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杉の柩

「杉の柩 SAD CYPRESS」名探偵ポアロ(Agatha Christie’s POIROT) 2003年 イギリス ☆☆☆☆
脚本:デビッド・ピリ(David Pirie)  制作:マーガレット・ミッチェル (Margaret Mitchell) 演出:デビッド・ムーア David Moore 撮影:マーティン・フューラー(Martin Fuhrer) 音楽:クリストファー・ガニング(Christopher Gunning) 原作:アガサ・クリスティー(Agatha Christie)

犯人、書いてます。

 エリノア・カーライル(エリザベス・ダーモット・ウォルシュ Elisabeth Dermot Walsh 声:麻生侑里))は二つの殺人事件の容疑者として裁判を受けていた。
 被告は未だに一片の改悛の情も見せていないと言う検事の言葉を聞きながら、彼女は思う。
 「改悛の情?無いわ。…私には無い。悔い改めることなんて。
私はある人が死ねば良いと思い、それを切に願い、計画し、そして命の最後の瞬きを、見つめたけれど…」
 第二の殺人について語る検事。
 「検事が言っているのは正に私がしたかった事、感じた事。今は全てが避けがたい運命だったように思える。
まるで何年も前に始まった事のように。でも、ほんの数ヶ月前の事。始まりは、始まりは幸せに見えた…」

 愛しのフィアンセ、
ロディ(ルパート・ペンリー・ジョーンズ Rupert Penry-Jones 声:寺杣昌紀)といる幸せそうなエレノア。
 今朝届いた変な手紙の事をロディに話す。
 「警告。ある人がハンタベリーのおばさんにゴマをすり、あんたとフィアンセは遺言書から消される。
その人間は雪のようにまっ白に見えるが、あんた達を誤魔化し、おばさんはまもなく次の発作で死ぬ」
 二人は子供の頃、夏あそこで過ごした。おばさんはどちらかに譲りたいと言っていた。
 二人はハンタベリーに行く。

 家政婦のビショップ(Linda Spurrier)に迎えられる二人。
 そこには幼馴染の庭師の娘メアリ・ジェラード(ケリー・ライリー Kelly Reilly 声:岡寛恵 こうまんとへんけんできゃろらいん・びんぐりーを演じるそうです)がいた。
 ドイツ留学から帰ってきたのだ。
 看護婦のホプキンス(フィリス・ローガン Phyllis Logan 声:弥永和子)も来る。
 ローラ・ウェルマン夫人(ダイアナ・クイック Diana Quick 声:中西妙子)は寝たきりで
「早くおいで、死よ。私を杉の柩に横たえておくれ」と笑みを浮かべながら言う(何かの引用ね)。
 エリノアと二人きりになったら、おばさまはエリノアにあまりに愛しすぎてはいけないと忠告する。
 人を愛するというのは幸せな事かと問うエリノアに
「たぶん喜びより悲しみの方が多いわ。でも人は愛無しには生きられない。
誰にしろ、本当に愛した事の無い人は生きたとは言えない」と答えるおばさま。
 部屋を出たエリノアは義理の従兄弟であるロディをよく捕まえられたものだと言う看護婦達の彼女に対する悪口を聞く。
 ロディは美人のメアリと楽しそうに話していた。
 ドクター・ロード(ポール・マクガン Paul McGann 声:田中秀幸 スリーピング・マーダーにも出るらしい)はエリノアの様子をそっと見ていた。
 おばは医者にあたしがもう人生を終わりにしたいと言えば、痛みの無い薬で終わりにすれば良いのにと言う。
 まだ絞首刑になりたくないとロード。ロードはまだ独身だ。エリノアはロードに手紙を見せる。
 ロードはマンベリーの裁判のために滞在しているポアロに手紙を見せる事にする。
 ポアロはハーブティーが好きで、入れ方にも凝ってるそうだ。ポアロ(David Suchet)に手紙を見せるロード。  通りの向こうでは庭師のテッド・ホーリックがメアリに付きまとっていた。筆圧が強い手紙。
 善意を装った悪意だとポアロは断言する。

 看護婦達とおしゃべりをしているメアリ。ニュージーランドのメアリーおばさんから手紙が来たそうだ。
 母の妹でいつも色々送ってくれるそうだ。おばは彼女が生まれる前に移住した。
 ウェルマン夫人に発作が起きる。弁護士を呼んでもらおうとするおば。
 メアリに関する条項を書き換えたいらしい。看護婦のホプキンスがモルヒネを無くしたと騒ぐ。
 夜、エリノアがベットから出て廊下に出ると、メアリとロディがキスをしているのを目撃する。
 そしておばのローラ・ウェルマン夫人が亡くなる。遺言書は無かった。全財産はエリノアの物に。
 エリノアはロディと別れる。
 エリノアはおばの意を汲み、メアリに7000ポンドを差し上げる事にする(7000ポンドって高いの?)。
 遺言書が無い事に驚いたとエリノア。
 オブライエンさんがみんな遺言書を作るものだと言ったので、
メアリはニュージーランドのおばに残すと言う遺言書を作ったそうだ。

 エリノアが散歩している所にポアロが現れる。手紙の事を話すポアロ。
 しかし彼女には手紙の事等どうでも良かった。
 自分が今変だと、村中の噂になっているフィアンセと別れた事を話すエレノア。
 「心の痛み私よーく、わかります。心は孤独な場所です」とポアロ。涙ぐむエリノア。
 メアリが全てメチャクチャにしたとエリノア。「私の願いは、今の私の願いは一つだけ。彼女が死ねばいい」

 エリノアはサンドイッチペーストを買いに行く。サーモンと、カニとエビのを買う。
 魚のペーストは怖いと言うエリノアに、ちゃんとした品物だと店主。
 彼女がサンドイッチを作っていた時、エレベーターが下りて来る。
 看護婦のオブライエン(Marion O’Dwyer)だった。外国にいるはずのロディを村で見かけたと言う。
 エリノア、ホプキンス、メアリの三人でサンドイッチを食べる。
 メアリはサーモンが好きで、エリノアは彼女にサーモンを勧める。他の二人はカニとエビを食べる。
 コーヒーをうっかり買い忘れたので、ホプキンスが紅茶を入れてくれる。エリノアは紅茶を断る。
 エリノアが紅茶を下げてきたら、ホプキンスが口の周りを拭いていた。
 腕に血の跡があったが、バラの棘で引っかいたんだそうだ。
 メアリが出てこず、図書館に行くと彼女は瀕死状態だった。毒物を飲んだのだとホプキンス。
 エリノアは逮捕される。モルヒネのラベルの一部が見つかる。ポアロはエリノアの激情による犯行だと言う。
 ドクター・ロードは彼女はやっていないと言う。ポアロはウェルマン夫人の死にも疑いを抱く。
 実は医者もモルヒネを疑っていた。しかし夫人自身が飲んだ可能性を考え、追求しなかったのだ。
 夫人の遺体を掘り返す。その場にロディがいた。彼は早めに帰国し、メアリにプロポーズしようとしたのだ。
 彼はエリノアがやったとは信じていなかった。夫人の遺体からモルヒネが検出された。
 オブライエンの証言によるとエリノア以外、誰も夫人の寝室には入らなかったそうだ。
 メアリの遺言書はホプキンスとオブライエンが勧めたそうだ。
 メアリは夫人に気に入られていたので、全財産は彼女に行くものと思っていたのだ。
 メアリの親戚はニュージーランドで看護婦をやっているおばだけ。エリノアの死刑が決まる。
 ポアロはホプキンスからメアリ・ジェラードについて聞く。メアリはローラ・ウェルマン夫人の娘だった。
 夫人は不倫の恋をし、身ごもり、生まれた娘を子供のいない庭師夫婦に託したのだ。
 ポアロはテッドとエリノアから話を聞き、ロディとドクター・ロードをウェルマン夫人の屋敷に呼び出す。
 そこで彼が言ったのはまずサーモンのペーストとカニとエビのペーストは食べても区別がつかないという事。
 ホプキンスさんが言った窓の外の影はドクター・ロード。テッドが見ていた。
 ドクター・ロードはエリノアを守りたかったのだ。そしてポアロはオブライエンも呼んでいた。
 オブライエンはウェルマン夫人の寝室に一人でいたのはエリノアだけだと証言したが、
実はオブライエンがお茶のために2,3回部屋の外に出ていた時に、ロディが入っていたりした。
 オブライエンはメアリの出生の秘密も知っていた。そしてポアロはホプキンスと会う。
 いつものようにお茶を勧められる。彼女がとげを刺したと言ったロッジの垣根のバラにはとげが無かった。
 彼女はニュージーランドに住んでいた。彼女の本名はメアリー・ライリー。
 メアリ・ジェラードのニュージーランドのおばさんだ。
 ウェルマン夫人はメアリ・ジェラードの出生の秘密を彼女に手紙で打ち明けたのだった。
 彼女は遺産のためにここに来た。ポアロは見つかったモルヒネのラベルのMが小文字であると指摘する。
 アポモルヒネと言う薬の一部だったのだ。催吐剤。
 毒物を飲んでもすぐこれを注射すれば胃の中の物を全部吐き出せる。お茶に毒を入れたのだ。
 ゲホゲホ苦しそうな咳をするポアロ。注射針を取り出すホプキンス。彼女は又紅茶に毒を入れたのだった。
 しかし咳は芝居で、ポアロは紅茶は嫌いで飲んだ事が無いのだった。
 そして彼はホプキンスの鞄から催吐剤を取っていた。警察が来、彼女は逮捕される。
 ポアロはドクター・ロードを連れて行き、エリノアを助け出す。
 エリノアは拘置所の外に出、ドクター・ロードに迎えられる。

感想:私はあの青年よりドクターの方が好みの男なので、私にとってはハッピーエンド。
 でも、哀れにも殺された犠牲者がいたりするんだが…。ロディも可哀想に…。
 ええ、私はボンクラです。
 最初は素直にエリノアの殺人の話と思い、次に、殺されたおばさんを疑い(なぜ?)、
ニュージーランドのおばさんを疑ったのは最後です。
 前にアガサ・クリスティの遠くにいる御親戚がやって来て、殺人をする話を読んだので…。
 看護婦も結構犯人役で出てくるし…。まあ、名探偵にはなれませんね。
 実際には人一人死んでるからと言って、毒を疑ったりはしないのよね。沢山死んでれば疑うけれど…。

杉の柩
杉の柩
posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.31
アガサ・クリスティー著 / 恩地 三保子訳
早川書房 (2004.5)
通常2??3日以内に発送します。

関連サイト
Agatha Christie's Blog
Locoの日記
GREEN VALLEY
Delicious Death

ちっちゃん俳句「公園を 開かせてくれて 冷蔵庫」
「走り出し したんでしょうね 機銃なり」

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コメント

メアリの出生を手紙で打ち明けたのは、ウェルマン夫人ではなくメアリの養母だったと思いますが…。

投稿: ミス・メロン | 2008.05.13 04:55

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