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ポップ1280

ポップ1280ジム・トンプスン 1964年刊行 ☆☆☆☆☆

 好きかと問われると好きではないけれど、傑作だと思う。

 文体はクール&スタイリッシュ。と言っても凝った文体と言うわけではない。
余計な事は書かず、テンポ良く話が進む。
とってもドライな感じで、私は北野武監督のその男、凶暴につきでの銃撃シーン、大げさな音は無く、乾いた軽い銃声がするだけで、人があっさり死んでゆく、あのシーンを思い出した。
ジェイムズ・エルロイ(ブラック・ダリア これ、映画化されるらしい。
期待半分、おそれ半分、戦々恐々である)同様ねじのゆるんだ悪党の物語だが、もっと明るい。
饒舌と言っても良いのかな。
ちょっと角を曲がるとガラッと展開が変わり、まるで「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(アドベンチャーズ・オブ・イ...)のジェットコースター(トロッコ)シーンのように振り回されている感じ。
(私が頭が悪いからいちいち驚くのかな。まあ、その方が本は楽しめるが…)

 主人公ニック・コーリーは人口1280人のポッツヴィルの保安官。彼には心配事が沢山有る。
愚鈍で臆病とみなされている彼は人にバカにされがちだ。彼は心配事を次々と片付けていく。

 ニックには罪悪感はなさそうだ。
確かに彼には黒人に対する差別意識もないし、人をバカにするところも無い。
周りには沢山そういうことがあるが…。
しかし彼は悪党だけではなく、善人もあっさり傷つける。
自分を守るためには仕方が無いとは言え、やりすぎである。
っていうか、全部やりすぎ。(死んでよかったと思う人は確かにいるが…)

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