忠久)に電話をかける。
 (ふとんと机で一杯一杯の部屋。壁に棒をつっぱって、物干し竿にしている。しっかり洗濯物が下がっている。
部屋干しは臭くなるけど、この場合仕方が無いか)
 須河原の話しが長くなりそうなので、堂前はとりあえず切らせてもらう。
 須河原の後釜さんの編集が上がったみたいだから。

 希紗のケータイが鳴る。開くと正樹から。切る。
 正樹、希紗に「谷川さんが持ってるそれは、すごく大変なものなんだ。
独り占めにしていいもんじゃないと思うんだけど…。谷川さんもそう思わない?」とメールを出す
(どうせ、オカルト系の物は、扱いが難しいから、希紗独占でいいんでないかい)。
 希紗、そのメールをすぐに削除する。泣きそうな顔の希紗、ひざに顔をうずめる。ブンちゃん、希紗の所に来る。  「ブンちゃん。…あたしのだもん(?)」答えるように光るブンちゃん。

 ダンボールの箱にタオルを敷いて、オカカ婆を入れてある。歩、オカカ婆にオカカを差し出す
(もう少し、お腹に優しそうな物の方がいいんでないかい)。
 オカカに見向きもしないオカカ婆に、水もいるねと立ち上がる歩。

 カキフライ定食を食べる須河原。ケータイが鳴る。堂丸からだった。
 堂丸、鋭くもかきフライ定食を食べてる最中だったかと聞く。
 その通りなので須河原は30分後にこっちからかけると言うと、堂丸は一時間後と言う。
 「晶さん、お行儀悪いよ」と土岐宮はな(渡辺美佐)に言われ、「おっ」と言う須河原。
 「食事の時は顔の見える相手と話すもんだよ」「一人ですから」
 「失礼だねえ~。私がいるじゃないか」とにっこり笑うはなさん。「あっ、はい」

 ケータイが鳴り、出る小早川成基(櫻井孝宏)。紗希が正樹のメールについて電話してきたのだ。
(成基の部屋は4畳半か。青い畳で、すっきり。真ん中には将棋板。成基にはふさわしい部屋)
 成基はブンちゃんと希紗のためを考えれば、そのまま希紗が大事にしてる方が良いと思うと話す。
 独り占めしていけないとして、ブンちゃんをどっかの研究機関にやったら、ブンちゃんはバラバラにされるだけ。
 希紗は「わかった。有難う」と電話を切る。

 ときみや、閉店。あさってに置いてある須河原のスリッパをちゃんときちんと並べて置きなおすはなさん。
 須河原は堂丸と話し中。鴨居にぶら下げているハンガーにかけてあるジャケット。
 横浜の異常について話している。須河原は暖色系の光と寒色系光の事を話す。
 田菜のマテリアルフェアリーは全部暖色系だった。
 二人ともマテリアルフェアリーに癒し系の印象を持っていたが、横浜では暖色系の方がイメージ悪かった。
 猫にたかってたとか…。
 寒色系のイメージは「闇の光り」「幸せを運ぶもの」画像つきでチェーンメールになってる。
 堂丸はそれを送って欲しいと言う。
(須河原のパソコンの画面いっぱいに散乱しているアイコン。少しは整理したら…)
 画像に記録されてる時点でマテリアルフェアリーじゃないと思うんだけどって須河原が言うと、
「最初は見えなかった物が猫おどりの夜に突然目撃されるようになったんだあ。
今も横浜で事態が進行中だとしたら、記録されなかったものが記録されるようになったとしても、
おかしくないだろ?」
 (アップの須河原、綺麗)
 逮捕された夫婦は、不法投棄は認めたが、
崩落の原因は不気味な青白い光だと主張していると言う事を話す堂丸。
 雪が降ってくる。初雪に気づく須河原。

 6時半、歩、目覚めるとオカカ婆がいない。
 雪についたオカカ婆の足跡をつけると、通りの沢山の足跡に消されて判らなくなる。

感想:あまり期待しないようにしていましたが、カッコ良く成長した歩が…!!う、嬉しい……。
 電話での会話と、おそらくオカカ婆の歩んだ所だけで構成しましたね、考えましたね。
 なかなか歩の顔は見せませんでしたね、じらしましたね。で、あの巨大な何かは何でしょう。
 暖色系と寒色系は何でしょう。
 オカカ婆はそろそろ寿命かもしれませんが、死なないで欲しいと言うのはわがままでしょうか。
 「キャッツ」みたいにそのまま昇天とか…。狭いお部屋のオンパレードでしたね。
 須河原の部屋はあんなもんでしょうね。
 スリッパをそろえるはなさんと希紗の靴をそろえない希紗の家族とでは天と地の差がありますね。
 希紗もはなさんを知っているのでしょうか。堂丸さん、猫好きですね、わかっていましたが。
 コップ使ったシーンは好きです。どっしるとしっしんの姿を見れたのは嬉しかったです。わっくんは現れないかな。

関連サイト
Green Onion
JUNK KOLLEKTER pt.1
JUNK KOLLEKTER pt.2
ルナティック・ムーン
師匠の不定期日記

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輝夜姫 7~9

「輝夜姫」7~9 清水玲子 ☆☆☆☆

 ミラーを心配して後をつける信夫。ミラーは目の前にあるくもの巣を払いのけ、金髪の少年を銃で狙う。
 「やめろーっ」と叫んでそれを止めさせる信夫。ミラーはジュリアンだった。
 ジュリアンは自分の目をミラーに移植しようと思い、ここに来たのだ。
 ジュリアンはクリスに撃たれて死に、クリス達はジュリアンの希望通り、
ジュリアンに偽装されたミラーに目を移植する。

 玉鈴は碧に自分を晶と思わせる。由達は碧を探して、瀕死のラシード9世を見つける。
 葉陰に隠れている碧と玉鈴の前に晶を抱えたユイが現れ、碧は玉鈴の正体を知る。
 碧を傷つけた玉鈴にユイは逆上し、殺そうとする。碧が止める。
 ユイは碧が無事だった事に涙しながら、碧を抱きしめる。ユイの背後にナイフをかざした玉鈴がせまる。
 碧は危険を知らせる事が出来たのに、玉鈴の思いを一瞬かなえてあげたいと思ってしまい、躊躇し、
ユイはナイフで首を刺される。
 ユイは倒れて動かなくなる。高力士は玉鈴、碧、晶、まゆ、ラシード9世を連れてヘリで島から脱出する。
 カビにやられたマギーを抱えたサットン達はフジワラ率いるアメリカ軍に捕まる。

 ユイの体を昂が持ち去る。

 玉鈴はカビにやられ、晶は玉鈴の身代わりを強要される。

 ミラーはジュリアンとしてロンドンで生きていた。街で由を見かける。

 聡達はドナーとして生かされていた。サットンはドン・ベラミーの移植のため出た。

 李玉鈴の婚儀が始まる。5人の求婚者のうちの誰かの子を身ごもるまで続けられるのだ。
 晶が選んだ藤の印の男は孔有徳という男だった。
 晶は抵抗するが、男はカンフーを習ってい、晶は押し倒される。そこに誰かが現れ、孔を気絶させる。

 玉鈴の元にユイが現れ、碧と晶の居場所を聞こうとする。それが元で玉鈴は死ぬ。

 晶は孔に岡田まゆを連れてくれば、あなたの子を生むと約束する。

 高力士は玉鈴の面影を晶に求め、そこに碧が現れる。

 ユイは昂と暮らしていた。ユイは天人でも人間でもない異質な存在。
 晶達のいる所に行こうとする由に昂は叫ぶ、
「人間達に殺されて生き残っている天人はオレと倭(やまと)だけだ。そのオレ達のささえは君だけなんだ。
どこまでもついていくからな。オレ達が天にかえれるかかえれないかおまえにかかってんだ、由」
 由は何階も上から一気に飛び降りる。

感想:良かった、ユイが生きていて…。しっかし碧なかなか…。
 玉鈴さん、気位高くて、魅力的でしたが、あくまで主役は晶。
 まゆ、最初はわがまま系美少女だったのに、すっかり妖怪化…。
 高力士さん、ジャパニーズガールはあんなヘビ女ではありません!誤解しないで~!
 胡様に猫扱いされて、それがわかっていながら、のっちゃうなんて…まゆ、お前人間か?
 同じような美少女、春蘭も強力の持ち主だし…。まともな美少女がいない…。
 高力士様、好きです、愛しています。綺麗な男ばっかりのこの話の中、一人異彩をはなつ渋いお方。
 マギーさん、あのまま死んじゃうのかな、悲しい。サットン達の現状も気になります。
 碧とユイの仲良しこよしエピソードは良かったです。

輝夜姫 7
輝夜姫 7
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.16
清水 玲子著
白泉社 (1999.6)
通常24時間以内に発送します。
輝夜姫 8
輝夜姫 8
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.16
清水 玲子著
白泉社 (1999.3)
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輝夜姫 9
輝夜姫 9
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.16
清水 玲子著
白泉社 (1998.3)
通常24時間以内に発送します。

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北端の混迷 他

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd.GIG」
原作:士郎正宗 シリーズ構成・監督:神山健治 ストーリーコンセプト:押井守 キャラクターデザイン:後藤隆幸、西尾鉄也 オリジナルキャラクターデザイン:下村一 メカニカルデザイン:寺岡賢司、常木志伸 美術監督:竹田悠介、東地和生 音楽:菅野よう子 制作:Production I.G

「相対の連鎖 CHAIN REACTION」第19話 ☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:神山健治 作画監督:新野量太 絵コンテ・演出:布施木一喜

 船。武装してる人々。
 赤いパーカーを着た若者(保村真)が荷から銃を取り出し、「本物だ。…これで戦争が出来る」と言うと、
ニット帽の男が「これは戦争をする為に買った訳じゃない。戦争をしなくていい力を持つ為の武器だ」と言う。
 「それは同志クゼの教えなのか?」「そうだ」
 「俺はまだ、クゼと直に会ったこともないし、ネットも出来ないから、分からないけど、
奴は本当に革命家なのか?日系っていう噂も聞く」
 「本当の革命家かかどうかは分からんが、彼には高い志と、目的に向かって行動を起こせる実行力がある」
 あまり納得した感じではない若者。

 クゼは大停電の仕方を難民達に教え、そのようなテロを起こす可能性をネットに流布した。
 合田一人(西田健)はそれを部下達から聞き、
「自爆テロを思いとどまらせ、犠牲者の出ない方法で難民解放を指導する。
この短期間に難民を手なずけた方法だけは理解できんが、考えている事は良く分かる。
君には最高のシナリオを用意しよう」と思う。

 出島から自治区宣言が出された。9課はクゼを取り押さえることにする。橋の上で対峙している難民と機動隊。
 トグサ(山寺宏一)「だいぶ集まってきてますね」
 バトー(大塚明夫)「国民感情の反動として、難民にも一体感が出たって事もあるんじゃねえのか」
 イシカワ(仲野裕)「こういった事態の場合、精神的に追い詰められてる方が行動も結束も早いからな。
現に国民の行動はせいぜい、行政機関へのデモ程度だ」
 トグサ「国民の総個別主義、いや、むしろ事なかれ主義化が進んでる、って感じですかね。
これは難民からの宣戦布告でもあるってのに」

 プロト(杉山大)の運転する赤い車に乗っている荒巻大輔(阪脩)。
 今日会う予定だった外務省職員(マエダ・ミツオ、54)が列車に轢かれ死亡したとの連絡が入る。
 安保と関わりがあるらしい。荒巻は本部に戻る事にする。

 草薙素子(田中敦子)、ネットでクゼの居場所を突き止めようとしている。
 タチコマ(玉川紗己子)「少佐―!
出島内にある派出所の勤務記録に、全身義体の、しかも婦警さんが勤務中となっています」
 「いい仕事をしたな。映像を回せ」
 素子、婦警(伊藤静)をハッキング、婦警は派出所の外でうずくまっている難民と有線で繋がる。
 難民はちょうどクゼと繋がっていて、そのままルートを辿ることにする。婦警は倒れる。
 クゼへのルートは防壁迷路。ゾーニングで難民だけをアクセス可能にしているらしい。
 ものすごい数の難民がクゼとアクセスしていた。クゼの中に入る。個別の11人ファイルがある。
 素子はクロマファイルでゴーストラインを越える。(クロマファイルってネット内での感覚を鋭くしたものかな)
 重苦しい記憶のマトリクス。
 素子がそれに近づくと「やめておけ。これ以上深く繋がると死ぬぞ」とクゼの声(小山力也)で警告が。
 「(もう全感覚マスクが破られたのか)攻性防壁は効かないわよ」
 「そうじゃない。俺の意識とリンクすると不幸になると言っているんだ」
 素子はマトリクスに触れ、ほうえい丸という船の映像を見る。しかし素子ははじかれ、気を失う。
 イシカワが素子の頬を軽く叩くと、意識が戻る。素子はイシカワにクゼの潜伏先の特定を急がせる。
 素子はクゼを知っている事に気づく。

 クゼ、船着場で「俺だ」と船の中にいる者とネットで連絡を取る。「クゼか。何かあったか」
 「悪いが、しばらくしたら警察か軍の特殊部隊が急襲してくる可能性がある。
だが無駄に戦闘をする必要は無い。武器を隠して極力戦闘は避けろ。無駄死にはしないでくれ」

 闇医者(中博史)に話を聞いているバトー。
 闇医者はクゼになら喜んで顔くらい作る奴はいる、自分もそうだと言う。「奴はどうやってそこまでの求心力を?」 「えーさあな、私らが勝手に奴の志のサイズに当てられているだけなのかもしれん」「志のサイズ」
 素子からバトーに連絡が入る。出島北東の港にいる漁船にクゼがいるだろうとの事。バトーらはそこに向かう。

 船内に入ってくるクゼ。彼を見て赤いパーカーの若者は個別の11人の一人じゃないかと言う。
 個別の11人はデンセツを殺した敵じゃないかと言い募る若者。クゼは自分が個別の11人である事を認める。  「俺が信じられないならそれでいい。人は根本的に分かり合えない。
今は、俺が理解できないということが分かっていれば十分だ。
俺の役目は、君達が俺と同じ処まで追いつけるよう誘導してやるという事だ。
だがそれは言葉ではなく、行動でしか示せない。
それを見た後でまだ納得出来なければ、後は自分から降りるという選択肢が、君には残されている」

 港に集まる素子ら。待ち伏せされ、銃撃戦になる。難民達を倒していく9課。船の中には中継器が…。
 倒れている難民に駆け寄る素子。  「クゼを捕まえに来たのか」素子は難民と有線で繋がり、驚愕する。
 「間抜けめ…クゼは、お前らなどに捕まらん。あいつは…本物の…英雄だ」

 ほうえい丸の船上のクゼ「何故戦闘を…。無駄に死ぬなと言ったのに」

 新人の矢野(望月健一)が死んだ。
 クゼはロシアマフィアからプルトニウムを買い付けるため択捉(えとろふ)にいた。

関連サイト
有閑市民のすすめ

感想:ポカをする素子…。ショックね…。でも、私はクゼ様の美しいお顔を拝見できただけで幸せ。
 お声もよろしいし。合田のシナリオはいらないな。難民独立というのは今の所聞いたことが無いわね。
 まあ、私の知らない事はいっぱいあるから、世界のどこかであったりして…。とうとうクゼの正体を知る素子…。

「北端の混迷 FEBRICATE FOG」第20話 ☆☆☆☆
協力:士郎正宗 脚本:神山健治 作画監督:中村悟 絵コンテ:松本淳 演出:竹下健一

 荒巻によると、元ロシア軍士官で、
今はマフィアのボリス・ジャブロフがプルトニウムを持って択捉に入ったそうだ。
 内偵を続けていた諜報部員が仲間のサイボーグに2時間前に殺された。荒巻は公安部からの情報を披露する。 択捉市省の佐川電子社がベルタルベ区の地下工場を許可無く拡張しているらしい。
 ベルタルベはロシアの潜水艦基地があった所。
 ロシア軍が引き上げる際爆破して埋めたそうだが、
佐川の拡張工事が順調に進んでいれば今頃は基地に到達しているだろう。
 潜水艦基地なら偽装船を隠すのにもってこい。

 ヘリ内。爪を噛む素子にサンドイッチをやるバトー。
 イシカワが電脳活性をチェックしてみるかと言うと、素子はクゼの妄想のサイズに戸惑っただけと言う。
 それを聞き「まるで思春期のガキが運命の相手と出会っちまったってツラだな」と言うバトー。
 クゼの妄想は端的に言えば、世界征服ってことだそうだ。
 クゼは個別の11人ウィルスが一度は発症したものの、
もともと持ち合わせていた資質や思想が今の行動を生んでいる。
 彼は独裁者になることで、世界を平和に出きると本気で考えている、そんな感じがしたと素子。
 クゼのアドレナリンの分泌量は常人の致死量に達している。
 素子、サンドイッチの包み紙を引っ張りながら「クゼは既に、聖域に入っていると考えるべきだろうな」
 バトー「何だよ、聖域って」
 「バカになってる、って事よ。歴史的に見てもそういう奴は信じられない力を発揮する。
たとえばチェ・ゲバラやマルコムX、カシアス・クレイなんかがその典型だな」
 「ヒトラーとは違うのか?」
 「ある意味同類だが、思想的に近いのは、ガンジーやキング牧師だろう。
常時接続の難民たちは、ゾーニングとフィルタリングのかかったネットを介し、
奴の行動のライブ中継に酔っている。
 だがバイアスをかけ、意識を共有しようとしないのは、
奴のゴーストラインより先がキルゾーンと分かっているからだ。
 私も危なかったって事ね」
 折りかけの折鶴を見つめる素子。

 択捉の島に降り、街を歩く素子とトグサ。
 「死ね、軍国主義者が!」と声が聞こえ、そちらを見ると、斧を持った男がい、その前に男が倒れていて、
その倒れた男を棒で殴っている男が。
 「物騒な所ですね」とトグサ。「返還されたとはいえ、ロシア系とヤマトンとの摩擦はすぐには無くならん」

 クゼが一人いる部屋に赤いパーカーの若者が入ってくる。
 彼は言う、俺達に最初に革命を教えてくれたのはデンセツだ、
今では出島のほとんどの人間が同志クゼの事を知っている、
しかしクゼの招待を知っている人間はほとんどいないと。
 若者が上着をめくると、そこには爆薬があった。「俺は今でもデンセツの教え通り、自爆をやる覚悟はある」
 「下らんな。そんなものは自己満足でしかない。革命とはゴーストが在ってこその産物だ」
 「だからお前の事が知りたいんだ。俺にもお前を信じられる根拠をくれ」
 起爆スイッチを取り出し安全装置をはずす若者。
 「今日我々が手に入れようとしている武器は、プルトニウムだ。
それで俺は、出島を独立国であると日本政府に認めさせる」

 トグサを外で待たせ、一人クロルデンの館に入る素子。クロルデンは攻性防壁で死んでいた。
 まだ焼かれた直後。
 素子はネットを逆送してみるが、まだ相手とダイレクトに繋がっていて、急いで止める。
(内庁のダイブルームでダイブ中の男に繋がっていたみたい)
 クロルデンはフロッピーを外部記憶にしていた。
 「佐川の裏帳簿か。“出物、レモンケーキ二十キロ。”レモンケーキ?“キロ50万ドル、MAU取引から撤退。
ブローカーSAGAWA・K、BJレモンケーキ二十キロ、K取り分40%退職金。買い手BP紹介”
私の読み通り、プルトニウムの取引情報に枝を付けていたのね。佐川のK。Kは北端特務課長の加賀崎か。
奴が仲介屋となってキロ当たり50万ドルで売買。売り手がボリス・ジャブロフ。買い手は、…アジアンBP。
アジア難民って事?するとさっきのハッカーは…」
 新しい画面を開く。
 「加賀崎の取り分の内容が円となった様だな。すでに前金が佐川に振り込まれている。2億4千万円?
難民のどこにそんな金が。クゼが用意したというの? だとしたらどうやって」
 フロッピーには「内閣情報庁 調 非公式白書」と書いてあった。

 若者はクゼにプルトニウムを買う金をどうするのか聞く。クゼはちゃんと金を払うんだそうだ。
 「からくりはこうだ。未だ、暖衣飽食に無自覚な国民の総貯蓄額は、900兆円を軽く超えている。
もっとも、この額にさえ、彼らは無自覚だがな。
そしてその貯蓄に対する利子の中に、表面上存在しない額が存在するのを知っているか?」
 「表面上存在しない?」
 「一円以下の金額の事だ。端末のデータにも通常表示されない小数点以下の数字。
その僅かな何銭かの金額をネット上の口座から徴収するだけで、一日数千万単位の金額になる。
そいつが俺の架空の銀行に振り込まれる様、プログラムを組んだんだ。金はそこから用意した。
一般人は自分の口座に、小数点以下の預金がある事など、知りもしない。銀行も、今や口座の管理はAI任せ。難民は本土で働けば源泉を徴収されるのに、決して帰化を認められる事は無い。
国民は国民で、システムからの重大な搾取に気付きもせず、口当たりの良い、
受け入れ易い情報のみを摂取している。何ていんちきな社会だ。俺はそのことを啓蒙していきたい」
 「その金、今は一体いくら位あるんだ?」
 「ざっと、107億6000万だ。これが俺達の革命に使える軍資金となる」「すげえ…あんた一体…」
 「俺は単なるテロリストだ。ただ…今は少しヒロイズムに酔ってはいるがな。お前は残れ。
いつでも船を出せるように、準備しておいてくれ。任せたぞ」
(あっ、私もクゼ様に寄付している事になるのね。カッコイイから良いか…、っていうか、素敵な稼ぎ方。
どっかのハッカーが言わなければ永遠にお金を搾取出来たとか言っていて、どんなやり方だったか忘れたが、
こんな感じだったのかな)

 大深度地下にタチコマに乗った形で降りたサイトー(大川透)とバトー。
 そこにいた現場責任者によると、ちょっと前に本社のアームスーツが2機、
その前にロシア人の怪しげなサイボーグが一人、でっかいスーツケースを2個ぶら下げて降りてったそうだ。
 アームスーツは陸自。バトー達は現場に急ぐ。

 5人の難民と共に現れるクゼ。そこにはコイル(長島雄一)一人がいた。
 ジャブロフも加賀崎も公安にマークされていて、彼一人で来たそうだ。
 クゼが指定された口座への入金記録を確認させようとブツ(パソコンかなんかかな)を渡すと、
アームスーツが2体降りてくる。
 難民を撃ち殺すアームスーツ。
 コイルが「取引は成立だ。中身を確認できないのはお互い様だ」と言って、逃げ出す。
 一つ目のスーツケースを取るクゼ。タチコマがアームスーツを攻撃する。
 タチコマ、地面に降り立ち、ライトをつけ、
「武器を捨てて出て来―い。兵器規制法と核物質不正取引の容疑で逮捕する~」
と場に似合わぬ可愛い声で言う。
 アームスーツがタチコマを攻撃してき、二体が戦っている間に、クゼはもう一つのスーツケースを取る。
 難民二人と逃げるクゼ。バトーはサイトーにコイルを追わせ、自分はタチコマから降り、クゼ達を追いかける。
 「止まれー!クゼー!」当たりにこだまするバトーの声。クゼの背中に突き刺さるバトーの照準。
 「そいつは下に置け!」スーツケースを下に置くクゼ。
 「なぜすぐに撃たない。こいつが何だかわかっているからか?」
 「そっちはどうでもいい。俺の獲物はおまえの首だ!」「そいつは無理そうだな」
 クゼは難民達に目配せをし、「早く、ケースを持って船に行け」「しかし」「行け」
 スーツケースを持ち走り去る難民。

感想:クゼとバトーの男くささ溢れる対決ー!キャー、ステキー♪時がこのまま止まっても良い…。
 でも、ダメよね、素子がいないと。この世界ってハッキングされたり、脳、焼き殺されたり、怖い世界よね。
 記憶も簡単にいじられちゃうし。コイル、わりと可愛いキャラ。
 クロルデンの屋敷の人形達は、フィギュア大好きな男達の夢か。
 でも、私もタニス・リーの「銀色の恋人」がいたら、耽溺しまくりそうだから、人の事は言えない…。

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ちっちゃん俳句「条件や 管制しては 賢太郎」

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輝夜姫 1~6

「輝夜姫(かぐやひめ)」1~6 清水玲子 ☆☆☆☆☆

 岡田晶(あきら)の一番古い記憶、それは5つの時、
まゆに「おかわり、もらってきてくれる、オレンジジュースの」と言われた事だった。
 そのグラスにはなみなみとオレンジジュースが入っていた。

 岡田障子の個展。そこには晶の裸の絵ばかりが飾ってあった。そこに侵入した金髪の少年と黒髪の少年。
 二人はその絵を焼き尽くす。

 晶は15年前、竹林で死体として発見された。生きたまま埋められたらしく、窒息死。
 竹の子に押し上げられて出てきた。死んでいたはずなのにいきなり泣き声を上げた。
 晶は竹林の所有者岡田氏に引き取られるが。夫妻はすぐに別居状態になり、晶は5つまで施設に預けられう。 5つの時、岡田障子が娘のまゆの遊び相手として引き取り、今は性的関係の相手。
 個展も晶がいやがったのに、開いた。あの二人の少年が家に忍び入り、晶の裸のスケッチ画もダメにしていく。 二人を追いかける晶。少年は晶を連れて行く。

 晶が気が付くと、見知らぬ部屋。そこにはあの二人の少年と晶とが一緒に写っている写真があった。
 二人の少年の内、金髪の方は由(ユイ)・リンドロス、黒髪の方は松沢碧(みどり)と言った。
 彼ら三人は神淵島(かぶちじま)、奄美の島に5つまで住んでいた。
 そこで育てられた子供達は全部で20人程。下は3歳から、上はせいぜい15,6。
 16になるとみな引き取られていった。子供達の身元はほとんどわからない。島には天人伝説があった。
 ある日碧が果てしなく下に続く階段を見つけた。
 子供達が見る事を許されなかったお祭りはここでやるのだと思われた。
 みなでこっそりお祭りを覗き見ることにした。先月、金持ちに引き取られたはずのヨシキが板に載せられていた。 美しい女性が現れ、ヨシキにキスしたかと思うと、男がヨシキの首をはねた。
 女はヨシキの首を三つ又に刺して掲げ、碧が悲鳴をあげ、ばれる。みな、バラバラに逃げた。
 そして問題はまだあった。仲間のサムが16になって、死んだ。事故だったが、首が離れた遺体だった。
 仲間の哲也も16の時、喧嘩に巻き込まれ、ナイフで首を…。
 由は碧が16になって死ぬ事を恐れ、島に戻る事を決意した。

 碧はある日、倒れ、癌を宣告される。16になったあたりで死ぬ確率が高い。
 碧は手術を勧められるが、その事を由には知らせず、神淵島で行われるU・Gキャンプに参加することにする。  U・Gキャンプは14~18までの年齢制限がある。今年は神淵島で行われるが場所は決まっていない。
 結構な数の行方不明者が出ているが、勝ち残ると希望する国籍と賞金一千万ドルが送られる。
 ヘリが落ち、
島に辿り着いたのはユイを入れた8人の少年と晶と教官のマギー・マクガバンとマクレーン大佐だけだった。
 そこに碧はいなかった。ユイは碧を探し、他の10人は施設に入る。
 施設には誰もいず、外とはコンタクトが取れないようになっていた。
 テーブルには10人分用意してあり、施設の子供達の何人かの顔に×印がついた、
施設の子供達の集合写真が飾ってあった。
 参加者は全員、施設の子供達だった。写真の裏にあったテープを聞く。子供達の現状について語っていた。
 小田聡(さとし)、学友を傷害。桂と楓、事業に失敗して多額の借金を抱えている。
 サットンは事故が元でバスケット選手への道を絶たれる。守は詐欺窃盗。
 ブレッド・ミラーはスターだったが、原因不明のスランプ。
 荒木信夫は身分違いの恋が元で暴力団組織に狙われる。
 碧は健康面で不安があり、ユイは碧無しではいられない。
 そして晶は保護者に同性愛の関係を強要されている事が語られる。
 テープの声は大佐の声と思われたが、大佐は死んでいた。死因は有毒ガスが入ったボンベ。

 ユイは海に碧の気配を感じ、探そうとするが、海に引きずりこまれ、溺れそうになる。
 代わりにサットンが探し、彼が見つけてきたのはまゆだった。

 二日目、碧のタグが見つかる。無事だった碧を発見する由。

 信夫はミラーを見ると、自分の美しい思い人、茜を思い出し、気にかけていた。
 ある日、彼の目がよく見えない事を知る。

 島の食糧は限られてい、碧は陰湿な嫌がらせを受け、ユイは碧の部屋に防犯カメラを設置する。

 子供達は社に火をつけ、人々を殺していた。碧は昂という少年を覚えていた。
 彼は祭りの日、母親と島を出ていて無事だった。

 信夫とミラーの話が聞かれ、ミラーの目の事をみなに知られる。

 タグには発信機がつけられてい、外からモニターされていた。
 メンバーの中には一人情報提供者がい、
米軍海軍基地司令官フジワラは石室が島のメンバーに見つかった事を情報提供者に知らせる。

 碧が他にも防犯カメラがある事をユイに知らせ、ユイは大佐の部屋のカメラを見つけ、過去の映像を見てみると、そこには信夫が写っていた。
 信夫はミラーを守るために彼を縛って閉じこめる。
 石室を構成している石がからくり箱のように動き、中にいたサットン達は倒れる。
 信夫が戻ると盗んだはずの保存食が戻っていた。
 信夫は全ての人間に良い人として信頼されてい、碧も信頼していた。
 ユイは信夫に「あんたの事いわなかったのはあんたのためじゃない、碧やみんなのためだ。
みんなが「いい人」だと信じてやまない荒木信夫君が、
実は一番の裏切り者で卑劣な嘘つきだったという真実を教えて、碧やみんなをガッカリさせたくないからだ。
碧はあんたを好いている、努力家のあんたを尊敬している。「いい人」のフリをしてここまでみんなを騙したんだ。
最後まで騙し通せ」と言う。

 まゆは晶の背中のアザに気づく。晶は障子との性的関係が鳥肌が立つほど嫌ではなかったとまゆに言う。
 実は晶はまゆから離れるためにこの島に来た。彼女はまゆを愛していた。

 ミラーは自力で戒めを解く。信夫はユイに知っている事を話す。
 信夫の想い人吉野茜は米軍の人質になっていた。米軍は宝を探していた。
 しかし米軍の兵達は石室の有毒なカビにやられ、石をあやまって動かし、はさまれて死んだ。
 重装備では石室の入り口を通れなかった。子供達には抗体が出来ていた。
 この島の石から地球外の鉱物が大量に発見されてい、それが米軍がこの島を狙う理由だった。
 この島は地球上の異星。社跡のかぐや姫の背中にはその印があった。

 倒れているミラーをまゆが見つける。その手にはかぐや姫の伝説通りの「蓬莱の枝」が握られていた。
 ミラーは晶に彼女の背中の印の事を話す。それはミラーが知っているはずが無い事。
 印は晶があの美しい女の人に付けられた物。ミラーは自分の事を車持(くらもち)の皇子(おうじ)と言う。
 本来の世界ではない彼の世界に引きずり込まれる晶。女は自分達天女は生涯女性としか契らぬと言った。
 そして彼は蛾に襲われ…。幻は消え、ミラーは倒れてい、蛾が一匹落ちていた。

 信夫は皆に本当の事を話す。何とか皆死んだ事にして、軍をおびき寄せる事にする。

 まゆは晶に母親を殺してきたと話す。
 母親はまゆとの言い争いで、階段から落ち、まだ息があったがそのままにしたと。
 しかし彼女はその話を冗談だと言う。しかしまゆの家では母親の死体が発見されていた。

 フジワラは彼らの死を確かめるため、昂やその道のプロをやる事にする。抵抗するなら殺しても構わない。
 プロの一人クリス・マクミランは社会のルールを厳格に守る、狩りが好きな少年だった。
 合法的にできるなら喜んで人も殺す。そしてジュリアン・レドモンという男も加わる。
 彼はブレッド・ミラーにそっくりだった。しかしフジワラは上司から子供達の殺害を止められる。
 碧にそっくりのタイの王族ラシード9世、晶にそっくりの李財閥の玉鈴。
 子 供達は禁止されたはずのクローンだった。しかし昂達のヘリは不時着、連絡が取れなかった。

 玉鈴は卵巣を摘出して子供を産めない体になっていた。
 子供達は軍が来たらしい事に気づいたが、まゆが捕まる。玉鈴は自分のドナー用のクローンがいる事を知る。
 楓は捕まり、心臓を摘出される。
 玉鈴は求婚者の江充を諦めさせるため、ボディガードの高力士に彼の目の前でキスをする。
 その様を新しい見合いの相手ラシード9世が見る。玉鈴は晶を求めてヘリで神淵島に赴く。
 ラシードは自分が恋に落ちた事を自覚する。晶とユイはジュリアンを捕まえる。
 彼は子供達がみな誰かのドナーとなるべく作られたことを話す。
 しかし実はジュリアンにも由の本体が誰だかわからなかった。
 玉鈴は卵巣を取っている事を知っている王偉を殺してきていた。そして卵巣が無い事を高力士に打ち明ける。
 晶は碧の深刻な病状を知るが、由には言うなと止められる。ラシードは玉鈴を追いかけるが…。
 ジュリアンはミラーを連れて行く。そこはあの儀式の場。彼がカードを使うと扉が開く。
 彼はGATT(ガット)という薬の常用者で、その障害が出始めていた。玉鈴と高力士は晶を物陰から見る。

感想:荒筋に書いてない重要な事、まゆが晶ラブラブで、晶を振り回しまくっている事、
晶がユイに魅かれている事、ユイが晶になついた事(どう見ても、好きというよりなついたんじゃないかと…)、
それを見て碧が少し嫉妬している感じな事、碧が女としての晶を好きな事、碧がユイを悲しませないために、
一生懸命遠ざけてる事。
 碧、顔の割りに、なかなかやるね。

輝夜姫 1
輝夜姫 1
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輝夜姫 2
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輝夜姫 6
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ちっちゃん俳句「大河内 同調すると 写真なり」
「大河内 されたんだろう 頭なり」
「年齢を 関係したる 絵本なり」

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拳割り

「拳割り」秘太刀 馬の骨 第三回 ☆☆☆☆☆
原作:藤沢周平 脚本:山本むつみ 音楽・演奏:近藤等則 演出:山下白

 石橋銀次郎(内野聖陽)が内藤半左衛門(本田博太郎)との試合を決めてきた。
 彼は近習頭取浅沼半十郎(段田安則)に介添え役を頼む。どうやって試合を承知させたのか。
 内藤半左衛門は跡取りが余命幾ばくも無いと知った時、跡継ぎを残すため、
舅と嫁民乃(小松みゆき)は契りを結んだ。
 おそらくはただひと時だけ。それゆえ嫁女は今も思い人に尽くすように舅に寄り添うて生きている。
 銀次郎は内藤家の昔の奉公人を探し当て、かまをかけた。
 奉公人は身持ちが悪く、閑を出されたのだが、舅と嫁の不義密通を見たと言う。嘘だ。
 奉公人は金になると思い、おそらく内藤をゆすり、バッサリやられた。銀次郎はそれをネタに脅したのだ。
 内藤は試合を承知。しかし不義密通は無かったと言う。内藤の出した条件が浅沼の介添え役。
 いかがわしい企みの片棒なんぞ担ぐ気になれんと浅沼は断るが、銀次郎、頭を下げて平に頼む。

 竹林を背景にした試合。殺意満々でかかってくる内藤に防戦一方の銀次郎。
 かかっていってもかわされ、逆に足を踏まれて木刀をバンバン打ってくる。
 何とか木刀で防戦、額をこすられる(とっても痛そうな銀次郎)。何とか離れる。
 銀次郎、嬉しそうな顔で、かかって行く。やはり倒され、何とか竹の後ろに逃げるが、竹を折る内藤。
 びっくりまなこの銀次郎、竹の後ろから木刀を出す。
 らちが開かないので、銀次郎に背を向けて、竹林から離れる内藤。
 銀次郎が竹林から出てきた気配を感じ、一転して攻めに移る内藤。
 木刀で受ける銀次郎の腹を蹴って離し、攻める内藤。
 又、銀次郎が木刀で受けるが、内藤は一歩近づき、木刀の下のほうを銀次郎に当てる。又転がる銀次郎。
 銀次郎、後ろに下がり、木刀を水平に持ち、そのまま駆け、ジャンプして打ち込む。
 内藤、それを受け、何度か打ち合った後、とうとう銀次郎の受けを押し切り、打つ。
 浅沼が「それまで!勝負あった!」と中に入る。
 結局銀次郎の読みでは、内藤は秘太刀の使い手では無かった。
 「ご老人、お主を殺す気構えで打ち込んでいたな。ご家老の甥と知りながら、そうまでして家名を守るか」
 「いや、家名ではあるまい。あの御老人が守ろうとしたのは。幸せだな、あの母と子は」

 いつものように銀次郎の傷の手当てをする多喜(麻里也)。
 彼女は銀次郎の事を心配し、
「このような事をお続けになっては、お命が危のうございます。もう止め下さいまし」と言う。
 しかし銀次郎にはどうしても確かめたい事があり、やらなければならないのだった。
 多喜は小出帯刀(近藤正臣)の子を身ごもる。

 一ヵ月後。今度銀次郎が立ち会おうとしているのは兵具方の長坂権平(尾美としのり)。
 嫁は家を出ていて、これで三度目である。
 彼は三年前の御前試合で、明らかに力の劣る相手に負け、殿の御勘気を被って家禄を半減され、
兵具方に役替えとなった。
 彼は小手打ち名人と呼ばれた男だったが、技を出さずに負けた。
 半十郎の妻、杉江(南果歩)と長坂の妻登美(中原果南)とは共に長谷道場の弟子だった。
 小太刀の道場である。登美は権平は御前試合で気後れして負けたのだと言っていた。

 銀次郎と半十郎は、登美の兄、三宅重兵衛(清水明彦)を訪ねる。
 そして銀次郎は試合を受けてくれれば、長坂の禄が旧に復するよう、伯父に願い出ようと思うと言う。
 そこで聞きたいのは登美は権平の禄が戻れば、家に帰る気があるかどうかだった。
 しかし登美は権平の性根が変わらぬ限り、長坂の家には帰らぬと言っていた。登美は身ごもっていた。
 長坂はその事を知らない。登美は美しく、銀次郎は目を見張る。
 三宅家からの帰り、半十郎は小出帯刀の悪い噂を聞いたと銀次郎に言う。
 その噂を銀次郎に話そうとすると、途中で銀次郎は「言うな!」と話を止める。
 銀次郎は伯父に禄高の事を願い出、反応が悪いと、良からぬ噂の事を出す。
 帯刀は長坂の家禄の件を承知する。

 権平は家禄の事と妻女の事を言われ、試合を承知する。
 小川(土色だが)がある枯れた木が立っている空き地。銀次郎と権平の勝負。
 順調に打ち合い、銀次郎が下を払い、権平がよけるが、その時権平の顔色が変化し、銀次郎もそれを感じる。  権平に気後れが現れ、彼は小川の向こうに行き、お互い小川を挟んで駆ける。
 銀次郎は小川を渡り、「来い!」と叫ぶが、権平はただひたすら避け、結局「参ったー!」と頭を地につける。
 帰ろうとする彼に銀次郎は登美が「権平殿が試合の申し出を受け、あなた様と男らしゅう戦ったと聞けば、
すぐにも家に帰ります。
なれど、…もしも又…臆病風に吹かれ…卑怯な試合振りであったなら、たとえ禄が戻ろうとも、
長坂の家へは帰りませぬ」と言っていた事を話す。
 そして彼女が身ごもっている事を話す。
権平は試合を続ける。
 気迫が違う打ち合い、権平は銀次郎の木刀を持つ手を打ち、銀次郎は顔をしかめ、
手を持ちながら痛みで転げまわる。
 三日後、登美と会う銀次郎と半十郎。
 こぶしを砕かれ、指が動かなくなるのではないかと医者が案じているという。拳割りという技。
 あまりの荒業ゆえ、道場では長く禁じ手とされているとか。
 登美は権平が立派に戦ったと聞き、涙ぐみ、お腹をさすって、
「男らしゅう、強いもののふですよ、お前の父上」と言う。
 で、銀次郎の読みでは権平も馬の骨の使い手ではない。

感想:やはり内野聖陽さんは素敵です。私はコメディ演技もシリアスな演技も出きる役者が好きです。
 今回の銀次郎は南原教授系ですね。教授より性格は良さそうですが。
 蝉時雨の彼も好きでしたが、この手もOKです。前回から書きたかったですが、筋をろくに覚えてなかったので。 前回の頭突き攻撃最高でした。大笑いしました。
 本当の戦いでは、侍らしくなくても、勝ちゃあ良いんですし、
この試合は相手の技を引き出すのが目的ですものね。
 小出帯刀がボス敵でしょうか。
 でもそうしたら、彼は銀次郎の伯父ですし、多喜は彼の子を産みますし、困りましたね。
 毎回笑える立会いが楽しみです。

秘太刀馬の骨
秘太刀馬の骨
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.12
藤沢/周平??著
文芸春秋 (1995.11)
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「妻」日本 1953 東宝 ☆☆☆☆
監督:成瀬巳喜男 製作:藤本真澄 原作:林芙美子 脚色:井出俊郎 撮影:玉井正夫 音楽:斎藤一郎

最後まで書いています。

 結婚十年目、中川十一(上原謙)は今だ安月給、妻の美種子(みねこ 高峰三枝子)は毛糸編みの内職、
うちの二階は間借り人に貸していた。
 二人は子供のいない夫婦。お互いがお互いに不満がある。
 いつものごとくにめざし四匹に漬物のあまり愛情が感じられない弁当を広げる十一だったが、
同僚の相良房子(丹阿弥谷津子)のお弁当は実においしそう。
 たまたまあった二階の間借り人松山浩久(伊豆肇)と一緒に酒を飲む。
 彼は仕事が無く、妻の栄子(中北千枝子)の稼ぎで暮らしていたが、二人の間には隙間風が吹いていて、
浩久は別れてやるつもりだと言う。
 ある日十一は外で同僚の相良に会う。一緒に喫茶店で過ごしたら、彼女が展覧会に誘ってくる。
 うちの方では松山栄子が勝手に引越しをしていた。
 日曜日、用があるからお留守番宜しくと言う妻に、十一は自分だって大事な用があると主張する。
 で、行った先は相良さんとの展覧会。
 しかしその様子は間借り人の絵描き、谷村忠(三國連太郎)にしっかり見られる。
 それからも時々喫茶店で会う二人。しかし彼女は大阪へ自立を目指すために行ってしまう。
 松山が出て行った奥さんの栄子を無理矢理連れてくる。
 酔っぱらっている松山を谷村がなんとかなだめ、栄子の話を美種子は聞く。
 帰ってきた松山は人が変わってい、もう彼に対する愛情は無い栄子。
 相良から十一に葉書が来、それを受け取る美種子。十一は相良がいた席を弁当を食べながら所在無く眺める。 十一は社用で大阪へ行った時についでに彼女に会いに行く。彼女は未亡人でまだ小さい息子が一人いた。
 その息子とも楽しく遊ぶ十一。松山は出て行き、代わりに美種子はミネウチという若い女性を紹介される。
 彼女には鬼頭(谷晃)というパトロンがいた。
 美種子は谷村から十一が相良と歩いていたと聞き、大阪に行った十一に彼女に会ったのかと聞く。
 十一は会ったと言う。あなた、その方が好きなのと問う妻に好きだと答える十一。
 美種子は絶対別れないと言う。彼女は松山栄子に相談、彼女の家に泊まる。
 帰ったら、ミネウチを訪ねて鬼頭の妻(本間文子)が来る。
 鬼頭は家具の製作所をやっているが、うちにはめったに帰ってこず、たまに帰ってきても、
金を持っていくだけだった。
 しかしミネウチと鬼頭は熱海に行っていた。
 十一は会社の若い女性から奥さんから相良さんの事を聞かれたと言われる。
 十一の所に美種子の友達の桜井節子(高杉早苗)が来る。美種子から話を聞いたからだった。
 彼女は明日伺うからいてくれと言い残す。
 その夜、「やっぱり別れましょうか」と言う美種子、「会社なんか行って妙な事しゃべらない方が良いね」と十一。 大阪へ手紙を出したと美種子。ふとんに頭を隠して寝てしまう十一。次の日、節子が来る。
 十一は起きているが、美種子はタヌキ寝入りをしていて、節子が起こそうとしても起きない。
 節子は大きなひらめを持ってきて、料理しようとするが出刃包丁と菜切り包丁しかなく、
刺身包丁は無い(うちにも無いぞ)。
 包丁はさびていて、布巾も一つしかない。
 二人の自分に対する悪口を聞いていられず、ラジオをつけ、起き上がる美種子。十一は包丁を研ぎ始める。
 美種子と節子は喧嘩を始め、節子は出て行く。
 美種子は実家に帰り、ひらめは結局、漁師の家にいた事がある谷村にさばいてもらう事に…。
 房子が仕事のため上京して来た。いつもの喫茶店ランブルで会う約束をする。会社に美種子の叔父が来る。
 今夜、美種子の実家に来いと叔父さん。
 しかし彼は美種子の実家には行かず、房子と喫茶店で会い、小料理店に行く。
 これから旅行しないかと誘う十一。しかし彼女は用事もあり、断る。
 明日又喫茶店で会おうと約束を取り付ける十一。美種子は家に戻る。
 谷村から十一は今日は帰らないと言っていたと聞き、ふと下げてある十一の背広を探る美種子。
 そこには房子の住所が書いてある紙が入っていた。
 彼女は房子を訪ね、離婚して慰謝料なんか貰って引っ込むような負け方はしたくない、
それでもあなたがいやだとおっしゃるなら死んで二人を見つめますとまで言う。
 房子は今夜主人と会うのか聞かれ、いいえと言う。「別れてくださる?別れてくださいね。お分かりになって」
 房子は去る。喫茶店で十一は房子からの手紙をもらう。
 そこには奥様の来訪を受けた事が書いてあり、お別れいたしますと書いてあった。夫を一人待つ妻。
 ミネウチがお菓子を持ってきて、うちのパパさんも来ないと言う。一人酒を飲む十一。
 「家具商の妻、服毒自殺」と書いてある新聞記事を(おそらく谷村が御忠信)読む美種子。鬼頭の妻の事だ。
 酒に酔って帰ってきて、いつものように一人で布団をだし、寝て、一言も口をきかないで家を出る十一。
 お互い、このままで良いのかどうかわからなかった。

感想:十一も彼女の内職を軽んじる言葉を言ってしまう所があるけれど、美種子の方が、
お弁当といい(まあ弁当作りはめんどうだ)、包丁といい、布巾といい、冷たいぞんざいな態度といい、う~ん…。  お料理が苦手ってあるよね、しかたないか、向かないのね美種子。
 悪妻でも愛されてる例はあるし、良妻賢母でも浮気される。相性よね。悪くない旦那さんだと思うけどな~。
 私が男だったらやっぱり、房子の方が嬉しい…。
 でも夫婦はお互いの努力、気遣いが大事だから、お互いだろう。
 美種子が周りに言っちゃうのは、うちにこもってるより良いと思う。
 会社の人に聞くよりは、旦那と浮気相手直撃の方が良いだろう。
 しかし別れてもらっても、こんな冷たい関係が続くなら、考えちゃうよな。
 昔は女の自立は大変だし、でもそれが理由で別れないのも…。
 三國連太郎さん、コメディリリーフ的な役がとっても似合ってました。
 浮気を目撃したら、そりゃあもうしゃべりたくてしゃべりたくて、たまりませんよね。
 鬼頭さんの奥様は気の毒です。お金も無いのに愛人を囲うのは止めましょう。
 昔だから、道が狭くて、舗装されていない。大体あんな形で間借り人を置くなんていまや考えられない。
 この映画の間借り人と家主の関係は良い。戸に鍵がかかっていない。男が帽子をかぶっている。
 着物を日常で着ている人がまだいる(私も日常で着れるもんなら着たい)。色々と驚きがいっぱい。
 せんべいはおいしそうでした。東京は割りとせんべいの本場ですよね。
 私はせんべい好きです(でも、食べちゃうので、買いません。誘惑に耐えてます)。
 あんな事で顔をしかめられても困ります。
 まあ、私ならせんべいを食べている時は幸せそうな顔をしていると思いますが…。
関連サイト
邦画ブラボー
再現、成瀬巳喜男

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サブスタンス・アビューズ

「サブスタンス・アビューズ Substance Abuse」交響詩篇エウレカセブン 第20話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 コンセプチュアルデザイン:宮武一貴 音楽:佐藤直紀 脚本:大河内一楼 絵コンテ:宮地昌幸 演出:金子伸吾 作画監督:小平佳幸 メカ作画監督:大塚健

 ミーシャ(沢海陽子)によると今の医学ではエウレカからスカブをはがす事は出来なかった。
 ホランド(藤原啓治)は心配する子供達にわざと明るい顔を作り、「大丈夫だ。大した事はねえ」と言う。
 安心する子供達。
 しかしレントン(三瓶由布子)が「本当に大丈夫なの?」と言う
(私には子供の本当の事を言った方が良いかどうかわからない。
でもレントンには本当の事を言えば良いのに…)。
 大きな病院にエウレカを連れて行ったほうが良いとレントン。
 ホランドはレントンに「うるせんだよ、おめえは!大丈夫だっつったろうが!
俺の言う事がそんなに気に食わねえのか!」とどなる。
 ヴォダラクのデルゲル師から通信が入る。高僧Xの救出依頼。
 Xは政治犯としてダブブレイグ刑務所に収容されている。
 冤罪らしいが、きちっとした裁判を受けられないまま、もうすぐ処刑されるらしい。処刑時刻まで後2時間。
 報酬は5千万、高額だ。すぐそばに州軍の基地がある。ニルヴァーシュ以外のLFOは放電中(?)。
 リチャージずみのバッテリーは一機だけ。ホランドが行くと言う。
 エウレカより金が大事なのかとホランドを責めるレントン、そんな事より病院に連れて行けと言う。
 医者にかかるんだってただじゃないんだとホランド、「リーダーは俺だ。ガキはすっこんでろ」。
 「そのガキのおかげで脱出できたんだろ。俺のニルヴァーシュがなけりゃ、作戦だって…!」
 「あ~あ、わかった、わかった!ゴクローさんだったな!」とホランド、レントンの頭をなでて、
彼の髪の毛を掴み「タスカッタヨ!」とレントンをそのまま引き倒し、レントンは頭を金属の棒にぶつける
(脳震盪だって、結構怖いのに…。どうしてホランドはレントンをまともに扱えないんだろう。
ダイアンの弟なんだけどなあ。レントンとニルヴァーシュ、レントンとエウレカの関係が気に食わないのかな。
しゃべっちゃえば良いのに…)
 「ああ、それとなあ、いつからニルヴァーシュがお前の物になったんだ?」
 「エウレカがそう言ったんだ。ニルヴァーシュにはレントンが乗る方が良いねって!」
 ホランド、引きつった顔をして、レントンの腹を蹴る
(内臓破裂は死につながります。さっきのもダメだけど、蹴るのもダメです。
主人公の側にいる大人としては珍しいくらい理不尽な暴力を振るう)。
 ハップ(山口太郎)が止める。「レントンに当たるなんて恥ずかしくないの」と言われてしまう。
 レントン、立ち上がり、
「俺が守る。俺がエウレカを守る。俺がエウレカを大きな病院に連れて行くんだ!」と叫んで、
ホランドにつっかかっていく。
 ホランドが「気に入らねんだよ。てめえのナイト気取りが」と言うと、
「気取りじゃない!俺はナイトになってみせる!手伝わないからな。
救出作戦なんて、絶対に手伝わないからな!」とレントン
(レントンなら、立派にナイトになれるとは思うが…。まだ、子供だもんねえ)。
 「思い上がるな!おまえなんていなくたって、俺一人で充分なんだよ!」
 レントン、ホランドの手を咬み、ホランド、足をレントンの腹に当てて押し倒す(この場合は仕方が無いだろう)。
 レントンの咬み跡を見ながら「出きるさ、俺、一人で」とつぶやくホランドを心配そうに見るタルホ(根谷美智子)。

 ハップと作戦を練るホランド。ハップが「大人気無い。子供相手に、本気になりやがって」と言ってくる。
 「なってねえよ」「なってたよ」「なってない!俺は大人だ!」「自分が大人だと言い張るのは、ガキな証拠だ」
 タルホが入ってくる。
 「今は取り込み中だ。ハップと打ち合わせが終るまでは…」とホランドが言っている間に、ハップは缶を持って、
こっそり部屋の外に出る。
 どうして引き受けたのかと聞いて来るタルホ。
 どうやらホランドはヴォダラクの高僧ならエウレカを治せるかもしれないと思ったらしい。
 「時間が無いんだ。話は帰ってから聞くよ」とホランドが言うと、タルホ、飲みかけの缶コーヒーを蹴る
(ウワー!無駄に艦を汚すのは止めましょう)。
 「逃げてんじゃないわよ。あんたは軍から、あの人から逃げ出す理由に、エウレカを使ったんだ!」「違う…」
 「何が違うの!?結局あんたは、誰かに理由をおっかぶせないと何も出来ないんじゃない!」
 ホランド持っていた紙を握り締め「違う!…そんなんじゃない。俺は、そんなんじゃない」
(制作スタッフはレントンにトラウマを持たせない代わりに、ホランドに持たせたらしいけど…。
コーラリアンに接して、一体何がわかると思っているのだろう)

 ニルヴァーシュに乗っているレントンに、
ストナー(松本保典)が「証拠写真、取っちまうぞお。
ホランドからニルヴァーシュに乗んのは、禁止されたんだろう」と言ってくる。
 「座ってるだけですよ」とレントン。ストナー、隣のジョブ(’志村和幸)に顔を向けて「大丈夫なのか?その…」
 「セブンス・ウェルか?」
 「ああ、おかげで助かったとは言え、やはり危険すぎる。
それに、なんつーか、うまく言えねえんだけど、収まりが悪いんだよ、フレームの」
(何で、誰も、セブンス・ウェル現象の事をレントンに話してやらないんだ?)

 ヴォダラクの高僧(京田尚子)、開けた所に連れ出される。
 両手を上げると、ホランドのLFOが現れ、高僧をさらっていく。しかしホランドはKLFに囲まれる。

 レントンがエウレカの部屋に入ると、そこにタルホがいた。レントンに何しに来たのかとタルホ。
 ちょっと顔を見ようと思ったそうだ。タルホは殺してやろうと思って来たそうだ(半分ホンネか…)。
 「ただの女だったら、いくらでも張り合える。でも、相手が世界じゃねえ」

 ホランド、ボードを破壊される。軍の通信を傍受してそれを聞く、月光号の面々。
 それを聞いてレントンが「自業自得ですよ。
目先の金に目が眩んだから、エウレカを病院に連れて行かないから、罰が当たったんだ!」と言うが、
タルホに頬を張られる(言い過ぎだからねえ、レントン。事情を知らないとはいえ)。
 タルホはホランドがエウレカのために行った、
エウレカを治せるのはヴォダラクの高僧だけだからとレントンに言う。
 「金のため?なわけないでしょう。あのバカはいつだってエウレカが大事なんだから。
どんな波よりも、あたしよりも、…ひょっとしたらあいつ自身よりも」
 レントンは思い出す。「もし彼女に何かあったら、お前を殺すから」と言うホランド。
 「他に本当に信じられる者なんて無い。このニルヴァーシュとホランド以外には」と言うエウレカ(名塚佳織)。
 「いつだってホランドはママを守ってくれたもの」と言うメーテル(木川絵理子)。
 レントンはニルヴァーシュに乗り、ホランドの元へ行く。
次々とKLFを倒していくニルヴァーシュ(レントン、やっぱニュータイプ?)。しかしレントンの様子はおかしかった。 狂ったように戦うニルヴァーシュ。もう充分動けなくしたというのに、しつように殴り続ける。
 目の前にある鍾乳石状の土壁(スカブ?)に、何かがが湧きいで、それが人の形をとって、
ニルヴァーシュの目の前に迫る
(ニルヴァーシュも顔以外はスカブだか何だか分らない、
「もののけ姫」の生命を死滅させるダイダラボッチのような物に覆われる)。
 それは目を丸々と大きく見開いて、気色悪く笑ったレントンの顔を出す。ますますおかしくなるレントン。
 その様を見ながら「ライダーズ・ハイ。いや、それを通り越してる。
あれにレントンが乗っているんだとしたら、ニルヴァーシュは…」と言うホランド。
 KLFに乗っていた人の腕がちぎれて落ちるのをレントンは見て、目を見開き、動悸が高鳴り、吐く。

感想:やっぱり、一番の謎はレントン。何であんなにニルヴァーシュと同調するんだ?
 エウレカのように作られたわけじゃないよね。ちゃんとアドロック・サーストンの息子よね。
 ニルヴァーシュは前時代の遺物よね。生きてるっぽいが…。
 スカブ、コーラリアン、スカイフィッシュ、LFO達、トラパーは、人の心の中に入る能力を持ってるのかな。

交響詩篇エウレカセブン 1
BONES??原作 / 片岡/人生??漫画 / 近藤/一馬??漫画
角川書店 (2005.7)
通常2??3日以内に発送します。

関連サイト
下弦の憂鬱
 

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悪夢の扉

「悪夢の扉」MONSTER モンスター CHAPTER47 ☆☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:筆安一幸 絵コンテ:浅香守生 演出:中村賢太郎 作画監督:ふくだのりゆき

 夜の町を歩いている髪の長い若い女性。人々は彼女にアンナと声をかけるが、彼女は無視して通り過ぎる。
 彼女(能登麻美子)はしまいには走り出し、ディーター(竹内順子)に「ニナ!」と声をかけられ、立ち止まる。
 「この通りの人達、なぜかあたしを知ってる。あたしを、アンナって呼ぶの」

 グリマー(田中秀幸)と天馬賢三(木内秀信)がスークが運ばれたはずの病院に行くと、
彼は運び込まれていなかった。
 他の連中も転院していた。病院の外に車と男(富田晃介)が待っていた。
 グリマーとテンマは車に乗り、レストラン に連れて行かれる。
 そこには旧チェコスロバキア秘密警察の大物、カレル・ランケ大佐(坂口芳貞)がいた。
 スークと引き換えにテープと資料を頂きたいと言うカレル・ランケ。グリマーはどこにあるか知らないと言う。
 そして自分が511キンダーハイムの出身者である事を話す。
 それを聞いたカレル・ランケの目が大きく見開かれ、彼はグリマーの年齢を聞き、一人の少年の写真を出し、
知らないかと訪ねる。
 彼の甥の写真。彼の妹はドイツ人と結婚し、二人でベルリンの壁を乗り越えようとし、射殺されたのだ。
 ランケは511キンダーハイムの環境が素晴らしいと聞き、甥をそこに入れた。
 しかしグリマーには511キンダーハイムに関する記憶が無かった。
 一旦レストランを出るグリマーだったが、思い出し、レストランに急いで戻る。
 週一回のココアの支給が楽しみだった。
 グリマーが熱を出した時、彼が自分のココアを、あんなに好きだったココアを持ってきてくれた。
 あんなにおいしいココアは初めてだった。お礼として写真の少年は“僕のことを覚えていてくれ”と言った。
 あの頃みんなの間で、自分の事を友達に話す事がはやっていた。
 奇妙な授業で毎日毎日自分の記憶が薄れていった。自分の名前すら忘れそうになっていた。
 だから友達に自分の事を覚えていてもらうのだ。
 「あいつはココアが好きで、絵を描くのが好きで、虫が好きだった!
でも昆虫採集は、虫を殺すからきらいだった。一番楽しかった事は、両親と森に行った時だ。たくさん蝶を採った!でもあいつは帰り際に、虫カゴから蝶を逃がしたんだ。あいつの夢は、昆虫学者になることだった!
…あいつの…あいつの名前は…アドルフ・ラインハルト!」
 カレル・ランケは顔をそむけ、「私の甥だ」と言って去る。

 「おかえり」と言う、絵本を抱いている少女(塚田真依)。割れたグラス。
 車の助手席から振り向く男(田中信夫)。バラ。片手を大きく広げてこっちの方に向けている男(野沢那智)。
 三匹のカエルの看板の前で、断片的な記憶に苦しむニナ。扉を開けて、階段の上を見る。

 朝食を食べているグリマーの前にテンマが現れる。
 「あなたに聞いて欲しいことがある」と言うテンマに「あのテープも資料も、あんたには関係ない」とグリマー。
 カレル・ランケが現れる。「テープの音だけは聞かせてやってもいい」とグリマー。「それが、君の取引かね?」  「私は、取引などしていない!」「もうやめてくれ!」とテンマ。
 こうしてる間にも、そのテープのせいで、誰かが殺されるかもしれない。
 テンマはテープを一番欲しがっている人間、そのテープに吹き込まれた声の主、
ヨハンが殺しているのだと言う。
 「あなたはドイツの友人に、あれがどういうテープなのか聞いているはずだ!
何を手に入れろと言われたんだ!?」
 「怪物の正体。ただ、それだけだ」テンマは自分とヨハンの関わりを話す。
 そして三匹のカエルの看板のある建物から、ヨハンを連れ出して何をしたんだと聞く。

 階段をのぼるニナ。階段をひきずられるように連れて行かれたことを思い出す。
 「誰が?」とディーターに聞かれ「お兄ちゃん?」と言うニナ。

 カレル・ランケには三匹のカエルの母子に関する記憶は無かった。
 しかし全ての情報が耳に入る立場にあったカレル・ランケにも、入ってこない情報はあった。
 ある男がやっていた事…。
 秘密警察のどの部署に属しているのか、どの命令系統の下にいるのかもわからなかった男…。
 一軒の豪華な屋敷を仕事場として与えられ、彼は“赤いバラの屋敷の男”と呼ばれていた。
 非常にものごしの優雅な、静かな男、制服を着ず、お茶とケーキを好んでいた。
 フランツ・ボナパルタ、本名かどうかわからない。彼にはペンネームもあった。彼は絵本作家でもあった。

 ニナは二階のドアを怖々開ける。

 絵本は「なまえのないかいぶつ」というものだった。

 ニナは自分が自分を迎えている記憶を思い出す。

感想:ああ、そう言えば、あの頃からヨハンには女装趣味があったっけ。
 似ているから面白がってたのかな、忘れた…。フランツ・ボナパルタ登場。ああ、ココアの少年もあんな事に…。
 言葉を微妙に変えたりとか、工夫してました。ガが好きですね、スタッフ。

ちっちゃん俳句「母親に 教育したる 名前かな」

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アーバンフォークロア

「アーバンフォークロア」絶対少年 第15話 ☆☆☆
監督:望月智充 シリーズ構成:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 美術監督:針生勝文 音楽:七瀬光 脚本:川崎美羽 絵コンテ・演出:木村隆一 作画監督:渡辺浩二

 県庁前の交差点。ジッーと言う音。車の中に一陣の風のようなものが吹き、気が付いたら電気が切れている。  真壁正樹(甲斐田ゆき)のゲーム中のケータイの電源も切れる。

 大和理絵子(佐土原智子)がうちに帰ってきたら、父親(宗矢機頼)は土岐宮はなと電話をしていた。
 机には須河原晶著「妖精たちの夏 ~マテリアルフェアリー~」の本が…
(そんなの書いたのか、スカワラ…。売れてんのかな?)。
 須河原は2ヶ月ぐらいの短期契約出きる所を探していた。
 理絵子がそんなのウィークリー何とかとか、マンスリー何とかとかいう所に行けば良いのにと言うと、
地場に溶け込んで取材がしたいと言っていたそうだ。
 はなさんは使ってない部屋がもったいないと前から言っていた。だから、はなさん。理絵子は須河原の本を貰う。

 ブンちゃん飛ぶ、希紗の部屋。
 大の字に仰臥している谷川希紗(小林晃子)が「ブンちゃん」と呼びかけると、答えるかのように音を出し、
光るブンちゃん。
 ケータイが鳴る。
 まっきーから「話したいことがあるんだけど今からあえないかな?」とのメールが。(微妙な関係の四人だな)

 机の上には化粧品が並んでいて、棚には本、大きな白熊のぬいぐるみ、ねっころがって本を頭上に掲げ、
読む理絵子(あれは結構腕が苦しい…)。
 父親が須河原の住所がはなさん所に決まった事を知らせてくる。

 海のそばのベンチでケータイでゲームしていた正樹の前に希紗が現れる。
 彼女の巾着を見て「連れてきてるの?その中にいるの?」という正樹。「何の事?」と答える希紗。
 「見たんだ、僕」
 希紗がリュックの中から出して、小早川に見せた所を見たと話す正樹
(リュックだったのか…。
後ろにはでっかい荷物を持った須河原の足が、正樹の「見えないけど、見える奴」の言葉で止まる)。
 正樹、ケータイを出そうとして、又ポケットに戻す。
 希紗は「それ、誰かに話した?」と聞き、「話してない」と答える正樹。
(嘘ついちゃった。話して欲しく無いって空気を敏感に感じたんだろう)
 「誰にも話さないで。お願い」と希紗。うんと答える正樹に「ありがとう。私、行くね」と希紗、去る。
 須河原晶(松本美和)が正樹に話しかける。
 ジャーナリストと書かれた名刺(マテリアルフェアリーの絵付きだ)を渡す。
 「見えないけど、見える奴」と言う言葉がアンテナに引っかかったと須河原。
 誰にも話す気は無いという正樹に、話す気になったら連絡してと須河原。
 須河原が歩いていると、後ろから「す・か・わ・ら。濁りません!」と声をかけられる。
 振り向くと、そこに知らない女性がいた。
 深山美佳(鈴木真仁)だった(やっとお顔が拝めた。やはり美人三姉妹。そうよね、美玖、期待してるぞ)。
 おととしの猫踊りの夜に現場にいた事を話す。
 須河原は静岡のローカルテレビを止めて、フリーになったと話す
(フリーって、きついよね。でもお金は何とかなってるみたいだが。夢実現にはフリーしかないよな。
彼女良いキャラだし)。

 理絵子が土岐宮はな(渡辺美佐)の店に来る。バイトは休みだが、はなさんの間借り人が気になったのだ。
 CLOSEDなのに堂々と入ってくる小早川成基(櫻井孝宏)。希紗からケータイが入ったからと、すぐ出て行く。  「希紗」と言い、そのままぼんやりと成基が出て行ったドアの方を見て突っ立ている理絵子。
 はなさん、じゃがいもに注意を向けさせる。沈んだ顔の理絵子。

 川べりの鉄柵に捕まり、しゃがみこんで息を切らしている希紗(虚弱体質)。いきなり走ったかららしい。
 何とか立ち上がる。まっきーが見たと言って来た事を成基に話す希紗。
 まっきーなら、やたらと人に言いふらしたりしないさと言う成基
(言った所で信じてくれないだろう。うろんな目で見られる)。

 須河原、裏口から「ときみや」に入る。
 「すがわらさん?」と言う理絵子に「す・か・わ・ら。濁りません」とキャッチフレーズを言う須河原。
 「あの本ってフィクションですよね」と理絵子。
 「ホントはノンフィクションとして書きたかんったんだけどねえ」と須河原。
 「それじゃあ忽ちトンデモ本の仲間入りだから。事実に基づいた再現小説ってとこかな」「からかってます?」
 「全然」須河原、二階に上がる。

 海沿いのベンチ。
 「絶対に回してネ。このメールが届いた人は近いうちに、闇の光が幸せを持ってきてくれるヨ。
でも、七人の友だちに送らないと、不幸になっちゃうかも。絶対に止めちゃダメだよ。」とかいうメールをもらう正樹。 人魂のごとき、青い光の写真がついていた。立ち上がって、去っていく正樹。それを見送る美佳。

 隅が一部はがれた壁(地震は大丈夫か)。木枠の窓。たったの三畳の部屋、荷物で一杯。
 「ここが私の前線基地ってわけか」と須河原。窓の外を見ると、下には成基と理絵子。
 成基は理恵子に「見えないものを見た事があるかって、あれ、どういう事だったのかな」と聞いている
(やっぱ、鋭い)。
 「どうって」「まっきーから何か聞いてる?」理絵子はエプロンを掴み「何で?どうしてそんな事聞くの?」と言う。  「うん。まあ、ちょっと…」「さっきの希紗のメールって、それと関係ある?」
 「えっ。
…北京でちょうちょが羽ばたけば、ニューヨークで嵐が起こる、と言うんなら、
何だって無関係な事なんてありゃしないさ」
 (嘘をつくより、ごまかすタイプ。理絵子は逆質問をしてごまかすタイプか)。
 「何、それ?」「世の中の出来事は、とても複雑に絡み合ってるって話しだ」「ごまかそうとしてる」
 「そうじゃなくて。じゃあ、もし希紗のメールと関係あったら、どうなわけ?」「うーん」と理絵子、顔を横に向ける。

 ペンキとか日曜大工品が置いている店。希紗は接着剤を見ている。そこに「みーっけ」と理絵子が現れる。
 「何となく、ここで会えそうな気がして」「何?」
 「うん。会えなかったら、それでいいやって思ってたんだけど、会っちゃったから。ちょっと話さない?」
 「学校の事なら」「そうじゃないの。ちょっとだけ。ねっ」希紗、仕方なさそうにうなずく。
 ファーストフードのハンバーガー屋。
 「何か隠してない?あのね、正直に言うね。隠し事の一つや二つ誰にだってあると思う。だから、それは良いの。でもね、私、その秘密を、成基と希紗が、同じ秘密を持ってるのはいやだ」
 ちょっと動揺する希紗。「私が、私だけ知らずに、二人の外側にいるのは、もっとやだよ」
 「何にも無い。何も無いから」希紗、去る。ブンちゃんの音が聞こえ、ハンバーガー屋、停電する。
 「嘘つき」
 (理絵子、結構言うなあ。まあ、信頼している人にしか話せないよね。希紗は成基、理絵子ははなさん。
ごまかせずに、ヘタな嘘つくだけ、不器用な希紗)

 ブンちゃん飛ぶ、希紗の部屋。「ブンちゃん」と希紗が呼んで、手を出すとやってくるブンちゃん。
 「ずっと側にいて。いなくなったらやだよ」答えるように光って音出すブンちゃん。「ブンちゃんはいい子だね」

 帽子にブルマー短パンの理絵子(あれが、寝巻きか?)、ケータイにメールが来る。マッキーからのメール。
 着信メールをチェックしたら全部マッキー(全部で6件)。
 須河原の本を読もうとし、ケータイを開き、「発信04 成基」に合わせて、そのままベッドに倒れこむ。

 友二人と歩いている理絵子。
 お友達たちはゆかと言う友達の友達が猫に赤い光がたかってたのを見たとか(オカカ婆か)、
スーパーで買った魚さばいたら、中から青白く光る何かがわさわさ出てきて、
パソコンが壊れたとかいう話をしている(それは恐ろしい…)。
 理絵子、浮かぬ顔で歩いていたら、通りのいすに正樹が座っていて、理絵子に気づいて立ったのに気づく。
 無視してしばらく行くが、友達に断って、正樹の所に行く。正樹、メールに返事が無くて心配したらしい。
 「待ってたの」「えっ」「あそこで、私が通りかかるのを待ってたわけ」「うん」「そういうの、止めてくれる」
 メール、いつもならすぐ返事来るのにと正樹が言うと、「マッキー」「何?」「しばらくほっといて」「どういう事?」   「言ったとおりの事よ。見えないのに見える物とか、そんな物どうでもいい」
 「それ、先に言ったの、理絵子ちゃんなのに」「そうだね。ごめん。とにかくもう、私に構わないで」
 理絵子、須河原の本を正樹にあげて、去る。
(成基が言って来た事から、正樹が何かを希紗か成基に言ったのに気づいたのだろう。
理解できないものの事を考えるのはいやだし。正樹の事は何とも思っていないし)

 須河原、羽鳥次郎も見ていた高架下(?)のグラフィックアート(?)「Trust YourSelf」をじっと見ている。
 ケータイが鳴る。夕方、海辺、須河原の前に正樹が現れる。
 彼は例のチェインメールで送られてきた青い光の画像を見せる。
 「君の言う、見えないけど見える奴って、これ?」
 最初はそう思っていたが、これ読んだらわかんなくなったと須河原の本を須河原に見せる正樹。
 その本には「マテリアルフェアリーは機械に記憶されない」と書いてあった。「いるよね?」「んっ」
 「マテリアルフェアリー」「いる」「それを確かめるために横浜へ来たんでしょう」「だね」「手伝う」「えっ」
 「手伝うから、僕にも力を貸して」「うん」にっと笑った須河原、片手を高く上げる。「はい」「何?」
 「ほら、パーンと」決意した顔をして、ハイタッチする正樹。
 須河原のニッとした顔を見て、やはり笑顔を見せる正樹。
(まあ、正樹としては大好きな理絵子ちゃんに拒否され、希紗や成基では中に入れず、
不思議なもののはけ口として須河原が適当なのだろう。
結局、嘘つきまくりだが、気持ちはわかるな)

感想:理絵子は成基の行きつけの店だから「ときみや」でバイトしてるのかな。
 まあ、でもそこの所ははっきりしない。確かに仲間はずれは悲しいしね。

関連サイト
JUNK KOLLEKTER画像あります。
師匠の不定期日記横浜、地元の方。

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永遠の王

「永遠の王 アーサーの書 The Once and Future King」T.H.ホワイト(T.H.White)1939,1940,1958 ☆☆☆☆
第一部 石にさした剣 第二部 風と闇の女王 第三部 悲運の騎士 第四部 風のなかの灯

最後まで書いています。

 ウォートとケイの教育係の様子がおかしいので、ケイの父サー・エクターは彼女を辞めさせたのだが、
次の教育係が見つからない。
 ある日ウォートが鷹狩を提案し、ケイもその気になるが、肝心の鷹が羽の抜け変わっている最中で、
それでも無理に連れて行ったのだが、鷹は獲物を逃がし、すね、ケイの元には戻らず、
高い木の枝に留まってしまった。
 ケイは怒って帰ったが、ウォートは残って鷹を追いかけた。しかし鷹を見失い、迷子になってしまう。
 クエステイング・ビーストを追う騎士ペリノア王に会う。
 彼とは別れるが、森の奥でアルキメデスと言うふくろうを飼うマーリンに出会った。
 マーリンが教育係になってくれた。ウォートはマーリンに時々動物に変身させてもらい、色々な事を学ぶ。
 やがてマーリンは去っていってしまい、ケイは騎士になり、
ウォートは彼の従者としてロンドンの大武術大会に行く。
 国王が死に、教会の外に石に刺さった剣が現れ、石から剣を引き抜く者こそ王だと剣が言い、
武術大会は石から剣を引き抜く者を見つけるための大会だった。
 ケイはいざ試合と言う時武器を忘れた事に気づき、ウォートに取りに行かせる。
 しかし宿屋はしまっていて、ウォートが途方にくれて馬を歩かせていたら、石の上にかなとこがあり、
剣がそれを貫いていた。
 ウォートは剣を引き抜く。ウォートは実は国王の息子で、彼は王アーサーとなる。

 アーサーの時代の戦争とは身分の高い者は鎧で身を固め、ほとんど死なず、
身代金と引き換えに捕虜から解放されるものだった。
 死ぬのは歩兵達。
 マーリンにその事を教えられ、アーサーは身代金目的ではない戦いをし、騎士団を作り、
上座をめぐった争いが起こらないように円卓を考える。

 フランス人の少年ランスロットはアーサー王に恋をしていた。
 アーサーから騎士団の話を聞き、誘われて感激したのだ。彼はそのためにひたすら己を鍛えていた。
 将来はシュヴァリエ・マル・フェ-醜き騎士と名乗るつもりだった。彼はとても醜かった。
 18になり、彼はアーサーの元に赴く。アーサーは一羽のシロハヤブサを彼にプレゼントした。
 そして妻のグェネヴィアに若いランスロットに親切にしてやってくれと頼んだ。
 グェネヴィアはランスロットの鷹狩の手伝いをした。
 ある日彼女は不機嫌なランスロットにおびえ、紐をでたらめに巻いてしまい、
ランスロットに「そんなんじゃだめです」と言われて、傷つく。
 その時ランスロットは初めてグェネヴィアを同じ年頃の生身の人間として意識したのだった。二人は恋に落ちる。 ランスロットはある日魔法にかけられた乙女エレインを助ける。
 エレインはランスロットに恋し、媚薬を使って彼と契りを結ぶ。
 しかしランスロットは純潔でなければ、奇跡は起こせないと信じていて、ショックを受ける。
 彼は慰めを求めてまっすぐにグェネヴィアの元に向かう。

 アーサーは円卓の騎士達が戦う理由が無くなり、堕落し始めているのを見て、聖杯探求を騎士達にさせる。
 ランスロットが帰って来、報告する。
 ランスロットの息子、今や世界一の騎士、童貞でもあるガラハッドと、ペリノア王の息子、優しく、
やはり童貞のパーシヴァル、そして童貞ではないが、第一級の神学者のボースが聖杯探求に成功し、
ボースは帰ってくるが、後の二人はそのまま神の世界に行ったのだった。

 オークニー一族のアグラヴェインは自分の打ち負かしたランスロットを憎み、
アーサーの息子モードレッドは父が自分にした行いを恨んでいた。
 二人はついにランスロットとグェネヴィアの不貞の場を押さえ、
ランスロットはモードレッド以外のランスロット達を捕まえに来た騎士達を殺して逃げ、
グェネヴィアは捕らえられる。
 アーサーは法を重んじ、ランスロットがグェネヴィアを助けに来る事を期待しながら、
彼女を火刑にかけようとする。
 ランスロットはグェネヴィアを助けに来るが、
そのさい武装していなかったガレスとガエリスをそれと気づかずに殺してしまう。
 彼らの長兄のガウェインは激怒し、アーサーもランスロットと戦わざるを得なくなる。
 彼らが留守をしている間にモードレッドはアーサーを死んだことにし、グェネヴィアに結婚をせまる。
 彼女は隙を見て、アーサーに手紙を出す。ガウェインが死ぬ間際に現状をランスロットに知らせる。
 王の気力はくじけていた。彼は人の性の善なるを信じ、悪戦苦闘したが、今や戦争に直面している。
 彼やモードレッドが国を不幸に導いたのだとは感じられなかった。戦争はどこから始まるのだ?
 所有するからいけないのか。しかしこのような神の視点には彼はうなずけなかった。
 誰にも従うことが出来ない忠告は忠告とは言えない。
 アーサーは11月で13になる小姓のトマスを呼び、彼に戦闘には参加せずに生き延び、
アーサーらの素晴らしい思い付きを覚えていて欲しいと言う。
 アーサーは死ぬだろう。ランスロットとグェネヴィアは出家し、モードレッドは命を落とす。
 王は未来を迎えに、安らかな心ですっくと立った。

感想:この頃は引っかかった物しか書かない私です。記事が無駄に長いし…。
 この物語はユーモアがあり、視点、切り取り方が面白く、
現代の視点をマーリンが逆に生きているという設定で活かし、底に全ての登場人物に対する優しい見方があり、それはおそらく作者が優しい人と思われ…。
 ホワイトは1906年5月29日、植民地インドの警察地方警視の一人っ子としてボンベイに生まれました。
 5歳からイングランドに住む母方の祖父母に預けられる。
 背が高く、ハンサムで、きらきら輝く青い目をして、深みのある静かな声と、ドラマチックな話術を備え、
ユーモアに富み、弱いものに優しく、孤独で、激しい感情に動かされやすく、不安に怯え、好奇心旺盛で、
活動的で、優れた記憶力を持ち、きびしく真摯な教師であり、アルコールに溺れる傾向があり、サディストで、
寛大で、不幸せで、友人達に誠実で、下層の人々や子供達慕われる。
 30の時、森の中の小さな家を借りて一人で住み、多くの動物を飼っていた。
 サー・エクターがケイが嘘をついた時、それをせめず、目と目の間をまっすぐに見据え、
「おまえはわしの自慢の子だよ。おまえがなにをしようとも、いつでもそれは変わらないんだ。
その剣をおまえ自身の力で抜いたと、わしに誓っていえるかね」と言う所は感動しました。
 なかなかこうは出来ないな。ペリノア王とクエスティング・ビーストも大好きです。
 クエステイング・ビーストに恋されてしまうサラセン人の騎士サー・パロミデスも。
 母親の愛を得られず、苦悩する可哀想なモーゴースの子供達。いろいろな事に悪戦苦闘するランスロット。
 そして全体の事を考え、最善を尽くしたのに、理想の終わりを目にしてしまうアーサー。
 モードレッドだって可哀想な子供だけど。アーサーがした事は確かに悪いし。

 関連サイト
Leon’s Armor Shop
ディズニー総研

ちっちゃん俳句「今一つ 移動するのは 物語」
「オンライン 激情したら 可哀想」

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あの日 昭和20年の記憶 8月編

「あの日 昭和20年の記憶 8月編」

8月1日 漫談家 徳川夢声の日記「前田君が焼夷弾の直撃で、何もかも焼いて了った。ヴァイオリンとスーツ一コだけ助かったきり。この遭難談を、彼はさも愉快で堪らぬという風で語る。その話しぶりに何度も腹を抱えて笑わされた。本来、愉快であるべき筈でないことが、斯うも面白くて可笑しいというのは、人間の性のオモシロイところである。大きにこれこそ大和民族の特色かもしれないと思う。」

8月6日 マリアナ諸島テニアン基地から飛び立ったB29エノラ・ゲイ号が午前8時15分、広島市に原子爆弾を投下。広島の街は一瞬の内に廃墟と化した。推定被爆者数は42万。この年の末までにおよそ14万人が死亡したと推定される。

平山郁夫さん(75 画家)広島の陸軍兵器補給廠に勤労動員され、原子爆弾にあった。8時に陸軍兵器補給廠に行って、朝の点呼を受けて、作業場に数人で出かけて行って、「これから作業しましょう」って言うんで、仲間3人と準備を始めたとこでした。南の方からB29が三機編隊で広島へ侵入してきた。その時ぱっぱっぱっと落下傘を三個ほど投下した。落下傘が開いて、ゆらりゆらり落ちてくる。作業小屋にいた友達二人に、「変な物落ちるから君達外へ見に出ろ」と、最後まで言い終わらない内に、突然ピカッーとものすごい光が周辺を立ち込めて。ちょうど私の目の前で昔のマグネシウムの写真機のフラッシュたいたように。暗い小屋の中が黄色い光で充満される。目と耳を本能的に押さえて、床にうずくまった。這い出してみましたら、真上に大噴煙が、ちょうどきのこ雲の、ていうよりは、普賢岳の火山が爆発したような瞬間だったですね。その噴煙も瞬間なんですけど、真っ赤とまっ黄色とまっ白と真っ黒と紫の大きな煙がうずを巻きながら、段々段々立ち登ってくる。小さな小屋がなぜ助かったかと言うと、すぐ後ろに弾薬箱作る原木のこんな太いのが山積みしてあった。そこを爆風と熱線が来て、上の方にあったやつは吹き飛ばされたんでしょうけど、それが爆風と熱線を守った、シェルターの役目したわけですね。兵器廠の将校に「我々中学生、どうしますか?」「いやこりゃもう、新型爆弾、絶対爆発して、もう見ての通りだ」と言う。「自分の命は自分で守れ」「勝手に逃げて良いんですか」「もう、解散する」「大丈夫ですか?」「大丈夫だ」こりゃしょうがないから、どこかへ逃げなきゃという事で。向こうの方からぞろぞろぞろぞろ傷ついたり火傷を受けたりした避難民の群れが移動してる。みんな麻痺して、麻痺っていうのか、茫然としてるっていうのか、ショックで、口もきかない。ただ生きてる人間もガラスが刺さったり、火傷で皮膚が垂れ下がったり、そういうのは早く亡くなったみたいですけど、それがもうお化けみたいなのがぞろぞろ歩いているわけですからね。背中に子供おんぶして、目の前にいる、明らかに死んでるわけですね。親気づかずにもくもくと歩いてる。黄金山って言って、海に近い所の山まで逃げて、斜面で腰おろして、何時間か広島市が燃えてる、バチバチ音を立てて、ドラム缶が爆発したりして、広島市炎上、どうにも手がつけられないから見てたんですけどね。周辺には負傷者が一杯横たわってる。水くれーなんての、静かになったと思ったら亡くなってる。その時、これは世界のおしまいかなと思ったですね。とにかく全部広島市内は炎上して吹き飛んだわけですからね。

作家、内田百閒の日記「今日から夏服に着かえる。きびら色にて真白ではないが小型機の来襲にそなえて白い物は着るなと新聞などで頻りに云っているので行人(こうじん)や電車の相客の目が五月蠅いから成る可くよそうと思ったけれど外に無いのだから止むを得ない。仲間の目が五月蠅いから、口が八釜敷いから、と云う気兼ねは、満州事変日支事変以来の普通の感情なり。こんな事がどれ丈日本人を意気地無しにしたか解らない。」

8月7日 平山郁夫(75 画家)この日広島県生口島の自宅に帰りついた。惨状を撮影に来たグラマン戦闘機が目の前を飛んでいった。夕方になって山を下りて、東に向かって尾道の方に線路伝いに歩こうと思ったが、まだ火に阻まれた。子供が目がつぶれたり、火傷でふらふらになって目の前で倒れて、なす術もなく手がつけられない。又グジャグジャに全壊した中、火が燃えて来て、親が、この中に子供が埋まってるから、何とかしてあげてーと泣き叫んでも、もうどうしようもないわけですね。中には足を叩き切って、救い出した…。そのまま火事でどうしようもなく亡くなったり、というのを見ながらですね、東へ向かっていつのまにか鉄道線路に出た。夜目にもまだ燃えてますから、暗い中の火事の光を見てると、路肩にマグロを並べたみたいに、亡くなった人や、途中で行き倒れになった人が累々なのですよ。枕木の上を歩いて、時々は路肩に出て、見るともなく見てると、足が切断されてる、骨が見えて、もう血も出てない。暗い中でもお腹が上下してる、まだ息があるんですね。この人、まだ生きてると思っても、そのままぼろ雑巾みたいになってる。そういうのが累々なんですね。海田市(かいたいち)という駅に客車が止まってた。客車の座席で眠りこけてたら、右手の方から光が射して、汽車が動いている。東へ向かってる。周辺は負傷者の人が一杯で、座席に眠る形になってたのが、よっかかって座らされていた。目が覚めた。いつのまにか人を一杯乗せて、東の方へ、負傷者を運んだり、家帰る人を運んでる。駅に止まっちゃ、飛び降りてを繰り返し。私の島影が見えて、みはらし(?)の一つ手前の駅で降りて、海岸へ行って、私の島まで行く手押しの郵便船を探して、家へ帰った。「ただいまー」と帰っていったら、両親がびっくりして、NHKの広島放送がプツッと切れて、しばらくしたら岡山放送にラジオ放送が代わって、西の方から、広島の方から、ドッカーンという大きな音がしたという。それっきりで、プツッと切れて、岡山放送が来て、広島空襲されたけど、損害軽微なりという。私が帰ってきた第1号だった。さっそくみんな集まって、こういう惨状だったと説明したが、誰も信じない。そのうちに傷ついた人がどんどん帰ってきて、私よりうんとひどい情景で、自分も傷ついてるし、というのを見て、これは大変な事になったとという日でした。

作家 高見順の日記「新橋駅で義兄に声をかけられた。「大変な話-聞いた?」と義兄はいう。「大変な話?」あたりの人をはばかって、義兄は歩廊に出るまで、黙っていた。人のいないとこへと彼は私を引っぱて行って、「原子爆弾の話-」「……!」広島の全人口の三分の一がやられたという。「もう戦争はおしまいだ」原子爆弾をいち早く発明した国が勝利を占める。そういう話はかねて聞いていた。私はふーんと言ったきり、口がきけなかった。」

8月9日 午前11時2分、B29が長崎に原子爆弾を投下。長崎も一瞬にして廃墟と化す。
ソビエト軍が満州に侵攻を開始。
深夜11時過ぎより御前会議開催。翌未明、国体護持を条件にポツダム宣言受諾を決定。

美輪明宏さん(70 シャンソン歌手・俳優)当時10歳。昭和20年のこの日、長崎市内の自宅で夏休みの宿題の絵を描いていた時、原爆にあった。描き終わった絵を机の所に立てかけた。ガラスがずっと張ってある所だった。2階だったので、向こうは何も無く。そのまま描き続けていたら、光線でもってケロイドになってたんでしょうが、書き終わって、立てかけて、出来具合を見ようと思って、椅子から立って後ろに行った。見たとたんにピカッときて、ちょうどマグネシウムを百万個ぐらい焚いたような明かり。こんな良い天気に雷?と思うか思わないかぐらいの間、その一瞬に世の中の音と言う音が全部無くなった。シーンとしちゃって。あんな無窮の静寂と言うのは初めてですけど。後にも先にもありませんよ。世の中の音が全部ピッと止まって。とたんに今度は、世界中の雷を全部集めたような音で、ものすごい大音響でしたね。何が起きたか解らないような状態ですよ。外へ出たら、地獄なんですよね。馬がドタッと横になって死んでいる。馬というのか、火傷やケロイドでベロンベロン。その側で馬車引きのおじさんが踊っているというか、飛び上がってる。精神錯乱になったのか、それとも反射神経でピッとなってるのか、踊ってるという言い方が不謹慎なくらい飛び上がってる。郊外の村に逃れた美輪さんは、6日後、終戦を知るとすぐに長崎市内の自宅に帰った。うちへ帰ってきましら、玄関の所が畳みになってますでしょ、前にカフェーやってる時に、うちはちょっと変わったカフェーで、ショーウィンドウのとこに女のマネキンを置いて、着物着せて、お客さんを招き猫の代わりに入れるような、そういうショーウィンドウ作ってたんですね。その下が畳だったんですよ。私がうちの前に立ってましたら、女の人が来るんですよ。矢絣の着物で、下もんぺだったんですけれども。もんぺがちぎれてどっか飛んじゃったんでしょうね、ぞろぞろぞろぞろぼろぼろの矢絣の着物引きずってきて、そしてね畳を見たらなつかしくなったらしいんですよ。ふわっと柔らかい顔になったと思ったら、畳の上で寝ちゃったんですね。私困るなーと思ってたんですけど。私にね「すぃましぇん、みずぅくださぁい」唇がケロイドでこんなに腫れ上がってて、火傷してるんで、うまく唇が合わさらないんですけどね、良く聞いたらね、「あの、すいません、水を下さい」って言ってるのが分ったんですよ。あっ、そうかと言うので、土瓶にお水を入れて、土瓶でこうやって渡したら、持てないって言うんですよ。手が無いんですよ、ぐじゃぐじゃになちゃってて。だからそうかと思って、口にお水を注いであげて。そしたら、私はまだ子供なのに、私を拝むんですよ、その方が。「どうも有難うございます」って私を拝んで、それで、水を飲んでね。水を全部飲めないんですよ、垂れたりなんかして。しばらくすると、眠ってんだと思ってたら、死んじゃうんですよね。水をあげると、死んじゃうんんですよ。そして、次から次と来るんですよ、男の人やお爺さんとか、色んな人が来て。そいで私一人でさばき切れないで、お手伝いさん呼んで、でお手伝いさんと二人、お手伝いさんはバケツにお水を汲んで、一生懸命飲ませてあげて。だから、ずいぶん、末期の水ですよね。飲ませて上げて。ホントにあの悲惨ていうか。

8月11日 なかにし礼さん(66 作家)その頃満州と呼ばれていた中国東北部牡丹江で生まれ育った。家は造り酒屋だった。この日ソビエト軍から逃れようとする人々が駅に殺到した。怒号が飛び交い、人々は「避難列車を出せ!どうしてるんだ!」と叫んでるような状態。母親はやたら機転のきく女性で、日頃から関東軍にうちはお酒を収めていたりしていたものですから、よしみを通じていたという事もあって、関東軍にかけあって、軍用列車に8月11日の夜、乗せてもらう事になったんです。牡丹江の駅からかなり離れた所からね。駅で騒いでいる声を遠くで聞きながら、夜陰にまぎれて汽車に乗り込み、汽車はもちろん汽笛を鳴らさず、ゆっくりと静かに逃げるように走り出した。うしろめたさは僕達も感じていたけれど、軍人達も感じていて、汽車の中は何とも言えない暗い沈痛な、どんよりとした空気が流れていた。何かものしゃべっても、しっ、というよな感じ。翌日の昼、ソ連機が機銃掃射してきた。ミジン針で列車の天井縫うように撃ちぬいて行く。大人達は窓から飛び降りたり、てんでに逃げるんですが、おふくろに「あんては小さいんだから、座席の下に隠れなさい」と言われ、隠れたんだが、何の効果も無い。屋根を撃ち抜き、床を撃ち抜いていく。僕の目の前でバッタリ人が倒れて、血が流れていくのを見てね、生きた心地もなく、震え上がった。別の軍用貨物列車に乗り換えて、逃避行は続いた。途中で、開拓団民なんかが歩いて逃げてきてるのに会ったりする。「この汽車に乗せてくれ。病人だけでもいいから乗せてくれ」と言うんですが、全然乗せられないほど汽車が一杯だったわけでは無いんだけど、一人乗せると全員乗せなきゃならないわけで、それは不可能な事であり、もう一つはこれは軍用列車であって、民間の避難列車ではないんだという建前のもとに、開拓民達をけちらして、汽車は走る。無蓋車だったんですが、開拓団の人達がすがりつき、刀で切って落としはしなかったけれど、刀振り上げて、指を切るぞと言わんばかりに手を振り解いて、空に向かって拳銃を鳴らして、とにかく開拓団達を振り払って、又逃避行を続けた。日本国の民を守るべき軍人が、自分達が逃げるのに忙しくて、そして追いすがる同胞を蹴散らして逃げていくという風景はねえ、又ちょっと忘れがたいですね。その中に自分もいた。
 
8月14日 連合国側からの回答を受け、御前会議で再度ポツダム宣言の受諾を決定。
天皇、戦争終結の詔書を録音。
一部の将校が終戦に反対して夜半、宮城を占拠。森近衛師団長を斬殺。玉音版を奪おうとするが果たせず。

毎日新聞大阪本社記者、藤田信勝の日記「連絡部では、東京から送稿して来る原稿を總がかりでとってある。整理部も全員配置についてゐる。むしろ冷静に仕事をつづけてゐる。降伏の新聞をつくるために、こんなに落ちついて仕事がつづけられるというふことをわれわれはかつて考へ得たであらうか。抗戦を主張した政府によって!宣戦を布告遊ばされた天皇陛下によって!そして必勝を叫びつづけた同じ新聞によって!」

8月15日 B29、熊谷、小田原に焼夷弾攻撃。
阿南陸軍大臣、自決。遺書、死をもって大罪を謝し奉る。
正午、玉音放送により、ポツダム宣言の受諾を発表。

作家、高見順の日記「ラジオが、正午重大発表があるという。「ここで天皇陛下が、朕とともに死んでくれとおっしゃったら、みんな死ぬわね」と妻が言った。私もその気持ちだった。ドタン場になってお言葉を賜わるくらいなら、どうしてもっと前にお言葉を下さらなかったのだろう。そうも思った。十二時、時報。君ガ代奏楽。詔書の御朗読。やはり戦争終結であった。-遂に敗けたのだ。蝉がしきりと鳴いている。音はそれだけだ。静かだ。」

8月16日 スターリン、ソビエト軍による北海道北部の占領を提案するが、トルーマン米大統領、拒否。
特攻隊の生みの親、大西瀧治郎海軍中将、自決。

久米明さん(81 俳優)東京の陸軍幼年学校の見習い士官だった。昭和20年のこの日、陸軍の若手将校達の決起計画に巻き込まれる。校庭の方に馬でパカッパカッパカッと来る軍人がいる。馬から下りて久米さんがいる部屋に向かって駆けてくる。射弥(いや)少佐(久米さんの上官)の幼年学校からの戦友の後藤少佐という大本営の参謀だった。射弥少佐と話を始めるんですが、将校室で話しているんで、私は隅で聞くともなしに聞かざるを得ない。最初はひそひそと話してるんですが、段々声高になって、話す内容を聞きますと、「昨日玉音放送が遂に出た。しかし近衛師団は天皇を奉じて決起するつもりでもって、決起部隊を組織したんだけれども、森師団長が聞かないので、とうとう森師団長を斬殺した」近衛師団長が殺されて…、こっちは民間人の気分がまだ抜けませんからびっくりして、こんな話があるのかしら、これはえらいことじゃあないか、反乱じゃないか、二・二六じゃないか、というような色んな思いに駆られてましたが、その翌日は今度はサイドカーでバカッバカッバカッと来る。「昨日こうゆうような動きがあった。ついては、もう玉音放送が出て、日本はこれを受け入れざるを得ない。しかし我々はアメリカ軍を水際でもって要撃して、天皇陛下をとにかくお守りするために、松代に…」松代に秘密の大本営を作っているというのは内々民間にも耳にしてたんですが、「陛下をお連れして、日本の再起を図ろうではないか。ついてはお前達は…」陸軍幼年学校は焼けたとは言えども、トラックは持ってますし、馬は持ってますし、軍装品は持ってますし、弾薬は持ってますし、食糧は充分持ってるという一大部隊ですからね、親衛隊としてそれを全部活用して、松代まで行けというような事をしゃべるんですね。段々打ち解けてきて、「陸軍の情勢はこうなった。河邊虎四郎中将がマニラに飛んで、降伏条件の使節に行った。それが帰ってくると、マッカーサーが厚木に向かってこういう風に来る」そういう情報を全部聞かせてくれて、ついてはこれはもう完全武装解除だから、武器は携行していけない。ついては平服でもって松代まで陛下をお守りしていこう。そのために武器は何処の山のどこそこの下に隠せとか、何処の所に穴を掘ってこういうふうに保管しろとかいうような事を立案してるわけですね。8月15日に戦争終ったと思ったら、まだ続いているんだと、いささか私も慌てふためきましたが、そのうち情勢がいろいろと静まってきまして、日に日に情報が変わるんですけど、1週間ぐらい経ってからでしょうかね、後藤少佐が来て「これはもう軍としての行動は無理だ。軍は解散しなきゃいけない。これから戦後の事を考える。とにかく日本は船は無い、トラックは無い。しかしまず陸運を考えなきゃいけない」射弥少佐は岡山出身の方で、牧場かなんかをお持ちで、その牧場を拠点に、幼年学校にはトラックがありますから、そのトラックを持って行って、九州と関西、名古屋、東京を結ぶ陸運局をつくろうではないか、我々は平服に着替えて、戦後の事を考えよう。それを聞いた時に、いやなるほど、大本営参謀というのは、戦後の事もこういうふうに着実に考えるのかと思って、感心したんですけど、「久米見習い士官、おまえは東京商科大学学生だそうだから、ついては経理をまかせるから、やってくれ」ってわけで、よしてください、この人達とまたやるのかあと思って…。

当時医学生だった作家、山田風太郎の日記「朝九時全員児島寮に参集。これより吾々のとるべき態度について議論す。滅ぶを知りつつなお戦いし彰義隊こそ日本人の真髄なり。断じて戦わんと叫ぶ者あり。聖断下る。天皇陛下の命に叛く能わず。忍苦また忍苦。学問して学問して、もういちどやって、今度こそ勝たん。むしろこれより永遠の戦いに入るなりと叫ぶ者あり。軽挙妄動せざらんことを約す。」

8月17日 近衛文麿元首相の側近 細川護貞の日記「聖上御放送の前後、軍は全軍を挙げて、方針の転換に反対し、阿南の如きは木戸内府に対し、戦争の継続を薦め、木戸内府より、然らば戦争継続の成算ありやと反問せられて、「是なし、然れども大義存すれば、日本国滅亡するも亦宜しからん」との暴言をはく等のことあり。然し乍ら斯の如き考へは、全陸軍上下を通じての考へなり。嗚呼、何が大義ぞ!」

8月18日 満州帝国皇帝溥儀が退位し、満州国が消滅する。
ソビエト軍が千島列島北端、占守島に上陸。日本の守備隊と激戦。
内務省、占領軍向け性的慰安施設の設置を指令。

杉本苑子さん(80 作家)東久邇宮首相の屋敷に住み込みで女中として働くことになった。実家は東京世田谷。父親の知人の紹介によるものだった。進駐軍が入ってきたら、若い女の子なんかどうされるかわからないというとんでもないデマがあった。進駐軍の方は一人必殺(いちにんひっさつ)の神風の国に行くんだと思って相当怖がってたかも知れませんが、こっちはこっちで…。その時にたまたまこういうお話があったものですから、娘をどっか安全な所にやってしまうという意味では渡りに船のお話しだったわけです。行きましたその晩にコックさんが、「お苑さん、今晩マグロですけれど、照り焼きにしますか、お刺身にしますか」世の中、闇市に行ったからたって物は買えない。窮乏のどん底の敗戦。その時にマグロを照り焼きにしますか、お刺身にしますか、たかが一女中の夕食に。食べました、大喜びで。まっ白なご飯でしたし。毎日のようにそういう食事でした。お台所の戸棚開けると、何年もお目にかかれなかったカニの缶詰がぎっしり詰まっている。うちの父と母が、一人娘で他に子供がいない、宮様というような所にご奉公に上がったものですから、心配で心配で、毎晩のように裏口に来て、苑子ちゃん大丈夫?、苑子ちゃん、今日ね、闇市でね、何とかが買えたんだけれど、苑子ちゃんがいたらね、食べさせてやりたいと思った…、冗談じゃない、あたしはそんなもんじゃないもん食べてんのよと言いましたけど。東久邇宮内閣の成立の時でしたけれど、お屋敷に人がわいわいいらっしゃるというような事は無かった。静かな御日常でした。宮様御自身は東久邇内閣でお忙しくいらしったから、ほとんど私ども女中なんかは、お目どおりもする機会も少なかったですが、事務官とか何とか役人がいましたよ。時々接して、その方々がお食事する部屋なんかありましてね、そこで食事しているのを見たりしましたけどね、その事務官達の食事の後を見るとね、私ども、子供の時からだってそんな事したら怒られるのに、お茶碗にね、点々とお米粒付けたまんま、こうして置いてあるんですよ。闇でもってようやく何が買えた、お米が一合買えた何ていう時代にね、そんな食べ方をしてるって事事態がね、信じられない思いでしたね。びっくりしちゃいました。やがて杉本さんは体調を崩し、実家に帰る事になる。東久邇宮家での生活は一ヶ月あまりで終った。

8月19日 降伏交渉の日本全権、河邊虎四郎参謀次長の一行がマニラに到着。
関東軍総参謀長、秦彦三郎中将がソビエト軍と第一次停戦交渉。
退位を宣言した満州国皇帝溥儀、日本への亡命途中、ソビエト軍に捕らわれる。

8月20日 灯火管制解除 信書検閲停止される。
河邊虎四郎中将、マニラで連合国総司令部から降伏文書、一般命令第一号を受領。
ソビエト軍が樺太の真岡に侵攻。

小田島雄志さん(74 英文学者)その頃、満州と呼ばれていた中国東北部で生まれ育った。昭和20年のこの日はソビエト軍の侵攻を恐れて逃げ出した新京(長春)の町に再び一家で舞い戻ったばかりだった。8月9日にソ連軍が満州国境を越えて入ってきたと。関東軍は無抵抗らしい。小田島さんのお父さんは単なる会社員だったが、会社の人達をまとめて、無蓋貨車でぎゅう詰めになって南へ逃げた。新京の次に大きな街として奉天(瀋陽)があって、そこに8月15日について、夕方になっていて、そこからもっと南の朝鮮半島に逃げようとした。ところが動かない。どうしてかと思ったら、やっと日本が負けたんだという情報を知った。どうするかという激論が始まった。ちょうど半々だったんだが、負けたなら奉天から歩いて朝鮮半島を通って、内地まで歩こうという人達。父は、新京というのは曲がりなりにも一国の首都だった、だから国際的な注目を浴びるだろう、だから新京に戻った方が安全だと言い出した。二派に分かれた議論で、結局半分ずつに分かれようと言う事になった。父は又みんなから金を集めて、同じ貨車で北へ戻る。離れていた十日ばかりの間に新京の街の雰囲気は一変していた。この日から敗戦国民としての、いつ終るとも知れない厳しい生活が始まった。こっちは現場にいなかったから後で聞いた話しですけど、一応新京という町でも中国人の暴動があった。日本人にいじめられた人達は、日本人に復讐と言いますか、襲い掛かって、僕の同級生で一家惨殺という目にあったのがいたわけです。そう言う暴動が収まった所に又戻ったと。あまりにも運が良過ぎたかもしれないけれど。住んでたとこ行ったら、近所のおばさん達が出てきて、まあ、よく帰ってきたと。水も出ない、電気も無い、建物だけある。終戦の直後にソ連軍が占領した。最初はかなり柄が悪いって言っちゃいけないんだけれど、通りがかりの日本人から金目の物、時計から何から何でも取っちゃうし、うちにもドカドカ入ってきて、うちにあったウイスキー、親父が大事に取っておいた一本だけ取っておいたウイスキーを一息にカァッーと飲み干してたね、ラッパ飲みでね。何人かで束になってやってくるんだけど。姉は結局坊主になって、屋根裏に隠れるとかね、そういう事をしながら、いつまで続くか、いつになったら日本に帰れるとかわかっていれば、我慢しやすいんだけど、何にもわかんないんです。

8月21日 支那派遣軍の今井少将、中国側と停戦協議

塩田丸男さん(81 作家)昭和20年のこの日は陸軍響(ひびき?)旅団司令部がある張家口でソビエト軍と戦っていた。終戦によって旅団司令部の本部から、張家口という所に司令部があるんですが、そこにすぐ戻って来るようにと私の部隊に対する命令が出たわけです。張家口という所には日本人が3万人以上暮らしていたわけです。日本人が沢山住んでる町にですね、ソレン軍が北の方からズッーと攻めてくる。そのソ連軍によって邦人達が被害を被ってはいけない、それをどうしても部隊としては守ってやらなければいけない。全旅団の兵士を張家口の周辺に集めてソ連軍から守ろうという事になった。一日20里ぐらいの急行軍で行った。張家口の北の方にある○一陣地(まるいちじんち)という要塞に閉じこもってソ連軍と戦闘した。3万人の邦人を一人残らず帰すまでは、絶対にお前たちは退くなと言う命令だった。二十日まではソ連軍と戦闘を続けていた。ソ連軍との戦闘は武力の差を思い知らされるものだった。ソ連軍は機甲部隊で、戦車か何かでダッーと来るし、第一鉄砲だって違った。我々が持っているのは三八式歩兵銃(さんぱちしきほへいじゅう)という物で、一発ずつ弾込めてポツ、ポツと撃つ物。ソ連軍は立って腰だめで、ダダダダダダッーと撃つ物だった。実際問題として、ちょっとね、私なんか臆病だから、塹壕から中々飛び出せませんでした。「つっこめー!」なんて隊長が言って、飛び出しってたら、その隊長がすぐ撃たれて死んじゃうしね。日本人は全部鉄道に乗せて送って、その後鉄道を使えない様に爆破して、兵隊達は全部歩いて北京まで帰るわけですよ。歩いて帰るたって、ソ連の機甲部隊で追っかけられますからね、平地を歩いたら戦車の方が速いから、すぐ追いつかれて我々は殺されますから、山の上に上がる。尾根伝いに北京まで何百里という所を何日もかかって帰る。とにかくもう思いっきり早く帰らなくちゃいけないから急行軍なんですけれど、体が疲労しきってるから弱い兵隊はついていけない。私も弱った兵隊の鉄砲を持ってやったり、何か色々しましたけれど、それでもついていけない。どうしても動けないというのはしょうがないから、「良いか、お前、わかったなー」と言って手榴弾を渡して、そこに残しておくんですよ。つまり自決しろと言うことですね。部隊はズッーと去っていって、後で残されたら敵の捕虜になるしかないんだから。戦争に負けて捕虜になるよりは自決しろと言う事で手榴弾を持たせて、可哀想だけれども、部隊へ行くわけですよ。中々自決できないんですね。手榴弾持たせても、手榴弾の音が全然聞こえないんだけれど、大分経ってから一発バッーと、あっ、やったな誰かって。そうするとそれにつられたように、次に次にバッー、バッーと音がして何人か自決するわけですよ。

当時医学生だった、作家、山田風太郎の日記「各地の防空陣、敵襲来るときはいまだ猛烈に応戦す。東京都内にては各所に貼り出されたる降伏のニュース、一夜のうちに、ことごとくはぎとられたりと。またフィリッピンの日本軍は総攻撃を開始せりとの噂あり。このありさまにては戦意全国に炎のごとく燃え上がり、不穏の状況いちじるしきものあり、みな、この分にては面白くなるぞとよろこぶ。夕また日本戦闘機来る。翼ひかる。旋回して去る。

8月22日 無条件降伏に反対する尊王義軍の12人、愛宕山で集団自決。
ラジオの天気予報が3年8ヶ月ぶりに復活。
大本営、外地の各軍に25日0時以降、任務解除と武力行使の停止を命令。

西本幸雄さん(85 野球評論家)この日は陸軍歩兵部隊見習士官として中国湖南省の衡陽(こうよう)という街にいた。8月15日、終戦というのは私らは知らなかった。中支派遣軍、一番最前線まで行っている広部隊(ひろぶたい)と言う所へ転属を命じられた。8月上旬、西本さんは最前線の部隊に赴任する事になった。この頃最前線では日本軍と中国軍の戦闘が続いていた。それまで初年兵を輸送したり、小隊をもらったりしてたんですが、一向に戦闘らしい戦闘は無かった。一番最前線まで行ったと言う事で、これから戦地なんだ、戦場なんだという気持ちで、気持ちの上では張り切って行った。ところが出発してわずか数日後、前線から撤退してくる日本軍と出会った。赴任するはずの部隊だった。西本さんは追撃してくる敵を阻み、部隊の撤退を助ける殿(しんがり)を務めることになった。そこで兵隊を貰って、一個小隊の小隊長を仰せつかったわけですけれど、日本の軍隊は攻める時は将校が一番先頭、退却してくる時は将校が最後尾なんです。私等はなりたての将校でして、しかも一番若いと言うことで、一番辛い所へ置かれて、毎日部隊の最後尾を歩かされた。小隊がもってたのは、馬部隊でして、ラバとか、ロバとか、中国馬とかは、故障して動けないに等しくなるとすぐ殺せるんですが、日本馬は日本の兵隊よりお金がかかっていて、獣医さんが簡単には殺す事を許してくれない。だから非常にふらふらした馬を歩かして行軍するわけです。それでいて私等は部隊の最後尾から歩かなきゃいけない。よろよろしながら歩いてくる部隊に激しい戦闘を挑むという事はしない。腰すえて、向き直って日本軍が攻めてくれば、広部隊と言うのはとても向こうでは強いというそういう評判だった。二発,三発、ポーンポーンと、嫌がらせですね、そういう弾を撃ってくる。その中をポコポコ歩きながら、こんな流れ弾に当たって死んだら、ホントに犬死だなというそういう感じですよね。ようやく衡陽の街に戻ると様子が一変していた。衡陽の街に差し掛かったら、汪精衛の、日本軍が作った中国の政府みたいなのが、発行している儲備券(ちょびけん)が、儲備券というのは貨幣ですね、紙幣ですね、紙幣が道に散乱している。これは何かあったなとそういう異様なものを感じましたね。

詩人、安西冬衛の日記「けふから大阪、劇映画再会。小包も電報も制限なし。生活を娯しむこと。芸術の無力だったこと。自分の場合。しかしいつの場合でも美意識は喪はなかったこと。昼まへ塩鮭の配給。十二時のサイレンが遠くでなる。けふから音響管制が解除されて昔にかへったのだ。昼の報道の時、天気予報をやってゐると子供が注意した。」

8月23日 皇居前で愛国団体明朗会会員の13人が自決(ネットで調べると12人と書いてあったりするけれど…。)

早坂暁さん(76 作家)この日、山口県防府の海軍兵学校分校で除隊。郷里の愛媛へ向かおうとしていた。僕らが一杯荷物を持って、毛布だとか外套だとかを一杯持って歩き始めたんですが、暑い夏だったので、数百メートルいかない内にボトッボトッと落としていったんです。それをリヤカーで拾って歩く人達がいたわけです。防府の駅から貨物列車に乗って、尾道に向かった。尾道から船が四国に出ていた。二週間ほど前に広島に原爆が落ちたという事は教官から聞いていた。広島は消滅したって言われた。僕が学校に入る前に通った広島がとても大きな街だという印象があったのが、たった一発で消滅したというのが腑に落ちないわけです。どう消滅したのかこの目で見たい。しかし宮島口という手前の所の岬を巡りますと、車内に異様な匂いが入ってくるんですね。広島が近づくにつれ強烈な匂いがする。これはみんな、これは広島の匂いだ、広島で沢山死んだ人の、死者の匂いが入ってくるんだなとわかった。もう真っ暗ですよね。広島について、飛び降りたんです、広島に着いたぞっと。裸のポール(?)がプラットフォームに三本ほど立っていて、木に広島と書いてあるのが打ち付けてあって、これ広島駅だよ、確かに確かに広島駅だ。しかし駅舎も無い。その内にリンが燃えてるんですね、ちっちゃなちっちゃな青い火がポッポッポッポッポッポッ燃えてる。最初は十個かな、いや百個だ、いや千ぐらい燃えてるよ。段々目が慣れるにつれ、見渡す限り燐光が燃えてるんですな。みんな立ち尽くしたんですが、ガタガタガタガタ膝頭が震えるですよ、あまりのすさまじい光景に。その時にオギャーオギャーと赤ん坊の声が聞こえたわけです。そんなバカな、こんな燐光が燃えて、死臭漂う中で、赤ん坊が泣くわけが無い、空耳だと言ったら、いや、あそこいらで泣いてるとみんな言うわけですね。しかしこんな所で生まれた赤ん坊って一体何だろうと思ったですよ。こんな中でも産む人がいるんだ。生命を誕生させる人がいるんだ。異様な感動を覚えると同時に、しかしあの赤ん坊は生きられないだろう、こんな中ではそう長く生きられないなと思ったですね。その時が一番日本は負けたんだな、敗れたんだなと一番深い実感がありました。

8月24日 松江市で降伏反対の皇国義勇軍48人が県庁、新聞社、放送局等を襲う。
陸軍予科仕官学校生徒67人、埼玉の川口放送所、鳩ヶ谷放送所を一時占拠。

江尻光一さん(79 園芸研究家)当時19歳。昭和20年のこの日は愛知県豊橋の陸軍予備士官学校の幹部候補生だった。空を見ると例のB29が低く舞っている。お腹の所に砲塔がある。それがグルグル回りながら下向けている。向こうも士官学校がここにあると言うことを知っている。そういうのを見ると敵愾心が起こる。「これから豊橋の市内を威示運動する。全員集合」と言うので、完全武装して、当然鉄砲も持って、弾薬はありませんでしたが、きちんとしたなりで、隊列を組んで、三つの方面に行った。ある場所で、なだらかな坂で、我々は上から下がってくる、ザッザッザと歩きながら、隊列組みましてね、その時下の方から上がってきた一人の若い女の方がいたんですね。その方はなんとスカートです。今何でも無い事ですが、当時もんぺと言う姿で、くるぶしの所まで全部、今のズボンですね、一切何も見せてはいけないと言うか、そういう習慣だったんでしょ。そういう姿ばっかり見慣れてますから、スカートの姿って言うのはドキッとする位に強烈な印象だったですね。それを見た引率者、私達で言えば区隊長と言うんですが、我々の先輩ですね、約200人ぐらいを引き連れてる、それが突然大きな声で、私は前から3番目にいましたから、良く聞こえましたが、「ああいうのがいたから負けんたんだ!俺はこれからぶった切る!」そう言われまして「ぶった切るぞ」。さすがにこれには我々もびっくりして、そういう会話はいけないんですが、「区隊長、止めて下さい」「やってはいけないと思う」「なぜだ?!」こうなんですね。で、我々5,6人、ダッダッダと歩きながらですよ、その内に通り過ぎちゃったんです。後で呼び出されましてね、「おまえらは何で俺を止めた」って言うんで、大層怒られたんですね。やがて、軍の指揮を離れ、自分達だけで米軍を迎え撃とうという機運が高まった。将校生徒である事を示す徽章があるんです。それを全部取って、大きな穴を掘って、石油をかけて、皆燃すんですね。ですから軍隊手帳というのも燃してしまいました。身分を明かさない。全員が自分の私物を燃して、その周りで歌を歌っていた。それは例の有名な貴様と俺、あの歌でしたねえ。どなるような唄い方でしたねえ。次の朝、非常召集がかかるんです。確か6時頃だったと思います。全校生徒、庭に並びましてね、学校長が戻ってみえた。「おまえらは蜂起するな」それから諄々と話しが始まるんです。3時間ぐらい。八月ですよ。もう9時頃になったらすごい暑さです。もちろん朝飯なんかは食べていません。何人か倒れましたね。そして「戦いをする、戦いをして国を守る、そうじゃなくて、戦いはしないで、お前達一人一人が日本と言う国を守る、そういう気持ちを持て」何回も繰り返して言いました。解散。当時19歳ですから、ガクンときちゃうんですね。自分の区隊へ帰る時なんかとぼとぼと帰りましたよ。

8月25日 この日をもって日本軍の戦闘は停止する事に。海軍解体を開始。
ソビエト軍、樺太の大泊に上陸。

坂上二郎さん(71 コメディアン)当時11歳。昭和20年のこの日、家族と一緒に鹿児島市郊外の村に疎開していた。鹿屋に米軍が上陸するというので、慌てたんだなあ。私がいた重富というのは鹿屋から意外に近いんです。アメリカさんが来たら、みんな皆殺しだと言うんでね、山に逃げろと言うんで、今で言う農協さんが、一人一俵ずつお米配給と言って、赤ん坊から全部一俵ずつですよ、すごいですねえ。みんな山に逃げた。で、飼ってる牛とか馬とかニワトリとかそういうのを全部連れて山に逃げて、山の中で、牛も殺すわ、豚も殺すわ、贅沢三昧ですよ。みんな殺されるの、死ぬの知ってるから。その代わり煙は立てないように。まあ食べた、食べた、肉は食べるわ、そりゃあすごかったですよ。一週間ぐらいいた。飲めや歌えやですよ。歌えやってったて、ちいちゃな声で。偵察隊が降りて、こっちには上陸しないと聞いて、慌てて帰ってきて、「解除ー!上陸しないよ」と又みんな米を一俵ずつ抱えて降りてきたんですよ。山を下りてから本当の苦労が始まった。父はシベリヤに抑留、母は仕事と食べ物を求めて駆けずり回っていた。幼い妹や弟、そして二郎さんは親戚を転々としていく。せっけん売りのバイトをした。鹿児島の駅前に闇市があって、そこでせっけんをつくる。洗濯石鹸。最初は泡が出る。友達と唐津に行った。売れた。売ったらすぐ逃げた。2時間後には解けちゃって、ちっちゃくなっちゃうのだ。進駐軍のアメリカ兵と出会ったのも食べ物がきっかけ。チューインガムだった。友達がガムがおいしいと言う。進駐軍ってみんなガムをかんで歩いているんですよ。みんな我々後ろからついて歩くんですよ。ガムを吐き出すのを待ってるわけですよ。プッと吐いたらみんな一斉にバッーと飛び掛って、早くとった奴がマロマロマロ(?)、ジャルジャリジャリ、よっしゃあと。進駐軍もちゃんと心得て、又新しいのを食べて、又みんなついて行って、又プッと吐いて又飛び掛って。「おいしいか?おいしいか?」まず聞くんですよ。「おいしいよ、おいしいよ、甘い、甘い」「おいしか、おいしか、おいしか?」「おいしかど。うめえど」舌からガムを引っ張って見せて。憎たらしいでしょう。触りもしなかったよ。

8月26日 内務省の指令により、接客業者ら特殊慰安施設協会を設立

栄久庵(えくあん)憲司さん(75 工業デザイナー)昭和20年のこの頃、山口県の海軍兵学校防府分校から復員列車で実家のある広島に向かった。夜中に着いた。何も無くて、ぼうっと燐が燃えている状況だった。降りてもしょうがない、自分のうちに行ってもしょうがないと瞬間判断してすぐ帰った。で、又無蓋車に乗って、母の里にいるかもしれないと思って福山で降りた。母が私に会うなり、これが昌子(ヒロコ 妹さん)です、昌子の骨ですと新聞紙みたいなのに包まれたお骨を見せて、広島で死んだ、原爆で死んだと言うことで、その頃すでに原爆と言われていました。食糧調達に行ってる時の原爆だったらしくて、母も気になって、広島に妹を探しに行ったようなんです。広島の日赤の前に庭に人を焼いた跡があって、そこに棒ッ切れに板が打ち付けてあって、墨で「エクワン」と書いてあった。消えていったといった感じで、母も涙一つ見せず、私も涙が出るという感じではなかった。住職である父親と一緒に広島の寺に帰った。住める様な状態ではなかった。お墓が爆風で倒れていました。光線でお墓の色が変わっていました。押しなべて無いという感じでした。お寺があったというのはわかるんですが、哀惜の念みたいなそういうのも無いんですね、不思議と。

8月27日 進駐軍向け特殊慰安施設「小町園」大森に開業
真珠湾攻撃以来途絶していた日米間の直通無線が再開される

水野晴郎さん(74 映画評論家)当時14歳。昭和20年のこの日は、当時満州と呼ばれていた中国東北部、ソビエト軍占領下の吉林に暮らしていた。家家に蹴飛ばして入ってくるんですよ、ものすごく大きな体で。むしゃむしゃの赤毛で、何か怖い感じで、鬼が来たんじゃないか位の気持ちでしたね。それで蹴破って入ってくるは、家の中を平気で荒らしまわるは、これはすごいもんでした。殺されると思いましたね。うっかり反抗しそうもんならば、すぐ銃向けますからね。撃たなかったでしょうけれど、それにしてもねえ、いろんな事をやってましたから。ご近所の奥様を旦那様の前で暴行するとかね。そういうつらい目をねえ、我々側で見聞きしましたねえ。あらゆる物を持ってかれました。金品をねえ。その上に彼らが一番欲しがったのは時計だったんですねえ。「トケイ、トケイ」という言葉ばっかり言って、腕に山のように時計をしていて。家の中も土足ですからメチャクチャになっていく。僕が大切にしていた親父から貰った手風琴、子供用のアコーディオンですねえ、これを持ってかれてしまうし。くやしかったなあ、ホントくやしかった。略奪をまぬかれたわずかな財産も生活のために手放さざるを得なかった。私と年の離れた弟三人と、一番下は乳飲み子でしたけど、母と祖母と五人でいたわけです。祖母が自分の持っていたあらゆる物を売り始めたわけです。最初は着物ですよ。着物、すぐ底をついてしまう。今度は指輪を売ったり、色んな飾り物を売った。お婆ちゃんは自分の沢山持ってた薬を売りましたねえ。風邪薬だとか、お腹の薬だとか、そう言う物をドンドンドンドン。それを僕が町に持ってって、箱に入れて、街角に立って売るわけですね。ある時、お婆ちゃんが自分で歯を一生懸命抜いてるんですよ。お婆ちゃん何してるのと聞いたら、金歯抜いてるんですね。

8月28日 池部良さん(87 俳優)当時27歳。昭和20年のこの日は陸軍中尉として、赤道直下のハルマヘラ島にいた。食糧難に苦しむ日本軍は、武装解除に来たオーストラリア軍に、食糧援助を依頼する事になった。英文科出身の池部さんは通訳を命じられた。「池部中尉いるか?」「おります」君はこれからオーストラリアの、オーストラリアとは言わないんだ、豪軍と言うんですね、豪軍の駆逐艦に、食糧の交渉に、おまえ通訳…、いやおう無く乗せられた。そしたら兵隊さん達がねえ、「隊長、大丈夫ですか?向こう行って、向こうのねえ、豪軍だか何だか知らないけれど、赤いこんな奴(鼻が非常に高い)にみいられて、すぐこれですよ」「脅かすなよ」って事言われて。ワシレ湾にその船があり、そこまで30分ぐらいかかったのかなあ、その船に、舷側に着いたんです。小杉参謀、先年亡くなられたんですけど、この方が、「おい、池部。おまえ行ってこい」「自分は通訳ですから」「いいんだ。そういうもんだ、おまえは」参謀長に初めてお目にかかるんだけど、閣下の方を見て、救いを求めて、「行け」みたいな顔をするんです。ホントにいやだったな、あの時は。縄梯子を上って、3メートルぐらいあるんじゃないかな、上がったら、鬼の軍団だな、赤いひげがこうはえてて、鼻がこんな高くて、目玉は青いんだか綺麗なんだかかわかんない、雲つくようなのがズラーと並んでる。で、艦長室に連れてかれる。交渉しろったって、何を交渉するのか見当もつかないし、食糧が無いって言えば無いんだから(?)、「我々、師団、Rice…」「We,have not.」「This?]「We have not.」「This?」「Also we have not」結局何ももらえないで、でもせっかく来たんだから、国に電報を打って、希望の何分の一かはあげるであろうと。で、艦長が、日本語で言えばだ、「まあまあまあ、それはそれ。いやいやいあy、どうだどうだ、コーヒーでも飲まないか」と言ってくれた。コーヒー、これは、もう5年間飲んだことも無いし、匂いかいだことも無い。「サンキュー、サー」頂いちゃったんだよね。そしたら、このコーヒーの香りの良さね、たちまち目が眩み、危うく椅子から落っこちそうになった。そんでまあ、テーブルの所にグッとしがみついた。艦長が「何をしてるんだ?」みたいな顔で覗き込んできたが、何をしてるって聞かれたったって、「目を回してます」なんて言え無いし、「I’m all right… I’m all right」ああ俺、今、目を回してる、下倒れてるなっていうんで、情けないんだなあ、皇軍の陸軍中尉としては、ホントにみっともない姿だったんだけど。船から下りた池部さんは交渉の結果を参謀長達に報告した。「ただ今戻りました」「うん、どうだった?」「豪州軍にも、米だの小麦だのそう言う物は、この戦争で使い果たして無いと言っている。でも、少しは希望の何分の一か、何百分の一ぐらいは送ってくれる事が出きるであろうと言う話です」「そうかあ。そうか、良かった、良かった。わしはもう全然ねえ、くれないんだと思った。それだけでも大変な成果だ。ああ、よく出てきた、。良かった良かった、よし、帰ろう」なあに、冗談じゃないよと言いたかったけれど。

8月30日 連合国軍最高司令官マッカーサー元帥、厚木飛行場に到着。横浜の総司令部に入る。
日本に抑留されていた連合国軍捕虜引き上げ。
横須賀で連合国軍による婦女暴行事件が二件発生。

漫談家、徳川夢声の日記「大本営発表が嘘八百だったという話、-こんな話は信じたくないが、そうかもしれないという気がしなくもない。嘘八百とまで行かないにしても、嘘四百ぐらいには行ってるかもしれない。報道すべき真実を、半分しか言わなければ、やはり嘘四百である。この戦争を通じて、アメリカの航空母艦は、たった四隻しか沈んでいないというではないか!大本営発表によれば、空母などは既に幾十も海底に消え失せている筈だ。それがたった四隻!」

8月31日 横浜で米兵がビール輸送のトラックを襲撃。

山田洋次さん(73 映画監督)中国東北部大連の中学一年生だった。昭和20年のこの頃、山田さんはソビエト軍が来ると言う噂を聞いて、町外れに見物に行った。何千人と言う部隊がやって来た。占領した町に堂々と入場してくるという感じでしょう。示威行為でもあるっわけだけれど、大勢の市民達、見てるし。着てる物はボロボロで、靴なんかもキレの靴でねえ。ただ異様だったのは、兵隊がほとんど銃を持ってるんだけれど、この銃が俗にマンドリンと言ったけども、こういう大きな銃、弾入れがついてる自動小銃なんですよ、引き鉄を引いたら一挙に何百発ブッーと出ていく。それはちょっとビックリしたねえ。こんなすごい武器持ってるんだっていう。大勢市民が見てるからなんだろうなあ、歌、歌い始めたの、ソ連の兵隊達がね。向こうのスタイルなんだね、一人非常に声の高い、テノールの、通る声の、将校だか何だか知らないけれど、歌を歌うわけ、一声。それに合わせて全員がねえ、大合唱するわけ。それが何とカチューシャの歌ですよ。「リンゴの花ほころび…」と僕達は覚えたけれど。着てる物は粗末でも、何だかエネルギーに溢れてるんだよ。体は大きいしね。声は大きいし、歌声は朗々と町中に響かんばかりに素晴らしい歌声だし、しかも美しいしさあ、ハモってて。やっぱり日本の軍隊をふと思い返すと、何だか貧弱で、みんなみじめったらしいなあと思ったねえ。数日後、家の近くで轟音が響き渡った。山田さんは窓に駆け寄り、外を見て仰天した。僕のうちの前に戦車がやってきたの、ソ連の、でっかい戦車がねえ。戦車の中から兵隊が出てきて、あっちこっちその辺の家に行って、略奪って言うか、そんなひどい事はしないんだけれども、みんな着る物がろくに無いから、シャツなんかちょっと持ってっちゃたりするわけ。僕のうちには将校が来るわけ、肩章なんかで分るでしょう、僕の親父が出てきて、応接間に座りなさいって。最初ロシア語で言ったんだけれど、僕の親父はロシア語は知らない。英語もわからないみたいだ。僕の親父は、高等学校、大学でドイツ語やってたんだね、エンジニアだったけど。ドイツ語でしゃべりかけたら、向こうドイツ語でしゃべるわけ、片言で。そいで色んな話をしてて、蓄音機でレコードをかける。僕がショパンをかけたらね、ショパンって言ったのね、彼がね。うわー、この野蛮なロシア兵と思ってたけれど、ショパンなんてわかるんだなあと思ってた。後で、親父に何話してたのと聞いたら、何故ドイツ語を知ってんだと聞いたらね、俺はベルリンで戦争してたとそう言うんだよ。長い長い旅だった、つらかったって言うのよ。夜眠れない、なぜか。シベリヤの夜っていうのは、ものすごい蚊と虻(あぶ)なんだってさ。実際、この辺(顔)ブツブツされてたけれどね。ある日、山田さんはソビエト軍の将校と話しをしていて、その心のうちを知り、驚いた。ある時、僕達一生懸命覚えた片言のロシア語で、しゃべるわけよ。僕が直接聞いたのは、学校の先生している、かなり年配の、中年の将校だったけれども、これから平和になるんだって僕が言ったら、ニエッット(いいえ)ね。どうしてって聞いたら、アメリカンスキー。こうこうこうこうって言ったねえ(指を幾度か交差させ、拳骨を合わし、つまり戦うという事ね)。それからその後で終るんだ、戦争はねえ。へぇーって思ったねえ。そうかあ、ソ連はアメリカとまだ戦うんだ。この人達、戦争まだ終らないのかってねえ。

当時医学生だった、作家、山田風太郎の日記「友人続々帰郷。駅に見送る。待合室内に兵士数名座る。戦闘帽になお徽章あれど、丸腰の惨めなる姿なり。ただ背には何やら山のごときものを背負う。解散に際し軍より半ば押しつけられ、半ば掠奪的に運び来るものなるべし。米俵、馬、トラックまで貰いし兵もありときく。八十年、日本国民が血と涙しぼりて作りあげし大陸軍、大海軍の凄じき崩壊なり。」


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接点

「接点」MONSTER モンスター CHAPTER 46 ☆☆☆☆☆
原作:浦沢直樹 キャラクターデザイン・総作画監督:藤田しげる キャラクター原案:高坂希太郎 シリーズ構成:浦畑達彦 監督:小島正幸 音楽:蓜島邦明 脚本:筆安一幸 絵コンテ:佐藤雄三 演出:池田重隆 作画監督:丸加奈子

 ツークンフト新聞社のチェコ支局。天馬賢三(木内秀信)が調べ物をしている。
 そこの新聞記者からヤン・スークの事件を教えられ、彼の事件と自分の事件の共通点に気づく。
 テンマはヤンの母親に会いに行く。ヤンの母親(杉田郁子)はぼけていた。
 彼女からヤンがブルノ通りの廃屋でよく遊んでいた事を聞きだし、彼はそこに向かう。
 ヤンの母親は誰もいない病室で「むかし、むかし、ある所に名前の無い怪物がいました。…」と話し始める。
 彼女は貸し金庫の中にあったテープを聞いていた。

 廃屋でいきなり狙撃されるスーク(菅沼久義)。相手の居所はわからなかった。
 グリマー(田中秀幸)はスークの銃を借り、襲撃に備える。開いているドアから手が伸びテープを要求する。
 グリマーはそのドアを閉め、机で開かないようにする。肩だけではなく、ひざも撃たれるスーク。
 天井の方から聞こえる音。グリマーにはわからないチェコ語で話している襲撃者達。しだいにパニクるグリマー。

 一方狙撃者は頭に銃を突きつけられる。テンマだった。テンマは相手を気絶させ、スークのいる廃屋に向かう。  そこには血だらけで倒れている男達と、その真ん中で手を血だらけにして突っ立っているグリマーがいた。
 襲撃者達を倒したのはグリマーの中にいるもう一人のグリマーだった。
 彼は511キンダーハイムの出身者。
 小さい頃の事で覚えているのは「超人シュタイナー(二又一成)」のアニメだけ。
 ひ弱な男がピンチの時に自分でも気づかずに超人シュタイナーになって悪人達をやっつけるというアニメ。
 他の記憶は全て511キンダーハイムに奪われていた。
 テンマはスークや襲撃者達の応急手当をし、救急車を呼ぶ。

 グリマーは511キンダーハイムの事を断片的にしか覚えていない。
 記憶が鮮明になるのは511キンダーハイムを出されて少ししてから。
 あそこから出されて、少しして、誰かが彼が14歳だと言った。
 そして学校に入れられ、ヴォルフガング・グリマーと言う名前を与えられた。
 家は人工的な町の中にあって、そのエリアから出られなかった。
 父親役がいて、母親役がいて、何ヶ国語も勉強させられた。ロシア語、英語、スペイン語、フランス語…。
 スパイ教育…。その中でも一番難しかったのは、「笑い方」だった。
 グリマーはスークの無実を証明するために病院に向かう。

感想:スーク、「なぜ、僕ばっかりこんな目にあうんだ」と情けなさ全開だけど、まあ、
多くの人がこんな状況なら言っちゃうでしょうね。
 グリマーさんに逃げてと、けなげな事も言ってたし。
 グリマーさん、超人シュタイナー発動、手を血だらけに笑い顔で立っているのは怖いんだろうけれど、悲しいね。 本人その間の記憶が無いしね。
 理性のタガが外れた状態だから、火事場の馬鹿力発揮で、そりゃものすごい力だろう。
 笑い顔は彼が演技として顔に貼り付けているもので、本人は笑うという事が出来ない状態だし。

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アクペリエンス・2

「アクペリエンス・2 Acperience 2」交響詩篇エウレカセブン 第19話 ☆☆☆☆
原作:ボンズ 監督・絵コンテ:京田知己 シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一 メインメカニックデザイン:河森正治 コンセプチュアルデザイン:宮武一貴 音楽:佐藤直紀 脚本:野村祐一 演出:佐藤育郎 作画監督:松島晃 メカ作画監督:長谷部敦史

 「戻らなきゃ、ダメ?私、あの洞窟はいや」と月光号に避難するのをいやがるエウレカ(名塚佳織)
(この星の生命体に近いから、不安定になるのかな)。
 しかし軍が迫っている今、ここは危険だった。
 レントンが出てこないとミーシャ(沢海陽子)やエウレカに訴えに来たモーリス(根谷美智子)、
メーテル(木川絵理子)、リンク(水沢史絵)、エウレカの異常に気づき、心配した顔を見せる。
 一方、レントン(三瓶由布子)も鬱状態だった。
 「殴る奴、諦める奴、残していく奴。みんな勝手だ。勝手なことばかり言って、そして僕の信頼を壊していく。
エウレカだってそうだ。僕がどんな気持ちでニルヴァーシュに乗っているのか気づいてない。
僕はエウレカのためにニルヴァーシュに乗っているのに!エウレカは信じてくれていない」
(お子様だから。
レントンもちっともエウレカの気持ちを汲もうとはしていないんだが、
男はただでさえ人の表情を読み取るのが苦手みたいだから…。
エウレカはわかりにくいから。ホランドはまずいよな。
まあ、私だって大人だが、大人だからしっかりしているわけではなく、
彼はエウレカの事になると普通ではいられないのだろう。
エウレカのためって言ったって、それは押し付けだし…。人間誰しも、具合が悪い時はきつくなりがちだし)
 タルホ(根谷美智子)がやって来て、レントンを引きずり出そうとするが、レントンの虚ろな表情に気づく。

 かなり具合が悪そうなエウレカ。
 心配してみているモーリス、メーテル、リンク、エウレカが気づいたのを見て、急いでドアの影に隠れる。
 「待って」立ち上がって、子供達の下に向かおうとするが、荷物にぶつかり倒れる。
 「ごめんね、ママ、おかしくなっちゃったみたいなの。
みんなもニルヴァーシュみたいに私を嫌いになっちゃったの?」
 電子レンジの中のピザを暗い表情で見ているレントン、足元の衝撃にハッとする。メーテル達だった。
 メーテルとリンクは泣いている。中央カタパルトに向かうエウレカ。
 レントンはピザを持ってエウレカの部屋の前に立っていた。後ろには子供達。
 「エウレカ!メーテル達が君と一緒にピザ食べたいって。べ、別に良いよね。良いよね、開けるよ」
 エウレカはいない。ニルヴァーシュの中のエウレカ。
 「どうしよお。私、あの子達にも嫌われちゃった。どうしてかなあ。どうして、こうなっちゃたのかな」
 エウレカ、アミタドライヴを握り締め「私変わっちゃたんだ。こんなになるなら、変わらない方が良かった」
 アミタドライヴを抜く。ニルヴァーシュ、動く。ニルヴァーシュは洞窟の奥に向かった。
 ホランド(藤原啓治)はニルヴァーシュにはレントンが乗ってると思い込む。レントンはトロッコ(?)で奥に向かう。 洞窟の奥はトラパーが濃くて、危ないそうだが、簡単なマスクをしてレントンはエウレカを追いかける。
 軍の攻撃が始まる。月光号の修理は終ったが、トラパーが無く飛び立てない。
 ホランドはブーストを使って発進しようとするが、タルホが止める。ニルヴァーシュやレントンを残すと言うのかと。 「今はニルヴァーシュよりも俺らとエウレカの生存が最優先だ」「ホントにそれでいいの」
 「ニルヴァーシュはエウレカがいれば回収できる」
 「違う!本当に良いの、レントンはあの人の弟なんじゃないの?」
 ミーシャからニルヴァーシュに乗っているのがエウレカであるという連絡が入る。
 ホランドはぎりぎりまで待つ事にする。

 レントン。気温は30度を超え、深度は800メートルを超えている。エウレカはニルヴァーシュから降りていた。
 鍾乳石みたいな所にエウレカが触ると、何かを感じ目を大きく見開く。
 柱が光り、エウレカは柱に倒れこみ、柱はエウレカを包む。レントンの周りに金粉のような光が舞っている。
 光に近づき、気を失いそうになるが、エウレカの笑顔が頭に浮かび、彼女の「レントン」と言う声が聞こえ、
レントンはハッと気が付き、線路の行き止まりにぶつかりそうだった所を何とか止める。
(エウレカとレントンは繋がっている)
 ニルヴァーシュに気づく。はずされているアミタドライヴ。
 マスクを取り、エウレカの名を叫ぶレントン、柱と同化しかかっているエウレカに気づく。
 夢の中なのか、大きな太陽が地平線に沈みそうな中、
エウレカはいくつも並んでいるからっぽの書架の間を駆け、自分の本を探す。
 「早くしないとバスが行ってしまう。早くしないと日が暮れてしまう。早く、私の本を探さなきゃ。
早くしないと夜が私を溶かしてしまう」
 ようやく見つけたエウレカの本はただの白紙のページだった。
 「これが私。言葉の無い本。なにも書かれていない本。それが私」突然、大きな月がかかった夜になる。
 「何も無い私。何でもない私。私は私を見つけられなかった」
 下に落ちながら「溶けていく。溶けていく。私が溶けていく。怖い、怖いよ。誰か、誰か助けて。お願い、誰か。
助けて、誰か。助けて。…レントン!」
 レントン、エウレカを引っ張り出す。「ゴメンね。私がアミタドライヴを取ったから、こんな罰が当たったんだ」
 「エウレカ!」「ねえ、私どうなっちゃうのかな?」「戻ろう。月光号に戻ろう」「私、私、ゴメンね」
 「大丈夫。必ず、必ず俺が守るから」

 このままでは月光号は生き埋めに。ホランド、発進を決意する。

 「ゴメンね、ゴメンね、ゴメンね、ゴメンね。あやまらなきゃいけないのは俺だ。身勝手だったのは俺だ。
エウレカは必死だったのに。必死の覚悟で俺にニルヴァーシュを預けるって言ったのに。なのに俺は、俺は…。
お願いだよ、ニルヴァーシュ!俺に力を、エウレカを守る力を俺にくれ!!」
 アミタドライヴが反応し、トラパーが噴出す。月光号でもトラパーを感知した。
 「これって、トラパーの源泉。何が起こってるの?答えてよ、エウレカ。ねえ答えてよ!」
 ホランド緊急発進をする。大きなトラパーの波が起き、山の頂上が爆発する。
 山の頂上にいるニルヴァーシュを見て、ホランド、さっきの大波がセブンス・ウェル現象だったのかと考える。

 山の頂上、そこにいるのは、レントンとホランドと、気を失って、何かに包まれているエウレカ。
 どういう事だと聞かれ、わかんないと答えるレントン。
 レントンが一人でニルヴァーシュを動かしていた事を知り、驚くホランド。
 ホランドはレントンに、これ以上ニルヴァーシュに乗るなと命じる。
 そして「エウレカの事、誰かに話したら、俺何をしでかすかわかんねえぞ」と脅す。

感想:レントン、ダイアンの弟なんだから、ダイアンの代わりに俺が守ってやるという気は起きないのか、
ホランドは。
 エウレカ、その他の心配事で手一杯か…。エウレカはとっても危うい不安定な存在なんだね。
 レントンはニルヴァーシュに乗っているとセブンス・ウェルを起こす危険性があるから、
乗せないというのは正解なのか…。
 レントンにちゃんと教えれば良いのに。それにしても、次回の取り返しのつかない悲劇って…。何だか怖い…。
 世界観を見ると、トラパーのために塔を立てたと書いてある。あのキノコ状の物は人間が立てたのか。
 エウレカはスカブに取り込まれと書いてあるから、あの鍾乳石状の奴がそうなのか。
 この世界はさんごと同じ形質の物で出来ている。つまり、スカブって生き物?
 しっかし、アニメのファンって繊細だな。
 エウレカのお姿をグロテスクと書いてあったりするわけだが、チェチェンのドキュメンタリーの方が、あれも死体、これも死体と言う感じで、現実の世界の方がグロテスクかと…。

私はダンバインが欲しい。関係ないけど載せちゃおう。でも、買うのはダメだぞ、自分。ああ、でも欲しい…。


関連サイト
toppacoエウレカの絵が良いからつい…。
才谷屋DIARYヘアピンが同化せずに落ちたことに私は気づかなくて…。ネタバレ覚悟でよければ、公式サイトのBBSも勉強になるみたいで…
師匠の不定期日記画像あります。
趣味のハナシガイ画像あります。

ちっちゃん俳句「階段を 怖いものとか 育て上げ」

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拮抗する二つの力

「拮抗する二つの力」第14話 絶対少年 ☆☆☆
監督:望月智充 シリーズ構成:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 美術監督:針生勝文 音楽:七瀬光 脚本:浜崎達也 絵コンテ・演出:高橋滋春 作画監督:村上勉

 谷川希紗(小林晃子)、
自室を出て横目でダイニングテーブルを見るとそこにはカップラーメン(一番安い系)と割り箸とポットが置いてある。
 彼女はそれらを無視して行き、乱雑に脱ぎ捨てられたままの自分の靴を履く。
(私、前回の靴の意味わかってませんでした。他の方々のブログを読んでやっと理解しました。
前にも「ミツバチのささやき」の妻が夫が寝室に帰ってきたのに、
寝たふりをし続けると言う意味を人に指摘されるまで気づきませんでした。
そうですね、冷たい家族関係を表してるんですね、うん)

 カモメ。ボート。ランドマークタワー。そして「野毛小路」。
 大和理絵子(佐土原智子)がそこを歩いていると、
前の方で携帯の画面に夢中になっている真壁正樹(甲斐田ゆき)が歩いているのに気づく。
 彼はゲームに夢中になっていた。 少し躊躇するが、結局「まっきー」と呼びかける理絵子。
 「理絵子ちゃん」と少し動揺した感がある「まっきー」。
 まっきー、ゲームのために機種を変えたそうだ
(ゲームのヒロインが理絵子に似ていて、待ちうけ画面がたぶん理絵子)。
 「あのさあ、まっきーは見えない物を見た事がある?」と聞く理絵子。
 「見えない物は見た事無いと思う。僕、霊感とか無いし」理絵子、今の忘れてとまっきーと別れる。
 理絵子のうちは不動産屋。理絵子は今日ははなさんの手伝い。バイトだ。
 グッピーぽい熱帯魚が沢山泳いでいる水槽がある。

 「ときみや」と言う洋食屋に「はなさん、こんにちは」と入る理絵子。
 土岐宮はな(渡辺美佐)はハンバーグを作っていた(ちょっと声が見た目より若すぎる感じだが…)。
 「それより、どうしたんだい?あんたが改まってはなさんと言うのは何かある時だからさ」とはなさん。

 小早川成基(こばやかわしげき 櫻井孝宏)は将棋の勉強をしていた。ケータイにメールが届く。
 開けてみて、成基は立ち上がり窓のカーテンを開けると、そこには希紗がいた。

 理絵子の話を聞いたはなさん、「それが何であれ、見ちまったんなら、しょうがない」と言う。
 はなさんの旦那は佐川川(?)で河童の死体を見たって言ってたそうだ。
 旦那の事を信用していたから信じたそうだ。
 「見た自分を信じるか、それとも周りに合わせて見た事を見なかった事にするか。
自分の良い方を選べば良いんじゃないかい」
 「でも、錯覚とか、幻覚とか…」
 「理絵子。…おまえ、そんなのは幻だと、笑い飛ばして欲しくて、それを話したのかい?」
 「、えっ…違うと、思う。ただ何だか分らないから、気持ち悪くて、ちょっと怖くて…」
 「自分を信じられなくなったら、人まで信じられなくなる」「でも、でも、…見えない物が見えるわけ無いから」
 「目に見える物が全てじゃないさ」「…お婆ちゃん、どう言う事?」
 「例えば、神話や伝説には、色んな戦いの事が語られてる。光と闇、善と悪。拮抗する二つの力。
おまえは、そんなものを覗き見てしまったのかもしれない。そういう事なのかも知れない」
 「無理。ついていけない」
 「じゃ、それは横に置いといて、キャベツの千切り、やってもらおうかね」
(この前、目が二日続けて痛く、異物取れてなかったのかと、目を見たら髪の毛が見えた。
自分では取れず、医者に行ったら、そんな物は無い、
コンタクトで目が傷ついているからそれのせいだろうと言われた。
いつもはまぶたの裏に隠れてたんだと思うんだが…。出てくると痛かったんだと思うんだが…。
同居人も見えないと言ったが、それらしい物が見えた気がした事もあったらしい。結局次の日、自分で取った。
割と長かった。
自分が状況を一番良く分っているのだから、自分を信じるのが正しいと理性は告げていたが、
人に無いと言われると、自分に自信が無い人間だから、あやふやになってしまう。
目から髪の毛取って、それから痛く無いのに、どうもあやふや。
コンタクトを嵌めていない時に痛かったのに、今一つ自分を信じきれない私がいたりする…。
でも、自分が正しいよなあ)

 川辺「相変わらず、不良少女は学校に行ってないみたいだな」と成基。「成基だって、あんまり行ってない」
 成基は自分のリーグ戦以外にも、プロの対局の記録係やら、将棋教室の手伝いやら、
師匠の所の研究会やら色々あるそうだ。
 プロになれば高校は中退するつもりらしい。「何かあった?」希紗、巾着の中身を見せる。
 拾ったU字型の金属棒があるが、さしたる物は見えない。
 希紗は何かを巾着から持ち上げたかのように、手のひらを見せるが何がなにやら。「ふざけてる?」と希紗。
 「どっちが?」「見えないの」「ああ」と言って苦笑いする成基。「ホントニ見えない」
 希紗、成基の手を取り、希紗の手のひら数センチ上に彼の手を持っていく。「ここ」
 何かの音が聞こえ、成基は何かを感じる。かすかに光っている物が見える。「これ」
 成基、目をつぶって、開け「いや、よくわかんないけど、何か光が…」
 「そう、たぶんそれが本体。それの器って言うか、前の方が細くなってて、流線型っぽい」
 はっきり見えるようになる。「いるでしょう?」「こいつは…」「ずっとここにいたよ」
 「初めは、見えなかったんだ、ホントに。でも、触って、希紗の言ってる事をイメージしたら…。こんな事って…」
 橋の上から成基と希紗の間に浮かんでいる青い光を見たまっきー、声もかけずに後ろを走りぬけ、
路地に入り込む。
 「見えない物が見えた」メールを打つ。理絵子のケータイが反応する。
 成基は通りがかりのおばさんにブンちゃんを見せる。見えて無い。人の作り物の感じがしないと成基。
 ブンちゃんは生まれたんだと思ってたと希紗。
 「ぼくも見えないものを見た!」とのまっきーからのメールを受け取る理絵子。誰にも言わないでと希紗。
 レッド・テール・キャット・フィッシュと言うアマゾンのなまずの話をする。
 CMに出て、テレビに出て、急に注目された事があったそうだ。10センチ位の子が一杯輸入され、一杯売れた。 しかしそのナマズは1メートル以上の大きさになるのだ。「そっとしといて欲しいんだ」「うん」
 「きっと消費されちゃうのがいやなんだな。
ブンちゃんは希紗にとって特別な物で、お金なんかに換算できる物じゃない。
でも、誰かに知られたらそれはたちまち商品になってしまうかもしれない。
最悪、ブンちゃん狩りが始まる可能性さえある。そういうの心配してるのかな」
 「たぶん、そう。成基は、あたしのもやもやした考えを、ちゃんと言葉にしてくれるから。
成基は、わかってくれるから…」
 「だから、俺には見せてくれた」「うん」
 「心配すんな。誰にも言わない。どのみち、おまえが相手に見せようとしなければ、そいつは誰にも見えない」
 「うん」

 まっきー、理絵子に見た事の話をする。小早川と谷川の事。青白い光を見た事。
 理絵子は希紗が見えない物を持っているらしい事を知る。
 はなに呼ばれて「又、なんかあったら連絡して」とドアを閉める。しばらくそこに立ったままのまっきー。
 戻ったら成基がいて「よっ、委員長」と言う。目線を微妙にずらし、「あの、ご注文は?」と言う理絵子。
 「おお、何かあった?」「なんも無いよ」「いや、あった。いつものりえぞ~じゃ無い」「それ止めてよ」「どれ?」
 「りえぞ~って」「だって、ずっと前からりえぞ~じゃん」
 はなさん「それならおまえは、ずっと前から泣き虫成基なわけだが」「あっ、ちゃー」
 「ま、そう言うことだ、小早川三段」「それはそれで又きく」成基はまたまた特製オムライスを注文。
 大好きなんだそうだ。理絵子「成基は見えない物を見た事がある?」
 成基はいつも一手先、十手先を読んで戦ってる、見えない盤面を見ているさと話す。
 「見えるの?」と聞かれ、「見える事もあるし、見えない事もある。でも、見ようとする事が大事なんだ」
 大きく目を見開き、黙っている理絵子。「おまえは?」「えっ」
 「何でそんな事聞くかなあと思ってさ。…何か見た?」秘密と答える理絵子。

 ブンちゃんと夜歩いている希紗。犬のジェニファーちゃんに吠えられる。
 ブンちゃんが犬の目の前でガッと開いたら、急におとなしくなる。
 犬と一緒に歩いている人には何も見えてないみたいだが…。

 「もしかすると、世界の枠組みが変わるかもしれない」と羽島次郎(郷田ほづみ)。

 昼、海を軽快に走るボート(?)。風にたなびくマフラー。風を感じて気持ち良さそうな須河原晶(松本美和)。
 「港横浜の取材なら、やっぱり海から上陸しないとねえ」
 グランドインターコンチネンタルホテルを見上げる須河原。ピアスが光る。
 「いるんでしょう、ここに。今度こそ、きっとしっぽを捕まえてみせるから」
と雄雄しくバックを肩越しに持つ須河原であった。
(須河原なら、全国区を目指せると思う。その気があるかどうかはわからないが。好感度大なんだけどなあ。
それだけじゃダメかなあ)

予告:オカカ婆「タルト、何を悩んでおる?」「次回のサブタイトルなんだけどぉ」ロク「ふむふむ。次回、アーバンフォークロア」「これって一体…」「そうだ。僕の街の都市伝説を教えてやるぜ」オカカ婆「ロクの街は田菜じゃろうが。都市では無いと思うぞ」「僕の街では毎年夏になると犬踊りと呼ばれる祭りがあるのさあ。みんな犬の格好をしてダンスを踊るのだ」「聞いたこと無いなあ」「しかしある夏の犬踊りの日、不思議な事が起こった。犬の大群が祭りの会場に押し寄せたのだ。先頭には帽子をかぶったダンディーな犬がいたと言う…」タルト「そんな事より次回のサブタイトル」オカカ婆「アーバンフォクロアか」「タルト意味がわかんないのぉ」ロク「僕の話を聞いていなかったのかあ」

感想:なかなかに男らしい感じなのに、繊細に人の心を見抜く能力がある成基。
 さすが将棋指しと言えば良いのかどうかわからないけれど、やっぱもててる?
 まっきーにとって強力ライバルか?須河原登場は嬉しい限り。
 晴れ女、バンザイ!(四国に取材に行くのは止めましょう)色の違う光同士は敵同士なのか?
 しかしはなさんも鋭い人だな。

関連サイト
JUNK KOLLEKTER
師匠の不定期日記

ちっちゃん俳句「精神や 撃ち抜いていく 自宅かな」

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五匹の子豚

「五匹の子豚 Five Little Pigs」名探偵ポワロ Agatha Christie’s Poirot 2003年 イギリス ☆☆☆☆
原作:アガサ・クリスティー(Agatha Christie) 脚本:ケビン・エリオット(Kevin Elyot) 演出:ポール・アンウィン(Paul Unwin) 撮影:マーティン・フューラー(Martin Fuhrer) 音楽:クリストファー・ガニング(Christopher Gunning) 制作:マーガレット・ミッチェル(Margaret Mitchell)

犯人、書いてます。

 レコードから音楽が流れる。
 暗い中、
ルーシー・クレイルに手紙を書くキャロライン(レイチェル・スターリング Rachael Stirling 声:萩尾みどり)。
 光溢れる中、現れる幼いルーシー(Melissa Suffield)。
 パパのアミアス(エイダン・ギレン Aidan Gillen 声:松橋登)とママのキャロライン。幸せそうな三人。
 キャロラインは絞首刑になる。

 14年後。
 サンテと言いながらお酒(?)を飲むポワロ(デビッド・スーシェ David Suchet)とルマルション(エイミー・マリンズ Aimee Mulins 声:小林さやか)。
 ルマルションの本名はルーシー・クレイル、父親は画家のアミアス・クレイル、母はキャロライン・クレイル。
 14年前、彼女は7歳で、デボン州のオルタベリーで暮らしていた。
 両親は深く愛し合っていて、牧歌的な暮らしだった。ある日突然、彼女はカナダの親戚の下に送られた。
 21歳になって事実を知らされた。遺産を相続し、一通の手紙をもらった。母からの手紙だった。
 その時初めて母が父を殺し、処刑された事を知った。母は手紙で自分はやっていないと書いていた。
 それを証明して欲しいというのが彼女の願いだ。

 ポワロは14年前の事件を調べ始める。アミアスはキャロラインに毒殺された。それが新聞が報道した事。
 キャロラインの弁護士、ディプリーチ(パトリック・マラハイド Patrick Malahide)の話を聞くポワロ。
 弁護士は自殺を主張したが、アミアスは自殺をするタイプでは無かった。
 酒に女、それも次から次と、それがアミアス。キャロラインには動機があった。
 18歳になったばかりの大変な美人、
エルサ・グリア(ジュリー・コックス Julie Cox 声:深見梨加)がアミアスを自分の物にしようと決めて、
肖像を依頼し、彼はその術中に落ちた。
 キャロラインが夫に彼女と別れなければ殺すと言っているのを聞かれている。
 彼女は薬草に凝っている隣人から毒薬のコニーニ(?)を盗み出し、香水瓶に隠した。
 警察に見つけられ、自殺するためと言った。
 だが中身が無くなった理由は説明できず、瓶には彼女の指紋しか無かった。
 毒薬はスポイトを使ってビールにまぜた。自分でビールを持っていった。
 つぶれたスポイトは現場付近で見つかっている。コニーニはグラスに入れた。
 ディプリーチは5人の関係者をポアロに教える。
 フィリップ・ブレイク(トビー・スティーブンス Toby Stephens 声:山路和弘)、
株式仲買人でアミアスの親友の一人。
 その兄のメレディス(マーク・ウォーレン Marc Warren 声:牛山茂)、
犯行のあった入り江の反対側に住んでいる。
 エルサ・グリア、現在はレディ・ディティション、この所もっぱらゴシップ欄と離婚裁判の常連。
 家庭教師のミス・ウィリアムズ(ジェマ・ジョーンズ Gemma Jones 声:八木昌子)、有能ではあるが、
面白みの無い人物。
 それからキャロラインの父の違う妹アンジェラ
(タルラ・ライリー Talulah Riley こうまんとへんけんでメアリイ・ベネットをやるそうです)。
 キャロラインはかっとなりやすい性格だったが、魅力的な人で、
自然に賞賛したくなるような身についた気品があった。

 フィリップとタリホーと言いながら乾杯するポワロ。
 十代の時キャロラインは文鎮を投げつけて妹の右の目をつぶしてしまった。理由は焼きもち。
 アミアスはオルタベリーの相続人で絵の才能があった。
 フィリップとメレディスとアミアスとキャロラインは幼馴染。9月だった。
 夫婦喧嘩はいつもの事だったが、今回は違った。エルサのせいだ。
 お茶を飲んでいたらエルサが突然、私が住む時はガラクタは捨てると言う。
 キャロラインがここを買う気なのかと聞くと、そんな必要は無いと言う。
 アミアスと私は愛し合っていて結婚するのと。
 メレディスは薬草を集めていて、ドクニンジンから抽出したコニーネについて説明する。
 フィリップは図書室でアミアスとキャロラインがやりあってるのを聞く。図書室の窓の外にはエルサがいた。
 キャロラインが「残酷よ。残酷すぎるわ」と言いながら、フィリップには目もくれず通り過ぎる。
 メレディスがコニーネが無くなったと言ってくる。キャロラインがアミアスにビールを持っていく。
 メレディスがアミアスが死んでるようだと言ってくる。
 エルサは「殺したのね。あなたが殺したのね」とキャロラインに掴みかかる。
 フィリップもキャロラインに「僕の親友を殺したんだな」と言う。

 エルサに会うポワロ。つらい体験では無かったとエルサ。欲しい物を手に入れたと。
 それはキャロライン・クレイルを死刑にする事。彼女とアミアスは愛しあった。彼にビールを注いでやった。
 アミアスはまるで命がかかってるみたいに彼女の肖像画を描いた。愛していた、心から。
 キャロラインがビールを持ってきた。
 アミアスはお昼は抜きにして、彼女だけメレディスに呼ばれて昼食のために帰った。

 メレディス。メレディスはずっとキャロラインを思ってた。
 キャロラインはアンジェラの右目をつぶした事をつぐなおうと、とても大事にした、アミアスが焼きもちを焼くほど。 フィリップの方がアミアスと親しかった。アミアスの振る舞いは恥ずべきものだった。
 コニーネはソクラテスが飲んだ毒。段々と下から麻痺していって、それが心臓に達すると死ぬ。
 アミアスのモデルになっているエルサ。生き生きとして生命力に溢れ、まぶしいばかりに輝いていた。
 昼食のため駆け寄ってくるエルサ。アミアスは無言の厳しい顔でメレディスの方を振り向く。
 彼が仕事中に厳しい顔をするのはしょっちゅうだった。メレディスの所にミス・ウィリアムズがかけてくる。
 アミアスが死んでるみたいだと。

 ミス・ウィリアムズ。
 キャロラインはアンジェラを甘やかし、アミアスはアンジェラに嫉妬し、
あげくアンジェラはとんでもないいたずらを。
 アンジェラの学校の事で言い争いをする三人。学校に行きたくないとアンジェラ。
 「あんたなんか死ねばいい」と叫んで、大理石のボール(たぶん…)をアミアスに投げつけるアンジェラ。
 ミス・ウィリアムズとキャロラインはビールを出そうと冷蔵庫代わりの地下室に行く。
 そこにアンジェラがいて、悪い所を見つかったと言った感じ。
 キャロラインはクレイル氏にコーヒーを持って行き、
ミス・ウィリアムズはアンジェラのジャージを探しにビーチに行き、キャロラインの動揺した声を聞く。
 メレディスに出会った後、彼女は戻った。
 キャロラインはビールの中身を捨て、瓶を拭き、その瓶をアミアスに持たせていた。

 アンジェラ(ソフィー・ウィンクルマン Sophie Winkleman 声:佐々木優子)。
 一度だけの怒りが姉を生涯苦しめ、その後は何事にも慎重になった。
 姉にエルサとアミアスの結婚は本当なのかと聞く。「私が死んでからね」とキャロライン。
 アンジェラはドイツの学校に送られる。姉は処刑される直前、アンジェラに手紙を出した。
 「可愛いアンジェラ。心配しないで。何もかも大丈夫よ。私は嘘を言った事無いでしょ。そして私は今幸せです。
これまで感じた事が無いほど安らかな気持ちです」
 姉がフィリップの寝室から出てくるのを見た。

 全ての人間が集められる。ポワロはエルサにメレディスが裁判の後、あなたに感心を示したかと聞く。
 その通りだった。フィリップにキャロラインが夜、彼の部屋から出てきた事を聞く。
 キャロラインはフィリップの部屋で
「あの人、私を捨てる気だわ。私はあの人無しには生きられないのに」と嘆いたのだ。
 しかし彼は彼女を冷たくあしらった。アミアスは私の全てだったと泣くフィリップ。
 兄やキャロラインはその事を知っていた。

 ポワロがおかしく思った事。エルサの事で口論した後、アンジェラの事で口論していた事。
 アミアスは自分がアンジェラの荷造りをするとまで言っていた。重要な事の後に、こんなささいな事で。
 荷造りはキャロラインや家庭教師でも良かったのに。
 そしてやはり重大な口論の後、キャロラインはビールをアミアスに持って行っている。
 今日は何を飲んでもまずいと言ったアミアス。夫人は瓶に夫の指紋を押し付けた。
 実際はグラスに毒は入っていたのに。夫人は犯人をアンジェラと思ったのだ。
 アンジェラへの手紙を読むポワロ。
 「…過去を振り返ったり、悲しんだりしないで。自分の道を進んで成功してね。何もかもこれで良いの。
ホントにこれで良いの。私はアミアスの所に行けて幸せよ。あなたも幸せになってね。
つぐないをするのは当然です。あなたの愛する姉キャロライン」
 アンジェラはメレディスの所から猫の好物バレリアを盗み、アミアスの飲み物に入れようとしただけだった。
 真犯人はエルサ。彼女は彼を愛し、彼もそうだと思っていた。
 アミアスは絵を描き終わるまで、彼女と別れるわけにはいかなかった。
 キャロラインが深刻に受け止めている事に気づき、彼は自分にとって大事なのはキャロラインの方だと訴える。
 そしてその会話をエルサは聞いてしまう。
 「残酷よ。残酷すぎるわ」と言う言葉はエルサに同情したキャロラインの言葉。
 エルサはキャロラインが毒薬を盗んだのを見ていた。ビールのグラスに毒薬を入れた。
 アンジェラの事で口論しているとブレイク兄弟が思ったキャロラインとアミアスの口論は、実はエルサの事。
 エルサの荷造りの事を話していたのだ。アミアスがゆっくり振り向いた時、すでに全身が麻痺していた。
 ポワロは必要な人にこの事を知らせると言う。しかし証拠は充分ではない。エルサはアミアスを愛してた。
 しかしアミアスは彼女をだましていて、キャロラインはエルサを哀れんだ。
 「わたし、彼が死ぬのを見ていたわ。すごく高揚した気分だった。
でも自分自身を殺してる事に気づかなかったの。死んだのはあの二人じゃなくて、私なの…。
私は死んだの、ポワロさん」
 立ち去ろうとするエルサに銃口を向けるルーシー。構わないから、撃ちなさいとエルサ。
 殺したら、彼女の勝ちです、そうしたらあなたが死にますとポワロ。ルーシーは銃口を下ろす。
 脳裏に甦るのは幸せだった幼いルーシーとパパとママの姿。

感想:エルサは自分は死んだと言っているけれど、それでも生きているんだから、笑う事もあったろう。
 アミアスとキャロラインは冷たい骸になっている。ミステリーって基本的に誰かが死ぬ所が嫌ね。
 ユングの本に、ホントかどうか知らないけれど、友達の夫に恋をして、友達を毒殺し、
願いどおりにその男と結婚した話が載っていた。
 記憶が確かで無いんだけれど、夫は若くして死に、確か娘が生まれたと思ったけれど、娘も離れ、
飼っている犬だか馬だかも彼女と仲良くせず、ドンドン孤独になっていって、
こんなに孤独になっていくのは人殺しをしたせいに違いないとユングにご相談という話だった(そうだったけ?)。
 でも人殺しが皆、そんなふうに空虚になるとは限らないわよね。
 アガサ・クリスティの話にも、金持ちの一人暮らしの親戚を殺した話があったけど、その殺人者は貧乏で、
家族を抱えていて、殺した事に一片の罪の意識も無いだろうと言うものがあった。
 連続殺人犯は空虚だろうと思うけど、家族のためとか言うのはわからない。
 でも人を殺す事は自分も殺す事だとは思う、基本的にだけれど。
 今回のへっぽこ推理。
 アミアスが死んでいるのを見てすぐにあなたが殺したのねと言ったからまずエルサを疑いました。
 毒殺死体を見てすぐに殺人とはなかなか思わないというのが理由。
 でもキャロラインはあなたを殺すとか口走っているし、動機はあるしで、変ではないかも…。
 次にアンジェラを疑いました。
 子供はとんでもない事をするし、アミアスとはうまくいってないみたいだし、
キャロラインはアンジェラなら庇うだろうから。
 ある意味あってましたが、結局エルサでしたね…。証拠を吟味しての論理的な推理は出来ません…。
他の方々のブログを読んでの感想
最後の銃口を向けるシーンは無いのね。ルーシーは結婚に当たって不安になってポワロに依頼した。
フィリップはゲイでは無い。フィリップ役の方ってマギー・スミスの息子!

五匹の子豚
五匹の子豚
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9. 1
アガサ・クリスティー著 / 桑原 千恵子訳
早川書房 (2003.12)
通常2??3日以内に発送します。

関連サイト
医薬品情報21
Agatha Christie’s Blog
ミステリ通信「みすみす」blog
永遠のセルマ・リッター
南デボンとトーキーの登場するアガサ・クリスティの小説
漫々的ミーハー日記
名探偵ポワロ同盟BBS

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