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冬の運動会

「冬の運動会」☆☆☆☆
原作:向田邦子 脚本:田渕久美子 演出:水田伸生 音楽:岩代太郎
冬の運動会文春文庫

 北沢菊男(岡田准一)が男女が争っているのを見つめている。女性がこっちに気付いたようだ。

 竹井保造(竜雷太)の会社に菊男が現れる。そこには祖父健吉(植木等)と父遼介(國村隼)もいた。
 彼らの口利きによる面接なのだ。しかしそこで高校時代の万引きの事が話題に出て、いたたまれず飛び出す。

 9800円の美術書。1冊ぐらいなら、ばれないと言う友達の言葉。つい、出来心で…。

 もう、無垢だったあの幼い頃には戻れない。今は冬。

 小さな靴屋に入る菊男。家族のように迎えるそこの夫婦、津田宅次(井川比佐志)、光子(柴田理恵)。
 1ヶ月前からの関係だ。

 祖父もまた女の所に嬉しそうに来る。女は江口加代(寺島しのぶ)。
 家ではお茶を頼む祖父だが、ここでは彼は喜んで女のために茶を入れる。

 そして父は死んだ親友の家族の面倒を見ていた。

 菊男が靴屋にいた時、客として竹森日出子(長谷川京子)が来た。争っていた女だ。
 彼女はキャバクラに勤めていた。菊男は日出子の靴を自分で直す。そして日出子に会いに行く。

 ある日、菊男は日出子を自宅に連れてくる。自分の家がいかに冷たいかを説明するために。
 そこに父親が亡き親友の妻船久保初江(キムラ緑子)とその息子公一(佐藤隆太)を連れてきた。
 こっそり彼女を連れて出ようとするが、丁度そこに祖父が帰ってきた。
 祖父は機転をきかせて、彼女を大学の子だと説明してくれた。

 そんな時菊男の母あや子(樋口可南子)が菊男の“妾宅”の事を気付く。そして…。


 私は男が書く話より女が書く話しの方が怖い。
 やっぱり微に入り、細を穿ちって感じで、
 自分にも思い当たる微妙なイヤラシサというか醜さをハッキリ示されてしまうから。
 それに女の絶望の方が男の絶望よりやっぱり身近だし…。
 以前オセロという女性のコンビがなるべくお互いをほめあうようにしていると言っていた。
 なぜってあら捜しをしようとしたらいくらでも出来るからなんだそうだ。
 やっぱりお笑いを目指す人は他の人より頭の回転が速くないとダメね。オセロ、賢い!!
 だって女って気付かなくて良いことまで気付いちゃうから。

 で、この話も樋口可南子とキムラ緑子が怖かった。
 あや子は息子のためならどんな事でもすると言ってたけれど、単に自分のためとしか見えなかった。
 まあ、確かにこの似たもの親子三代は皆能天気にも隠れ家的なものを作って悦に入ってたわけで、
本宅を守る女としては許せない所がある。
 中には太っ腹な女というのが確かに存在するんだが、
そんな大きな人間性を期待されてもこっちは卑小な人間なわけで、困りますってもんだ。
 初江さんもわざと気を持たせるような事を言って、見事な仕返し。男の度量を見極めたうえでの、賢い選択よね。
 寺島しのぶ演じる加代は魅力的でした。じーちゃん、良かったね。
 菊男は盛んに自分の家の悪口を言うんだが、日出子の鋭い指摘のように、本宅がしっかりしてるから、
妾宅を楽しめるんだと思います。

 槇原敬之さんの歌は好きですが、どうも私の向田ドラマのイメージはNHKに毒されていて、
この結構きつい話には合わないとしか感じられませんでした。

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