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海峡を渡るバイオリン

「海峡を渡るバイオリン」 ☆☆☆
原作:陳昌鉉 企画:山田良明 演出:杉田成道 美術監督:西岡善信 プロデューサー:高井一郎
撮影監督:森田修 脚本:池端俊策 神山由美子 音楽:岩代太郎

 1935年、韓国慶尚北道金泉郡梨川村。陳昌鉉(イ・ドンホ)5歳。
魔法使いのような雰囲気がある薬売りのバイオリン弾き(唐十郎)に出会い、魅せられる。

 1942年、韓国の言葉は使えなくなる。日本に日本語を使うよう強制させられたのだ。
日本から相川喜久衛(オダギリ・ジョー)という先生が来、陳の家に間借りする。その先生はバイオリンを持っていた。先生は韓国の美しさとバイオリンを教えてくれた。

 先生に赤紙が来る。先生は出征し、その年の秋、父、陳在基(鄭東煥 チョンドンファン)が亡くなる。
父が亡くなった家は貧しく、陳は中学への進学をあきらめる。
日本は学校にお金がかからないと聞いた陳は、母親、千大善(田中裕子)に日本に行って、働きながら学校に行き、将来先生になりたいという思いを打ち明ける。
母は許してくれるが、いざ陳が荷車に乗りながら去っていくと、彼の名を叫びながら追いかけてくるのだった。
14歳だった。

 日本に来た2年後、戦争は終わり、陳昌鉉(草なぎ剛)の国は二つに分裂し、彼は国に帰れなくなった。
なんとか大学を卒業しようとする頃、日本人では無い彼は日本の教師にはなれないという事を知る。
絶望した彼に聞こえてきたのがバイオリンの音。彼はふらふらとそのバイオリンの音が鳴っている会場に入る。
そして現れた糸川英夫(寺田農)。
糸川英夫は陳が憧れた戦闘機を設計した人物で、今は戦闘機は設計出来ないから、
バイオリンの研究をしていたのだ。
陳は又バイオリンに出会った事に運命を感じる。

 新聞に載っていた信州中野でバイオリンを作っている浅生(杉浦直樹)という人の記事を読んで陳は会いに行く。
浅生は弟子をとりたいと言っていたが、陳が朝鮮人と聞くと態度を変えた。しかし陳には行くところは無く、
木曽でダム建設工事の人夫をしながら、時々木をもらい、バイオリンを作った。

 陳は長野県上松町の骨董屋、南幸造(笑福亭鶴瓶)の娘、南伊子(なみこ 菅野美穂)と出会う。
ラジオの音に耳を傾ける彼女に陳は魅かれ、意を決して結婚を申し込むが、突然の事でもあり父親に断られる。
伊子は陳の自分で作ったぼろい家を訪れてみる。そこには作りかけのバイオリンが沢山置かれていた。
伊子はバイオリンを持って、陳を医師でありバイオリン指導者である丸山恒夫(田中邦衛)の所に連れて行った。
丸山は陳のバイオリンの欠点を指摘したが、陳はがっかりするどころか、新しい事を学べた事に喜びを感じていた。そして二人は結婚した。

 子供が生まれたが、貧しい生活。東京に売りに行っても、どの店主も独学と聞くと一丁も買ってくれなった。
本屋で陳は「ヴァイオリンの構造」という本を見つけ、メモ帳に写そうとする。
その様子を見て隣の男が話しかけてきた。その男はその本の著者、桐朋学園の教授篠崎弘嗣(石坂浩二)だった。教授は陳に本を貸し与え、彼が作ったバイオリンを全部買い上げてくれた。
そしてストラディバリウスを作りたいと言う陳に、ホンモノのストラディバリウスを聴けとコンサートのチケットをくれた。陳はコンサートに行き、花を持って楽屋に出向くと、そこにはストラディバリウスがあった。
バイオリニスト(アナスタシア・チェボタリョーワ)は陳の話を聞くとバイオリンに触っても良いと言い、
陳はバイオリンを手に持って、こっそりバイオリンを舐めるのだった。

 それから陳は狂ったようにストラディバリウスに塗ったニスを求めた。篠崎教授からの注文品さえ作らずに…。
そんな時音信不通になっていた母からの手紙が届いた。
陳は母に会いに行こうとするが、すぐにちゃんとしたバイオリンを作れなければ、母に会いに行けないと止めた。
そしてますますより良いバイオリンを作る事しか考えなくなる。
いっさい仕事は受けず、収入は伊子の川での砂利取りだけになった…。

 私はこのドラマをオダギリ・ジョーさんが出ているというので見た不純な人間です。
で、オダギリ・ジョーさんがたくさん映っている韓国の場面は美しかったです。観光旅行に行きたいぐらい。
あの水のある風景が良いですね(他も素敵でした)。オダギリさんも映っているし…。日本の風景も美しかったです。ロケ班、完璧。音楽は良いのですが、いかにも感動しろといった感じで…うるさかったかな。
別に私は泣ける話が特別に好きなわけではないから。

 朝鮮の方々に対する日本の仕打ちはひどいものでしたから、相川先生や伊子、丸山先生、
篠崎教授のような方々が存在した事は嬉しい事でした。

 男の方は集中力があるから、素晴らしい物を作り出したりしますが、その分他の事がおざなりになり、
子育てには致命的ですね。
伊子さんには頭が下がります。陳さんはお母さんの事があり、あせっていたんでしょうが…。

 相川先生が語った詩はワーズワースの「草原の輝き」(という題名かどうかわからん)ですよね、たぶん。
いえ「草原の輝き」と言う映画で聞いただけですが…。
ワーズワス詩選研究社小英文叢書 (296)

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