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約束の重さと夢の軽さ

「約束の重さと夢の軽さ」絶対少年 第5話 ☆☆☆☆☆
監督・絵コンテ:望月智充 シリーズ構成・脚本:伊藤和典 オリジナルキャラクターデザイン:戸部淑 造形デザイン:佐藤眞人 キャラクターデザイン・総作画監督:関根昌之 美術監督:針生勝文 音楽:七瀬光 演出:近橋伸高 作画監督:牛島勇二 

 竹林。切られた竹の切り株(?)に止まる蝶。「次、あむだよ」(竹内順子)「うん。た、狸」(並木のり子)
 「うっ、きーりぎりす」「す…すずめ」「めだか」「えっと…、傘」「さー、財布」「ふー、ふた」「たこ」「鯉」
 「いー…、いーと巻き」「き…、きつね」「ね、ねこ」「うんとー、コンピューター」「なに?」「コンピューター」「何それ」 「テレビとかビデオとかそういうみたいなの」「それ、知らない」「えっー、テレビだよ」「何?」「アニメとか見ない」  「知らない」「テレビないの?」「知らない」「次、た!コンピューターのた!」「たんぼ」「ボーナス」「何?」「えっー」 …「帰る」「わかった。又明日ね」「あのね、わっくん…

 夕方。わっくん、大きめの石を川にうんしょっと落とす(ダムづくりか?)。水が逢沢歩(豊永利行)にかかる。
 「ごめんなさい」「気をつけようね」「うん!」又石を川に落とすわっくん。水を覗き込み嬉しそう。「楽しい?」
 「うん!…帰る?」「そろそろかな」「じゃあ、又…」「ねえ、いつも僕が帰った後ってどうしてんの?」「遊んでるし」 「どこで」「ここ」「ここでずっと?」「あむ、又明日!約束だし」

 たなや。外にバイクが止めてある。出てくる阪倉亮介(斎藤泰央)。
 「おまえさあ、最近どうしてんの?毎日啼沢川の上の方、行ってんだって?」「だったら、何?」
 「な~んか、隠してねえ」「別に」「逢沢!」「初めて名前呼ばれた」「いや、そこはいいから。で、どうなのよ?」  「ほんと、別に。てか、隠すとかじゃなくって言わなくても良い事だと思うけど」「いや、そりゃあれだ」「どれ?」   「須河原に嘘ついた。俺にも嘘つかれるの気分悪い」
 「嘘なんてついてない。啼沢川の上流に河童はいない。いないと思う。オカカ婆は一度見た。そんだけ」
 「他には?」「ないよ、何も」「うそ臭い」「そう思うんならそれでいいよ」去っていく歩。

 夜。深沢商店のシャッターを閉めようとしている美紀(三橋加奈子)。
 鏑木拓馬(加瀬康之)が現れて、ちょっといいかときく。散歩の途中だそうだ。「いいのかなあ」
 「息抜きぐらいはしないと」
 「そうじゃなくて、たっくんは海野と付き合ってるでしょ」と美紀が言うと、
拓馬には付き合っているつもりはないらしい。
 拓馬によると美紀が阪倉や歩と付き合っている意識が無いのと同じだそうだ。
 しかし美紀は阪倉や逢沢君は美紀と付き合ってると思ってないが、海野は付き合ってると思っていると言う。
 「どっちだって良いよ、そんな事」と言う拓馬に、「私、戻るね」と美紀は家の中に入ってしまう。

 雨。父親の稀代秋之(浜田賢二)に診察室に呼ばれる歩。そこには潮音(清水愛)がいた。
 愛犬タルトの薬を貰いに来て、ついでに呼んでもらったそうだ。「タルト!可愛いでしょ。…犬嫌い?」
 「そんな事ないけど。何か用」「用事が無かったらあっちゃダメ?」秋之が潮音を呼ぶ声。
 「ちょっとここ持っててもらえる?」と潮音、キャリーバッグ(って言うんだっけ?)のふたを歩に持ってもらう。
 タルトを入れ、歩の手に重ね(歩、急いで手をどけるが)、そのままふたを閉める潮音。
 そして彼の手を掴み、胸元からメモを取り出し、歩に渡し、「後で見て」と耳元でささやき、去る。
 メモにはケータイの電話番号とメアドが書いてあった。
(歩を当て馬にするのは止めろ!どっちに対するものかは知らないが。
幸い元々大変にエネルギーが少ない状態の歩には他に気になることもあるしで、あまり効かないが)
 秋之が現れる。「おまえ、いつもあんな調子なのか?」「えっ」
 「愛想が無いというか不器用と言うか端で聞いててハラハラするな」「興味ないから」
(親としてはハラハラするな。どうすりゃいいかわからないし)

 雨の中、マウンテンバイクを必死にこぐ歩。たなやの前で雨宿り。
 中では藤堂麻子(水野理沙)が「猫おどり弁当 当日 特売のお知らせ」のちらしをコピーしていて、
商売に抜かりは無い。
 歩に気づいて中に入れる。「こんな雨の中どうした?」「出た時はちょっと小降りになってたから」
 「止むの、待てなかった?頑張りすぎは結局終わりを早めるだけかもしれないね」「そんなんじゃない」
 「行きたいのなら良いけど、それが義務になっちゃうと駄目だよねえ」(大人の女だ、麻子さん)。
 外では合羽着た亮介がバイクに乗って歩を見張ってる。
 啼沢川の上流では雨の中、石を川に入れているわっくん。歩は父親に電話して迎えに来てもらう。
 わっくんのダムは川の流れに流されてしまう。牛小屋で休むオカカ婆、何かに気づいたのか顔を上げる。
 歩は家に帰り、啼沢川に行くのは止める。寝ている歩の部屋の前に現れる光。

 次の日、晴れた啼沢川の上流に行く歩。わっくんはいない。土手を登って戻ると、そこに亮介がいた。
 エンジン切って、歩に気づかれないように引っ張ってきたそうだ。
 「おまえ変わってるよなあ。猫追っかけまわしてて周りから普通じゃねえって言われる俺がそう思うんだ。
相当変だってなあ」
 「知ってる。よく言われるから」
(亮介は軽く言ったんだろうけれど、元から歩はそう言われて浮いた存在だったんだろう。
変=悪い事では無いんだけどな…。孤立はつらいよな)
 亮介、マウンテンバイクを走らせる歩をスクーターで追っかけながらしつこく教えろとせまる。
 しかしロクにはばまれ、追跡は阻止される。(嗚呼、ストーカー亮介)

 夕方、バスに乗る潮音。美紀に気づき、他に席があるが、美紀の前に黙って座る。美紀、潮音に話しかける。
 潮音は塾の帰りだそう。美紀は猫おどりの衣装用の布を買いに来たそうだ。
 潮音にとってはお祭り自身がめんどくさいそうだ(気持ちはわかるが、面白い事は自分で作らないと…)。
 話が途切れてしばらくして、「ねえ…、わたし…、あんた嫌い」と潮音が言ってくる。
 苦笑して、前髪を息で吹き飛ばす美紀
(苦笑するしかないよね、なぜかわかっているし。美紀にはどうしようもないし)。

 夜、星を見上げる歩。見事な銀河(都会では残念ながら見れない)。

 他人の墓の枯れた花を取ったりしている美玖(斎藤千和)。
 見ている歩に手伝えと言う(さすが、プチ霊感少女。ご先祖達の供養は忘れない)。
 墓掃除が終わり、わっくんの事を聞いて来る美玖。会えなくなっちゃった事を知っている。
 「わっくん、待ってた時間が長すぎたんだ。歩と会う前も、会ってからも」「で?」
 「あたしが聞いてるんだってばあ。どんな感じだよ」
 「おとといは行けなかった。昨日行ったらいなかった。何か取り返しの付かない事したような気がした。
今日もいなかった。どうしようと思いながら、どっかでホッとしてる自分がいた。もう…」
 「おまえ良い奴だな」「そんなんじゃない」(褒め言葉を即座に否定するのは私も同じ…。似てるぞ、歩は…)
 「歩はなんでそんな一生懸命になった?」「待ってたわっくんは僕と同じだったから」
 「歩は大丈夫だ。みんな見てるから」「みんなって」「みんなはみんな」
 歩は気づいていないが、歩の瞳に映っている何か。それは空高く飛ぶ。
 たなやでは鈴木平五郎(宝亀克寿)が買い物をしている。
 その荷は御子柴さんの都合が付いたら平五郎さんに届けるそうだ。たなやの外で待っているロク、何かを見る。 「世界の被膜は薄くなってますか?」「今何と」「平五郎さんよく、口癖みたいに言っているから」
 「口癖か。口癖になっちゃいかんな」

 動物病院にロクを連れた平五郎が来、歩と出会う。「どうした?河童に尻子玉を抜かれたような顔をして」
 「河童はいない」「河童はいない、そうか」「いない」
 「いないと思う、ではなく河童はいないと明言する。面白いな。
世界は人が考えるより遥かに豊かで複雑で、そしてもろい」
 「おじさん、霊感が強いとかそういうの?」
 「霊感とはそもそも感じだなあ。印象とか雰囲気とか。そんな曖昧なものに興味は無い。事象の蒐集と分析。
そして考える。起こってしまった事、起こる事、全ての事には意味がある。
全ては必要なプロセスなんだ、と爺さんはそう思う」

 皿を洗いながら平五郎の事を父親にきく歩。噂は3パターンあるそうだ。「元大学教授」
 「元ノンフィクションライター」「流れ者」「流れ者って?」
 「ここに来る前がわからないから、そうする事で分かった気になって、安心できるんだろ」
 母親が電話欲しがってたと歩に伝える父親。「えっ、父さんと母さんって連絡取りあってるの?」
 歩がいるし、母さんは心配性だからと父さん。「そうかあ。そうなんだ」

 夜。車を走らせている須河原。ラジオを聴いている。横浜市旭区でUFOの目撃情報が一杯あるそうだ。
 UFOといってもちっちゃくって、大型のホタルとか人魂とかそんな感じ。そこまで聞いて録音を始める須河原。
 ホタルは綺麗な川の側、人魂は墓地。目撃されたのは団地とからしくてUFOということになったとか。

 母、淳子(山像かおり)から電話。
 お母さんがこっちに来た時、ポンチョ着てゴム長履いた男の子を見た事なかったかをきく歩。見た事あるそうだ。 とっても可愛い子だそうだ。それは歩の事だった。驚く歩(気づいていなかったんだ…)。ぶつかったような音。
 窓に光が。二つの光、遠ざかっていく。

感想:ひたすら好き。世界がリアルに立ち上がっているからかな。視点の切り取り方も工夫してるし。
 キャラも枠にはまっていない感じで、その微妙さが…好き。
 言葉も耳に残る感じで。説明過多で無い分、想像する楽しみもある。
 何かこのアニメにひたっていると、ブワッとこのアニメの世界が広がって、こっちに迫ってくる感じ。考えすぎか? 文章でも何でも雰囲気が好きだから、私は。
 「みりおんだらー・べいびー」だって、前半、細かく神経が行き届いて、抑えた描写だなと思い、
これは良さそうな映画だと思ったとたんに、涙が流れるほど、雰囲気に弱い私だ。
絶対少年 1
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