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色彩都市の少女

「色彩都市の少女 TATTOOED HEART」王ドロボウJING 第7巻 熊倉裕一 ☆☆☆
王ドロボウJING 7 新装版 (7)講談社コミックスデラックス

 今度の街は色にあふれた街ポンピエ。消防車のような塗装車がある。

 ジンはオークション会場にキールを送り込む。オークションにかけられたのは極楽鳥と一人の少女。
ポンピエ特産の赤絵の具の製造元キング・クリムゾン社のドランブイが落札するが、
ジン達は何とか極楽鳥と少女を手に入れる。
少女フィノ・クォートの父親ヴァン・クォートは有名な画家で、父親は娘の体に絵を描いたのだ。
少女の父親は理想の絵の具を求めて妻と娘を捨て、少女の母親は苦労の末亡くなっていた。
ジンが狙うのはその画家のまぼろしの絵「知られざる傑作」。
地図を読み解き、少女とその鳥と一緒に少女の生家へ行く。
ジン達を追いかけるドランブイとカメレオンのようなドクトル・シュペートレーゼ。

 氷に閉ざされた生家。隠された扉を開くとそこには氷付けになっている画家がいた。
彼は理想の絵の具のために人工的に冬眠したのだ。そして「知られざる傑作」が壁一杯に描かれていた。
そこに現れるドランブイとシュペトレーゼ。キールは壁に刺し留められ、ジンもシュペトレーゼに捕まる。
ドランブイは目覚めた画家にあなたの理想の絵の具として自分達が開発した死者のエキスで作った赤い絵の具を差し出す。
しかし画家はその赤を笑い飛ばし、自分の理想の赤はこの赤だと絵に火を付ける。
狂乱の中、ジンはなんとかシュペトレーゼを倒し、画家は娘の名を呼びながら死んでいく。

 ジンはいつも珍しい物を盗もうとするが、
これで生計成り立っているのかなんて野暮な事は言ってはいけないだろう。
ジン、カッコイイし…。センスが独特だよね、このマンガ。

 芸術に全てを捧げ、家族を省みない。
似たバージョンとしては芥川龍之介の「地獄変」があるが、
バルザックにそのものズバリの「知られざる傑作」というのがあるそうだ。
少女の体に描くのはまずいだろう
(お肌は残念ながらいつまでもみずみずしいわけじゃないものね。
亡くなった矢野徹さんの「折紙宇宙船の伝説」という作品に全身くまなく刺青される少女の話があるが…)。
妥協できないから、芸術家なのかな。
ザ・龍之介―芥川龍之介全一冊
知られざる傑作―他五篇岩波文庫
折紙宇宙船の伝説角川文庫 緑

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