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2005年4月

13番目の子供現る

「13番目の子供現る」エンジン Lap 1 ☆☆☆☆
脚本:井上由美子 音楽:菅野祐悟 演出:西谷弘 次郎のテーマ「Angel」AERO SMITH エンディングテーマ「I can see clearly now」Jimmy Cliff

 神崎次郎(木村拓哉)はセカンドドライバーなのにファーストドライバーのクリス・ロビン(浅沼コリン)の走りを邪魔して、
ついには彼を殴ってしまう。
 当然クビになる。行き先の無い彼はとりあえず実家に戻ろうとする。

 彼は駅で少年にお金をせびられる。彼が断っても少年はうるさくまとわりつく。
 「むか~しむか~し、イタリアのある古い街で物好きな医者が集まってカーレースやったんだと」
 「医者がカーレース?」
 「で、一台だけたいして実力もないのにスピードを出してクラッシュしたんだってよ。さあここで問題です。
 一体何科の医者の車がぶっ壊れたんでしょうか」
 「歯科医です。車を壊す廃車と歯医者のダジャレでしょ、単なる」
 答えられて、ふてくされたような態度の次郎、少年を見て言う。「でも、金貸さねえかんな」
 「あの~、僕も問題出しても良いでしょうか」「駄目」
 「で、あなたが答えられなかったら千円貸してもらえませんか」「やだ」しばらくの間。
 「言えよ、気になんだろ、おめえ」
 「では!十円玉と百円玉と千円札が散歩していました。そこにスピード違反の車が突っ込んできました。
 さて助かったのはどれでしょう」
 次郎、十円玉と百円玉と千円札を出して考え始める。
 彼が答えられないうちに少年はお金を取って逃げようとする。
 次郎が少年を捕らえると、少年はあばれ、女が少年を助ける。少年は草間周平(中島裕翔)。
 女は水越朋美(小雪)。そしてもう一人の女は次郎の姉のちひろ(松下由樹)。
 実家は児童養護施設「風の丘ホーム」になっていた。
 少年は里親から養護施設に戻され、そこから逃げてきたのだ。
 父親の猛(原田芳雄)と次郎の間はあまりうまく行っていなかったが、次郎は養護施設で暮らす事になる。

 周平と一緒の部屋の高校生、塩谷大輔(石田法嗣)との仲は初日からうまくいかなかった。
 周平は真っ暗だと眠れないが、大輔は真っ暗でないと眠れないのだった。
 次の日周平が大輔の物を片付けて(いい加減だが)、その事に大輔怒る。「甘いですね」と突然言う周平。
 「はあ!今なんつった?」「甘いって言ったんです」「俺の何処が甘いんだよ?」「言って良いんですか?」
 「言えよ」
 「ちゃんとした親がいるのに、暴力ふるって、それで施設に送られて、いらついてるなんて、
結局大人にかまってもらいたいんじゃないんですか。
 止めた方が良いですよ。
 大人なんか自分の言う事をきかせるだけで、こっちの言う事なんかまともに聞いてくれませんから」
 「わかったような事言ってんじゃねえよ。捨てられたのがそんな偉いか」本気で周平に怒る大輔。
 皆が集まってくる。止めに入る水越。暴れる大輔。そこに次郎、帰ってくる。
 大輔が周平を床に押し倒している状況を無視して、床に押し倒されてる周平にクイズの答えを言う次郎。
 答えは千円。なぜなら千円は四桁、よけた。正解がわかって喜ぶ次郎。
 その様にすっかり冷める大輔、周平を放す。次郎、周平に千円を返せと言う。
 「おっ、レースクイーン」と言って周平の気をそらし、すかさず彼を押さえ込んで金を取ろうとする次郎。
 笑い声を上げる周平。水越に顔、腫れてないかと言う次郎。鏡を見る水越。「もともと?」と失礼な事を言う次郎。 笑い声が起こる。

感想

 キムタク苦手なはずなのに、これは大丈夫そうだ。あまりにガキで可愛いからか…。
 子供が気になるからか…(やまなみさんも出てるし…)。
 次郎があまりに子供で、それが子供達のガス抜きになっている感じ。

memo:星野美冴(上野樹里):クールな感じの高校3年生。大学受験に悩んでる。(一家離散。姉御肌の仕切りやさん。責任感が人一倍強い)樋田春海(ひだはるみ 戸田恵梨香))高校2年生。コンビニで働いている。姉御肌。(離婚した母が男を渡り歩く。八方美人な少女)塩谷大輔:高校1年生。親は医者。(父親はエリート医者。乱暴な言動が多い)田口奈央(大平奈津美)。中2。ちょっと丸顔が可愛い。元気。川原で一人、歌って踊っている。オーディションを受けるつもりらしい。(父が病気で入院。母は水商売。おしゃべりな子)園部徹(有岡大貴)。中2。眼鏡。パトカーを見て複雑な顔。(父は犯罪者。無口だが妹思い)二宮ユキエ(夏帆)中1。内気な感じ。ぬいぐるみを直している。(生活力のない母の虐待を受けていた。のろまで泣き虫)平山盛男(小杉茂一郎)でぶ。パチンコ屋でパチンコをしている大人の顔を覗き込んでいる(パチンコ玉を捜しているわけではないよね)。(父は酒とギャンブルで借金。母は家出。愛嬌があり、力持ちである)刀根明(広田亮平)小3。将来は詐欺師か弁護士。学校で孤立している。(女優の隠し子。虚言癖がある)園部葵(佐藤未来)。小1。徹の妹。兄の事は好きみたい。(霊感があり、明るい子)金村俊太(小室優太)。小学校前。一人、焚き火を見ている。(一家心中の生き残り。いつも笑顔を絶やさない)小森七恵(岡真由)2歳。(母親は高校生。猛から離れない)草間周平。小5。(ごみ箱に捨てられていた。頭が良くてリアリストの大人嫌い。)

こちらフジテレビ

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ビビを見た!

「ビビを見た!」大海赫 ☆☆☆

最後まで書いています。注意!

 ぼく、ホタルはある日不思議な声を聞く。その声は僕の目を午後7時まで見えるようにしてあげようと言う。
 僕の目は見えるようになるが、母とネコのミミは反対に目が見えなくなる。
 テレビをつけるとニジノ市の女性と子供と老人は駅に来て特急コガラシ号に乗って、
男の人は駅前に集まってくださいと言っていた。
 敵がやってくると言うのだ。ぼくは母親を連れて駅に行こうと、家を出る。
 外にいた人々も全員目が見えなくなったようだった。駅に着くと警察署長らしき人が叫んでいた。
 敵の正体はわかっていなかった。
 ぼくは目の見えるものとして残って戦いを助けようと思うが、無理矢理汽車に乗せられる。
 ぼくの隣の窓際の席に7歳ぐらいの不思議な女の子がいた。
 その子は裸で、顔も体も手足の先まで、椿の芽のような色をしている。
 頭には蛾みたいな二本の触覚が生えている。その子はぼくの抱いているネコを見てこわがった。
 この子は目が見えるのだ。その子がワカオが来たと言う。ワカオは大きい男の子なんだそうだ。
 その女の子が突然男の子の蜜柑をひったくった。 
 喧嘩になりそうだったのでぼくは男の子と女の子にチョコレートをやる。
 女の子はチョコレートを気に入りぼくのリュックを覗き込む。
 その時ぼくは女の子の背中に透き通った薄い氷のような羽を見る。四枚の羽のうち一枚はやぶけていた。
 ぼくは思わず羽に触る。とたんに女の子はビビビと羽をふるわせて窓際に飛びのいた。
 ぼくは震えている女の子にジャンパーを着せてやり、ビビって呼んでいいかと聞く。

 大男のワカオが来た。ビビが目当てらしい。ビビは殺されると言うが、このままでは汽車ごと踏み潰されそうだ。 ぼくは汽車を止めてもらってビビを下ろそうと思う。しかし汽車が脱線する。大男も目が見えないようだった。
 大男はビビの事を大事な子、可愛い子と言っていた。
 そして子供をつまみあげてはこれではないと投げ出し、子供は高い所から落とされ死んでいった。
 ぼくはビビを追おうと声を出し、大男に捕まる。
 女の子を連れてくると約束して下ろしてもらうが、ビビは見つからず踏み潰されそうになる。ビビが現れる。
 ビビの羽を破いたのはワカオだった。ビビが何処かへ行ってしまうのが怖かったのだ。
 ぼくに一緒に来てとビビが言う。しかしぼくは7時になると目が見えなくなるんだと教える。
 ビビはホタルの見たいものを見せてあげると言う。海に連れて行ってもらう。船も見る。
 風に飛ばされてビビとぼくはワカオの手の上から海に落ちるがワカオが助ける。
 ぼくはその時世界で一番綺麗なものを見つける。それはビビだった。ぼくは時間までビビを見ていた。
 時間になり何もかも消えた。他の人の目は見えるようになる。
 大男もビビもいなくなっていたが、人がいっぱい死んでいて、汽車も脱線していた。ぼくは幸福だった。
 ぼくだけがビビを見たのだ。

感想

 私には合うとまではいきませんでしたが、それでもすごい話だなと思いました。
 よしもとばなな氏はこの本によって癒されたそうですが、はまる人には非常にはまるのではないかと思います。 絵も子供用とは思えないほど強烈で個性的です。怖いと感じるかもしれないほど。
 みんなの目が見えなくなる話というと「トリフィドの日」を思い出しますが、こちらの方が原初的な力を感じます。  色使いも大胆です。人が結構死んでいて、ビビは素のままの子供で、ワカオは破壊的です。
 これで子供の本かと思うとショックですが、子供は大人が思うほど子供ではないんですもんね。
 実際この本は子供の時に読んで忘れられないと言う大勢の人達の投票によって復刊されたんですものね。
 子供相手だからとへたにオブラートに包まずにそのままの世界を作り出したこの作家は偉いと思います。
ビビを見た!

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コンスタンティン

「コンスタンティン CONSTANTINE」2005年 米 2h1 ☆☆☆☆
監督:フランシス・ローレンス(Francis Lawrence)脚本・原作:ケビン・ブロドビン(Kevin Brodbin)脚本:フランク・カペロ(Frank Cappello)撮影:フィリップ・ルスロ(Philippe Rousselot)美術:ナオミ・ショーハン(Naomi Shohan)音楽:ブライアン・タイラー(Brian Tyler)クラウス・バデルト(Klaus Badelt)衣装:ルイーズ・フログリー(Louise Frogley)視覚効果:マイケル・フィンク(Michael Fink)

この頃の私のブログは最後まで書く事を身上としておりますが、今回のは記憶に基づいて書いておりますので間違っている可能性があります(前後関係もあやふや)。注意!

 メキシコ。男が廃墟で槍の穂先を見つける。その穂先を持って歩いていると車がぶつかってくる。
 しかし男は穂先に力を得て無事立ち上がり歩いていく。

 ロサンゼルスのアパート。
 ヘネシー神父(プルイット・テイラー・ビンス Pruitt Taylor Vince)に呼ばれて現れるジョン・コンスタンティン(キアヌ・リーブス Keanu Reeves)。
 少女(Johanna Trias)に悪魔が取り付いたみたいなのだ。悪魔を祓うコンスタンティン。
 しかし彼は今度の事に何かが起こりつつあるのではと感じる。
 コンスタンティンを階上から見ているメダルを指で玩ぶ影。
 コンスタンティンはヘネシーに探る事を依頼し、自分は病院に向かう。
 彼は長年の喫煙により肺癌にかかっていて余命幾ばくもなかった。

 一方アンジェラ・ドッドソン(レイチェル・ワイズ Rachel Weisz)は悪夢を見た。
 精神病で入院している双子の妹のイザベルが病院の屋上から身投げする夢だ。しかしそれは現実だった。
 アンジェラは刑事で、病院で妹の死体を見る。
 彼女がエレベーターに乗ろうとするとそのエレベーターにはコンスタンティンが乗っていて、
彼は彼女が乗ろうとしているのにエレベーターのドアを閉めてしまう。

 カソリックの教会にやや同時に現れるコンスタンティンとアンジェラ。
 コンスタンティンはそこにいるハーフ・ブリードの天使ガブリエル(ティルダ・スウィントン)に会いに来たのだ。
 コンスタンティンは一度自殺未遂をしており、彼の地獄行きは決まっていた。
 彼は自分が何度も悪魔祓いをしている事を訴えるが、ガブリエルはそれは全て自分のためだとにべもなかった。 アンジェラの方は神父に妹の葬儀を頼んでいた。しかしイザベルは自殺と思われ、神父は葬儀を拒否する。

 コンスタンティンは助手のチャズ・クレイマー(シア・ラブーフ Shia LaBeouf)の運転でミッドナイト(ジャイモン・フンスー Djimon Houitsou)が経営するクラブに向かう。
 彼のクラブはハーフブリードのためのクラブだった。
 ミッドナイトは中立を重んじ、コンスタンティンに協力する事を拒否する。
 クラブにはメダルを玩ぶハーフブリードの悪魔の男バルサザール(ギャビン・ロズデイル Gavin Rossdale)がいた。

 アンジェラは妹のビデオを見て、妹が死ぬ前にコンスタンティンと言っているのを見る。彼に会いに行く。
 地獄の化け物が現れどうやら狙われているのは彼女だという事がわかる。

 ヘネシー神父は沢山の新聞に手をかざしながらさぐっていた。彼はイザベルと言う声を聞く。
 イザベルの死体を調べるヘネシー。彼女の腕に何かを感じ見ると印があった。
 死体安置所から出て、酒屋に向かうヘネシー。
 いくら酒を飲もうとしても酒が出ず、狂ったように酒瓶を壊しては飲もうとするが、そのまま倒れる。
 酒を飲んでいないはずのヘネシーの口から酒が溢れる。その様を見守るバルサザール。

 ヘネシーの死体を見るアンジェラとコンスタンティン。彼の死体に印しを見つけるコンスタンティン。
 彼はイザベルが手がかりを残していったのではと考え、アンジェラと一緒に彼女の病室を探る。
 そこで見つけたのはありえない聖書の章だった。
 それは悪魔の聖書にはある章でコンスタンティンは武器を提供してくれるビーマン(マックス・ベーカー Max Baker)にその章を読んでくれるよう電話で依頼する。」
 そこにはサタンの息子マモンが父親を超えようとする(?)と書いてあり、
マモンが人間界に現れる事を暗示していた(?)。
 ビーマンの様子がおかしいので急いで彼がいるボウリング場に向かうと、
彼はハエに覆われながら亡くなっていた。
 アンジェラはメダルを見つける。そのメダルはバルサザールのメダルだった。
 コンスタンティンはバルサザールに会いに行く。バルサザールは倒したが、アンジェラが攫われる。
 ミッドナイトに頼んで彼の遺物を使わせてもらうコンスタンティン。
 その力により事件の全容をつかみ、彼は病院に向かう。
 集まっていた悪魔のハーフブリード達を倒し、アンジェラを助けようとするが、
突然助手のチャズが天井に激突させられ死んでしまう。
 ガブリエルの仕業だった。
 ガブリエルは人間があまりにも簡単に神に許されるのを見て、
もっと試練を与えるべきだと悪魔をこの世界に解き放とうとしたのだ。
 コンスタンティンはガブリエルに対抗できず、彼は最後の手段とリストカットする。
 死んだ彼の目の前にサタン(ピーター・ストーメア Peter Stormare)が現れる。
 コンスタンティンから話を聞いたサタンは息子を地獄に戻し、
コンスタンティンの願いを一つ聞いてやることにする。
 コンスタンティンの願いはイザベルを天国にいかせる事だった。
 サタンは願いを聞き入れコンスタンティンを地獄に連れて行こうとするが、
天国の門が開き自己犠牲をした彼を連れて行こうとする。
 サタンはコンスタンティンを神にやるつもりはなく、彼を生き返らせ、ついでに肺癌も除去する。
 生き返った彼は翼を無くしたガブリエルをなぐり、槍をアンジェラに渡し、自分は禁煙する(と私は思ったんだが)。

感想

 私にとっては楽しい映画でした。
 教会にいた若い神父(Nicholas Downs)さんが結構ハンサムで嬉しかったです
 (神父の制服フェチとしては)。
 色々なガジェットが面白かったです。ラテン語が書いてあるメリケンサックとかとか…。
 聖水化した水をスプリンクラーで撒くというのはナイスアイデア。
 ロシアンブルー(?)のネコ、可愛い、可愛い(ネコなら何でも可愛いかな)。ハエと言ったらベルゼブブ。
 いかにも悪魔といった感じ。まあハエ自身は単なる昆虫だけど。頭半分無い悪魔達も良いですね。

 役者さんも魅力的でした。天使がぴったりのティルダ・スウィントン。
 悪魔が楽しそうなピーター・ストーメア
 (地獄は大人の遊びのテーマパーク。楽しそうですね。
 天国は退屈な人間ばかりだから地獄に行きたいとマキャベリも言ってるし)。
 バルサザール役の方はミュージシャンらしいですが、割とセクシー系(ちょっと昔の)かと思います。

 自殺は地獄行きというのはあんまりですね。葬式もあげてもらいたいです。

 

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ローサのぬくもり

「ローサのぬくもり Solas」1999年 1h38 スペイン ☆☆☆☆
監督・脚本:ベニト・サンブラノ

最後まで書いています。注意!

 ローサ(マリア・ガリアナ)は夫の看病のために都会の病院に寝泊りしているのだが、
疲れがたまって二回も倒れてしまった。
 医者は彼女の方を心配し、
都会に住んでいるローサの娘のマリア(アナ・フェルナンデス)の部屋に泊まるように言う。
 マリアの部屋は寒々とした感じで、ローサは花を買ってきて部屋に置く。
 階段で階下の老人(カルロス・アルヴァレス・ナヴォア)が犬(アキレス)の後始末をしているのに会うが、
その老人とスーパーでも出会う。
 スーパーで彼女は肉の買い方についてアドバイスし、彼女の方も足りなかったお金を老人が払ってくれる。
 老人は一人暮らしで彼女は老人に料理を作ってあげる。
 次の日老人はスズキを買ってきて彼女に料理してもらいたいと言う。
 しかし病院で男の匂いがすると夫に言われる。

 一方マリアは妊娠する。 しかし相手の男は彼女と子育てする気はなく、彼女は堕胎しようとする。

 老人がいくら待ってもローサは来なかった。階段で会っても黙って娘の部屋に向かうローサ。
 次の日ローサは料理をタッパーに詰めて老人に届ける。
 次の日娘が母親の代わりに父親の付き添いを申し出る。
 ローサがアパートの階段をあがっていくと犬のアキレスがローサ呼ぶ。
 彼女が部屋に入ると老人は下痢で苦しんでいた。彼女は老人の世話をする。
 ローサは担当医に赤ん坊の服を編んで贈り、娘にはベストを編んで贈る。
 ローサは老人に別れを言い、夫と共に故郷に戻る。
 娘が自分の部屋を見渡すとそこにはいくつかの花の鉢と母が拾ってきた椅子がある。
 母親はお金と写真と担当医にあげた赤ん坊の服の残りのピンクの毛糸玉も残していった。
 そこに階下の老人が訪ねてくる。例のスズキを持ってきて一人では食べたくないと娘に持ってきたのだ。
 コーヒーが沸いていたのでマリアは老人に一緒に飲まないかと言う。一緒に料理を作る二人。
 トランプをし、ワインを飲む。食事をしながら彼女は話す。父親は稼いだ金を賭け事に使う人だった。
 妻を毎日殴り、子供も時に殴った。そして今妊娠しているが中絶するつもりだとも。老人は反対する。
 彼女も本当は産みたかった。しかし自信が無い。老人は助力を申し出る。
 彼の一人息子は幼い頃に死んでいた。私は祖父になりたいと老人は言う。

 ローサとその夫の墓。赤ん坊を抱えたマリア。老人が付き添っている。

感想

 泣いちゃいました。ですが引っかかる所があります。
 例えばマリアはアル中っぽいんですが、私は「いとしきものはすべてさりゆく」と言う本を読んだばかりで、
その本の中には子供を産めば立ち直れるかもと子供を産んで、やっぱり立ち直れず、
子供ほったらかしの駄目母が出てきます。
 アル中は一生の戦いと聞いた事があります。そうでもないのかな。マリアはアル中と言う程ではないのかな。  後、理想の母親に見えるローサが子供を父親の暴力から守れなかった事もひっかかります。
 もちろんDVの被害者は一種独特の心理状態にあり、他の者が簡単に非難しちゃいけないんだけど…。
 ローサは文字が読めず、昔の人だし、田舎だし、夫と別れるなんて考えられない状況にある可能性は高い。
 でもローサの佇まいがあまりに魅力的でその分ショックでした。

 最後の二人は夫婦といってもおかしくない感じでしたね。
 年の差はかなりありますが、マリアにとっては素敵な男性かと思います。
 彼女と子供を守ろうとしている人ですものね(国によってはあの年の差は全然おかしくないし)。
ローサのぬくもり
関連サイト
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あいくるしい 第一話

「あいくるしい」第一話 ☆☆☆☆
脚本:野島伸司 主題歌「ベンのテーマ」マイケル・ジャクソン 音楽:千住明 演出:吉田健

 真柴幌(神木隆之介)は生まれた時から泣いた事がなかった。
 ある日、母親の由美(原田美枝子)が倒れて入院した。
 それからは家事はお姉ちゃんのみちる(綾瀬はるか)がやり、
お兄ちゃんの豪(市原隼人)は入院費をかせぐとアルバイトにせいを出している。

 ある日、町で見知らぬ少年を見る。
 彼、南雲愁(本郷奏多)の母親夕子(桜井幸子)はスナック夕鶴で働いていた。

 幌がスーパーで食材を買って、店を出たら、逃げる万引き少女(坂巻奈々 志保)に万引き品を渡されてしまう。 幌は万引き犯の仲間と思われてしまい、父親の徹生(竹中直人)から裸足で外にいるという罰を言い渡される。 それで幌が外にいたら、母親が帰ってきた。スナックにいる父親に知らせに行く幌。徹生は由美に怒る。
 妹の唄(松本梨菜)は泣き出す。由美の病はどうやらかなり重いらしい。病院に帰る由美。
 母親の病状を知らなかった豪はショックを受ける。しかし幌は泣けなかった。
 自分が怖いとお爺さんの明示(杉浦直樹)に訴える幌。
 「だって僕だけはどうしても涙がこぼれないんだもの。お爺ちゃん、僕って冷たい人なのかな」「幌」
 「とっても冷たい人間なのかな」「そうじゃあないさあ。幌は優しい子だよ。お爺ちゃんが保障するよ」
 「だったら…」「心にある幹が太いんだ」「幹?」「木だよ。人間は誰もが心に木を持っているんだ」
 「心に木が伸びてるの」
 「そうだよ。その木が幌は普通の人より太くて強いんだ。
 人はねえ、幌、悲しい事があると瞬間その木が折れてしまうんだよ。
 そうする事で木が悲鳴を上げるように涙をこぼす。だけど幌の幹は太くって強いから簡単には折れない。
 風が吹いても雨が叩いても折れない」
 「嵐が来ても?」「そうだね」「でも、どんな意味があんの。僕は…」
 「慰めてあげられる、支えてあげられるじゃないか。
 人はねえ、心の木が折れると自分ではどうしていいかわからない、何も考えられない。
 だけど幌の幹は強いからそんな時でも考えられる、行動する事が出来る、思いやる事も出来る。
 幌が誰よりも強くて優しい証がそこにある。世界が救えるほどさ」

感想

 私が感じる野島伸司らしさ。無垢な者に対する執着(ロリコンかと疑っちゃうほど)。過剰なほどの繊細さ。
 ちょっと危うい人達の存在。それでも結構好きなんだよな、私は、野島伸司ワールド。だってわりと見てるもの。 後もちろん既存の曲をテーマに持ってくる事。音楽のセンスは私好み。それから役者選びのセンスも良いかな。 竹中直人さんはイメージが強すぎて浮いている気がするが。しかし登場人物が多いね、このドラマは。
 田舎が嫌いな美少年系の愁君。同様に田舎が嫌いな南果歩演じる原沢千明。
 母に塗られた口紅を落とす、母の不満を敏感に感じている後藤果萌演じる聖子ちゃん。
 やはり妻の不満を感じている浅野和之演じる篤。医者のくせに安請け合いしすぎの小栗旬演じる矢口淳一。
 田舎の女は捨てる時大変だなどと問題発言をする田中幸太郎演じる瀬戸政希
 (演じている本人自身はダジャレ大好き人間なんだけどね。
 ダジャレ好きに悪い人はいない!断言!…していいのか?)。
 夕子さんは何から逃げているのか。萩原聖人演じる中川竜一と彼女の関係は?
 竜一と奈々との関係もわからない。

 一番気になるのはやっぱり幌君。感じている事が表に出るのに時間がかかる子なのかな。
 悲しすぎると涙は出ないが、彼の場合そう言うものでない。万引きについての言い訳もしてないみたいだし…。  大事な事を言えない子っているみたいだけど…。気弱なわけではない。うん、わかんないや。
 こういう子はいないとは思わないし…。
 ちゃんと正面向き合って、決め付けないで、一回言い分を聞くことが大事だね。
 幌君は愁にきつい事を言われた時もその事にさほど反発しない。私も同じように反発しないかな。
 万引きの言い訳はするけど。そうだね、何でも引き受けてしっかり立ってる感じなのかな。
 お爺ちゃんは言葉がうまいな。
 彼の言う事をその通りだとは思わないけれど、お爺ちゃんの言葉で幌君は救われている。
 お爺ちゃんの言葉は立派に役割を果たしている。
あいくるしい オリジナル・サウンドトラック

リンクを貼ってグーグルの上位にあげよう
徒然なるままに…(~はるかなる日々)
「仔犬のワルツ」化計画
どらま・のーと

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あの日 昭和20年の記憶 3月編

「あの日 昭和20年の記憶」3月編

3月2日 田英夫(参議院議員81)航海学校で訓練を受けていたが、乗る船が無かった。で、特攻隊(舟艇 潜水艦 魚雷)に志願するものは明日8時に当該区隊長に申し出ろと言われた。400人の中で40人位志願した。ほとんど死んでいる。田さんは志願しなかった。ところが学校を卒業して配属されたのは爆薬を積んだモーターボートで敵の船に体当たりする震洋特攻隊だった。ベニヤ板で出来ていて車のエンジンを積んだ二人乗りの船。上陸用舟艇に2隻ぶつかれば沈むだろうという予想の元に作られたものだった。

3月5日 猿谷 要(アメリカ史学者 81)福島県磐木の陸軍飛行学校の教官 練習機を飛行場に運ぶ空輸の仕事をしていた。敵が海岸に来たら赤トンボと言われた練習機で特攻をしようと言うのだ。その空輸中、猿谷さんはグラマン機にあった。練習機には銃も何も無い。うんとプロペラの回転を落として時速百キロののろのろ飛行をした。グラマンはそれだけゆっくり落とせない。失速してしまう。戦闘機は前にしか攻撃できない。で、助かった。

3月6日 池部良(俳優 87)ハルマヘラ島で陸軍中尉。初めは糧秣や弾薬が一杯あったが、全部アメリカ軍の空爆で燃えてしまった。池田さんを隊長とするおよそ80人がいた。2メートル半のトカゲがいた。銃弾は50発しかなく、銃は使えない。針金の太い奴を焼いて硬くして竹の先に縛り付けてトカゲに向かって投げるのだが、トカゲはすばやく駄目だった。草を食べようという事になった。四個分隊から各2名ずつ出して試食してもらう事になった。あたったらどうすると言う事になって、試食というのはよくわからないので隊長が試食してくださいと言われた。隊長殿が大丈夫だったら自分達も食べますからと。

3月10日 半藤一利(作家 74)東京、向島で中学2年生だった。頭の上で焼夷弾がはぜた。隣の家は油屋で一気に燃えた。消せと教わっていたので消そうとしたが、火が風を呼び火流が吹き降ろしてくる。これ駄目だと思って周りを見たら親父はいなかった。大人が逃げろと言ったので一緒になって逃げようとした。しかし行こうとした方向から逃げて来た人がこっちは駄目だ、上に行けと言うが、上は火の海だった。後ろから背中が燃えてると言われ、見たらちゃんちゃんこが燃えていた。平井橋まで逃げたが、煙がたちこめ渡れる状態ではなく、大勢の人がそこで立ち往生していた。なんとなく大勢いると安心するのかそこで座ったりしていたら、周りが一気に火の海になった。向こう岸から何艘も船が出てきて、川に落ちた人を救っていた。降りて船に乗せてもらった。岸に残ってうずくまっている人が鉋屑のように燃えた。自分も船に落ちた人を引き上げていたら、一人の人に肩をつかまれ、川に引きずり込まれた。長靴に水が一杯たまってスポーンと抜け、その拍子にホイと水上に上がった。その時襟首を掴んでくれた人がいて助かった。
医学生、山田風太郎の日記。「焦げた手拭いを頬かむりした中年の女が二人、ぼんやりと路傍に腰を下ろしていた。風が吹いて、しょんぼりした二人に、白い砂塵を吐きかけた。そのとき、女の一人がふと蒼空を仰いで、「ねえ…また、きっといいこともあるよ。…」と、呟いたのが聞こえた。自分の心をその一瞬、電流のようなものが流れ過ぎた。人間は生きてゆく。命の絶えるまで、望みの灯を見つめている。」

3月12日 早乙女勝元(72 作家)東京大空襲の後、墨田公園の桜並木が満艦飾の衣類で覆われていた。そこに逃げた人達の身に着けていた物が突風で吹き上げられ、枝という枝に貼り付いたんだろう。根という根が焼き払われていた。

3月15日 フランスで「天井桟敷の人々」を封切。この日の毎日新聞には「最新除倦覚醒剤、ヒロポン錠」の広告がある。藤本義一(72 作家)堺在住。前日の大阪での大空襲で難波新地(?)にあった父親の質屋も全焼。その事により45歳の父親は当時、神経衰弱と言ったが、うつ病にかかった。何も言わなくなり、「こより」ばっかり作っている。質屋では「こより」を使った。堺も空襲を受けた。自宅が焼夷弾の直撃を受けたが不発だった。翌日焼け出された知人を見舞うため、父親と二人で堺を歩いた。堺は堀が張り巡らされていて、小川みたいなのが一杯流れていて、割合深くて、そこに12,3人の遊女達が死んでいた。手と足が一本の紐で繋がっていた。逃げないように縛っていたのではないか。家に帰って、上着やなんかを脱がされて洗ったのだが、屍臭は取れず、焼き捨てた。

3月16日 後藤悟(76 元立行司 第28代木村庄之助)後藤さんは大相撲序二段行司だった。戦中も相撲は大人気だった。昭和19年11月、小石川の後楽園で相撲をした。四日目、6,7万のお客さんが来た。国技館では風船爆弾を作っていた。3月10日の大空襲で国技館は焼け落ちた。

3月18日 妹尾河童(74 舞台美術家)3月17日未明、神戸で無差別じゅうたん爆撃。照明弾で明るかった。焼夷弾はザッーとものすごい音がする。束ねられているのが途中で開いて、全部火を噴きながら落ちてきて、しだれの花火みたいで、綺麗だった。

3月19日。上野動物園の猛獣処分を免れていたカバの絶食処分が決まる。
近衛元首相側近、細川護貞の日記「朝日論説委員某氏の話。過日東京の焼けたる時、罹災者は皆疲れて路傍に座し居たるも、軍の自動車二台、泥水をけつて来り、参謀数名視察に来る。彼等力失せたる罹災民は皆期せずして一せいに立上がり、「お前達の為にかうなつたのだぞ、それを視察とはなんだ。」との々しり、遂にすごすご彼等は退散したる由なり。」

3月24日 黒木和雄(74 映画監督)軍旗を見たら敬礼しなければいけないのに、兵隊に見とれて忘れていた。憲兵が飛んできた。自分達三人、駅長室に連れ込まれ暴力で制裁された。

3月26日米軍、座間味島に上陸。住民170人あまり自決する。

3月27日 米軍、渡嘉敷島に上陸。山中に避難した300人以上が自決する。

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愛しき者はすべて去りゆく

「愛しき者はすべて去りゆく」デニス・レヘイン ☆☆☆

推理小説なのに、最後まで書いています。気を付けて!!

 テキサス州ポート・メサ、1998年10月。レイチェルは7月に幼い息子と来た新参者だ。
 レイチェルが酒場で働き始めてから酒場の売り上げが上がり、いさかいが減った。
 彼女は美しいが、彼女にちょっかいを出すと彼女の目の中で凶悪なものがひらめき、男達は彼女を畏れた。
 彼女の息子は綺麗な金髪で彼女とは似ていなかったが、ひたむきに彼女に愛されていた。

 第一部 一九九七年、小春日和 4歳のアマンダ・マックリーディが誰かに攫われた。
 母親のヘリーンが隣のアパートに住んでいる女ドッティ・メイヒューの部屋でテレビを見ている間に鍵のかかっていないドアから入られたのだ。
 パトリック・ケンジーとアンジェラ・ジェナーロはヘリーンの兄ライオネルの妻ビアトリスに懇願され、
少女を捜す事にする。

 ヘリーン行き付けの酒場で、ヘリーンは隣のアパートではなくドッティと男友達レイ・リカンスキと一緒に酒場にいたことがわかる。
 酒場から出た二人はプールことニック・ラフトポーラスとレミイ・ブルサードという刑事に出会う。
 ブルサードはレイを知らなかったが、プールは知っていた。

 パトリックとアンジーは事件に関するニュース映像のあちこちにクリス・マレンが顔を出していることに気づく。
 マレンはヤクの売人チーズ・オラモンの手下だった。
 ヘリーンを追求すると、彼女はチーズ・オラモンの運び屋をやっていた事がわかる。
 チーズ・オラモンは今刑務所に入っていて、彼女はどさくさにまぎれて仲間と金をねこばばしたらしい。
 彼女の仲間の家に行くと仲間二人は殺されていた。パトリック達は金を裏庭で発見する。
 どうやらアマンダはこのいざこざのせいで誘拐されたらしい。

 ライオネルに女から電話があり金とアマンダとの交換を申し出てくる。
 犯人の要求はパトリックとアンジー、そしてプールとブルサードの四人だけが来る事。
 取引現場でプールの体の調子がおかしくなり、プールを置いて三人だけで先に進む。
 犯人からの指示でパトリックとアンジーの組とブルサードは別れて行く事になる。三人は銃撃を受ける。
 金は取られ、チーズ・オラモンの手下クリス・マレンとファラオ・グティエレズが殺されていた。
 チーズは子供は死んでいない、ヘリーンの男レイを捜せと言う。チーズは事故で死んでしまう。

 第二部 冬 アマンダは行方不明のまま、八歳の少年、サミュエル・ピエトロが行方不明になった。

 第三部 最も残酷な月 パトリックはブッバ(ルプレヒト・ロゴウスキー)の仕事に付き合わされる。
 その仕事相手はブルサード達に写真を見せられた事がある児童に対する暴行犯レオン・トレットだった。
 レオンは子供の物と思われる小さすぎる野球帽をかぶっていた。
 パトリッックはアンジーとプールとブルサードと一緒にレオンの家に行く。
 プールがドアをノックすると、いきなりショットガンを撃ってきた。プールは重傷を負い、アンジーは足首を折る。
 パトリックはレオンを追い詰めるが彼の唇がかすかに笑みを浮かべるのを見てパトリックは膝をつく。
 パトリックの頭上を銃弾が飛び、レオンの頭が消える。レオンの女ロベルタが撃ったのだ。
 パトリックがロベルタから逃げた先には少年の死体があった。
 パトリックはレオンの仲間コーウィン・アールを殺し、ブルサードがロベルタを殺した。
 死体はサミュエルで、地下室には二体の子供の死体があった。

 子供の死体を見たパトリックとブルサードの心は深刻に傷ついていた。二人は夜、公園で会う。
 その時のブルサードの言葉にひっかかりを覚えるパトリック。
 ブルサードはヘリーンの男レイを知らないはずが自分のたれこみ屋と言っていたのだ。
 パトリックはブルサードにフットボールに誘われ、そこで釘を差される。
 パトリックとアンジーはプールに会いに行くが、彼は死んでしまった。
 病院で二人はニール・ライアーソン特別捜査官に出会う。
 彼はチーズはアマンダ失踪まで自分の金がねこばばされた事を知らなかったと教えてくれる。
 チーズは金は麻薬共々押収されたと思っていたのだ。
 三人でブルサードの家に行くと妻のレイチェルは金髪の少年と一緒にいた。
 しかしレイチェルは子供を生めない体で、彼女は娼婦だった事があるので、養子をもらえなかった。
 バーでライオネルは三人に語った。アマンダを誘拐したのはライオネルだった。
 母親失格のヘリーンにアマンダを任せておくのが耐えられなかったのだ。
 この国ではどんな親でも親権を主張すれば、子供を取り上げるわけにはいかなかった。
 バーに突然二人組みの強盗が入る。
 強盗はライオネルが何も話していないのに彼が何かしゃべってると絡んできた。
 強盗はブルサードとその同僚のジョン・パスカルだった。
 ライアーソンがパスカルを撃ち殺し、アンジーがブルサードを撃つ。ブルサードを追うパトリック。
 ブルサードが話す真相。
 クリス・マレンがアマンダ誘拐の現場を目撃していて、チーズはそれをねたに脅迫していた。
 レイ・リカンスキは殺されていた。 レイチェルの息子はほうっておかれ飢え死にしそうになっていた子供だった。 ブルサードは結局死ぬ。

 アマンダはブルサード達の上司ジャック・ドイルの所にいた。幸せそうだった。
 アンジーはアマンダをヘリーンに返すのは止めようと言うが、結局アマンダはヘリーンに返される。

 エピローグ レイチェルは息子共々行方不明になり、アンジーはパトリックと別れる。

 テキサス州ポート・メサ 一九九八年十月 レイチェルは家族のためなら人を殺せると言った。

感想

 アメリカでも親権取り上げるのは難しいのかな。
 確かに簡単に親権を取り上げられるのもどうかと思うが、子供の不幸は耐え難い。
 アメリカは日本より虐待には敏感そうなんだけど。
 法律の範囲を超えて正義を守ろうとしたブルサード達は、そのせいで人殺しをする。
 それほど悪くない人までも…。
 でもアマンダはジャック・ドイルの元にいた方が幸せだし、レイチェルの息子もそうだ。
 法がなければ秩序はたちまちに失われる。しかしこの空しさは何だろう。
 法をちょっとずつ直していくしかないのか。

 あちこちのブログを覗いたら、これベン・アフレックの監督で映画化するんですね。
 どういう脚本にするんでしょうか。終わりはどうするの?ちょっと怖い。
愛しき者はすべて去りゆく

      

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コゼットの肖像 特別版

「コゼットの肖像 特別版」 ☆☆☆☆
脚本:関島眞頼 オリジナルキャラクターデザイン・共同作画監督:鈴木博文 共同作画監督:千葉崇洋 プロダクションデザイン:okama 音楽:梶浦由記 アニメーション制作:童夢 美術:東潤一 飯島寿治 撮影・脚色・再編集・監督:Higuchinsky 美術監督:イースター姫組 監督:新房昭之

最後まで書いています、注意!!

 明峰美大の倉橋永莉(斎賀みつき)はアンティークの店、香蘭堂でアルバイトをしていた。
 香蘭堂は伯父(叔父?)の店で、伯父自身は今現在ヨーロッパを放浪していた。
 伯父が送ってきたベネチアグラスとキュリオケース。
 そのベネチアグラスの中に彼は美少女の生きて動いている姿を見る。彼は彼女の肖像画を何枚も描く。
 そして出会いから七日目、彼が店を出ようとすると「行かないで」と言う少女(井上麻里奈)の声が聞こえた。
 ベネチアグラスが光りながら浮かび、彼は少女が男に殺される所を見る。その男の顔は永莉の顔だった。
 そして少女にグラスの中身を飲んでと言われ彼は飲み干す。

 18世紀のキュリオケースが売れた。骨董好きの愛人への贈り物としてだった。
 永莉の女友達、真滝翔子(永莉にホノ字、豊口めぐみ)がキュリオケースの掃除をしていたら、後ろに扉があり、あの少女の肖像画があった。
 それには「コゼット・ドーヴェルニュへ 愛を込めて マルチェロ・オルランド」と書いてあった。 
 永莉達はキュリオケースを愛人の元へ運ぶ。
 すると永莉にはキュリオケースの前に座り悲しい目で見つめるコゼットの姿がはっきりと見えた。
 一度は家に帰るのだが、少女の悲しい目が気になり愛人の家へ行くと、買い主と愛人は死んでいた。
 そして血(?)のように紅い物が彼の体に入り、彼は異形の者に変貌する。
 異形の者はコゼットを襲うが、その鉤爪はむなしく宙をつかむだけだった。
 「私はあの男に殺された。グラスや時計、沢山の器物達の魂は、男を激しく憎んだ。
 その激しさゆえに今もなお、罪無き人々にまで厄災をもたらす。
 そして、その怨念が私の魂を縛り付けて、今日まで一人、世界をさまよって来た。
 呪われし器物達の魂を救うためには、汚らわしきあの男をよみがえらせなければならなかった。
 あてどなく捜し求めた。250年もの間。私の姿が見える人を。血の契約を交わしてくれる人を。
 そして男がよみがえった時、器物は姿を現し、男をとり殺そうとする。あの男の魂は悪意に満ちている。
 剣(つるぎ)のような器物の呪いに身を貫かれながら、それを喰らい、飲み込み、魔物と化した、
あなたは罪を償わなければならない。
 その身をえぐられ、引き裂かれる痛みに、ひたすら耐えなさい」
 十字架に縛り付けられた異形の者はコゼットを襲おうとするが、「逃げる事は許されないわ。
 私に想いを寄せるのなら。私を失いたくないのなら」と言われ、襲うのを止める。
 異形の者は永莉の姿に戻り、胸を傷つけられ、血を流す。
 「逃げてはいけない、どんなに苦しくても。呪われし器物の魂を、今こそ永久(とこしえ)なる眠りに。
 あなたを殺そうとしてとり付いた器物の魂を抉り出し、浄化する。あなたには罪を償う義務があるわ。
 私を愛し、その血を飲み、殺人者の魂と宿命を引き継いだあなたには。
 それが私が永遠の眠りに付けるたった一つの方法なのだから。
 器物の魂よ、もう私のために泣かなくていいのよ。お休みなさい、とこしえに」
 永莉の胸にははっきりとした傷跡が残った。

 真滝翔子がマルチェロ・オルランドについて調べてきた。生年月日不詳。18世紀のイタリア人画家。
 人物画に才能を発揮し、フランス滞在中ドーヴェルニュ家の庇護を受ける。
 その娘コゼットの肖像画を数多く描く。その後ドーヴェルニュ家滅亡と前後して消息不明となる。
 翔子は永莉のコゼットの絵をマルチェロの模写と思っていた。
 現にその絵には永莉が書いた覚えの無い「コゼット・ドーヴェルニュへ 愛を込めて マルチェロ・オルランド」と言うサインまで入っていた。

 一方、香蘭堂がある善導寺商店街(?)の寺主、
釈迦堂善心尼(五十嵐麗)は商店街で見かけるコゼットを追いかけていた。
 ある日コゼットと同じ匂いがする置き時計を見つける。

 永莉はマルチェロの事を調べ、コゼットにも聞くが、少女はマルチェロの事を話したがらなかった。
 が、ある時彼の事を話してくれる。彼はコゼットと彼女の家族を殺した。
 画家としての才能に満ち溢れ、コゼットを愛した事がマルチェロと永莉の共通点。
 マルチェロはコゼットのフィアンセだった。コゼットも彼を愛した。
 「愛してるのに殺すなんて、そんな!」と言う永莉に「自分の目で確かめてみたら。
 丁度今頃、彼が私を殺している頃よ」と言うコゼット。
 屋敷を覗く永莉。屋敷内は血だらけだった。血まみれのナイフを手にコゼットに向かうマルチェロ(江原正士)。  「僕のコゼット。なぜ君は大人になろうとする。僕の絵は神も驚嘆する完璧な美の結晶。
 なのにモデルの君が変わってしまっちゃあ駄目じゃないか。君は変わっちゃいけないんだよ。
 永遠に僕の絵のままの姿であり続けるべきなんだ。安心おし。僕が美しいまま君の時間を止めてあげる」
 自分もマルチェロみたいにコゼットを殺すのかとおののく永莉。

 真滝翔子は香蘭堂で全身濡れてうずくまっている永莉を見つける。
 彼の後ろには切り裂かれたコゼットの肖像画があった。
 翔子が彼の着替えを持って戻ってくると、永莉はいなかった。
 永莉は善心尼にと一緒に彼女の寺に向かっていたのだ。そこにはあのコゼットの匂いがする時計があった。
 時計は永莉に反応し、善心尼は邪霊を祓おうとするが、霊の方が強かった。
 彼女は気を失い、永莉は又異形のマルチェロの姿になり、縛り付けられる。
 異形の者はコゼットの首を絞めようとするが、その感触に驚き、永莉の姿に戻る。
 永莉の腹は裂かれ、又、傷痕が残る。永莉は少女のあまりの華奢さに驚いたのだ。

 コゼットは無垢な永莉を汚した事を後悔し、黙って去る事にする。

 コゼットが香蘭堂に現れ、永莉にお別れを言い、永莉にキスをする。いなくなったコゼットを探し回る永莉。
 自分の部屋にいるのかと部屋へ戻ろうとするが、その途中の店のショウケースの人形が永莉に反応する。
 その様を見る翔子。又縛り付けられ、異形の者に変貌する永莉。
 永莉は器物にコゼットの元へ連れて行けと叫び、心臓を自ら抉り出す。
 心臓をつぶすと、コゼットの世界に行く事が出来た。
 コゼットは一緒にいてくれると言う永莉にお礼に何でもしてあげると言う。永莉はコゼットの絵を描きたいと言う。 彼女が喜んでと言うと、沢山の巨大なろうそくが地上から立ち上がり、大きな女性の像が立つ。
 永莉は何枚もコゼットの絵を描くがうまくいかない。

 一方、翔子は自発呼吸も反射もあるのに脳波だけがフラットな状態になる。
 翔子の病室にはなぜかコゼットの肖像画があった。

 うまく描けない永莉にコゼットが様子を見に来る。そして愛してると言ってと言う。マルチェロは言ってくれたと。
 その時、永莉は少女がコゼットではなく、マルチェロが描いた肖像画である事に気づく。
 永莉にキスしたのも肖像画だった。肖像画はコゼットを憎む翔子の思いによって力を得たのだ。
 永莉はマルチェロのアトリエに行く。そこで自分の血でコゼットの肖像画を描く永莉。
 マルチェロの肖像画達は燃え上がる。そこに翔子が現れる。
 「永莉君、君の絵はマルチェロの絵よりずっとずっと暖かい」翔子の脳波が戻る。
 翔子の夢の中の永莉はもっと絵を描きたいから帰ってくると言ったそうだ。

感想

 とても美しい絵で、良くわからなくても楽しめました。しかしあのピントをわざとぼかす演出は止めて欲しかった。 乗り物酔いしやすい私は斜めに視線をずらしながら見ました。美術は素晴らしいと思います。

 コゼットは人形みたいに綺麗で、だから最初に人形が出てくるのでしょう。
 私は実はハンス・ベルメールの人形は話に聞いているだけで、知らないのですが、
なんとなくコゼットの魅力は球体関節人形の魅力に近いと思います。
 あやしげですね。
コゼットの肖像 オリジナルサウンドトラック
コゼットの肖像 0
コゼットの肖像 Vol.1
コゼットの肖像 Vol.2
コゼットの肖像 Vol.3


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狂想は亡国の調べ 他

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」原作:士郎正宗 シリーズ構成:神山健治 ストーリーコンセプト:押井守 キャラクターデザイン:後藤隆幸 西尾鉄也 オリジナルキャラクターデザイン:下村一 メカニカルデザイン:寺岡賢司 常木志伸 美術監督:竹田悠介 音楽:菅野よう子 監督:神山健治 制作:Production I.G

「狂想は亡国の調べ Pu239」 ☆☆☆☆
脚本:藤咲淳一、神山健治 絵コンテ:西村純二 演出:川崎逸朗 作画監督:村田俊治

 ボート上。商人から武器を買う男(三宅健太)。
 男がスーツケースを開けると受領書だけで金は入っていなかった。その受領書には個別の十一人のマーク。
 そして物品受領書には「1702式自動ライフル 200丁、18式無反動対戦車砲 22丁、手榴弾 180発、
ガンシップ 4隻、 ジェットスキー 8台、携帯式ミサイルランチャー 15丁、義体用フローター 48機」とある。
 海上保安庁がやってきて商人達を一掃するが、男はそれを予期しており、無事逃れる。

 公安9課は新宿大深度地下原発のプルトニウム燃料棒の移送をまかされる。
 実は別の者が極秘裏に海路を使って移送するはずだったのだが、テロリストの脅迫状が来たのだ。
 そこには「新たな国民として開放が待たれる難民の足元で政府が行った愚行に対し、
我々は天罰を加える所存である。
 難民の手で難民の土地より掘り出されし物は難民の手に返されることが妥当であると我々は考える。
 個別の十一人」と書かれてあった。
 テロリストの残した受領書から海上での襲撃が予測されるため、陸路での移送となったのだ。
 移送には合田一人(西田健)も同行する事になっていた。

 陸自から燃料棒が入ったトランクを預かり、移送開始。難民達が見守る中走るバス。
 車と並んで走る少女を見て陸自の隊員が言う。「無邪気なもんだな」
 それを聞いた合田が「おい、知ってるか?
 長崎の難民居住区じゃ、あの位の少女が警官に発砲した事件が起きたばかりだ」と言う。

 前の方に横倒しになっているトラックと数人の難民達。
 草薙素子(田中敦子)とサイトー(大川透)が難民に対処する事にする。
 合田も同行を申し出、陸自からも一人連れて行きたいと言う。
 得物を持って近づいてくる難民達。
 中の一人がおそらくパイプの一部を持って横倒しになっている自動車に降り立つ。
 それを見て合田が陸自の隊員に「おい、あいつ銃を持っているぞ」と言う。隊員、銃を乱射する。

 スーツケースにはプルトニウムは入っていなかった。陸自の第2架設小隊が海上に送ったのだ。
 バトー(大塚明夫)が「俺達を何だと思ってやがるんだ」と言うと、
合田は「お前達こそ自分を何だと思っているんだ。少数精鋭の選りすぐり部隊か?
 そんなもの流出した重火器で武装した難民共が大挙して押し寄せていたら手も足も出なかっただろう。
 私の演出で囮役を演じられただけでもありがたいと思いたまえ。失礼する」と言い放つ。

感想

 合田を初めて見た時セクシーだと思った。でも今回の合田は平気で人の心を操り楽しんでいた。好きではない。 人死にも出したし。必要とは思われない。
 彼は頭が切れるし、一見穏やかそうに見えるのだが、なぜ公安9課の心証を必要以上に悪くするのだろう。
 必要なのか?そうとは思えない。最後の彼の言葉、少数精鋭を気取っている公安9課が癇に障るのだろうか。

 イタリア人質事件。彼女は自分と知っていてわざとやったのだと言っているがそれは信じられない。
 しかしアメリカ軍の言う事も信じられない。
 車に乗っていた人達がわざわざ危ない真似をする必要性はないからだ。
 今のアメリカ軍は疑心暗鬼に囚われていて、大勢の何の害も無いイラク人を殺しているのだと思う。
 テロでピリピリしている。イラク人にとってはたまったもんじゃないだろう。

「素食の晩餐 FAKE FOOD」☆☆☆
脚本:佐藤大、神山健治 絵コンテ・演出:布施木一喜 作画監督:新野量太 

 警察庁指定広域重要104号事件こと個別の11人事件。
 「JNNテレビ義援金不正流出事件」、「難民支援組合爆破事件」、
「無償義体を難民に提供していたNPO団体脅迫事件」、「闇義体医師溺死事件」、「ネットバンク頭取轢殺事件」、「民政党代議士刺殺事件」、「人気電脳ラッパー『デンセツ』射殺事件」、「南陽新聞社脅迫事件」、
そして「茅葺総理暗殺未遂事件」が個別の11人と名乗る者達が起こした事件だ。
 これらの事件のうち容疑者が目撃されている事件は首相暗殺事件のみとされていたが、
他にも容疑者らしき人物が目撃された事件が見つかった。
 南洋新聞は今までに3度社屋に銃弾を撃ち込まれているが、
その全ての事件発生時に防犯カメラに映っていた男がいた。
 名前はカワシマショー。一月ほど前から台湾素食の調理人として南洋新聞社近くの料理店に勤めている。
 元自衛官だ。
 バトーとトグサ(山寺宏一)、サイトー、パズ(小野塚貴志)がカワシマショーの身柄を確保するよう素子に命じられる。

 カワシマはアパートには四日以上帰っていないし、店にも出てきていなかった。
 数をカバーするためにタチコマ(玉川紗己子)三機を送る素子。
 危ぶむトグサにタチコマ達は自分達が機能アップされた事を強調する
 (まあ、情報欲しさにトグサから離れたタチコマがいたからな。彼の危惧は当然…)。
 「やだなぁ、トグサくぅ~ん。
 僕達、個体差を維持したまま並列化できるようになって、エージェント機能が追加されたんだよぉ~。
 エッヘン~!」
 「いわば幽体離脱できるようになったって感じー」
 「これで身体を現場に留めたまま、絶えず情報の摂取に行けちゃうんだよねぇ」
 「僕達はこれを情報の宴と呼んでいるんだ」

 イシカワ(仲野裕)が合田の学生時代の卒論を見つける。
 「電脳は社会性を営む上で個性と協調性のどちらを尊重するか。
 プロデューサーとしての立ち位置からの英雄論」というものだ。
 「意外に興味深い内容だ。
 タイトルにもあるように今の社会構造には電脳が個の消失と共に無意識下での協調性を望む傾向にある事を示唆しているんだが、
そいつを応用して大衆の無意識を意識的にコントロールするリーダーをシステムの一部として創造するという内容だ」
 素子「笑い男事件を構造解析したような内容ね」
 「あぁ。だが日付を見る限りでは、こいつが書かれたのは笑い男事件より随分前ってことになるな。
 その後ヤツは情報科学、情報倫理、応用情報論などを学び、1度民間企業に就職している」
 「民間?」
 「今や義体技術やマイクロマシン製造でその名を知らないものはいない超多国籍企業ポセイドン・インダストリアル。
 当時の大日本(にっぽん)技研だ。」

 店に設置したカメラに映っている料理を見てうらやましそうなトグサ。
 その料理はウナギの料理に見えたが、実はグルテンとシイタケを素材にした偽ウナギ料理だった。
 台湾素食とは僧侶が編み出した料理で、豆やキノコの類を細工して肉や魚を再現しているものだった。
 トグサ「でもさ、なぜ台湾の坊さんはそんな面倒な料理法を思いついたんだ?
 初めから肉の味を知らなきゃ、そんな必要ないわけだろ?」
 バトー「そりゃそうさ。だがな、誰だって仏門に入る前はなんでも食えるんだ。
 いくら修行の身でもその頃の記憶を消すことは出来ねえよ」
 「なるほどね。でも、やけに詳しいんだな。もしかして、旦那も本物の味が懐かしくなるとか」
 「たとえサイボーグでも脳が求める食欲はある。だからこそ娯楽としてのサイボーグ食も作られるって事だ」

 テレビの討論番組を見ている合田一人。
 「今夜のテーマは難民問題とテロリズムですが、この所の流れをもう一度整理しておきたいんだけれど、
政策目標を失った政府の怠慢が個別主義者の台頭を促し、義心に答えを見出す過激因子が登場してきた、
ということでしょうか?」
 土橋文也(保村真)「それは違う。今の政権が弱いから出てきたわけじゃないです。
 現政権が発足する前から国防族議員は新日米安保の締結を考えていた。
 今ならアメリカからイニシアチブを奪えるってね。個別主義ってのはその流れに並行して既にあったわけ。
 むしろインディビジュアリスト達を過激にさせたのは、税金を無駄に食いつぶす三百万の難民だ。
 いい加減奴らを何とかしなきゃならない時期に、この国は来てるってことですよ」
 土橋の前に置かれているネームプレートの「土」という文字が見ようによっては十一とも見える。
 それを見て面白いとつぶやく合田。録画させる。
 「もし難民を急速に刺激したら、それこそ彼らも収まりが着かなくなる。
 俗にいう自爆テロなんかは、自らの未来に一筋の希望も持てなくなった時に起こす最終手段なんです。
 だから彼らには自発的に自立を促していく必要があるんです。解放という名の自由を与えてね」

 やはり同じ番組を見ているトグサ。土橋に気づく。
 「恐らく事件自体は皆さんも知っているとは思うんですが、
中国大使館立て篭もり事件以後に8件ほどテロ事件が起きているのをご存知ですよね」
 「電脳ミュージシャンや、難民に対して宥和政策を掲げていた議員が刺殺された事件のことか?」
 「そうです。それらの事件で警察庁はマスコミに対して全く発表していない事実があるんです」
 「勿体つけないで、早く教えてよ」「このマークを見たことはありますか?」個別の11人のマークを見せる。
 「犯行声明文として送りつけられた手紙に、全て共通して書かれていたマークなんです」■
 「では、このマークの読み方を知ったら、あなた達も少し驚くかもしれませんよ。
 このマークは個別の11人と読みます。
 この呼び名は半世紀前に書かれたある評論集のタイトルから取られたものですが、
この名を使って事件を起こしている者達は、難民を解放するという動機の下に、
横のつながりを持たずに現れた個別の集団なんです。
 難民街の上空を自衛軍のヘリが飛びまわったのを機に姿を見せ始めたインディビジュアリスト、
彼らは難民を本気で解放しようとする動機を持った…」

 黄村(朝倉栄介)が合田に南洋の感染者に関しては公安一課を操作しているから、
じきにパージ出来ると言っている。
 首相暗殺事件の感染者はPKFで半島に行っていて、名はクゼヒデオだと。

 荒巻大輔(阪脩)は久保田(鈴木泰明)から、
公安一課がウォン・チューレンという殺し屋がカワシマの顔を盗んで中華街に潜んでいるから顔のデータをくれと言ってきたと聞かされる。
 それを素子に伝える荒巻。ウォン・チューレンは台湾出身の国際的テロリストで暗殺命令が出ていた。
 一課によりカワシマは殺される。カワシマの顔は義体化されておらず、彼はウォン・チューレンではなかった。

感想

 個別の11人の仕掛け人は合田達なのか?
 今のところ難民自身が動いている感じではない(それとも動いている?)。
 こうやってテロを起こし、政情を不安定にして、そして狙っているのは何?
 土橋が言っていた新日米安保が狙い?クーデターする気じゃないよね、いくら何でも。
 合田が義体技術やマイクロマシン製造で有名な企業に就職していた事も関係あるのかな。

 合田のような仕事で目立つ容姿と言うのはデメリットの方が大きい気がするが、
前の平凡な容姿がイヤだったのかな。
 インパクトの影響力の方をとったか…。事故にこだわりがあるのか…。

 全然関係ないけど轢死体と言うと下山事件を思い出す。調べれば調べるほど闇が深いとわかるとかいう事件。 うん、日本の黒い霧って感じ。他にはマルコムXの父親が轢殺されたという事も思い出す。
 何か轢死体って言うといや~な感じがしてしまう私。
攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 04

参考になるサイト
攻殻機動隊PKI-B-Wiki
野良犬の塒
攻殻機動隊の日本地理


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中国の環境破壊

「中国の環境破壊」ナショナル・ジオグラフィック 2004年3月号 より ☆☆☆

 江西省の村、大橋(ターチャオ)。10年前、金脈が見つかり、採掘が始まった。
 しばらくして採掘者達は珪肺症にかかった。シリカ(珪酸)を含んだ粉塵を吸い込んだからだ。
 400人のうち、すでに100人余りが珪肺症で亡くなっている。
 豊かな生活を求めてこの20年間でざっと2億人の農民が農業を捨てた。
 中国で有害な塵埃や有毒物質に日常的にさらされている労働者は2500万人余りにのぼる。

 雲南省の那仁(ナレン)村。マツタケで豊かになり、木造の大きな家を建て始めた。
 昔この辺りの山はナラ林が広がっていたが、今は山の木々は切られ、鉄砲水に襲われるようになった。
 雲南省では毎年、洪水と土砂崩れでざっと500人が死亡、道路や鉄道が寸断される被害が出ている。
 世界銀行によると中国の土壌浸食は世界でも1,2を争うほど深刻だ。

 中国では今でもエネルギーの75%を石炭に頼っており、年間約1700万トンの二酸化硫黄を排出している。
 中国の340都市の大気汚染レベルを調べた結果、
世界保健機構の基準より緩い国内の安全基準をクリアしていた都市は3分の1に過ぎなかった。
 石炭燃焼による室内の空気汚染で年間70万人余りが死亡し、
農村部では死者の4人に1人が呼吸器系疾患で亡くなっている。

 主要都市の3分の2が深刻な水不足に陥っており、
中国全土で7億人が人間や動物の排泄物で汚染された水を飲んでいる。
 都市で排出される年間180億トンの下水の大半は、未処理のまま川や湖に垂れ流される。
 処理されるのは、10%程度に過ぎない。
 農家でも以前は、人の排泄物を肥料として畑に撒いているだけだったが、
今では窒素やリンなど化学肥料も使用している。
 中国で肝臓や胃や食道のガンにかかる割合が高いのは水質汚染と関係があることが、
最近の調査で分かってきた。

 79年以降、中国政府は環境保護関連の法律や規制を次々に導入してきたが、施行が手ぬるいか、
法律が空文化していて、その効果がないのが実情だ。
 理由は様々だが、公的資金の不足、役人の汚職が主な理由だ。
 雲南省の工業都市・昆明(クンミン)では、多くの工場が湖に廃水を未処理のまま垂れ流しているが、
地元の環境当局が法律で定められた罰金を徴収することはめったにない。
 当局は日常的に、湖の水質検査のデータを改ざんし、廃水対策が成功しているように見せかけている。
 少しでも良い数値を出すために、調査用の取水地点を湖の汚染のひどい一帯から、
水が澄んだ一帯に移したこともある。

感想

 中国は社会主義の国のはずだが、低所得者をフォローしている感じが無い。
 今の中国の繁栄は貧しい地方の人達の低賃金労働に支えられている。安いからと言って単純には喜べない。


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Uターン

「Uターン U-Turn」米 1997年 ☆☆☆☆
監督:オリバー・ストーン(Oliver Stone) 原案・脚本:ジョン・リドリー(John Ridley) 撮影:(ロバート・リチャードソン Robert Richardson) 音楽:エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)

最後まで書いています、注意!!

 ボビー・クーパー(ショーン・ペン Sean Penn)の車、64年のマスタングのラジエーター・ホースが破裂し、
彼は修理のため近くの町スペリアに行く。
 その町へ通じている道の入り口には「UターンOK」の看板があった(よそ者は引き返せという意味なんだそうだ)。 ハーリン・ガレージの店主ダレル(ビリー・ボブ・ソーントン Billy Bob Thornton)に修理をまかせ町に出る。
 そこで盲目の男(ジョン・ヴォイト Jon Voight)にソーダをせびられる。そこで大きな荷物を抱えた良い女を見る。 その女グレース(ジェニファー・ロペス Jennifer Lopez)の荷物を持ってやるボビー。
 そして彼女の家でカーテン付けの手伝いをし、そのまま彼女と濃厚なキス。しかしその最中に男が現れる。
 その男ジェイク・マッケンナ(ニック・ノルティ Nick Nolte)はグレースの亭主だった。亭主に殴られ家を出る。
 亭主が追いかけてきて彼を車で送ってくれる。
 亭主はグレースを殺してくれないかと持ちかけるが、ボビーが冗談だろ?と言うと、冗談だと亭主は言う。
 ボビー、店に入る。そこで強盗に会う。
 彼の財布と大金が入ったバックまで取り上げる強盗(Abraham Benrubi)。
 店主(ヤミラ? Aida Linares?)が散弾銃(?)を撃ち強盗二人を殺すが、彼の大金も銃でバラバラになる。
 ボビー、店主に警察には俺が居なかった事にしてくれと金をやって頼む。
 修理屋に戻ると法外な値段を吹っかけられるが、彼にはその金が無かった。
 あっちこっちに電話をかけ金策に走るが、誰も金を貸してくれず、
彼はとうとう借金返せと彼の指を二本剪定ばさみ(?)で切り落とさせた男(アルカディ?ヴァレリ・ニコラエフ Valeri Nikolayev?)に言い訳の電話をかける。
 男は彼に追っ手(セルゲイ?Ilia Volokh)をかける。食堂に入る。
 そこで若い娘(ジェニー クレア・デインズ Claire Danes)にジュークボックスのお金をねだられる。
 彼と彼女が楽しく話していたら、
そこに彼女の彼氏(トビー・N・タッカー ホアキン・フェニックス Joaquin Phoenix)に因縁をつけられる。
 しかしそこに妻子連れの保安官(ヴァージル・ポッター パワーズ・ブース Powers Boothe)が現れ、
トビーは出て行く。
 金は無いし、借金取りが間もなくやってくるしで、追い詰められた彼はマッケンナの申し出を受ける事にする。
 しかし彼には殺せなかった。
 逆にジェイクを殺して金を奪わないかと持ちかけられるが、彼には殺しは出来そうに無かった。
 ボビーはバスでこの町を出る事にする。しかしバス代には持ち金が少し足りなかった。
 ボビーの切羽詰った調子に耐えられなくなったバスの受付の人(Laurie Metcalf)は彼に切符を渡す。
 そこに借金取りが現れるが、制限速度違反と銃を持っていた事により保安官に捕まる。
 それを見届け気分良くソーダ(?)を飲もうとしたら、トビーにのされる。
 そしてトビーは彼の切符を切り裂いて食べてしまう。怒ったボビーはトビーをメチャクチャに殴る。
 イカレタカップルを残して彼はグレースに電話をかける。
 ボビーとグレースはジェイクを殺して金を奪い、その金で車を取り戻す。
 二人で車で町を出たら、保安官に止められる。保安官はグレースと出来ていた。
 彼はボビーにジェイクがグレースの父親である事をしゃべり、激したグレースに射殺される。
 二人は道路のはずれの崖下にジェイクと保安官の屍体を落とす。
 その後グレースはボビーを崖下につき落とし車のエンジンをかけようとするが、キーはボビーが持っていた。
 足が折れて動けないと言う彼の所に行くグレース。ボビーに殺される。
 ボビーは車のエンジンをかけるが、車のラジエーター・ホースが破裂する。

感想

 ジェニロペ、この役、結構しっくりきてる感じ。映画に溶け込んでいる。他の役者陣もしっくり。
 ビリー・ボブ・ソーントンは知らなきゃわからない小汚い怪しさ満天の腹ぽっこり男。
 あの腹は役のために作ったのか?それとも偽物の腹?
 しかしビリー・ボブ・ソーントンより知らなきゃわからないジョン・ヴォイトの盲目の男。うん、強烈。

 この映画は見るのきついね。主人公がバスの切符を買う場面なんか、私も切符渡してやれよと思ったもん。
 あんな暑くて、ろくでもない人間にばかり会う町なんか早く出たい。
 ホアキンが切符食べちゃった時はあんまりだと思った。
 主人公もあんな怪しい修理屋を見張りもしないで町に出たりして自ら災厄を招いているような…。
 出歩くたんびに災厄と会っているから、出歩いちゃいけないね、あんな町。
 借金しちゃいけない相手に借金したのがそもそもの間違い。
 グレースの立場じゃあんな町は人殺しても出たいだろうな。
 彼女の知られたくない秘密を知ったボビーは生かしてはおけないだろう。

 強盗、見た顔だと思ったらERの受付さんでした。
Uターン

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トータル・フィアーズ

「トータル・フィアーズ The Sum of All Fears」米 2002年 ☆☆☆☆
監督:フィル・アルデン・ロビンソン(Phil Alden Robinson)原作:トム・クランシー(Tom Clancy)脚本:ポール・アナタシオ(Paul Attanasio)ダニエル・パイン(Daniel Pyne)音楽:ジェリー・ゴールドスミス(Jerry Goldsmith)

最後まで書いています、注意!!

 CIAの情報分析官ジャック・ライアン(ベン・アフレック Ben Affleck)が恋人の研修医のキャシー・マラー(ブリジット・モイナハン Bridget Moynahan)と楽しんでたら、
 電話がかかってくる。
 緊急の呼び出しだった。ロシアの大統領が死に、新しい大統領が誕生した。
 アレクサンドル・ネメロフ(シアラン・ハインズ Ciaran Hinds)だ。
 彼の事は誰も知らなかったが、
ジャック・ライアンは一年前に彼の事を次期大統領の有力候補だと報告書を出していた。
 だからCIAの長官ウィリアム・キャボット(モーガン・フリーマン Morgan Freeman)に呼ばれたのだ。
 情報委員会に参加する。ジャックはネメロフは強硬派ではないと判断していたが、強硬派だと言う声もあった。

 29年前にゴラン高原に落ちたイスラエルの核爆弾がネオ・ファシストのリチャード・ドレスラー(アラン・ベイツ Alan Bates)に売られる。

 ジャックはキャボットと一緒に核兵器解体の査察のためにロシアに行く。二人はネメロフ大統領に会う。
 ネメロフはジャックのレポートを読んでいた。それから核兵器解体の査察に行く。
 そこでジャックは上級科学者のミリノフ、オルロフ、スパスキーがいない事に気づく。
 三人の事を旧KGBのアナトーリ・グルシコフ(マイケル・バーン Michael Byrne)に聞くが、それぞれ病欠、
休暇、死亡なんだそうだ。
 しかしキャボットのロシアの知人、通称スピネーカーが三人の行方はグルシコフも知らないと言う情報を送ってくる。 最悪の惨劇を防ぐため裏口は常に開けて置く。そのためスピネーカーと関係を持っているんだそうだ。
 キャボットはデスクワークをしていたロシア語に堪能なジョン・クラーク(リーヴ・シュレイバー Live Schreiber)に三人の行方を調べるよう命じる。
 (ミリノフ、起爆装置の専門家。スパスキー、核本体のケーシングの専門家。
 オルロフ、数学者で原子爆弾内部の高性能爆薬に関する解析。核爆弾を作るのにかかせない)

 チェチェンの首都グロズヌイにロシアがノビチョフという実験的な神経ガスを落とした。
 ジャックにはネメロフがやったとは信じられなかった。
 しかしテレビでネメロフ自身がチェチェン攻撃は私の決断と言っていた。
 実際にはPDC,ミトキン将軍を中心とする旧体制派の仕業だった。
 しかし軍を掌握していないと知られる事は避けたかった。
 無能と思われるよりは悪人と思われる方がましだとネメロフは言う。

 ジョン・クラークはスパスキーの母親(France Arbour)に会う。息子は秘密の仕事をしているそうだ。
 電話をしてはいけないと言われているらしいが、母親に電話をかけてきたそうだ。
 その電話はウクライナのクレメンチュク貯水湖からだった。ジョン・クラークはその地に行き探りを入れる。
 ジャックはキャボットからジョン・クラークに会い、衛星からの情報を伝えるよう命じられる。
 クラークが潜入してみると研究者が殺されていた。
 クラークはそこにあった破片に書かれたあったイスラエルで調べをすすめ、
ジャックは研究者が作った物の行方を追う事にする。
 ボルチモアに煙草の自動販売機を装った核爆弾が持ち込まれる。
 ボルチモアでアメフトを見ているキャボットと大統領のロバート・ファウラー(ジェームズ・クロムウェル James Cromwell)。
 荷の行方を知ったジャックがキャボットに連絡し急遽大統領を避難させる。しかし核が爆発。
 ジャックが乗ったヘリは落ちるが、何とか無事だった。大統領も無事。核はロシアの仕業と思われた。
 リチャード・ドレスラーがロシアの将軍(トゥビニン Yevgeni Lazarev)に連絡、将軍は報酬を約束されてい、
部下達にモスクワがアメリカの核爆弾で崩壊、その報復として黒海に展開するアメリカの空母を攻撃すると言う。
 アメリカの空母が攻撃される。街の南、スタブラトンネルにある放射能対策チームに合流するジャック。
 彼らによると核爆弾はアメリカ製だった。ジャックは瀕死のキャボットに会うが、死んでしまう。
 ジャックはキャボットの携帯(PDA?)を持っていく。核爆弾の受取人がわかった。
 ボルチモア港、トランス公社のメイソンが受取人だ。ジャックはそこへ急ぐ。
 しかし彼の車は途中で事故って、ジャックは車に閉じ込められる。
 ジャックは車の中でスピネーカーにメールを送る。1968年に盗まれたアメリカのプルトニウムはどこへ?と。
 イスラエルだった。CIAが渡したのだ。ジャックは車から何とか出る。
 アメリカは空母を攻撃した基地にスマート爆弾を使う。
 ジョン・クラークは核を買った武器商人がオルソンと言う男である事を突き止める。
 オルソン(コーム・フィオレ Colm Feore)の口座にはドレスラーという男からか大量の金が振り込まれていた。
 ドレスラーの正体がわかり、大統領に知らせようとするが、すでに最終攻撃態勢に入っていた。
 ジャックにはアメリカの大統領が彼を信じてくれるかどうか確信が無かった。
 ジャックはホットラインでロシアの大統領に連絡を取る。この会話はアメリカの大統領にも伝わっていた。
 ジャックは真相をロシアの大統領に伝える。
 「恐怖の総和がこの危機を呼んだんです」彼のこの叫びを最後にホットラインは切られる。
 しかし危機は回避された。オルソンはクラークに殺される。ドゥビニン将軍(?たぶん…)は射殺される。
 ドレスラーは車の爆破で死ぬ。スピネーカーはグルシコフだった。

感想

 わりと楽しめました。陰謀物が好きなのかな、私は。リーヴ・シュライバーの役はカッコイイですね。
 最後のオペラの曲は素敵です。あれ、トゥーランドット?違うかな?オペラはろくに知らない。(「誰も寝てはならぬ」だと思います)

 放射能を浴びて大統領もジャック・ライアンも心配です。核って本当の惨状は映像化できないしね、悲惨過ぎて…。 後も大変だし…。日本人なら話でも爆発させにくいね。悲惨すぎるから…。
トータル・フィアーズ

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ラストダンスは誰と☆

「ラストダンスは誰と☆」学園アリス 第20話 ☆☆☆☆
シリーズ構成:横山雅志 演出:千葉大輔 絵コンテ:ユキヒロマツシタ 原作:樋口橘 監督:大森貴弘 キャラクターデザイン・総作画監督:伊藤良明 音楽:吉森信 脚本:花田十輝作画監督:吉本拓二、阿部弘樹

 特力の出し物は大盛況。喜ぶ佐倉蜜柑(植田佳奈)。そんな蜜柑を見守る鳴海先生(石田彰)。
 その手にはじーちゃんの手紙が握られていた。

 教室に戻ると日向棗(朴璐美)と乃木流架(安田美和)の周りに女子達が一杯いる。
 ラストダンスの申し込みのためだ。
 アンナちゃん(神田理江)と野乃子ちゃん(野中藍)によると、
ラストダンスとは後夜祭で行われるダンスパーティーの最後に踊るダンスの事。
 女生徒からパートナーに指名して受け入れられればその二人の恋は実ると言われている。

 アリス祭の式典。出てきた三人の校長は若く、一人は子供にしか見えなかった。
 驚く蜜柑の口をふさぐ安藤翼(成瀬誠)。校長の事は良くわかっていず、目を付けられない方が良いと言うのだ。
 その私語をとがめる神野先生(松本大)。しかしその神野先生に耳打ちする山田瀬里奈先生(山田美穂)。
 神野先生、瀬里奈先生と去る。じーちゃんの手紙の件だった。
 神野先生「その手紙を渡すという事は学外との接触を認めことになる。重大な規律違反。処分は免れんぞ」
 「覚悟の上です」「どうしてあえて混乱を招こうとする。あの事件をもう一度繰り返したいのか」
 「いいえ、逆です。二度とあんな事を起こさないために渡すのです」
 「規律を乱すと言う事は学校の統率力の低下に繋がる。そうなれば必ずあの時のような反学園をかかげる生徒が」 「そうでしょうか。
 あの悲しい事件は誰かが嘘をつき、だまし、信じる心が失われたから起きたのではないでしょうか」
 蜜柑との事を思い出す鳴海先生。
 「今ここで彼女の気持ちを踏みにじったら、我々がそんな事をしたらこの学園に未来は無い。そうは思いませんか」

 アリス祭優勝クラスは技術系クラス。1万ラビットの賞金と聞き「ホワロン何個買えるんや」とよだれをたらす蜜柑。  個人賞は羽毛田(はげた)ヘアレス君。「半永久・革新的育毛光線」の発明に対する賞だ。
 非常に髪がふさふさしたオジサン達の感謝の声援が送られる。新人賞は今井蛍(釘宮理恵)。
 そして特別賞を特力クラスが受賞する。喜ぶ蜜柑にまたまた嬉しい贈り物。
 鳴海先生からじーちゃんの手紙を受け取る蜜柑。蛍に抱きつき泣く蜜柑。

 棗の補助を受けトーチに火をつける聖陽一君。蛍に髪をすいてもらいながら手紙を読む蜜柑。着替えて後夜祭に。 蛍に「馬子にも衣装」と言われ「有難う」と言う蜜柑(知らないって幸せね)。
 アンナと野乃子は岬先生(櫻井孝宏)にダンスの申し込みを。大勢の女の子達から逃げる岬先生。
 「なあ蛍。蛍はどう思う?うち恋とか好きとかようわからんのや。子供なんかなあ」
 正田兄(武内健)や蛍ファンの金持ち達からの申し込みを無視して蟹を食べ続ける蛍。
 蜜柑がふと気づくと棗と流架がいる。女の子達に囲まれている。
 その女の子の一人が噂で流架は蜜柑と踊ると聞いたと言う。でたらめ言うなと叫ぶ流架。蜜柑がいる事に気づく。 蜜柑に気づいた女の子が蜜柑の事を全然がきじゃんと言う。
 「何でうちがそんな事言われなあかんねん。大体うちはルカぴょんとラストダンス踊るなんて言うてないし。
 ルカぴょんだって…」
 顔を赤らめ「別に…」と言う流架。正田スミレ(斎藤千和)が現れ、犬猫化して女の子達に襲い掛かる。
 三人取り残される。棗が流架を蜜柑の方に押し、去る。蜜柑、流架に踊ろうと言う。
 蜜柑と踊り終わった流架、蛍に手を捕まれる。「言っとくけどあの子にぶいわよ」顔を赤らめる流架。
 飛田裕(大浦冬華)と踊る蜜柑。「何の事」「別に。私何かケーキたべたくなっちゃった」「何を」
 鳴海先生に抱えられじたばたする蜜柑。「み・か・ん」
 腕が伸びるアリスの方に高い高いされ、本気でじたばたする蜜柑。「お願いね」「わかったよ」
 蛍のパシリになる流架。蜜柑、木陰にいた棗を見つける。棗に踊ろうと言う蜜柑。
 「関係ねえんだよ。俺は違うんだ、おまえらとは」ケーキを持った流架、蜜柑達に気づく。
 「だからおまえはあんまりこっち側に足を踏み入れようとするな。
 何も考えてねえその頭で見なくてもいい闇にこれ以上入ってくるな。おまえには見せたくない」「闇?闇って?」
 「もういい!さっさとどっか行け、この不細工!」
 「なっ、なんや!急に優しいなったと思ったらいつもどおりに戻ったり、わけわからん。
 大体あんたうちの事いい加減名前で呼んだらどうや。不細工とか、水玉とか、イチゴ柄とか」
 「みかん」「あっ」花火が上がる。「棗、あんた、今…」「もう行け。二度と俺に近づくな。行けよ」蜜柑去る。
 蜜柑の頬が赤らんでいる事に流架、気づく。
 蜜柑、どきどきが収まらず、何が何だかわからへんと頭を抱えてじたばた。
 流架「棗が女の子の名前ちゃんと呼ぶなんて初めて聞いた」
 「それは…。あいつが耳元でぎゃーぎゃーうるさかったから」
 「ほんとに?行くべきだよ。佐倉はきっとラストダンスに棗を指名するから」
 「何言ってんだよ。指名するとしたらおまえだろ」「違うよ。棗だよ」「流架だ」黙り込む二人。
 しかし今井蛍が佐倉蜜柑をラストダンスに指名するというアナウンスを聞き、蜜柑の背景に百合の花々が咲き、
棗と流架、笑い出す。
 二人で踊りを見に行く。蛍ファンの涙をしりめに踊る蜜柑と蛍。
 「蛍、うちな、何かさっきから変なんや。胸がどきどきしてな」
 「どうせあんたの事だから、どうしてどきどきしているかわからないんでしょ」「蛍はわかるん?」「まあね」
 意味深な横目の蛍。「蛍はすごいんやなあ」

感想

 羽毛田ヘアレス君の発明は素晴らしいと思います。女でも薄毛で困っている人はいるし…。受賞は当然かと。

 原作コミック、とうとう買っちゃいました。
 漫画屋に行くと感じる誘惑光線に耐えてきましたが、とうとう誘惑に負け、大人買い…。
 走り読みした感想はアニメはずいぶんうまく膨らませているなって事。ジンジンがアニメの方が大活躍している。
 ジンジンファンとしては嬉しい(いや、スミレちゃんも正田兄も好きになっちゃったからな)。

 何だかんだ言って、蛍やっぱり最強キャラ。こんな友達を持って幸せね、蜜柑は。

 校長が子供と言うのは驚き。

 最後までアニメ化してくれないんでしょうか。中途半端に終わるのはイヤ。
学園アリス 3
学園アリス 5 (5)
学園アリス オリジナル・サウンドトラック

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七日七夜

「七日七夜」山本周五郎 「あんちゃん」新潮文庫 より ☆☆☆☆

最後まで書いています、注意!

 本田昌平は三千石ばかりの旗本の四男坊。彼は戯作の筆写で小遣い稼ぎをしていた。
 内職は禁じられていたが小遣いが足りない。しかし腹が減って手が振るえ字がうまく書けない。
 いつまで待っても朝食のお呼びが来ないのでこちらから行く。どうもこちらに飯を出すのを忘れていたらしい。

 長兄は結構収入があるのだが、吝嗇家で、次弟は町奉行の書記に出し、三弟は家扶の代役に使い、
昌平は下男同様の扱いだった。
 小遣いは下男の給金より少ない。
 外へ出るな、みっともないとよく言われるが、着る物は順送りのお下がりで満足な品は一つも無い。
 兄嫁にもいざ合戦の時のために縫い繕いや洗濯などを自分でしろという意味の事を言われる。
 おかげで召使達も彼には冷淡だった。

 出された飯と汁はすっかり冷え切っていた。さっき来た時は暖かい飯と味噌汁の匂いがしたのにである。
 昌平は切れた。膳をはね返し、兄嫁の所に行き、金を出させた。

 昌平は新吉原の遊女屋へ上がった。
 遊女も他の者も皆彼に世辞を言い、彼は嬉しく涙ぐみまでしたが、朝目が覚めると皆の態度は一変した。
 ものすごい金を要求され(吉原は金がかかるから、ぼったくりでは無い)、辛らつな事を言われる。

 岡場所に行く。やはり最初は好意的だが、金を取れば鬼のように変貌した。

 雨でずぶぬれの彼は「仲屋」という店に入る。
 注文もしないのに品が出て、又金を強奪するつもりかと思ったが、つきだしは酒についてて只だった。
 昌平は感動する。店の者も客達も優しかった。昌平は酔い、自分の感動を話し、酔いが度を越し、喚き出した。
 とうとう喧嘩になり、何度も殴られ、最後に彼は思わず叫んだ。「お母さま 堪忍して下さい、もうしません」

 昌平がわれに返ったのは朝のことである。ひどい病気だった。
 彼に優しくしてくれた客達や、喧嘩相手の若者や、その親方が謝罪に来た。謝りたいのはこっちだった。
 「仲屋」の父娘(おやこ)の親切には言葉がなかった。
 どうも彼はお屋敷での彼への仕打ちを全部話していたらしく、
客達はそんなお屋敷へはお気の毒で返せないって云っていたそうだ。
 そして彼は此処で一生暮らすとも言っちゃったみたいで、その気で住む家の心配をしている者までいるという。
 彼は二十六年の暮らしぶりから、お金の事も、遊びまわった事も、ひどい目に会った事も何もかも話していて、
そして何よりも皆があっと思ったのは彼が言った「お母さま、堪忍して下さい、もうしません」という一言だった。
 それで彼の話が全部嘘ではないとわかったのだ。

 深川仲門前に「仲屋」というたいそう繁盛した居酒屋があり、
そこの千代という娘に武家出の養子を取ったそうである。

感想

 実はこれ読み解きに自信が無い。
 あの「お母さま、堪忍して下さい、もうしません」っていうのは彼が母親によく折檻されていたって事?
 でも千代さんが、自分も母に死なれて、いっそう共鳴したと書いてあるから、違うような気がする。
 あれは彼が普段からいじめられているから、何かと言うと謝り言葉が出てしまうということかな。
 男の人は危機に陥った時「お母さん」と脈絡も無く言っちゃうらしいが。
 何だかんだ言って、お母さんこそいざと言うとき助けてくれるヒーローなのかもしれない。

 誰に対しても敬意を持って対応した方が良いよね。尊厳を踏みにじるのは誰にとっても良くない。

あんちゃん


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禍つ星

「禍つ星(まがつぼし)The Plague Star」ジョージ・R・R・マーティン(George R.R.Martin)1985年 酒井昭伸 訳 SFマガジン2004年12月号&2005年1月号 ☆☆☆☆

最後まで書いています、注意!

 太った人類学者のセリス・ワーン、軍事史を研究しているジェフリー・リオン、サイバー技術者のアニッタス、
裏世界のエキスパートのカジェイ・ネヴィス、そしてリオンが個人的に雇ったボディガードのリカ・ドーンスターは、
ハヴィランド・タフの「良い品をお安くお分けする豊穣の角」号に乗って<禍つ星>に向かった。

 非人類文明、旧フランガ帝国の支配下にあった惑星フロ・ブラナは、かつては繁栄していた植民惑星だが、
今は見る影も無い。
 この星の伝説に言われているのが<禍つ星>である。三世代ごとに疫病を振りまく星。
 セリス・ワーンからこの話を聞いたリオンは、
その星はオールドアースの生物戦争用の胚種船ではないかと思いつく。
 それを手に入れようというのだ。

 胚種船はタフの船を攻撃してくる。船は傷つき、このままでは酸素が無くなるという状態になる。
 酸素を無制限にリサイクルできる与圧服は4着しかなかった。
 リオンが持ってきたチップで敵ではないというコードを打ち込もうとするが、チップが見つからなかった。
 与圧服で胚種船に乗り込むことにする。
 タフは与圧服を着て、倉庫(空気が無い)から装甲宇宙服を取ってくる。
 しかしネヴィスがタフの装甲宇宙服を横取りし、コンピューターを動かすのに必要なアニッタスを連れて行く。
 すでに話がついていたリカも同行する。
 ネヴィスはタフが脱いだ与圧服をずたずたにし、与圧服は一着だけになった。
 しかしタフが自分の飼い猫がチップを隠していたのを見つけた。
 コードは無事受け入れられ、タフの船は<方舟>号にドッキングする。
 タフは空気に疫病とかがあるかもしれないので用心のため与圧服を着て、
他の二人のためにデッキにとまっていた他の宇宙船から与圧服を取りに行く。

 一方、ネヴィス達はエアロックを通過するのに苦労していた。内扉が開かないのだ。
 アニッタスが接続すればうまくいきそうだったが、与圧服が邪魔になってうまく接続できない。
 アニッタスは外扉を開けたら死んでしまうので与圧服を脱ぎたくなかった。
 しかしネヴィスがアニッタスの与圧服を無理矢理脱がせる。内扉は開いた。
 リカはネヴィスの乱暴な様子を見て、彼らから離れる事にする。

 タフが戻ると飼い猫のマッシュルームが外に出されていた。
 タフがいつまでも戻ってこず、不安になったセリスが、タフが空気に疫病があるかもしれないと言ったので、
試しに出したのだ。
 猫の様子に変わりは無かったが、タフは猫を入れなかった。三人で外に出る。
 タフはマッシュルームを抱いて行った。三人は武器庫にたどり着く。
 他の二人は武器の事で夢中で気づかなかったが、マッシュルームの口の中には黒い菌糸が生えてきた。
 タフはマッシュルームを苦しみから解放し、その亡骸を抱いたまま一人彼らから離れて行った。

 セリスは歩くのに疲れ、リオンと別れる。

 アニッタスはサブステーションのコンピューターに接続する。
 この船はフランガに隷属していた種族のフルーンの攻撃を受け、たった四人しか生き残らなかった。
 残った四人も瀕死の状態で、彼らは<方舟>号に自衛を命じ、
フルーンの拠点フロ・ブラナに死の贈り物を定期的に届けるように頼んだのだ。
 アニッタスは死に瀕してい、彼は他の四人を要所に導き、<守護者>を解放した。

 ハヴィラント・タフは培養槽にたどり着き、マッシュルームのクローンをつくる。
 ティラノサウルスに襲われるが何とかやりすごす。

 リカは5種類の守護者が解放された時点で、これ以上の解放を止める事が出来た。

 リオンはネヴィスに対抗するためプラズマキャノンを設置する。条件に合う標的に発射するようプログラムして。
 リオンはネヴィスをプラズマキャノンの前におびき出そうとするが、
解放された<守護者>襟巻きドラキュラにやられる。

 セリスのフェイスプレートは地獄の仔猫の唾により見えなくなってしまう。
 タフの事をうさんくさく思っていたセリスは思い切ってヘルメットを脱ぐ。猫の唾は金属を腐食させていた。
 セリスは猫達を殺し始めるが、疫病により倒れてしまう。
 猫達に襲いかかられた彼女は手榴弾(?)を爆発させ猫ごと死ぬ。

 ネヴィスは歩く蜘蛛の巣にやられる。

 リカはタフと対決するためタフの前に現れる。
 怪物達はリカが頭にかぶっている精神波増幅装置(サイ・ブースター)によりリカを攻撃しない。
 ティラノサウルスがタフを追いかけるが、リオンのプラズマキャノンが反応し、
ティラノサウルスを撃つ(おそらくリカごと)。
 タフは<方舟>号の所有者となる。

感想

 文庫ででるのね、タフシリーズ。大好き、あこぎな商売人、タフ。あこぎって言っても、ちゃんと契約は守るのよね。  ただ依頼人が望む通りにはならないだけで…。

 怪物ってやっぱり魅力的。蜘蛛の巣さん、最高ね。他の方々もグッジョブ!

 誰が許せないって愚痴が多くて、マッシュルームを殺した(結果的に)セリスが一番。
 仔猫ちゃん達がマッシュルームの仇を討ったわね。
 マッシュルームはハヴォック(破壊)と違っておとなしかったのに。

 ネヴィスが装甲服を着た事により粗暴になったのは興味深い。
 銃を持つだけでも強くなった感じがするって聞いた事があるし。
 武器の所有は武器の力を自分の力と勘違いし、粗暴になりやすいかな。

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