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スール その先は…愛

「スール その先は…愛 SUR」1988年 フランス・アルゼンチン ☆☆☆☆
共同製作・監督・脚本:フェルナンド・E・ソラナス(Fernando E.Solanas) 撮影:フェリックス・モンティ(Felix・Monti) 音楽:アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla)
ラ・カモーラ:情熱的挑発の孤独

 第一章 夢のテーブル
 とっくの昔に死んだエル・ネグロ(リト・クリス Lito Cruz)が私の前に現れる。
 彼が話したのはフロレアル(ミゲル・アンヘル・ソラ Miguel Angel Sola)の話。

 83年のある夜、
軍事独裁政権が終わり5年間の刑務所暮らしから解放されたフロレアル・エチェゴーシェン(ミゲル・アンヘル・ソラ Miguel Angel Sola)は家の窓を叩く。
 しかしバイクの幻を見て彼は家から離れていく。彼の前に友であり死者でもあるエル・ネグロが現れる。
 エル・ネグロは当局に撃ち殺されたのだ。エル・ネグロは食肉工場で労働運動をしていた。
 彼が殺された事により、それまで労働運動に関心を持たなかったフロレアルも運動に参加するようになった。
 フロレアルは当局に追われるようになり、駅の廃墟に身を隠す。
 そこでマリア(イネス・モリーナ Ines Molina)と言う女性と知り合い、愛し合う。

 第二章 捜し求めて
 フロレアルが捕まった。妻のロシ(ススー・ペコラーロ Susu Pecoraro)はフロレアルを捜し求める。
 この国では当局に捕まってそのまま行方不明になる者も多い。収容されている刑務所を見つけることが出来た。
 ロシは会いに行く。

 第三章 愛こそがすべて
 ロシは面会と子育てで疲れきっていた。
 フロレアルは自分が側にいない事でロシが他に男を作るのではないかと嫉妬する。
 ある日彼女は夫の同僚ロベルト(フィリップ・レオタール Philippe Leotard)に愛していると告白される。
 ロシはロベルトと愛し合う。そしてフロレアルはロシの話にロベルトが出てきた事でロベルトと出来ている事を疑う。 子供にかまをかけたら、よく来てバイクに乗せてくれると言う。ついにはロシの面会を断る。
 ロシはまだフロレアルを愛していた。

 第四章 死は疲れるもの
 実はフロレアルの父親(Mario Lozano)も活動家で、
フロレアルは父親が刑務所に入った事により苦労したので父親に反感を持っていた。
 父親の友達エミリオ(ウリセス・ドゥモン Ulises Dumont)も当局との銃撃戦で死んだ。
 自分達の夢は自分達で守らなければならない。人々が立ち上がり、独裁政権は倒れる。

 ロシはフロレアルを待っていた。死者は去り、フロレアルは家族のもとに帰る。

 何となくテオ・アンゲロプロスの映画を思い出しました。映像が寒々しい。
 時代背景が暗い(ギリシャもアルゼンチンも厳しい近代だったから)。そして時に幻想的な静かな場面。
 と言ってもこちらはアルゼンチンだから、アストル・ピアソラの素晴らしいタンゴが鳴り響いているけれど。

 死者もこっちが怖くないと思えば怖くないかな?(やっぱり怖いが…)

 男はオデュッセウスをずーっと待っていたペネロペイアみたいに待っていることを望むんでしょうが、
近くにいない人より近くにいる人のほうが大事よね
 (ペネロペイアは財産目当てとしか思えないレベルの低い男ばっかりだったから断り続けたんだと思う)。
 ロシはロベルトを愛した事は後悔しないと言っていたが。だって近くにいて支えてくれたんだもんね。
 それでもフロレアルもやっぱり愛してる。そういうものよね。

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