« 鬼が来た! | トップページ | デュラララ!! »

動機ある者たち 他

「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」
原作:士郎正宗 シリーズ構成・監督:神山健治 ストーリーコンセプト:押井守 キャラクターデザイン:後藤隆幸 西尾鉄也 オリジナルキャラクターデザイン:下村一 メカニカルデザイン:寺岡賢司 常木志伸 音楽:菅野よう子 制作:Production I.G 美術監督:竹田悠介

「動機ある者たち INDUCTANCE」☆☆☆☆☆
脚本:佐藤大、神山健治 作画監督:後藤隆幸 絵コンテ:布施木一喜 演出:竹下健一

 茅葺総理(榊原良子)が出島キャンプを視察して車に乗り込むと、渡された花束から封筒が落ちる。
 その封筒には難民解放機構と書いてあり、何を意味するかわからないマークがあった。
 首相暗殺をほのめかす脅迫状だった。荒巻大輔(阪脩)が呼ばれる。
 中国大使館占拠事件以降、目に付いてきた多数のテロ群の中に、
そのマークが印してある犯行声明文は警察が把握しているだけで今までに7件あり、
南洋新聞社への脅迫状にもそのマークがあった。
 そのマークの事件にはこれといった共通点が無く、それぞれ単独犯をにおわす物だったので、
マークの統一性に気づいたのは最近で、まだ関連性はわかっていなかった。
 9課で総理の身辺警護を行うことになる。

 ニュース映像には茅葺総理が映っている。その前に瞑目し端座している男クゼ(小山力也)。
 彼の前には総理の難民キャンプを一面で報道している各新聞と、一振りの日本刀。
 「予告状についてのリアクションは無しか。
 一旦は難民の解放を口にしておきながら、一向にその行動を起こせぬお前に、
その理念を貫くことは荷が重かったように見える。
 しかるべき制裁を加えることで、お前の背中を押す。だが彼女との密会は、一期一会。
 一度立ったからには、その目的を果たさずして身を引くことは許されない。
 だが目的無く立てば、どのような思想も容易に敗北し、挫折する。我は動機ある者、個別の十一人」
 彼は刀を抜き、画面に刀を向ける。

 さまざまな情報が映し出されている画面の前で新聞の切抜きをしている合田一人(西田健)。
 官房からの情報を受け取る。首相暗殺の件だった。
 彼はうちからも総理に張り付かせ、予告状を出した奴の姿を確認させ、
もし9課の手にそいつが落ちそうになったら、こっちで引き取れと命令する。

 トグサ達はマークについて調べていた。
 トグサ(山寺宏一)の既存のモチーフを使っているのではないかと言う言葉に、
イシカワ(仲野裕)がネットで情報を検索する。
 そこで見つけたのは、このマークはこれで「個別の十一人」と読むと言う事。
 元はパトリック・シルベストルの「国家と革命への省察 初期革命評論集」から来ている。
 「第三身分の台頭」「支配からの脱却」「王朝の終焉」(この三つはフランス革命についてかな~。わからん)
「社会主義への希求」「狂喜前夜」「神との別離」
(この三つはロシア革命?「神との別離」の所に載っている写真はロシアっぽいし)
「カストロとゲバラ」
「虚無の12年」(文革かな~。←間違いでした。「野良犬の塒」を見て、お願い。ポル・ポトでも無いよね)
「原理への回帰」(イラン革命よね)の9編と作者自身が遭遇した「五月革命」の10編でなっている。
 しかし日本で起きた事件を革命と見出せなかった作者がお蔵入りにした幻の一編が、
「個別の十一人」と言うんだそうだ。
 トグサは陸自のヘリ暴走事件のパイロットの部屋にこのマークが書かれたメモがあった事を思い出す。
 そして中国大使館占拠事件の犯人達が名乗った名前が「個別の十一人」である事も。

 トラックを運転しているクゼ。
 「目覚めた同志からのメッセージ。その意味を考えろ。我が闘争の聖典『個別の十一人』。
 あれが何故素晴らしいか。それは彼が五・一五事件を日本の能と照らし合わせ、その本質を論じた所にある。
 能とは、戦国の武士達があらゆる芸能をさげすむ中、唯一認めてきた芸事だ。
 それは幾多の芸能の本質が、既に決定された物事を繰り返しうるという虚像に過ぎないのに対し、 能楽だけは、その公演をただ一度きりのものと限定し、そこに込められる精神は現実の行動に限りなく近しいとされているからだ。 一度きりの人生を革命の指導者として終えるなら、その人生は至高のものとして昇華する。
 英雄の最後は死によって締めくくられ、永遠を得(う)る。 
 それが、シルベストルによって記された『個別の十一人』の内容だ」

 総理がいる部屋に入ってくる草薙素子(田中敦子)。
 彼女宛の小包を荒巻に見せようとするが、総理も見たいと言う。

 トグサ達。評論の内容自体は発見できなかった。
 この評論が取り上げているのは五・一五事件。
 11名の被告達は弁護を拒否し、死刑を覚悟、涙ながらに陳述し、
それを聞いて裁判官も検察も報道も傍聴席も涙を流した。
 公判までは殆ど見られなかった減刑運動が起こり、35万の嘆願書が寄せられ、
11本の指が公判廷へと運び込まれ、世論は最高潮に達した
 (「野良犬の塒」さんによると指は9本だそう。
 浅間山荘事件の時も、俺に犯人を説得させてくれと指を送ってきた人がいたそうだ)。

 小包の中身は11本の指。おそらく廃棄された義体から切断されたもの。

 夜、寺に屏風を運び込むクゼ。

 朝?寺への山道を登るタチコマ(玉川紗己子)三体。 
 「ねぇねぇ。座禅って宗教的意味よりも、むしろ人間の業を雑念から解放する意味合いが強いんでしょ?」
 「僕達で言うと、溜まったキャッシュ上のデータを消去するって事かもしれないね。
 それと並列化を足したような意味かな」
 「じゃあ、座禅を組んでる人と繋がったら、悟りがダウンロードできちゃうかも!」「うん!」
 いつもながらに楽しい会話。

 寺で座禅をする首相。9課は本堂には入れない。代わりに首相は素子とインターセプターで繋がる事を同意した。  首相の前に現れる日本刀を持ったクゼ(光学迷彩使用)。光学迷彩を解く。 「正義は我にあり。消去!」
 日本刀を振りかぶり、首相に振り下ろそうとするクゼ。素子がクゼに発砲。
 体に弾丸が何発も撃ち込まれているのに、クゼは全然傷ついた様子が無い。
 再びクゼが首相に振り下ろした刀を銃で受け止める素子。
 バトー(大塚明夫)が現れ、クゼは屋根を突き破り逃げる。
 タチコマ達が屋根に現れるが、クゼはものすごいジャンプ力を示し、光学迷彩で消える。
 荒巻達に「申し訳ありませんでした。もしあなた方がいなかったら今頃は…」と言う首相。
 「どうかしら?犯人に殺す意志がなかっただけかもしれない」と厳しい顔で素子。
 彼女の言葉に驚きを示す首相と荒巻。その場をそっと去る男。クゼが作った天井の穴を見上げる素子達。

感想

 有難う、攻殻機動隊PKI-BーWiki
 セリフが書いてあって助かります。自分でセリフを聞き取り、書くのは骨だ。

 金城武をモデルに作られたと言うクゼ。金城よりカッコイイ。
 金城って結構男から見た良い男の代表なのね(もちろん女から見てもハンサムだが)。
 二・二六も五・一五も今から見れば立派なテロだけど、あの頃は結構同情的だったのよね。
 あの頃の兵士は地方出身者が多く、地方の現状を憂えたって聞いた事があるけれど、
いつものようにちゃんと調べたわけではない。
 殺された人達、別に悪くは無かったから、やっぱあまり同情できない。
 「個別の十一人」ってネットでゆるく繋がってるのかな。合田一人達は何を考えているのかな。

「潜在熱源 EXCAVATION」第6話 ☆☆☆☆☆
脚本:藤咲淳一、神山健治 作画監督:浅野恭司 絵コンテ:下司泰弘 演出:河野利幸

 壊れた義体を前にして立つトグサと荒巻。この義体はエネルギー省を脅迫したという男の物。
 脳殻に確実なダメージを与えるように轢かれた可能性が高く、事故に見せかけた他殺らしい。
 しかし事故を起こしたトラック運転手は居眠り運転で記憶が無いと言う。
 義体は2902式トヨダケミカル製、脳殻はデルモ式改。型落ちながら新品の国産機種。
 外装は市販の標準モデルで、顔はオートクチュール。脳殻にある刻印に注目するトグサ。
 旧首都の新宿区(大戦で水没)のマークで、脳殻はガラスと鉛でコーティングされていた。
 男の所持品はルポライターの連絡先が書かれてあるメモとマリッジリング。

 カウンターのある店でルポライターの三橋タカシ(乃村健次)に会うトグサ。
 連絡は東京の公衆端末から、証拠として送ってきた物は真っ黒く感光しているフィルム
 (今時フィルムを扱える人は少なく、デジタルデータより証拠になる)。

 東京、気持ち良いほど晴れ。
 半袖のトグサ、残留放射能が気になるらしく、ガイガーカウンター付き腕時計をチェック。
 タチコマがポッドに入れてあげても良いと言うが、断るトグサ。

 ゴチャゴチャとした露天街。タチコマにとって気になる物が一杯。
 トグサが男の写真を見せて街の人に聞いていると、声をかけて来た男(坂口候一?)が。
 彼によると、この男は知らないが、4,5日前に物騒な顔した黒スーツの男がこの男について聞いてきて、
ついさっきも若いネーチャンが寄せ場のあたりでこの男を捜していたそうだ。

 コタンカンジという男について街の人に聞く女(林原めぐみ)。相手は知っていると言って彼女を導く。
 彼女の後をそこにいた二人の男もついて行く。それを見守る黒いきちっとした服装の男二人。
 そして寄せ場に来たトグサも女に気づく。一方店にあった脳殻を堪能したタチコマ。
 トグサを見つけようとするがどこにもいない。トグサに繋いでおいた糸も切れていた
 (バトーは「さん」付けで、トグサは「君」付けなのね)。
 路地裏で男三人に囲まれる女。
 その時強化版メリケンサック(?スタン機能付き?)を付けたトグサが彼女を助ける。

 小汚いホテルの一室。荒巻に連絡するトグサ。
 女、アサギルリコは写真の男をコタンカンジと認め、指輪もコタンの物だと言った。
 彼女は難民支援のNGOに参加し、関東招慰難民居住区にいたコタンカンジと知り合った。
 一週間前に別れを告げるメールが届き、彼女は秋田から捜しに来たのだ。
 ピンクの携帯と二つの指輪を置いて、シャワーを浴びている彼女。
 シャワーを終え、バスローブを纏い、トグサの横に腰を下ろす。
 コタンはIDを取得しようとしたのだが、義体が規格以下で審査を通れなかった。
 しかしニイハマで見つかった彼の義体は国産品。彼らの部屋の前の路地には窓を見上げる人影。
 寄せ場を洗ってみる事にする二人。

 荻窪駅前。人が一杯。人の名前が書き連ねてあるPDAを持っている男(手配師 辻親八)。
 一月くらい前、ウチカンナナ(水没している)に行く気のある奴にはただで義体をくれると言う話しがあったそうだ。
 周りの人間に、例のただで義体がもらえる場所を知っている奴はいねえかと男が声をかけると、
周りと違う顔つきでこっちを見ている男(古本新之輔)がいる。
 その男はトグサと目が合うと逃げる。
 行き止まりに追い詰められ、男は公園でトグサとルリコに知っている事を話す。
 仕事は黒松電設のもので、戦争で埋まった施設を掘り起こすという事だった。
 大深度地下まで潜るので全身義体は必須。彼はコタンと一緒に「ネッコウ」とかいう作業をやった。
 彼が全身義体では無いと聞いたコタンは、ここを出ないと死ぬと言った。
 しかし彼は金が欲しく、そのまま作業を続けた。
 コタンはフィルムを渡し、これが黒くなったら逃げ出せと言った(放射線に被曝すると黒くなるのかな)。
 突然サイレンが鳴り、ひどい状態の技術者が担架で運ばれて行って、黒づくめの連中が入って来、
彼とコタンは逃げた。
 逃げ切れなかった連中は鉄の扉に閉じ込められた。
 コタンは、トンネルの奥で見た物を世間に広めなけらばいけないと言っていた。

 ウチカンナナ。陸自がいた。男に案内された地下鉄跡に入っていく二人。ビルから影が見つめる。
 階段の先には巨大な縦穴。穴にコンクリート(?)を流し込む作業をしている。大勢の作業員。
 「フィルムバッジの着用を忘れずに」と書かれてある足元にあった板(?)には「東京原子力発」の文字。
 ガイガーカウンターを確かめると458と言う数字が…。現れる二体のアームスーツ。トグサ達を追う。
 エレベーターで逃げ、廊下の先の扉を開くと、海上のはるか上。
 手を上げてアームスーツに対峙するとタチコマが助けに来る。
 そこは廃墟の、二つのビルから煙(湯気?)を上げている東京都庁。3台のヘリが来る。

 荒巻に報告するトグサ。
 報告を終えると、通りすがりの人が抱える新聞に、
コタンと一緒に作業をしていた男が解体されていたという記事が載っているのを見る。
 ハッとするトグサ。新幹線(?リニアらしい)に乗って行ったトグサを見送る黒シャツ。
 トグサが携帯をかけると、駅のプラットフォームに置き捨てられたピンクの携帯が空しく鳴り続ける。

感想

 荒巻は軍は事情を把握していないと言っていたけど、じゃあ、あの陸自は何?
 都庁の下に原発作ったのは、原発は絶対安全と言い切った石原都知事か
 (「野良犬の塒」さんによると原発には大量の水が必要で、戦後に作られたんだろうとの事)?
 原発掘り起こして、核でも作る気?もしかしてトグサ、被爆したんじゃないかな。大丈夫?

 半ば水没している廃墟の東京は魅力的でした。

お勉強サイト
攻殻機動隊の日本地理

|

« 鬼が来た! | トップページ | デュラララ!! »

攻殻機動隊 2nd GIG(12) 」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45625/3438403

この記事へのトラックバック一覧です: 動機ある者たち 他:

« 鬼が来た! | トップページ | デュラララ!! »