« バナーの貼り方 | トップページ | マスター・アンド・コマンダー »

白い風船

「白い風船」イラン 1966年 パルコ配給 ☆
監督&美術:ジャファール・パナヒ 脚本:アッバス・キアロスタミ

 もうすぐお正月。イランの正月には金魚が不可欠だ。
少女ラジェ(アイーダ・モハマッドカーニ)は金魚屋さんで売っていた白くてひれが大きい、
舞うように泳ぐ金魚が欲しくてたまらなかった。
その金魚は100トマンして、映画が2回見れる金額だ。

 しかしうちの池には金魚が一杯おり、お母さん(フェレシュテ・サド・オラファイ)は金魚を買うのは駄目だと言う。
ラジェはお兄ちゃん(モフセン・カリフィ)に頼んで、
自分がもらうプレゼント(もらっただったかもしれない)と引き換えにお母さんを説得してもらう。

 説得成功。お母さんの手元には他の子のお年玉用に残しておいた500トマン札しかなく、
ラジェはそのお札と金魚鉢を持って早速買いに行く。(お母さんは正月の準備に忙しい)

 いつも人だかりが一杯で全然見れなかった蛇使い。
大人は女の子は見ちゃ駄目と言うけれど、この機会に見る。
そしたら蛇使いのおじさんの相棒のお金を集める人に金魚鉢に入れていたお札をひょいと取られてしまう。
なかなか言い出せなかったが、勇気を出してお金を返してと言う。色々言われたが返してもらった。

 金魚屋についてあの白い金魚くださいと言ったら、100トマンでは無く、200トマンだった。
そしてラジェはお金をどこかに落とした事に気づく。
金魚屋にいたおばさん(アンナ・ブロコフスカ)が一緒に探してくれる。

 お金をやっと見つけたら鉄格子のすきまに落ちてしまった。
おばさんが隣の店の主人(モハマッド・バフティアリ)の所に行って、
隣の店の地下室を開けて取って欲しいと頼んでくれる。
そしておばさんは行ってしまう。

 しかし隣の仕立て屋の主人は忙しく、一向に隣の店を開けようとせず、
ラジェは金魚屋に戻って白い金魚を取っておいてくれと頼む。
金魚屋は金魚を100トマンにまけてくれるばかりでなく、
少女が店に置いといて無くなってしまった金魚鉢まで付けてくれると言ってくれる。

 ラジェは仕立て屋に戻るが主人は客とけんかした事で興奮して他の大人たちと話しており、
ラジェは全然省みられない。
そこにお兄ちゃんが一向に帰らない妹の様子を見にやって来る。
お兄ちゃんは仕立て屋に話すが、仕立て屋は隣の店の鍵なぞ持っていなかった。

 お兄ちゃんは当の店の主人の住所に行きラジェは一人残される。
兵隊さんらしいお兄ちゃんが話しかけてくるが、ラジェは知らない人と話してはいけないと言われていた。

 お兄ちゃんが帰ってきた。メモを置いてきたそうだ。
お兄ちゃんは風船売りの子の長い棒を見て、それを断りもせず取って来る。
もちろんすぐ風船売りの子が追いかけてくるが、事情を聞いて手伝ってくれる。
ガムまで買ってきてくれて、そのガムを使って無事お金を回収する。

賞も一杯取ってるし、評価もとっても高い作品ですので、私の評など気にせず見てください。
女の子が可愛いと言う人も多いし。

 女の子、可愛くない。
気が強そうに見えるが、すぐ泣くし、言わなきゃいけない事もなかなか言わないし、行動もなかなか起こさない。
気が弱いならわかるけど。
(関係ないけど、同じイラン映画の運動靴と赤い金魚の男の子は可愛かった。)
確かにいたいけな少女からお金を取り上げる大人は何だが、彼女ももっとしっかりしろよと思っちゃう。
おばさんが女の子と一緒に落としたお金を探してくれるが、お礼を言わない。
わざわざ来てくれた店の主人にも、
ガムを買ってお金を拾うのを手伝ってくれた風船売りの少年にも感謝の言葉は無し。
(兄貴も言わない。)
イスラムでは親切は当たり前だから、お礼は言わないのかな。
まあ、ちっちゃい女の子だからオロオロするのも当たり前か。
余裕が無いと感謝の言葉は出ないし。(自分こそ忍耐と寛容が足りないか)

 ところでこちらのサイト「Happy?レンタルビデオ万歳」(非常に詳しく映画について書いてます)で教えられたんですが、
主人公の少女は中流家庭で、蛇使いの人がいる所はスラム、
風船売りの少年はアフガニスタンの難民で、実際アフガン難民の少年が演じているそうです。
ハザラ人みたいな顔だなと思ったら、本当にハザラ人なのかもしれない。
兵隊さんも田舎出身で、正月なのに故郷に帰るお金が無いみたいだし。
最後、白い風船を持った少年の途方にくれた姿で終わるんですが、裏にそんなテーマがあったんですね。
気づきませんでした。 

 

|

« バナーの貼り方 | トップページ | マスター・アンド・コマンダー »

映画「さ~し」(13) 」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45625/1474787

この記事へのトラックバック一覧です: 白い風船:

» 『白い風船』 (1995年イラン映画) [ほぼ日刊【冬ブログ】]
イランの映画が、好きなのです。大仕掛けのハリウッド映画が楽しい時もあるけれど、そればかりじゃ疲れてしまう。毎日ハンバーグとステーキばかりじゃ飽きちゃうのと一緒で、時にはうす味の野菜たっぷりメニューが欲しくなる。イランの映画は素朴で、暖かくて、子供の目線に立っていて... [続きを読む]

受信: 2005.05.06 12:51

« バナーの貼り方 | トップページ | マスター・アンド・コマンダー »