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コゼットの肖像 特別版

「コゼットの肖像 特別版」 ☆☆☆☆
脚本:関島眞頼 オリジナルキャラクターデザイン・共同作画監督:鈴木博文 共同作画監督:千葉崇洋 プロダクションデザイン:okama 音楽:梶浦由記 アニメーション制作:童夢 美術:東潤一 飯島寿治 撮影・脚色・再編集・監督:Higuchinsky 美術監督:イースター姫組 監督:新房昭之

最後まで書いています、注意!!

 明峰美大の倉橋永莉(斎賀みつき)はアンティークの店、香蘭堂でアルバイトをしていた。
 香蘭堂は伯父(叔父?)の店で、伯父自身は今現在ヨーロッパを放浪していた。
 伯父が送ってきたベネチアグラスとキュリオケース。
 そのベネチアグラスの中に彼は美少女の生きて動いている姿を見る。彼は彼女の肖像画を何枚も描く。
 そして出会いから七日目、彼が店を出ようとすると「行かないで」と言う少女(井上麻里奈)の声が聞こえた。
 ベネチアグラスが光りながら浮かび、彼は少女が男に殺される所を見る。その男の顔は永莉の顔だった。
 そして少女にグラスの中身を飲んでと言われ彼は飲み干す。

 18世紀のキュリオケースが売れた。骨董好きの愛人への贈り物としてだった。
 永莉の女友達、真滝翔子(永莉にホノ字、豊口めぐみ)がキュリオケースの掃除をしていたら、後ろに扉があり、あの少女の肖像画があった。
 それには「コゼット・ドーヴェルニュへ 愛を込めて マルチェロ・オルランド」と書いてあった。 
 永莉達はキュリオケースを愛人の元へ運ぶ。
 すると永莉にはキュリオケースの前に座り悲しい目で見つめるコゼットの姿がはっきりと見えた。
 一度は家に帰るのだが、少女の悲しい目が気になり愛人の家へ行くと、買い主と愛人は死んでいた。
 そして血(?)のように紅い物が彼の体に入り、彼は異形の者に変貌する。
 異形の者はコゼットを襲うが、その鉤爪はむなしく宙をつかむだけだった。
 「私はあの男に殺された。グラスや時計、沢山の器物達の魂は、男を激しく憎んだ。
 その激しさゆえに今もなお、罪無き人々にまで厄災をもたらす。
 そして、その怨念が私の魂を縛り付けて、今日まで一人、世界をさまよって来た。
 呪われし器物達の魂を救うためには、汚らわしきあの男をよみがえらせなければならなかった。
 あてどなく捜し求めた。250年もの間。私の姿が見える人を。血の契約を交わしてくれる人を。
 そして男がよみがえった時、器物は姿を現し、男をとり殺そうとする。あの男の魂は悪意に満ちている。
 剣(つるぎ)のような器物の呪いに身を貫かれながら、それを喰らい、飲み込み、魔物と化した、
あなたは罪を償わなければならない。
 その身をえぐられ、引き裂かれる痛みに、ひたすら耐えなさい」
 十字架に縛り付けられた異形の者はコゼットを襲おうとするが、「逃げる事は許されないわ。
 私に想いを寄せるのなら。私を失いたくないのなら」と言われ、襲うのを止める。
 異形の者は永莉の姿に戻り、胸を傷つけられ、血を流す。
 「逃げてはいけない、どんなに苦しくても。呪われし器物の魂を、今こそ永久(とこしえ)なる眠りに。
 あなたを殺そうとしてとり付いた器物の魂を抉り出し、浄化する。あなたには罪を償う義務があるわ。
 私を愛し、その血を飲み、殺人者の魂と宿命を引き継いだあなたには。
 それが私が永遠の眠りに付けるたった一つの方法なのだから。
 器物の魂よ、もう私のために泣かなくていいのよ。お休みなさい、とこしえに」
 永莉の胸にははっきりとした傷跡が残った。

 真滝翔子がマルチェロ・オルランドについて調べてきた。生年月日不詳。18世紀のイタリア人画家。
 人物画に才能を発揮し、フランス滞在中ドーヴェルニュ家の庇護を受ける。
 その娘コゼットの肖像画を数多く描く。その後ドーヴェルニュ家滅亡と前後して消息不明となる。
 翔子は永莉のコゼットの絵をマルチェロの模写と思っていた。
 現にその絵には永莉が書いた覚えの無い「コゼット・ドーヴェルニュへ 愛を込めて マルチェロ・オルランド」と言うサインまで入っていた。

 一方、香蘭堂がある善導寺商店街(?)の寺主、
釈迦堂善心尼(五十嵐麗)は商店街で見かけるコゼットを追いかけていた。
 ある日コゼットと同じ匂いがする置き時計を見つける。

 永莉はマルチェロの事を調べ、コゼットにも聞くが、少女はマルチェロの事を話したがらなかった。
 が、ある時彼の事を話してくれる。彼はコゼットと彼女の家族を殺した。
 画家としての才能に満ち溢れ、コゼットを愛した事がマルチェロと永莉の共通点。
 マルチェロはコゼットのフィアンセだった。コゼットも彼を愛した。
 「愛してるのに殺すなんて、そんな!」と言う永莉に「自分の目で確かめてみたら。
 丁度今頃、彼が私を殺している頃よ」と言うコゼット。
 屋敷を覗く永莉。屋敷内は血だらけだった。血まみれのナイフを手にコゼットに向かうマルチェロ(江原正士)。  「僕のコゼット。なぜ君は大人になろうとする。僕の絵は神も驚嘆する完璧な美の結晶。
 なのにモデルの君が変わってしまっちゃあ駄目じゃないか。君は変わっちゃいけないんだよ。
 永遠に僕の絵のままの姿であり続けるべきなんだ。安心おし。僕が美しいまま君の時間を止めてあげる」
 自分もマルチェロみたいにコゼットを殺すのかとおののく永莉。

 真滝翔子は香蘭堂で全身濡れてうずくまっている永莉を見つける。
 彼の後ろには切り裂かれたコゼットの肖像画があった。
 翔子が彼の着替えを持って戻ってくると、永莉はいなかった。
 永莉は善心尼にと一緒に彼女の寺に向かっていたのだ。そこにはあのコゼットの匂いがする時計があった。
 時計は永莉に反応し、善心尼は邪霊を祓おうとするが、霊の方が強かった。
 彼女は気を失い、永莉は又異形のマルチェロの姿になり、縛り付けられる。
 異形の者はコゼットの首を絞めようとするが、その感触に驚き、永莉の姿に戻る。
 永莉の腹は裂かれ、又、傷痕が残る。永莉は少女のあまりの華奢さに驚いたのだ。

 コゼットは無垢な永莉を汚した事を後悔し、黙って去る事にする。

 コゼットが香蘭堂に現れ、永莉にお別れを言い、永莉にキスをする。いなくなったコゼットを探し回る永莉。
 自分の部屋にいるのかと部屋へ戻ろうとするが、その途中の店のショウケースの人形が永莉に反応する。
 その様を見る翔子。又縛り付けられ、異形の者に変貌する永莉。
 永莉は器物にコゼットの元へ連れて行けと叫び、心臓を自ら抉り出す。
 心臓をつぶすと、コゼットの世界に行く事が出来た。
 コゼットは一緒にいてくれると言う永莉にお礼に何でもしてあげると言う。永莉はコゼットの絵を描きたいと言う。 彼女が喜んでと言うと、沢山の巨大なろうそくが地上から立ち上がり、大きな女性の像が立つ。
 永莉は何枚もコゼットの絵を描くがうまくいかない。

 一方、翔子は自発呼吸も反射もあるのに脳波だけがフラットな状態になる。
 翔子の病室にはなぜかコゼットの肖像画があった。

 うまく描けない永莉にコゼットが様子を見に来る。そして愛してると言ってと言う。マルチェロは言ってくれたと。
 その時、永莉は少女がコゼットではなく、マルチェロが描いた肖像画である事に気づく。
 永莉にキスしたのも肖像画だった。肖像画はコゼットを憎む翔子の思いによって力を得たのだ。
 永莉はマルチェロのアトリエに行く。そこで自分の血でコゼットの肖像画を描く永莉。
 マルチェロの肖像画達は燃え上がる。そこに翔子が現れる。
 「永莉君、君の絵はマルチェロの絵よりずっとずっと暖かい」翔子の脳波が戻る。
 翔子の夢の中の永莉はもっと絵を描きたいから帰ってくると言ったそうだ。

感想

 とても美しい絵で、良くわからなくても楽しめました。しかしあのピントをわざとぼかす演出は止めて欲しかった。 乗り物酔いしやすい私は斜めに視線をずらしながら見ました。美術は素晴らしいと思います。

 コゼットは人形みたいに綺麗で、だから最初に人形が出てくるのでしょう。
 私は実はハンス・ベルメールの人形は話に聞いているだけで、知らないのですが、
なんとなくコゼットの魅力は球体関節人形の魅力に近いと思います。
 あやしげですね。
コゼットの肖像 オリジナルサウンドトラック
コゼットの肖像 0
コゼットの肖像 Vol.1
コゼットの肖像 Vol.2
コゼットの肖像 Vol.3


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コメント

こんにちは。TBさせていただきました(^^)


>とても美しい絵で、良くわからなくても楽しめました。

私もです。偶然見たのですが、なぜか引き込まれて最後まで…。
不思議な魅力でした(^^;)

投稿: らく | 2005.04.15 15:09

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『コゼットの肖像』 TVでやっていたのを偶然見ました。なので、作品の背景など詳しいことは全然わかりませんが、、好きな人は好きだろうな{/face_nika/} ストーリー 日本の骨董屋でバイトしている男子大学生があるグラスを手にとると、その中にはヨーロッパのお城のような場所に住む金髪の美少女の生活が見える。それは彼にしか見えない。彼は彼女に選ばれた者、彼女があることを果たすために選ばれし者…。 全体の感想 ... [続きを読む]

受信: 2005.04.15 15:07

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